トランティニャンさんの映画レビュー・感想・評価

トランティニャン

トランティニャン

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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.0

とりあえず記録。
寡黙だが印象的な、音と画の映画。
冒頭のミット打ち、ボクシングはリズムなんだとかやってもいないのに思ったりするほど素晴らしい。でも、パンチを繰り出す本人にこの音は聞こえていない。
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

通常サイズ、IMAXレーザーGTの2回観た。
想像以上に断罪と贖罪に満ちた内容だった。3時間の物語の分配にこそメッセージがある。時間との向き合いをやり尽くした『TENET』を経たので油断してたけど、冒
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.0

個人的に肩透かし。予告編みたいにエモくはなく、むしろ視線と表情、上品で大胆な撮影で語る抑制されたストーリーだった。監督の自伝ということもあり、現実的な落とし所なのかも。
優しきアメリカ人の夫が急にリア
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.5

皆のレビューとただならぬ場面写で気になり、衝動的に観た。
酒(常備)、ドラッグ(鼻からも腕からも)、野球賭博(地元応援しない)、ハラスメント(書くのもためらわれる...)、家庭放棄(寝てる描写しかねえ
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Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

3.5

職場恋愛の末婚約したカップルが、彼女が昇進して彼の上司になったことで、関係性が崩壊してしまうお話。有害な男性性はそのまま精力にも繋がっていたようで……彼女もまた、男だらけな職場の嫉妬やプレッシャーによ>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.0

保健所査察の評価、怒号飛び交うキッチンの修羅場ぶり、おいしそうじゃない飯と、あまりに『The Bear』的だが、制作はそれより前。むしろ『The Bear』が参照したかもしれない。
ワンショット長回し
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

序盤で、リディア・ターがバッハを嫌悪する学生を徹底的にやり込めるシーンが象徴的だ。人はアーティストに何を求めているのか。清廉潔白さや聖人君子ぶりではなく、素晴らしい作品のはずだ。にもかかわらず、私たち>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.0

軍団たちの阿鼻叫喚をモニター越しにほくそ笑んでいるような、もうテレビで観るたけしの姿と地続きな珍作。あの秀吉はどう見ても無理があるけど、風雲たけし城だと思えば納得行く。
オフィス北野独立以降のたけしは
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

「サクセッション」のマットソン繋がりで観た本作。『ゲースロ』で慣らされたとはいえ、北欧神話は最も遠く感じる題材の一つだが、「ハムレット」なシンプル復讐劇とスカルスガルドの猫背な肉体美で魅せてくれる。>>続きを読む

マーターズ(2007年製作の映画)

3.0

観たい映画がごまんとある中で、primeで見放題だからといって飛びつくべき映画ではなかった。(というか、見放題になっていてはいけないのでは、「セルビアン・フィルム」みたいにポイントをそれなりに払って観>>続きを読む

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.5

U-NEXTのポイントが失効しそうだったので、WOWOWとかでは観られなさそうな本作を観た。
『セルビアンフィルム』とかと同類の、残虐アイデア考えた奴の鬼畜ぶりが露になる類の映画だった。アポカリプスも
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.0

オマージュ含め、どこかで観た事ある画と設定のオンパレード。時勢とノリでオスカーを獲った作品だなと。キー・ホイ・クァンの謎の安定感。マルチバースだけど、選択の枝分かれという設定ゆえ、登場人物は限定されて>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.5

あまりにも美しいイタリアの夏。井上陽水の「少年時代」じゃないけど、日本人が田舎の夏祭りとか花火大会にある種の追憶と憧憬を抱くのと同様に、イタリア人もこれを夏の原風景として見るんだろうか。素っ裸で寝てい>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

2.5

とりあえず記録。
予想はしてたけど、評価する人のことは理解できるけど系でした。

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

ちょっとどころかだいぶ思い出してる(笑)Google Photoを下にスクロールするように遡って行く2人の7月26日(ちょっとやってみたくなる)。二人の出会いまで観届けて、最後にそれが不可逆なものなの>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

3.5

とりあえず記録

内戦状態→脱出→ワイルドスピードというと『タクシー運転手〜』を思い出させる鉄板ぶりだが、そこに『工作〜』(南北問題)と『ブラックホーク・ダウン』(ソマリア)を掛け合わせたような、堂々
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

美しいモノクロ、ロードムービー的展開、ザ・ナショナルのデスナー兄弟が手掛けた選曲やスコア、あらすじに大きく影響を与えるメンタルヘルス、そして主人公のジョニーが、日々子供の話を聞く仕事をしているという設>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

2.5

役者3人の超体当たりな熱演(宇野祥平はどう考えてもオーバーアクト)に対し、プロットと世界観が拡大したラストの演出が予算不足含めダメダメ過ぎて、最終的に「質の高い」無人島ロマンポルノになった作品。ていう>>続きを読む

セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)

3.0

アウトな映画の筆頭として長年話題になり続けているので、U-NEXTのポイント消化で恐る恐る鑑賞。
ドラッグで失われたおぞましい記憶を辿るという、脚本が意外とドラマ仕立てでちゃんとしているから、『ホステ
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屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

3.5

とりあえず記録。
ずっと前から内容は聞いていたものの、U-NEXTのポイント消化でついに観てしまった。終始口あんぐり。寒いクリスマス深夜に観るにはあまりにもきつかった……。

この女がなぜ妊婦を狙うの
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ジャスト 6.5 闘いの証(2019年製作の映画)

2.5

イランのマトリ映画。イランにおける麻薬汚染がテーマとあって、アフガニスタンからやばいヤクが流れているのかな。OPで展開される追跡劇にみられるアイデア一発勝負な処理は面白いし、ジャンキーたちのいるスラム>>続きを読む

JOINT(2020年製作の映画)

3.5

新人監督によるヤクザ映画。ヤクザ映画と言っても彼らは一部に過ぎず、半グレやアジアンマフィアが群がり、個人情報流出という現代的モチーフをシノギとしているのが新鮮。あくまでこの生態系を描こうとする硬派な作>>続きを読む

ジャッリカットゥ 牛の怒り(2019年製作の映画)

4.0

『バクラウ』的な土着バイオレンスを期待しての鑑賞だったけど、こちらは想像を絶する騒々しさ。汁まみれの男たちと一頭の水牛によるハイエナジーな牛追い祭が繰り広げられる。
尺は短いが視覚聴覚そして嗅覚をくた
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0

『すばらしき映画音楽たち』は、映画音楽の素晴らしさを追体験するような内容だったが、本作は発見の連続。コッポラ、スピルバーグ、ルーカスらは音においても先駆者で、特に『スターウォーズ』は特殊効果だけでなく>>続きを読む

モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年製作の映画)

3.5

とりあえず記録(まだまだ埋もれてる映画があるものだ)
最初の方はハードな旅だけど、自由で朴訥としていて、ただ単にロードムービーしてる感じだが、どんどんゲバラの表情の凛々しさが増し、彼にとってこの旅がい
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悪魔を憐れむ歌(1997年製作の映画)

3.0

大昔に観たのでとりあえず記録。
ストーンズの記憶。

七つの会議(2018年製作の映画)

3.5

食い入るように観てしまえる安定の池井戸(半沢)フォーマット。大体同じ組織、大体同じ筋書き、大体同じ顔面で突っ走れるのは東映ヤクザ映画と福澤組くらいだろう。このジャンクさが病みつきになる。ただ半沢に慣れ>>続きを読む

白い肌の異常な夜(1971年製作の映画)

3.0

観たこと忘れてた。とりあえず記録。
女の園で巻き起こるモテ男の悲劇。

空白(2021年製作の映画)

4.0

古田新太が松坂桃李の胸ぐらを掴む場面写を見て、「人間・失格」赤井英和的なただならぬものを想定してたけど、これまで観た中で最悪な交通事故シーンから、(誇張気味ではあるものの)じわじわとした圧で人を追い詰>>続きを読む

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.5

前作に引き続き原作にかなり忠実に構成しつつ、派手さを増すために(岡田准一がはしゃぐために)アクションのトンマナが全く違う。アイデア含め前作を超えるクオリティなので、岡田准一には和製ジャッキー・チェン目>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.0

ヤクザの範疇を超え、恐怖の殺人鬼と化す鈴木亮平の怪演によって、前作を上回るギンギンぶり。前作が「県警対組織暴力」なら、LEVEL2は「ターミネーター」になったのか?ってくらい趣が違う。松坂桃李はT-8>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.0

想像を絶する気持ち悪さで、正視に耐えないシーンが続く。変態どもの目と口が見えるボカシがトラウマになる。女優とはいえ3人のメンタルが心配だけど、嫌悪と恐怖を乗り越えて真正面から変態をシバいたのはすごい。>>続きを読む

ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

4.0

語りたいことが山ほどあるけど、この尺感含めてビートルズのリアリティショーを観た心地。ピーター・ジャクソンなだけにめちゃくちゃ長い。ルーフトップだけじゃなくスタジオライブもちゃんと見せろとも思うけど。>>続きを読む

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