たくさんの映画レビュー・感想・評価

たく

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映画(773)
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

3.6

2009年にアメリカで起きた事件を基にしてて、一般人が実際に撮影した衝撃的な映像から始まる。まさにいま起こってるBlack Lives Matterの警察の理不尽そのままで、世の中何も変わってないんだ>>続きを読む

この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

3.8

「海辺の映画館」で感動して、大林監督作品をいろいろ観たくなった。
本作はかなり直接的な反戦メッセージに溢れてて、これは果たして映画といえるのかというギリギリの線を踏み越えようとしてる感じ。晩年の大林監
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セデック・バレ 第一部 太陽旗(2011年製作の映画)

3.8

大日本帝国統治下の台湾で1930年に起こった霧社事件を基にしてて、日本と台湾の間にこんな血で血を洗うような凄惨な出来事が起こったのを知ってショックだった。

台湾原住民同士が狩場を巡って勢力争いを繰り
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大地の子守歌(1976年製作の映画)

3.8

黒澤明の名作100選に入ってて、増村保造監督ということで観てみた。
昭和7年の瀬戸内で身寄りを失ったおりんが女郎屋に売られて生き抜いていく話で、デビュー間もない原田美枝子の体当たり演技が素晴らしかった
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星の旅人たち(2010年製作の映画)

3.7

聖地巡礼中に事故で亡くなった息子を継いで、父親が聖地巡礼の旅をしていく話が大人の青春ロードムービーになっててほっこりした。
トムが頑固おやじっぽくて、旅の途中で一緒になる3人の人物と最初ギクシャクして
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タロウのバカ(2019年製作の映画)

3.3

社会に居場所のない3人の男子がつるんで向こう見ずな行動を取っていく話で、不安定な長回しカットとか聞き取れないセリフがあえて観客を不快にさせるような演出になっててちょっと苦手なタイプの映画。
拳銃が「天
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ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

3.3

乱痴気騒ぎの末に死んだディック・ロングの真相が明らかになっていく話で、たぶんあえてサスペンス演出をショボくしてて、事態収束にあたふたする男の情けなさをコメディっぽく描いてた。田舎町が舞台で、根は優しい>>続きを読む

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.5

圧倒的エネルギーに完全に引き摺り回された!
まもなく閉館する海辺の映画館で日本の戦争史を描く映画を上映する話で、観客が上映中の映画世界に入り込んで現実との間を行ったりきたりする猛スピードの編集と、前に
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ステップ(2020年製作の映画)

3.2

シングルファーザーの子育て奮闘記で、いい話なんだろうけどちょっと自分には合わなかったなー。
何より主人公の心情をいちいちナレーションで説明していくのが邦画によくある最悪の演出。そんなの表情見れば分かる
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藍色夏恋(2002年製作の映画)

3.8

高校生の一夏の恋と性の葛藤を描いてて、主役の女優さん(ちょっと波瑠似)の目ヂカラが良かった。
男女の三角関係の描き方とか、やたら自転車に乗るシーンが出てきたり、最後の二人のやりとりはもう引用されてると
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あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)

3.7

砂糖(糖質)が身体と精神に与える悪影響を監督自身が60日間の連続摂取で身をもって体現していくドキュメンタリーと、糖質と人類の関りの歴史を解説してくくだりを並行して描いてて、ポップな演出で分かりやすく伝>>続きを読む

オールド・ガード(2020年製作の映画)

3.9

シャーリーズ・セロンのNETFLIX新作という以外に何の情報もなく観たので、開始10分過ぎくらいで題名の意味が分かる突然の展開に衝撃を受けた。超人じゃなくて普通の人間(厳密には普通じゃない)にこの設定>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.6

ポーランドとフランスで生まれた瓜二つのベロニカが、お互い霊的な感じで繋がってる話。セリフが少なく、いったい何を描こうとしてるか分からなかったけど、イレーヌ・ジャコブの柔らかい魅力とそれを最大限に引き出>>続きを読む

7番房の奇跡(2013年製作の映画)

3.7

泣かせ演出のてんこ盛りに釣られた。号泣というほどではないけど、これだけやられればウルっと来る。

幼女誘拐殺人事件と冤罪というシリアスな題材を思い切りエンタメな演出で見せていくのが斬新で、知的障害者の
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空(カラ)の味(2016年製作の映画)

3.0

摂食障害の女子高生の苦しみを描いてて、全体に間延びした編集と不自然な会話がなかなかキツかった。特に後半登場する水商売の女性と聡子の会話が不思議ちゃん過ぎて、観てて恥ずかしくなっちゃった。聡子にとって救>>続きを読む

ホフマン物語(1951年製作の映画)

3.8

オッフェンバック作曲の有名オペラの映画化で、マイケル・パウエルとエメリック・プレスバーガーのコンビによる鮮烈なテクニカラーの色合いがまあ美しい。

詩人のホフマンがかつて愛した三人の女性を劇中劇で語っ
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.6

タイトル通り、アルプススタンドの端の方で繰り広げられる会話劇で、試合風景を一度も見せないところがいかにも舞台劇を感じさせる演出。

冒頭の「しょうがない」の一言に登場人物たちのモヤモヤした思いが象徴さ
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誰がハマーショルドを殺したか(2019年製作の映画)

3.7

ある事実の真相を追ってたら思わぬ驚愕の事実に突き当たる展開が「イカロス」に似てて、これは果たして事実なのか単なる陰謀論なのか、何とも言えない気分になった。

1961年の国連事務総長のハマーショルド墜
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わたしたち(2016年製作の映画)

4.5

ずっと観たくてやっとレンタルが出て観たんだけど、いやー良かった!
少女の無邪気さ、残酷さを繊細なタッチで描いてて素晴らしい。

冒頭のドッヂボールのチーム選びから、ソンがクラスでハブられてることを示し
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

3.8

軍事政権下の韓国で、一人の大学生の拷問死をきっかけに起こった1987年の民主化闘争の一部始終を描いてて、ドキュメンタリー要素とエンタメのミックス感が良かった。
何がなんでも事実を隠蔽しようと強引に手を
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ミツコ感覚(2011年製作の映画)

3.8

山内ケンジ監督らしい会話劇で、冒頭からストーカーっぽい男がミツコにしつこく纏わりついてくる嫌な導入に始まり、全編通して何とも言えない気持ち悪い肌触りが独特だった。

ミツコの周辺人物が一見普通っぽいの
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

3.8

大昔に一度だけ観て、歪んだ建物デザインが強烈に記憶に残ってたけど、ストーリーを完全に忘れてた。

冒頭、ある男が婚約者だと紹介する女性が亡霊みたいな不穏な感じで、その男が経験した恐ろしい話を回想してい
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透明人間(2019年製作の映画)

3.8

あの「アップグレード」のリー・ワネル監督とくればどうしても期待値あがって、やっぱり上手かったね。
自分の支配から逃れようとする妻を透明人間になってストーキングしていく変態科学者の夫という図式で、ハラハ
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血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

3.8

ずっと観たくて、レンタルも配信もないのでDVD買ってやっと観た。
マイケル・パウエル監督はとにかく色彩が目に焼き付く映像が素晴らしく、まず「黒水仙」で度肝を抜かれて「赤い靴」でも目を奪われた。本作も冒
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At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

3.8

あるパーティー会場のテラスで繰り広げられる男女7人の会話劇で、テラスから一歩も離れないカメラ視点が本物の舞台劇みたいに感じさせる。この舞台を一ヶ所に固定する演出は、キング・ヴィダー監督の「街の風景」(>>続きを読む

キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒(1925年製作の映画)

3.8

借金苦の証券会社経営者が祖父から莫大な遺産を受けられることになり、ただし27歳の誕生日までに結婚すればという謎の条件付きで、モテない彼が嫁探しに奔走する話。
今だったら「このバカバカしい条件の裏には何
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.5

いやー良かった!
とめどなく溢れるBGMに巧みにカラーコントロールされた映像、自由自在に動き回るカメラに酔いしれたね。

ある家族の挫折と立ち直りを描いてて、冒頭に出てくる「今を生きろ」って言葉が鍵に
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

同時上映の長編版の前座で鑑賞。
長編版に比べて主人公のレイシスト感が半端なく、畳みかけるような暴力に震え上がった。

なんとも皮肉で寓意的なオチが、短編のまとめ方としてすごく上手かったね。
純粋無垢な
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.8

過激なレイシスト集団に属する男がまともに生きるために足抜けしようとする実話を基にした話で、同時上映で観た短編の方がインパクトそのものは強かったかな。
このレイシスト集団のボスとブライオンの母親が、マフ
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残酷で異常(2014年製作の映画)

3.5

死にゆく冒頭から過去に戻る展開を繰り返す「ハッピー・デス・デイ」に似たループモノで、不条理展開のツカミから引き込まれたんだけど、ちょっと「ジェイコブズ・ラダー」的な演出にこれは倫理的にどうなの?って思>>続きを読む

偽りなき者(2012年製作の映画)

3.7

少女のささいな嘘が一人の大人の男を窮地に追い込んでいくという背筋の凍るような話で、ワイラーの「この三人」(噂の二人)を思わせる。

冒頭でいきなり裸のおっさんたちが戯れてるシーンが出てきて、まあとにか
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.8

冴えないパキスタン男子がブルース・スプリングスティーンの音楽に出会って自分の生きる道を掴んでいく実話を基にした話で、ムスリム系に共通する家父長制の頑迷な父親と息子との葛藤をどう乗り越えていくかっていう>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.8

郷愁漂うタイトルロールからしていかにもウディ・アレンらしい小品。雨のニューヨークでの男女のすったもんだの一日に、小ネタを挟んでいく展開がクスッとさせてくれる。

田舎の大学生のギャツビーが、秀才だけど
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ゴーストマスター(2018年製作の映画)

3.5

あえてB級を狙ってるブっ飛んだ演出の作り込みで、製作者の映画オタク感が伝わってきた。

商業路線の安っぽい邦画界の恋愛映画作りにうんざりしてる主演のイケメン俳優のキレ騒動をきっかけに、助監督が温めてた
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はちどり(2018年製作の映画)

3.8

中学2年の女子が人との出会いを通じて一歩進む話で、なんてことない話だけど繊細な映像に引き込まれたし、何よりウニを演じたパク・ジフの透明感が素晴らしい。

1994年の韓国が舞台で、露骨に男尊女卑で学歴
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青春の殺人者(1976年製作の映画)

3.7

実際の事件を基にした短編小説が原作になってて、心に渦巻くどろどろした情念にどうしようもなく囚われた青年を水谷豊が好演してた。
開始10分くらいで衝撃的な展開になって、ここでの母親とのありえない奇妙な会
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