itさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.2

マッツ・ミケルセンのグリンデルバルド、『ハンニバル』8割、残り2割は『007/カジノ・ロワイヤル』のルシフェル×『ドクター・ストレンジ』×『ロイヤル・アフェア』みたいな眉間の皺がセクシーな美しいヴィラ>>続きを読む

ピクニックatハンギング・ロック(1975年製作の映画)

4.0

いつか見た美しい夢のような、いつになっても忘れられない、絶対的な映像美!実話をもとにしながらも終始夢の中いるように幻想的で、少女の移ろう瞬間を少女自身の視点で捉えたようなせつない儚さと普遍性がある。>>続きを読む

刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

3.6

アーミッシュの平和と質素を美徳とする文化や生活と、刑事という暴力的な職業との異文化交流がユニークで面白い。マイノリティへの受容というテーマがこの時代に描かれていたことはとても先駆的だと思うし、失われつ>>続きを読む

エール!(2014年製作の映画)

3.8

アカデミー賞で大きな注目と評価を集めたコーダのオリジナル作品だけど、青春映画としての初々しさと、フランス映画ならではのぶっ飛んだ自由さ、言葉を超えた愛の表現が素晴らしかった。

マルキ・ド・サドとか、
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.9

エディ・レッドメインの、いきものがかりぶりがとにかくはまり役過ぎていとしい。ドリトル先生シリーズは、動物が主役のようでいてやっぱりドリトル先生が主役だが、ファンタビはそのバランスが絶妙。エディの謙虚で>>続きを読む

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

3.0

英国好きの心をくすぶる時代背景や知性含めて原作に忠実なのがよかった。
個人的には冒頭の庭のシーンが美しくて一番心に残ったがたが、ロバート・ダウニーJr.の醍醐味はやっぱり冒険活劇だろう。
アイアンマン
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コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

3.9

ほぼ10年前に、メタバースを先取りするような作品を作っていたのも凄いし、そもそもこの原作が1971年に描かれていたことにも驚愕!
富裕層が支配する厳しい現実の中、選択肢のない自由を求めて抗い闘うのか、
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.6

ヴァンパイアの象徴・パティンソンが蝙蝠男をやる意味を最大限に活かしたゴシック美学に溢れた世界観、そこにカート・コバーンの歌声が降臨する瞬間は、ベタながらぞくぞくした。この街が腐敗を生み出す、という言葉>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.0

90歳のイーストウッドがやりたい放題だし、エンタメ的に盛り上がりそうになるとさらりと粋に流すし賛否両論分かれるようだが、個人的にはもう一度観たくなるとてもよい作品だった。
『ネブラスカ』とか、デヴィッ
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許されざる者(1992年製作の映画)

3.0

寓話的な始まりと終わり、途中のゆっくりとした流れ、ラストの怒涛の緊張感の緩急にびっくり。残酷すぎる無法の世界だけど、はあ、面白かった、としかいいようがない。
〈許されざる者〉は誰だったのか、というそれ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.5

そもそも練習すると怒られる、ほぼ一発ドリをよしとするイーストウッド監督だけに、この本人出演のリアルさはまぶしいほど美しい。
英雄的行為によってフランスから最高勲章を授与されてこの3人を、英雄でなくただ
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

2.9

重すぎる青春映画。
自分は英雄ではありません、やるべきことをやっただけ。という言葉は、イーストウッド映画の、英雄視された主人公たちが度々口にしてきた言葉だが、そのテーマを真っ向から描いた作品だ。ラスト
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.0

日本の、この時代だけに特化した思想教育のいびつさと、今も根強く残る排他主義が、アメリカからの視点で隠すことなく描かれていて、観ていてひりひりした。
観たくないけど、なかったことにしてはいけない、知って
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.0

これぞイーストウッド!!な重い痛快作。
世界とは残酷なものである、だから自分の正義で自分や隣人のために行動するしかない、法外の正義だとしても。
隠居した頑固な元退役兵が、世代や人種間の差を越えてつなが
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運び屋(2018年製作の映画)

2.8

イーストウッドずるい、こんなジジイの運び屋がチャーミングでかっこよすぎる! 世代ギャップのコミュニケーションも監督の得意なテーマだが、ブラッドリー・クーパーとの共演も見どころだった。

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.9

アメリカの名もなきヒーローの物語、と思われがちだがクリント・イーストウッドが本当に描きたいのはそうしたヒロイズムではなく、それぞれの正義に従って自分がやるべきことをやる、という多様性だろう。
クリス・
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ハンナ(2011年製作の映画)

3.2

シアーシャ×アクション映画は、期待以上に最強だった。
が、実は謎解きやアクションシーンよりも、冒頭の森のシーンが一番心に残った。
ケイト・ブランシェットの意地と迫力も、もはや笑いの域にまで達していて、
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つぐない(2007年製作の映画)

3.7

シアーシャ・ローナンの魅力に尽きる!
少女のイノセントと残酷さが、戦争と拮抗するほどの運命の支配力を描いているのはただただ凄いし、彼女だからなし得たことだろう。

マカボイも、カンバーバッチも、安定の
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.0

オブセッション(強迫観念)の描き方が本当に凄い。まだ何も起こっていない、緊迫感溢れる静のシーンがひたすら怖い。同じ日常が、裏を返せばこんな怖い風景に見えるんだ。踏切の点灯ランプとか、

もう一度観たい
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.1

スリリングな脚本と映像美、そして主演ふたりの常に隠し事を匂わせる妖艶でミステリアスな演技、このトライアングルがまさにお見事。
ドイツが負の歴史と正面から向き合っているように、どれほど不快でも日本軍のや
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

2.9

SFには人間を相対化した哲学的なテーマも多いが、この映画はコミカルで日常的なのがユニーク。
この「概念」を喪失したら自分はどうなってしまうんだろう?とあれこれ想像してしまった。人類の歴史が作り上げた概
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毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)

3.2

ポランスキーが提示する、欲望への(崇高かつ滑稽な)探究と挑戦。こうした主客逆転のおもしろさは、二元論という西洋的価値観があるからこそ成り立つのだろう。
しかし日本人から観ても、社会が求めるロール(役割
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ザ・ディスカバリー(2017年製作の映画)

2.5

ミステリーのようなSFのようなラブストーリーのような奇妙な手触りのファンタジー。日々の中で感じる、あれ?という違和感や夢のような既視感は、もしかしたらこういうことなのかも?と感じる不思議な余韻が残る作>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.7

あるある、というリアリティの果ての甘しょっぱいファンタジー。
『ラ・ラ・ランド』のような、もう一つの人生を観客みんなで祝福したい、、、いうのとはまったく違う、雪が静かに降り積もるように、淡々と重なって
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サーミの血(2016年製作の映画)

2.9

先住民族への差別と迫害という重いテーマだけど、多くの人が観るべき映画だと思う。『アナと雪の女王』の世界観や北欧の文化に興味がある人は特に。ヨイクや民族衣装の美しさなどサーミの豊かな文化も知ることができ>>続きを読む

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

4.0

暴力の連鎖と、それを加速させる銃社会。贖罪というキリスト教のシステム。それが西部劇時代から地続きのアメリカなんだ。ということを、ずっしりと重く叩きつける作品。『ロミオとジュリエット』並みに運命の悪戯が>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

2.4

こんな共演あり!?と思うほどみんなが大好きな俳優陣が続々登場! そのわりには物語が冗長でぐだぐだ、、、と思ってたら途中で気付いた。あ、これリアリティショーなんだ。というか、現代の最大のエンタメはリアリ>>続きを読む

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

2.1

ユアン・マクレガーが、あの少年のその後として、過去の怨念&エピソードを回収していくところは、「でた!」「ばあちゃんきたー!」と『シャイニング』ファンとしは楽しめる。
前半の敵の正体がわからないじわじわ
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ベン・イズ・バック(2018年製作の映画)

3.2

ルーカス・ヘッジスの静かな緊張感と、ジュリア・ロバーツの体当たりのエモーショナルな演技のバトルが凄い。そのかけ合いが物語をぐいぐい引っ張っていく。

アメリカでは小学生までもがオピオイド中毒となり社会
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

1.9

映画、しかも三国志、、、あえてお金をかけて大風呂敷を広げ、『勇者ヨシヒコ』ばりのゆるゆるコント三昧。このブレなさはある意味すごい。世界に誇るドラマチックなテーマで、どんだけだらだらできるか勝負している>>続きを読む

ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

2.8

オールスター豪華キャストに脱帽! レッドパージ下のハリウッドを描いたユニークな作品。虚実入り混じってるようなぶっ飛んだ演出は、コーエン兄弟らしく面白かった。

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

3.2

一体なんでこうなったのか、得体の知れないだけにいつまでも感情がざわめく。
デュポン財閥の闇、庶民にはわからないだけにぞくっとする話だが、実話というのがさらに恐ろしい。

スティーヴ・カレル、チャニング
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サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

2.5

ソダーバーグ監督とルーニー・マーラーということで期待しすぎたか、、、という印象。
じわじわと心理戦を楽しむ、静かなミステリー。ルーニーの演技力が輝いていた。
ジュード・ロウの精神科医はハマり役。

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.5

ある意味、『レディプレイヤーワン』のアンチテーゼみたいなところが爽快だった。
モブキャラ推しという設定もユニークだが、ライアン・レイノルズだからこそ、ここまで面白くしてくれた!って感じ。愛すべきヘンテ
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.1

レイフ・ファインズ最高!!! 優しさも、ダメなとこも、含めあまりにかっこよくて惚れ直しました。

ラスプーチンを筆頭に歴史ネタの使い方がベタすぎるが、『キック・アス』のような過激なオタクネタを、誰もが
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ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

2.5

2020年に公開されたまさかの続編!! 
この時代に、あのおバカのりをコメディとして成立させるのは不可能に近いが、デイヴ・グロール(フー・ファイターズ)やキッド・カディなどの本人出演や、時代を超えた夢
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