二人の少年が、列車で強制収容所に向かう。途中で脱出。夜の森の逃避行。だが、村に逃げ込んでも、ナチに逆らえない村長は銃を構える。残酷な世界。逃げなくても、逃げても、結果は同じ残酷な世界。
ワイダ抵抗三部作の最高作。ラストの死に至る丁寧な描写が心に残る。使命と失敗。その末路。
テアトル東京のシネラマ上映に幾度も通った。エンドクレジットの「ブルー・ダニューブ・ワルツ」が流れているのに、掃除のおっさんに「終わりましたよ」と追い出された。教育がなっていない。
ドイツの新型魚雷を奪取するため、捕虜として潜入するフランシオサ。ハリー・ケラーらしいサスペンス・アクション。本作はスプラッシュ公開。長尺の「スパルタカス」が併映だったから、一日2回上映が限界。
ハワイの米軍基地。新任のモンゴメリー・クリフトは孤立。彼を理解するシナトラも虐待される苛めの構造。ジンネマンの本音が伺える傑作。
ロモロ・グェッリエリのマカロニウェスタン。マーク・ダモンは悪役ではない。敵が雇った殺し屋もダモンの味方になる。いちばんのワルが女というのも意表をついているが、二流監督ロモロ・グェッリエリだから、イマイ>>続きを読む
地球の引力を失わせる方程式が入った箱の争奪戦。ソ連情報部やギャング団が入り混じり、箱はギャング団の手に。箱を開く…。イタリアB級アクション。
ジャック・カーディフが監督した戦争アクションの快作。原作はウィルバー・スミス。今後の大統領の仕事を引き受けた傭兵。反逆者から市民を守るためだが、本当の目的はほかにあった。キャストが豪華。キャラも面白く>>続きを読む
まだ超大作監督に成る前のギラーミン監督作。ジョージ・ペパードの探偵が良い味を出している。本作の前の「ブルーマックス」、そして本作の次もペパードと組んで「非情の切り札」を作っている。
リチャード・ドハティの原作をヘンリー・シムーンとエイブラハム・ポロンスキーが脚色し、ドン・シーゲルが監督した、警察署内の人々の抱える屈託や、家庭内の問題、そしてマディガンが奪われた拳銃で発生する事件を>>続きを読む
ドン・テイラーの犯罪映画。彼の作品は結構見ているが、どれも大味。本作も同じく大味、ハラハラさせてくれないのが欠点。
高校生の時、有楽町スバル座で観た。撮影ボリス・カウフマン。音楽クインシー・ジョーンズ。そしてシドニー・ルメット監督。凄い映画なのではなかろうか。そして、痺れた。わずかな情報から観る順番を決めていたが、>>続きを読む
両親を事故で牛なったダルク。パリに来るとファッションモデルに。すぐに一流。男も言い寄ってくる。だが、変な男ばかり。気が付くと財閥の女主人になっていた。だが、真実の愛は得られていない。心は寂しい大富豪。
クロード・ベリ監督長編第1作。田舎に預けられた少年。ユダヤ嫌いのミシェル・シモンと仲良くなる。自分がユダヤ人であることを隠しながら。健気な少年。「アタラント号」のシモン親父健在なり。
ベルトラン・ブリエの1作目が、このような作りでスタートしたが、2作目からは良質な作品を産み出す優等生監督になってしまう。本作は脚本があるが、若者たちへの質問項目のことか、それとも、答えが用意されている>>続きを読む
凄いタイトル。ブラジルの不良少年の日常は非日常でもある。面白い作品ではない。
モンロー作品から、歌と踊りのシーンを抜き出した楽しい作品。そのセレクトが優れている。
飢えに焦点を当てたドキュメンタリー。面白い作品ではない。この監督の次回作が「LSD 5ドルで天国」。風俗ドキュメントで、ネタは何でもありのようだ。
ジュリアン・デュヴィヴィエのミステリー。デュヴィヴィエの晩年は、ハドリー・チェイス「めんどりの肉」や本作のような世界に舵を切った。ルネ・クレマンも晩年はミステリーを連発するが、作品レベルは高かった。し>>続きを読む
ディノ・デ・ラウレンティス製作のドキュメンタリー。東洋の信仰、ヨガの修行などを取り上げているが、面白くない。劇場公開時の邦題は「快楽と神秘」。
ロバート・ワイズ、アンドリュースのミュージカル。だが、伝記映画という縛りが、本作の場合は邪魔になっている。ワイラーの「ファニー・ガール」も伝記映画ではあるが、ファニー・ブライスのキャラとストライサンド>>続きを読む
リトルビッグホーンの戦いを描いたシオドマク監督作品。なぜシオドマクなのか。54年から西ドイツで仕事を続け、本作のためにアメリカに戻る。その割に彼に向いていた企画とは思えないし、彼にしても誇れるような結>>続きを読む
テネシー・ウィリアムズの戯曲をジョン・ヒューストンが監督。スー・リオンの奔放さに振り回され、ガイドを解雇されるバートン。デボラ・カーとの出会いに癒されるが…。バートン、ガードナー、カーの心理描写が面白>>続きを読む
サックス奏者の旅人が、ある町のボーイスカウトの面倒を見るハメに。リリアン・ギッシュを担ぎ出したり、無駄なあがきをしても、面白くなるわけがない。凡才ノーマン・トーカーのどこが良くてディズニーは彼を起用し>>続きを読む
最高につまらない。ヘンな暮らしの富豪。その娘が寄宿舎に。しかし世間知らずで。こんな陳腐で古臭いな設定で、面白いと思うわけがない。苦行を強いられた。
トニー・リチャードソンは、60年代はほぼ年1本の作品を発表、絶頂期だった。本作はその中でもスケールの大きな歴史映画で、クリミア戦争におけるバラクラヴァの戦いを描いた作品。本当に彼がやりたかったのかは疑>>続きを読む
ある街の保安官、グレン・フォードは西部一の早打ちだった。彼を倒して名を挙げようと、若者が街にやって来る。お互い気が合い、保安官を手伝ったりするが、若者はやはり決闘を望む。ナンバーワンになろうとする焦り>>続きを読む
奪われた銃を取り戻そうt呂するスチュアート。銃は様々な人物の手に渡る。それぞれのエピソード。面白い構成の西部劇の傑作。
田舎からt呂回に出てきたバーバラ・パーキンス、シャロン・テート、パティ・デュークとも知り合う。三人の辿る運不運。本作のどけ篇が「ワイルド・パーティ」。
アントニオーニの「愛の不毛」三部作の一本、母は娘(モニカ・ヴィっティ)に無関心。株の上下しか関心がない。ドロンと出会い、新しい生活を始めようとするが、日常は変化するのか。ジョヴァンニ・フスコの音楽が刺>>続きを読む
ロードショウなしのスプラッシュ公開。邦題も「冷たい手のルーク」が「暴力脱獄」などと暴力的扱い。名場面がいっぱいの名作。卵、サングラス…。
アリゾナの荒野に、5人の尼僧が修道院を建てようとしていた。そこへ、旅人のポワチエ。尼僧たちに手伝うよう頼まれる。喧嘩をしたりしながら、完成までの物語。尼僧たちは彼を神の使いと思っただろう。
アーネスト・ヘミングウェイ『ニック・アダムス物語』をマーティン・リットが映画化。田舎町の閉塞的な暮らしからt呂美だし、新聞記者になろうと都会を目指すリチャード・べイマー。記者は未経験のため門残払い。赤>>続きを読む
ポール・ニューマン、ジャック・スマイトの「動く標的」コンビ再び。今度はコメディだ。5人の連合軍将校がイタリア軍の捕虜になる。連合軍上層部は5人をきゅうしゅつせよ、と脱走の名人ポール・ニューマンを将軍に>>続きを読む
ジェームス・ディーンの代表作の一本。ニコラス・レイにしては生真面目で毒気のない作品となったが、それが十代の若者に受け、普及の名作となったのだろう。
真面目な学術映画だが、洋ピン的売りでヒットしたので、この種のドキュメントが大量に公開される。