jazzの部屋さんの映画レビュー・感想・評価

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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

遂にドゥニ・ヴィルヌーヴ版デューンの完結編。
デヴィッドリンチ版には無い丁寧な語りは物語と設定が理解がしやすいが前後約6時間近いのはやはり長丁場な作品。
個人的にはフェイドの狂人感はリンチ版のスティン
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ヘルレイザー4(1996年製作の映画)

3.4

ヘルレイザーシリーズ4作目。
未来の宇宙船を舞台に前作の3作と繋がりが薄い本作。
ルマルシャンの箱の設計者と魔導士の因縁を描くのに1時間もかけるスピード感の無さとラストの切れ味は色んな意味で面白い作品
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

シリーズ4作目。
真田広之とドニーイェンと言ったアクションスターの参戦。
3同様、マシマシの戦闘とスター達のアクションは面白い。
一応物語はひと段落着いたのかなと思うとわりといい感じの物語じゃないかな
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.8

特別アクアマンと言うヒーローは好きではないが物語の回し良さやテーマの押し売りにならない程度のシネマ娯楽として面白かった。
近年のMCU作品には見習って欲しい良き作品でした。

ミッドナイトクロス(1981年製作の映画)

4.0

映画音響効果マンとして働くジャックはある日、事故を目撃する。
しかし普通の事故ではなかった。
音響から犯罪を炙り出して行く物語は独特なのとジャッロ的なテンポ感が良かった。

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.8

銀行強盗をするが何者かによって計画どおりに行かなくなってしまう。
裏切りが仲間の中にいると疑念が生じ始める。
銀行強盗を主体に置かず仲間内の会話劇で顛末を回す物語は面白い。
おそらくこの作品の手法を真
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ランブルフィッシュ(1983年製作の映画)

3.7

不良少年ラスティの札付きの悪の兄モーターサイクルボーイが帰って来た。しかし様子が変わっていた。
全編ほぼモノクロで描かれる本編は若者から大人への過渡期の喪失を描いている作品に見えた。
喧嘩に明け暮れて
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.9

ある夫婦の老いと死を描いた作品。
認知症と老いによる死を描いた物はあるがユニークな1作。
人生を夢の中の夢と捉え、画面越しに他人の人生を観る事の多重構造は面白いアイデア。
“いつか必ず死ぬことを忘れる
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2046(2004年製作の映画)

3.7

作家チャウの体験談と小説2046が交差する物語。
過去に引きづられながらも永遠の愛を求めるテーマは同監督の花様年華を発展させたような物語。
相変わらずモダンで美麗な描写は視覚的で詩的表現はグッと来る。
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怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.7

サイコパス弁護士と被り物をした殺人鬼の死闘を描いた作品。
サイコパス設定が渋滞気味な本作は想像していた殺人鬼物を想定すると肩透かしする物語だが不思議なカタルシスがある作品だった。
前評判と反してわりに
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

ナポレオンと妻ジョゼフィーヌの生涯を描いた作品。
本作は名将で計略家であり宣伝が上手いナポレオン像より矛盾を孕んだ人間であった。
最愛の人であり友でもあるジョゼフィーヌの描き方は面白いアプローチ。
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(2023年製作の映画)

3.7

本能寺の変を北野武流に描いた作品。
合戦の描写や野盗の人間臭さは良く描かれており面白かった。
個人的にはお笑い芸に思い入れがないのもあるが繰り返し似た切り口のコントの様な会話劇で131分は冗長に感じた
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インファナル・アフェアIII 終極無間(2003年製作の映画)

4.0

シリーズ3作目にして終章。
1作目の時系列を絡めながらも終局へと展開していく物語は上手いだけではなく秀逸な1作。
正義を求めるラウとヤンが重なる描写は幻想的であり終わりのない苦しみはまさに無間地獄だ。
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インファナル・アフェアII 無間序曲(2003年製作の映画)

3.9

前作から11年前を描いたシリーズ2作目。
相反する二人の駆け引きから変わり群像劇を描いた本作は好みな作風。
抗争ドラマであると同時に1997年の香港返還へ馳せる思いが交差する終盤は味わい深い。
香港返
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

3.7

シリーズ2作目。
ティーンエイジャーを主人公にした本作はコメディが多めのでとても観やすい良作。
近年のアメコミ実写映画にはあまりないジュブナイル物で若年層にオススメしたい王道作品だ。
もっとこう言うヒ
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サクリファイス(1986年製作の映画)

3.8

アンドレイタルコフスキー監督の遺作。
今作は信心深さと犠牲をテーマにした物語。
同監督の他作品に比べて宗教的な引用を多用しながらも一人の男を描いている。
ドストエフスキーの著書にも似ているテーマは興味
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.0

潜入捜査官ヤンと警察に潜入するマフィア、ラウの運命を描いた作品。
ヤンとラウの相反しつつも共通する部分が見え隠れするドラマ性は好み。
やはり裏世界を歩む者達には救いなどなく散りゆく姿は切ない。
個人的
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レンフィールド(2023年製作の映画)

3.8

ドラキュラと眷族であるレンフィールドの物語。
魔人ドラキュラを踏襲しつつ現代劇を描いた作品でコメディアクションよりの内容は無難に面白い。
この路線ならもっとドラキュラの眷属ならではの感覚や能力にフォー
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.6

3人のマーベルが活躍するキャプテンマーベル2作目。
入れ替わりながら戦うなどの設定は面白かったが物語の重さに対して存在感が薄いヴィランとあっさりとした解決策は微妙だった。
ドラマ未見だとそろそろ厳しい
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ジャンヌ・ダルク裁判(1962年製作の映画)

3.6

裁判記録を元にしたジャンヌダルクが処刑されるまでの物語。
全編裁判のみで構成される物語は起伏が無く映画としては面白くは無いが60分程度なのは幸い。
しかし資料としてジャンヌダルクがどのように魔女として
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The Lady in Red Kills Seven Times(英題)(1972年製作の映画)

4.2

一族のまつわる死の伝説と連続殺人事件。
殺戮描写は鮮烈ではないがビジュアルやBGM、密かに暗躍する犯人像はジャッロの良さがある秀作。
知りすぎた少女を彷彿とさせる展開となんと言ってもレッドクィーンのビ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

山崎貴が贈るゴジラ最新作。
第二次世界大戦と戦後を舞台にした時代設定を活かした物語は良かった。
正直、話の作り方や演出の仕方はシンゴジラより好みだ。
庵野監督の虚構としてのオモチャ感のある演出とは逆で
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

1920年代を舞台に石油マネーを巡る先住民と白人の物語。
3時間半近い作品で強度のある作品を久しぶりに観れた。
語れる部分の多い作品だが個人的には板挟み合う論理感はち切れ寸前のディカプリオが最高だった
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新エクソシスト/死肉のダンス(1975年製作の映画)

3.2

リサと悪魔に新規カットを加えた再編集版。
悪魔に取り憑かれたリサのパートを加えた事で分かりやすくなったがオリジナル版の良さである幻想奇談としての展開が弱い。
ねじ込む様な新規カットの噛み合わせは悪く物
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ジャーロ(2009年製作の映画)

3.5

外国人旅行者の女性を狙った殺人事件を追う物語。
ダリオアルジェントのジャッロ映画だが主人公と犯人のバックボーンにフォーカスしている描写が強くサイコサスペンス要素の方が強い。
痛ぶる描写は比較的多いがか
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マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴(1990年製作の映画)

3.4

イタリアンホラーの巨匠が贈るエドガーアランポーの物語。
ロメロの1作は死者の復活を描いたゴシックホラー、アルジェントは悪夢から殺人鬼になる物語。
個人的にハマらなかったが描写の良さは所々あった。

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.7

普通を目指して奮闘する予備校講師とその教え子の物語。
社会的に普通な人物と変わり者の違いや折り合いの付け方を描きつつも会話劇のリズムの良さは面白い。
清原果耶のジャンヌダルクの舞台があるので参考として
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ラビッド・ドッグス(1974年製作の映画)

4.0

4人組の銀行強盗の逃走劇描いたロードクライム映画。
ほぼ全編が車内の物語であり導入良さとマリオバーヴァが得意とする切り返しの上手い結末にはハッとした。
非常にシンプルな物語ゆえの効果絶大な転じ方はクー
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リサと悪魔(1973年製作の映画)

3.8

イタリア観光の最中迷子になったリサは不思議な事に見舞われる。
導入が唐突すぎて物語の中盤まで何をやっているのか分からなかった。
ただ残りの半分でちゃんと回収しており幻想ホラーとジャッロの組み合わせは上
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処刑男爵(1972年製作の映画)

3.5

残忍な男爵をルーツに持つピーターはある城へ向かう。
本作の本筋はゴシックホラーだが描写の多くはジャッロ色の強い作風でマリオバーヴァの今までが随所に見られる作品。
物語自体はシンプルで良くも悪くも観やす
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フォー・タイムズ・ザット・ナイト(1971年製作の映画)

3.9

二人の男女を巡るセックスコメディ。
ファションナブルな緩いコメディな本作はマリオバーヴァ監督の幅の広さを感じた1作。
ただのセックスコメディと思わせておいて途中で”ある仕掛け”を使った展開はウィットに
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禁じられた遊び(2023年製作の映画)

3.7

中田秀夫監督の新作ホラー。
ペットセメタリーであり魔界転生風味のある本作はまさかの霊能から物理での攻防に転じたのは面白かった。
旧来の幽霊像を踏襲しつつも多ジャンルな要素も入っているのは良い。
しかし
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ファイブ・バンボーレ(1970年製作の映画)

3.4

「そして誰もいなくなった」を基にしたジャッロ映画。
ほぼアガサクリスティな本作はジャッロ的形式美よりモダンなセットとBGMが際立った作品で展開はクラシックなサスペンス。
しかし謎解きと言うより翻弄され
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血みどろの入江(1970年製作の映画)

3.8

ある入江で起きた殺人事件を描いた作品。
マリオハーヴァ監督の前作よりパワーアップした殺戮描写は後のスラッシャーホラーに影響力を感じた。
序盤のジャッロ的形式美から斜め上に行く展開は予想以上でラストシー
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