夢と幻が交錯するなかで狂気にとりつかれた男女の愛を描く。
唐突なストーリー展開や場面展開、本編とは関係なさそうな登場人物とその謎の行動。
正直よく分からなかったが、本作が傑作と言われているのは何と>>続きを読む
犬小屋に入れられ、暴力を浴びて育った男の話。
喪失と贖罪をテーマに、特異な境遇の特異な半生を描く。
既視感が強いことと、主人公の悲哀が然程感じられないのが残念。
娯楽映画としては十分楽しめたが、>>続きを読む
実在の4人の芸術家をモデルに描く群像劇。
人物紹介も時代背景も、決して丁寧な説明は成されないが、それが逆に観客の好奇心を誘う。
第二次大戦が絡む各々の体験が一気に時を超え、現代のエッフェル塔の下に>>続きを読む
eスポーツの全国大会を目指す学生たちを描いた青春ドラマ。
プレイヤーだけでなく、大会主催者側からの視点も入れて、競技の意義に触れている点が良い。
全般的にイマイチ派手さに欠けるのは、イマドキの高校>>続きを読む
殺人犯と少年たちが繰り広げる心理戦。
脅迫から共犯へ。
悲しくも悪事が育む友情や愛情。
人間の嫌な一面が淡々と描写されていくのが印象的。
画質のせいか、はたまた舞台が沖縄だからか、現代劇に感じ>>続きを読む
劇場版第3弾は、レッドリボン軍編をベースにしたパラレルワールド。
武道会で桃白白からどどん波を喰らった悟空がカリン塔まで飛ばされたり、天津飯が鶴仙人に気功砲を放つなど滅茶苦茶な展開ながら、46分で上>>続きを読む
家族に搾取されて生きてきた女性と、母親から虐待される少年の交流。
現代社会の問題てんこ盛りな内容。
登場人物それぞれに不幸を抱えながらも、何処かで救いを見出す展開。
透明感のある音楽と鯨の鳴き声>>続きを読む
世界最弱のサッカーチームの監督に就任した男の話。
良い意味でフットワークの軽い演出、重過ぎず軽過ぎないストーリーと、押し付けがましくないメッセージに好感。
マイケル・ファスベンダーの演技も、いつも>>続きを読む
歌番組やバラエティ番組でしか見たことがなかったので、改めてパフォーマンスの凄さに驚いた。
衣裳に若干時代を感じる以外は、現代でもウケると思う。
『ジュリアに傷心』『ギザギザハートの子守唄』の疾走感>>続きを読む
自作が偶然にも現実のスパイ組織の行動を言い当てていた女流作家の話。
映画『マダム・ウェブ』同様、状況が上手く活かされていない(強引な)印象。
後出し設定が多過ぎで、オチも然程驚かず。
全般的にア>>続きを読む
明治末期の北海道を舞台にアイヌ埋蔵金争奪戦の行方を描く。
原作は未読。
雪山のロケーションを活かした撮影に、派手なアクションが映える。
後半、登場人物が増えてきた辺りからテンションが下がったのが>>続きを読む
大事故にあったことをきっかけに、未来を予知する能力を手にした女性の話。
『マイノリティ・リポート』+『スパイダーマン』な趣。
デジャヴ表現が単なる“反復”にしか感じられないのが残念。
酷評する程>>続きを読む
雪山の山荘で起きた転落事故を巡り、容疑者とされた女流作家の話。
よくできた“火サス”と言ってしまえばそれまでだが、あることをキッカケに論点が変化していくのが面白い。
「小説は事実よりも奇なり」な展>>続きを読む
「クイーン」のボーカリスト、フレディ・マーキュリーのドキュメンタリー。
49分という短い時間の中に、ギュッと凝縮した感じ。
昔からのファンは物足りなさを感じるかもしれないが、私の様なニワカには、コ>>続きを読む
国王ルイ15世の最後の公妾の生涯を映画化。
王室の日々を丁寧に描く一方で、どこか現代劇の様なアプローチをしている点が興味深い。
また、“王に背を向けてはいけない”ことからくる“後退り”の仕草が何と>>続きを読む
女性2人の友情と逃避行を描いたロードムービー。
成り行きで起きた殺人に始まり、巻き込み、巻き込まれな展開。
2人のサバサバしたキャラクターと明るい時代背景も手伝ってか、終始楽しい雰囲気。
ラスト>>続きを読む
「クイーン」が、1981年11月24、25日にモントリオールで行ったコンサートの模様。
IMAXスクリーンいっぱいに広がるパフォーマンスと宇宙船のような照明に、終始釘付け!
音響も美しく、中でもド>>続きを読む
寡黙な青年将校とその妻の愛と生きざまを2部構成で。
“フィクション”と断りは入れているが、五・一五事件から二・二六事件までの激動の時代を力強く描いている。
それでいて、公開当時(1980年)の雰囲>>続きを読む
小さな町にやって来た前科者の女性の話。
閉鎖的な田舎で四苦八苦という有りがちな話ながら、徐々に過去を仄めかす演出で魅せる。
ネットや携帯が無い時代、全国から送られてくる手紙を通して町が一体化してい>>続きを読む
PMSに悩む女性と、パニック障害に苦しむ男性の交流。
決して大袈裟に描かず、ありふれた日常の中の出来事として捉えている点に好感。
また、人を夜空の星に、人生を夜に準えている点が秀逸。
必要なのは>>続きを読む
怪死した母のもとへ帰省しようとする男の話。
例えるならば、統合失調症患者の妄想をそのまま映像化したような印象。
もしくは、分かりやすいデヴィッド・リンチ作品と言うべきか。
ストーリーは有って無い>>続きを読む
同名ホラーゲームの映画化。
舞台となるレストランのレトロなデザイン、機械仕掛けのファンタジックなマスコットには興味を惹かれるが、“過去の出来事”との関連性がイマイチ判然としないために、素直に楽しめな>>続きを読む
地下鉄を乗っ取った犯人グループと、地下鉄運行指令室に勤務する男の戦い。
アクションは殆ど無く、地下鉄を止めた後は、ひたすら交渉劇(会話)が続くが、最後までダレずに見られた。
スコットの演出力と、ワ>>続きを読む
心優しい武士と、そんな夫を理解し支える妻の絆を描いた時代劇。
森の中で1人黙々と剣術の鍛錬に精を出す男の姿が印象的。
クセは強いけれど誰も悪い人が出てこないのも良い。
ただ、映画『椿三十郎』を彷>>続きを読む
米軍曹長とアフガン人通訳の絆を描いた社会派ドラマ。
助けてもらった恩義からというよりも、トラウマに近い罪悪感に突き動かされる曹長の心情が印象的。
サバイバルと救出劇という2部構成も良い。
ガイ・>>続きを読む
東京・蒲田にある国鉄の操車場で起きた殺人事件に端を発する物語。
謎が謎を呼び、全国を渡り歩くスケールの大きな展開。
劇場、捜査本部、回想シーンで織り成すラスト1時間は、ただただ圧巻。
「無知と偏>>続きを読む
子供のいない夫婦と未亡人、そしてその息子の話。
冷えきった夫婦関係、未亡人に会いにいく意気揚々とした男の心情など、サラッと見せる演出が秀逸。
回想シーンに独特な色調を施している点も面白く、昼メロか>>続きを読む
山崎豊子が「サンデー毎日」に連載した同名小説の映画化。
前半は大学医局の教授戦で、後半は誤診に纏わる裁判でスリリングに魅せる。
話の端々に自然に張られた伏線が、展開と共に回収されていく心地良さ。>>続きを読む
名作映画をミュージカル映画としてリメイク。
主人公のおかれた厳しい環境は程々に、歌とダンスで逞しく生きていく様を表現することに注力しているのが、スピルバーグ版との大きな違い。
特筆すべきは、場面転>>続きを読む
歳を重ねても、悪ふざけを超えた過激なスタントを行う面々。
身体を張ったこのテの内容は、演じ手も観客も若いに限ると実感。
それでも面白いことは事実で、特に一般人相手に仕掛けるブラックなドッキリ(トイ>>続きを読む
ドラッグレース界を舞台に描かれる、スターと悪徳スポンサーの確執。
全般的に軽いノリ。
メインは人間関係の描写で、レースシーン自体は極めて淡白。
クローネンバーグらしさは微塵も感じられない、サクッ>>続きを読む
18世紀フランスで世間を震撼させた謎の生物にまつわる伝説をモチーフにした話。
人物の掘り下げがイマイチだが、獣の正体と意外な黒幕の登場で帳消しにしている感アリ。
アクションシーンのカット割とスロー>>続きを読む
カカオとそれに関わる日本人の活躍を追ったドキュメンタリー。
カカオの栽培に始まり、加工、販売までが分かりやすく撮られている。
歴史を描いたアニメーションの挿入も面白い演出。
温かみのある堀ちえみ>>続きを読む
「ゲームストップ株騒動」の実話を映画化。
個人投資家vsウォール街。
ネットを介した集団心理が生み出すマネーゲームの恐ろしさが、スリル満点に伝わってくる。
特筆すべきは、(アメリカ映画にしては珍>>続きを読む
未解決の“笑い男事件”に纏わる公安9課の活躍を描く。
テレビシリーズの再編集版とは思えない面白さ。
2005年の作品であることにも驚く。
映像やアクションは勿論のこと、ミステリー仕立ての物語が秀>>続きを読む
芥川龍之介の短編「藪の中」の映画化。
内容が食い違う山賊、貴族女性、供回りの侍の発言。
その話を語る男達も怪しく思えてくる不思議。
約90分の中に、脚本・撮影・演出など多岐に渡り色々な試みをして>>続きを読む