muraさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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海辺の生と死(2017年製作の映画)

4.0

満島ひかりがすごい。一気にステージを上げたような。ヌードも神々しい。で、あの笑顔は何だ…

時代は、太平洋戦争末期。場所は、2つの部落だけの島というので奄美群島の小島(加計呂麻島と)。島の国民学校で教
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

4.0

愛が人類を救うか…。使い古されたこのテーマを、これまでに見たことがないような斬新な手法で描いてきたなと。

地球にやって来た3人の宇宙人。彼らは侵略前の斥候として送りこまれている。情報を収集するために
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獣道(2017年製作の映画)

4.3

まさか、まさかの恋の話。で、まさか、まさかの面白さ(笑)

次から次へと宗教にハマる母親のもとに生まれたアイ。自らも宗教団体のなかで育つ(アナンダと呼ばれる。釈迦の弟子ね。こういうセンス、大好き 笑)
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ハローグッバイ(2016年製作の映画)

4.2

ところどころ切りとられる横顔。それが素晴らしい。登場人物の心情に一気に引き寄せられる。

無口な優等生で、「委員長」と呼ばれるアオイ。明るく派手で、いつも友達に囲まれるハヅキ。ふたりはクラスメイト。で
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彼女の人生は間違いじゃない(2017年製作の映画)

4.3

彼女の人生は間違いじゃない…何としてもそう言いたかったんだ。優しさがあふれるタイトルだなと。

女子高校生妄想恋愛映画の巨匠と位置づけられても、譲れず撮りたいものがあって、そのために小説まで書いて、そ
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幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

4.3

湯布院映画祭のクロージング作品。シンポジウムは寺脇研の司会のもと、監督の三島有紀子と脚本の荒井晴彦を迎えて。

関係ないが、1つ前に上映された『空の瞳とカタツムリ』という作品が面白かった。フィルマーク
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ポンチョに夜明けの風はらませて(2017年製作の映画)

3.8

今年も湯布院映画祭に。毎年ここで秋を感じる。シンポジウムは廣原暁監督を迎えて。途中から揉めた。揉めるのはいいけど、秩序を失ったシンポジウムは参加していてつらい。

卒業式を前に、暴走族にめちゃくちゃに
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狂覗(2017年製作の映画)

4.3

「無垢の祈り」に続き、またまた強烈な映画を、同じ映画館で。

タイトルとポスターのエロい雰囲気はどこにいった。でも、この裏切られ方は悪くない。

あるトラウマを抱えて教職を離れていた男が、恩師に頼まれ
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無垢の祈り(2015年製作の映画)

4.5

ずっと見たかった話題の映画が3日間だけ上映。急いで見に行った。

で、…あまりにも衝撃的。何度息を呑んだことか。

母とともに父(継父)の暴力を受ける少女。母はそれを前世の業(カルマ)だと理解し、祈る
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逆光の頃(2017年製作の映画)

4.3

「逆光の頃」と呼ぶか…。確かに「あの頃」を思い出させてくれる。なかなか心地いい、青春の、そして恋愛の物語。

京都に暮らす男子高校生が迎えた夏。同級生たちとの関係は、いつものようであり、ほんの少し変わ
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東京喰種 トーキョーグール(2017年製作の映画)

2.5

7月末までの無料鑑賞券を最後の最後に何に使うか迷って、時間のタイミングがよかったこれをチョイス。で、どこかで見たなと思ったら、「寄生獣」か。

人肉を使って生き物を「いただく」ことのありがたみを説くと
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武曲 MUKOKU(2017年製作の映画)

4.0

最後の5分間のためだけにある映画じゃないかと。どこかノレず、退屈していたところに、5分だけのとてつもなく緊張する時間が最後に訪れる。

父から剣道の教えを受ける少年・研吾。その指導は厳しい。成長したあ
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ゴンドラ(1987年製作の映画)

4.6

伊藤智生というよく知らなかった監督の30年前の、そして唯一の作品が話題を呼んでいて、監督のトークショーもあるってことで見に行った。

で、驚いた。こんなに面白い作品が、そして監督が埋もれていることに。
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退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

-

慣れない連日の肉体労働が影響してか、途中でウトウトしてしまった。不覚。そこまでは確実に面白かったのに…

映画監督を夢みながら、うだつの上がらない男。何人もの少女と同居する男と出会い、その家に出入りす
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くも漫。(2017年製作の映画)

4.3

内容をまったく知らず、ただ(地元大学出身の)監督のトークショーがあるってことで見に行った。

いきなり摩訶不思議なキャラクターが登場。それが「くも漫」。クマモンじゃなく、クモマン(笑)

で、まさかの
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光と血(2017年製作の映画)

4.0

6月末以来の映画。これほど間隔が空いたのはかなり久しぶりのような。で、おばあさんが館主の老舗映画館にひとり。申し訳ない気持ちになった(笑)

平凡ながらも幸福だった人たちに、突如として不幸が襲いかかる
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

2.5

この入江悠には…ノレない。

謎を解いていくところに面白さを感じさせたいのなら、「ん?それは無理じゃない?」と極力思わせないでほしいなと。一気にノレなくなるから。

時効成立後に名乗りでた連続殺人犯。
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.2

久々にアメリカ映画を見た。「アカデミー賞」云々ということもあるが、この映画には無性に惹かれるものがあって。

シャロンという男の半生を描く。「リトル」と呼ばれた子供のときの話と、「シャロン」と呼ばれた
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美しい星(2017年製作の映画)

4.5

美しい国…いや美しい星かぁ。さらに美しい水って…「美しい」ってどうも胡散臭い。

この映画はそれを確信的に描く。「美しい」を語る者たちがとにかくゲスで。世間でいわれる美しさは「ゆがめられたもの」と、そ
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

4.5

東京の夜空は青いのか。黒ではなくて。じゃあ「最高密度の青色」って何なんだろう…

『オーバー・フェンス』を思い出した。世のなかの矛盾から目を逸らすことができず、不器用にしか生きられない男女の恋愛ってい
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PARKS パークス(2016年製作の映画)

3.0

1つの曲を生みだす話。そこで生みだされる曲にノレなかったら…残念ながらこの話にはノレるはずがないなって…

井の頭公園のそばに住むジュン。突然にその部屋を訪れるハル。50年前にこの部屋に住んでいた女性
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家族はつらいよ2(2017年製作の映画)

4.2

はじめての熊本Denkikanで。目の前には熊本城。崩れた石垣はまだ残るけど、それども復旧は進んでいるなと。

直前に見た『光』が視覚障害者用の映画の音声ガイドという、ある意味でなじみの薄い世界を扱っ
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(2017年製作の映画)

4.6

カンヌはどうでもいい。僕にとっては傑作。ノレた。震えた。『あん』以来、河瀬直美作品に滅法弱い。

冒頭、映画を見に来たにも関わらず、思わず目を閉じた。映画のなかで朗読される視覚障害者のための音声ガイド
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ろくでなし(2017年製作の映画)

4.0

大和田獏のゲス具合(「ろくでなし」具合か)が話題だけど、いやいや、全員がなかなかの「ろくでなし」具合を発揮していて、また物語にスピード感もあって面白く見た。

舞台となるのは渋谷のクラブ。そのクラブの
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お嬢さん(2016年製作の映画)

4.3

『復讐者に憐れみを』で度肝を抜かれたけど…やっぱりパク・チャヌクは常人じゃないなと。

洋館と和館が混ざりあったヘンテコな豪邸。ファンタジックな雰囲気に包みこまれる。ただ、この豪邸を舞台に描き出される
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標的の島 風かたか(2017年製作の映画)

4.5

風(かじ)かたか…風よけ、防波堤といった意味のようで。

奄美大島、宮古島、石垣島、与那国島と自衛隊を配備して、沖縄本島の米軍とともに長い防衛戦をはる。何のため?中国の日本近海への進出を防ぐため?…い
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追憶(2017年製作の映画)

3.5

良くいえば安定的、悪くいえば古臭い。降旗・木村コンビの演出と映像も、今ひとつ新鮮さに欠けるな。若手俳優(とくに柄本佑・安藤サクラ)たちを使いながら、どうも型どおりの演技に終始させてしまったような…>>続きを読む

バンコクナイツ(2016年製作の映画)

4.5

今年いちばん楽しみにしていた映画。で、やっぱりノレる。ハマる。面白い。

バンコク。日本人が集まる歓楽街・タニヤストリート。そこで働くタイ人の女とそれを取りまく日本人の男たちとのやり取りを描く。

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SHARING(2014年製作の映画)

4.0

111分版で見た。99分版ってのはどうなっているのか…

冒頭、「福島原子力発電所」を強い口調で「東京電力福島第一原子力発電所」と訂正する女子学生。ワンフレーズでその映画の世界に引き込まれることってあ
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.5

映画が4時間、映画館のオーナーの解説が1時間。どうなるかと思ったけど(笑)、いやいや、ノレた。なかなか面白かった。

1961年の台北。鬱屈した状態にある男子学生たち。そしてその鬱屈は、同級生や周囲の
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.3

「谷城(コクソン)」という意味ありげな名前の場所は実在するんだ。

冒頭、事件がおこる農村が日本の農村とあまりにも似ていて驚いた。そこにあらわれる異分子としての日本人。リアルなようで、ファンタジックな
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アシュラ(2016年製作の映画)

3.8

いつも思うことだけど、韓国では権力というものへの警戒心がよっぽど強いんだろうなと。実際の社会にもこういった腐敗が蔓延しているんだろうか。でもそれを映画にすると、確かに面白いことは面白い。

悪徳市長の
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

4.0

ふるさと凱旋の東伸児監督の舞台挨拶もあって。で、監督が林遣都をベタ褒めしていた。

金を奪おうとして人を刺した若い男が逃亡。たどり着いた山村が宮崎の椎葉村。そこで老婆の家に居候することになる。はじめは
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狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

4.3

狂い咲きサンダーロード…これほど印象的なタイトルがあるかと。

それにしても、この映画をスクリーンで見られるとは。で、このわけのわからない映画にどうして惹かれるのか。

はじめは暴走族内部の対立。そこ
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.3

90歳の夫と87歳の妻のスローライフを追ったドキュメンタリー。夫妻は樹々に囲まれた広い庭で多種多様な野菜や果物を育てる。そしてできるだけの自給自足を目指す。

あの東海テレビの制作。司法や人権などのい
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東京ウィンドオーケストラ(2016年製作の映画)

4.0

いやぁ、面白い。苦笑って感じだけど(笑)

友達が住んでいることもあり、屋久島には何度も訪れている。もちろん山と海を求めてなわけだけど、この映画ではそういった魅力はまったく語られない。ほぼ無視。そう来
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