イルーナさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

4.0

誰もが知る、ホラー映画の古典の一角。
この前観た『ミツバチのささやき』で重要なファクターとして描かれていたのもあって、これは一度は目を通さないと!と思い観てみました。
観る前に原作も目を通しておいたの
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

5.0

長年観たいと思いながらも、なかなか観る機会がなかったスペイン映画の名作。
今回午前十時の映画祭で上映されるということで、これはチャンスと観て来ました。

1940年、内戦終結直後のスペイン・カスティー
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ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(2022年製作の映画)

2.2

【ポリコレよくばりセット、しかしてその内容は……】

製作費1億8千万ドル、宣伝費9000万ドルに対し興行成績7350万ドルという、レジェンド級の大爆死をかましたことで映画界に衝撃を与えた問題作。
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月のキャット・ウーマン(1953年製作の映画)

1.7

アポロ11号が初めて月面着陸するより16年前。月はまったく未知の領域だった。
そこには、キャットウーマンの文明があった……

B級古典SF映画ではかなり有名らしく、かのジョン・ランディスやジョー・ダン
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キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

4.0

元は一本の映画だったという『キル・ビル』。
1が日本のチャンバラや任侠映画ベースだとしたら、こちらはカンフー映画やマカロニウエスタンがベース。
さらに終始超ハイテンションかつネタ&バカに振り切れていた
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

5.0

おそらく、タランティーノ=究極のB級映画オタクというイメージを一般に定着させたであろう作品。
私が最初に観たタランティーノ作品は『パルプ・フィクション』でしたが、本作の前のタランティーノのイメージって
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.8

映画界最大のオタク監督クエンティン・タランティーノのドキュメンタリー。
監督の名前を見て、「タラ・ウッド?タランティーノとエド・ウッドを足して割ったみたい」と思っていたら、まさか本当にタランティーノの
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

皆さんご存じ、タランティーノの代表作にして90年代で最も重要な作品の一つ。
昔読んだ本に『底抜け超大作』というのがあったのですが、これのアマゾネスの記事のラストで、著者の母が昭和一ケタ生まれのため横文
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(2021年製作の映画)

3.9

美術館建設の調査中に発掘された、1901年の映画という体裁の短編。
こちらも『オオカミの家』と同様、フェイク設定となっております。所々ノイズが走るのが妙にリアル。

死者蘇生の儀式を行う少女。やがて骨
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

南米チリからやって来た、恐怖のストップモーションアニメ。多くの人にとって南米産ストップモーションアニメは初耳ではないでしょうか。
ストップモーションアニメと言うと、基本的に人形のコマ撮りのイメージが強
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レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード(2003年製作の映画)

3.7

【情熱の国メキシコ 伝説のガンマンに ジョニデが 出会った】

超低予算の『エル・マリアッチ』から始まった本シリーズ。
本作ではついにメキシコの命運をかけた一大決戦!という所までスケールアップしてしま
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

2.5

今年はマリオやバービーなど一部を除き、多くの大作映画がコケまくる異常事態となったハリウッド。しかもそのほとんどが良作評価を受けていただけに尚更。
本作は『トップガン マーヴェリック』の夢よ再びと言わん
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ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)

4.3

ご存じピクサーの代表作の一つ。
前作『モンスターズ・インク』では毛並みの再現に挑戦していましたが、今回のテーマはズバリ「海」。
水の表現の難しさはよく知られていますが、本作は20年前の作品にも関わらず
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ピーウィーのビッグ・ホリデー(2016年製作の映画)

3.5

【追悼ポール・ルーベンス】

今年の7月30日、ピーウィー・ハーマンことポール・ルーベンスが癌により逝去。
私自身、ちょうど半年前に『ピーウィーの大冒険』の記事を書いていたので、リアタイ世代でないです
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デスペラード(1995年製作の映画)

4.7

うだるような暑さが続くこの頃。情熱の国メキシコからお届けする激アツな映画はいかがでしょう?

超低予算映画『エル・マリアッチ』がパワーアップして帰ってきた。
予算わずか7000ドル(日本円にすると約7
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フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

5.0

私が初めて観たロバート・ロドリゲス作品。
学生時代一緒に借りた『パルプ・フィクション』の後に観たのですが、本作が余りにインパクトがありすぎて、『パルプ・フィクション』の印象がかなり持ってかれてしまった
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コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.0

巷では「宮崎吾朗の最高傑作」と言われている本作。
実際、昭和ノスタルジーな雰囲気に特化した作風でして、町の色使いとか音楽の使い方が素敵。
主題歌の『さよならの夏』はジブリの主題歌の中でもかなり好きな部
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.8

ご存じ、映画界屈指のオタク監督タランティーノの衝撃の監督デビュー作。
まずいきなり始まる、「ライク・ア・ヴァージン」のタラ本人からのあまりにも独特すぎる考察。
そんな考察してるのは世界にタラちゃんだけ
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

5.0

ご存じ、ジブリの原点とでも言うべき作品。正確には当時の社名はトップクラフトだったのですが。
文明の崩壊と再生への希望、自然への畏怖と敬意、反戦(でも兵器は大好き)と共生のメッセージ……
基本となるテー
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インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.4

『最後の聖戦』以来、実に19年ぶりのシリーズ続編。
リアタイで観た初めてのインディ・ジョーンズ作品でしたが、いっしょに観た母共々、「あんな冷蔵庫で核爆発に巻き込まれて無事なわけないでしょw」とか、
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

4.8

日本文化へ心からの愛情を込めたストップモーションアニメ。
海外作品で日本をテーマにするとどうにも中華臭がしたりなど、ある種のネタにもなっているのですが、本作はネタ抜きのガチ。
その文化や風習を徹底的に
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哀しみのベラドンナ(1973年製作の映画)

5.0

虫プロ製作のアニメということで、昔から何となく気になっていたアニメ作品。
正確には、私を映画マニアにするきっかけの一つになった本『アニメ傑作コレクション』(著:石子順)でポスターだけ紹介されていたのが
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夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

4.8

湯浅監督作品のファンですが、この作品は当時全くと言っていいほど話題になってなくて、存在を知らないまま上映終了になってしまいました。
しかしアヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリ受賞後リバイバル上
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リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

4.2

80年代のディズニー暗黒期打破のきっかけになった歴史的名作。
そして実写版が現在物議を醸しまくっているリトル・マーメイド。
私も幼い頃に観て、悲恋の代名詞的存在である人魚姫の話が大ハッピーエンドになっ
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

4.0

ご存じ冒険映画の金字塔の第一作。
遺跡の中には虫や蛇など気持ち悪い生物がいっぱい、お宝を手に入れるとトラップが起動して巨大な岩が転がって来るなど、今やこれらは冒険映画のテンプレ。
特に後者はそのインパ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

誰もが知るゲーム界の大スター、マリオブラザーズ。満を持して封切られた本作は記録的大ヒット。
この結果は、彼らや任天堂にとっては大コケした実写版『魔界帝国の女神』のリベンジといっても過言ではありません。
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アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

3.7

セーヌ川にたゆたう木造建築の船、アダマン号。
ここは精神疾患を抱えた人たちを無料で迎え入れ、創作活動を通して社会とのつながりを取り戻すための場所。
今日もここには色々な人たちがやって来る……

まず船
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

【一粒の松ぼっくり地に落ちて死なずば】

ストップモーションアニメ界にデル・トロ参戦。
題材は最近ブームの児童文学の古典『ピノッキオ』。
それだけクリエイターの心を刺激する普遍的な物語ですが、彼はいか
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コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

4.3

【Identity V(第五人格)の元ネタ?】

ストップモーションアニメの巨匠・ヘンリー・セリックの代表作。

引っ越した先のアパートにあった、壁紙に隠れた小さなドア。
その先には理想の両親や住人が
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ウェンデルとワイルド(2022年製作の映画)

3.7

『コララインとボタンの魔女』のヘンリー・セリックの、13年ぶりの新作。
その間も企画が流れたりと紆余曲折あったそうですが、こうやって新作を観られて嬉しいです。
さらに脚本に『ゲット・アウト』や『NOP
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アルマゲドン(1998年製作の映画)

4.0

【漢の義務教育】

同時期に『ディープ・インパクト』という、似たような内容の隕石衝突映画があったことで話題になっていた映画。
しかし現在では豪華キャストにエアロスミスのテーマ曲、破壊王マイケル・ベイが
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

4.8

大学時代、スペインの現代史について勉強していた頃に観た作品。
時代背景が背景だけに覚悟して観ただけでなく、冒頭でオチがバラされているにも関わらず、あまりの重さに打ちのめされたのを覚えています。
どこに
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フォービデン・ゾーン(1980年製作の映画)

4.5

「悪いことってどうしてこんなに快感なのかしら」

ティム・バートン作品の音楽でおなじみダニー・エルフマンが映画界に入るきっかけとなったカルト映画。
『オインゴ・ボインゴ』が音楽劇団だった時代の『ザ・ミ
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光の支配者(2019年製作の映画)

3.4

タイトルがいかにも中二病、しかし2分程度の短編……
いったいどんな内容なんだ?と思って観てみると、光を求める植物たちの姿を描いた、愛すべき小品でした。
黒地に白いラインの絵が、ちょっと黎明期のアニメ『
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ジャイアント・ピーチ(1996年製作の映画)

4.3

「そりゃあ、始めはただの夢だったのかもしれないけど、何でもそうじゃない?あのビルも、ネオンも、この街もみんな。始めは誰かが夢見たんだ。ぼくの旅も同じだよ」


小学校の授業で観た映画で、ずっと印象に残
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コルドロン(1984年製作の映画)

3.0

かつてディズニーランドのシンデレラ城にあったミステリーツアーの元ネタにして、80年代の暗黒期ディズニーの代表作(?)。
ここFilmarksの平均点も2.8と、ディズニー作品としては驚異的な低さ。
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