堊さんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

堊

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デッドリー・フレンド(1986年製作の映画)

3.6

父親の虐待の末に死んでしまった好きな子をロボトミーな感じで蘇らせて、自らの手で殺すハメになる…なんて『隣の家の少女』ミーツ楳図かずお『ねがい』な話かと思いきやちょくちょく過剰でびっくりする。父親の腹に>>続きを読む

地獄の逃避行(1973年製作の映画)

3.7

テレンス・マリック、悪くないじゃん。ベルイマンなキャンプはやる気なかったけど、カーチェイスの気合いの入り方が楽しい。アルメンドロスが惚れたのは案外砂埃と陽の光が混じり合うカーチェイスのショットなのでは>>続きを読む

ピストルオペラ(2001年製作の映画)

3.9

やっぱり押井守っぽすぎとおもったら脚本が伊藤和典で、樋口真嗣の名前も。112分は長すぎるが、渡辺信一郎とか湯浅政明が監督したと思いこんだらクソ楽しく見れた。いまんとこ鈴木清順ベストかも。

レポマン(1984年製作の映画)

4.2

「光速ベスパを置いてってやる コツさえつかめば宇宙も飛べるよ」
主人公の両親が「テレビ伝道師」に両親が熱中していくさまがグロテスクで、1984年の映画ながら妙に心に残る。「運動」も「情況」もなくなった
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劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

5.0

「リズと青い鳥?、うーんよくわかんなかった」なんて言葉を発してしまう黄前久美子を主人公にしてる時点で山田尚子から距離を取っていることは誰の目にも明らかだが、その山田尚子をして「石田太一の作家性は情報量>>続きを読む

喜劇 駅前競馬(1966年製作の映画)

3.0

黒田硫黄の『お引越し』みたいな感じで一緒に映画観てた友人から「結婚するからもう君とは一緒に映画観れないよ、ごめんね」ってLINEがきた。

電車男(2005年製作の映画)

3.7

0317日。電車男観る→中学校の卒業式→打ち合わせ→野谷とプリクラ→『hidden hitchcock』→ゲーセンでガンダム。中学校のときから何も変わらない日々。

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

2.0

キムゴードンではじまってキムゴードンでおわる映画でやさしく鳴り響くのがwarなのでかなり歪な印象があったが、キスのあとの車内から電動車椅子での並走をルーニーマーラの視点で寄り添うカメラは良かった。最近>>続きを読む

審判(1963年製作の映画)

4.0

メイキングの没シーン集で机の上を飛び跳ねながらアンソニー・パーキンスが疾走するやばいショットがある。全ショットやばいが、こんな映画もう作られないんだなという寂しさに襲われる。にしてもウェルズ映画の「女>>続きを読む

乙女の星(1945年製作の映画)

3.3

おもったよりロウリーの『A GHOST STORY』だった。天井から舞踏会を眺められるあの空間とそこでだべる時間がいい。タチと階段を降りた瞬間、ふっと無音になるダンス。

乗合馬車(1921年製作の映画)

3.9

犬と猫の切り返しがあった。とにかく犬の演技がすごい。デジモンとかピカチュウみたいに主人公に徹底的に同調させておいて無法者たちにぶち殺されてしまのでかなりクる。全体的にジョジョの第一部一巻みたいな雰囲気>>続きを読む

パーティ・パーティ(1983年製作の映画)

1.5

Orchestral Manoeuvres in the Dark、 Bananarama、sting、コステロ、ブロンディ、X-ray spex、クラッシュ、アンダートーンズ、ボウイ、マッドネス、ジ>>続きを読む

多十郎殉愛記(2019年製作の映画)

2.5

たしかに多部未華子の声がむちゃくちゃいいし、初登場シーンの艶かしさだったり、竹林の中での微ドリー撮影の気持ちよさはあるものの、悪いところと良いところがグロテスク。終盤の寺立てこもりからが特にひどい。序>>続きを読む

花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

5.0

今見ると冒頭の二階からの落下をコマ落としは「こっからリアリズム無茶苦茶な世界はじまるよ?オッケー?」って岩井俊二がウインクしてるように思えたり、ハサミの投げ合い、教室内の俯瞰に『じゃりン子チエ劇場版』>>続きを読む

PASSION(2008年製作の映画)

5.0

教室のシーンにブチ上がった。無限にみる。俺のインスタ@kitakenn2501

ロックンロール・フランケン(1999年製作の映画)

3.9

濱口竜介の『passion』で「心と身体と精神がバラバラなの…」というセリフを聞いて、ゲイのペニスを移植されプレスリーのモノマネを強要させられる本作の主人公が「ウーウー」言ってる姿が思い浮かんだ。ロッ>>続きを読む

わるい仲間(1963年製作の映画)

4.7

濱口竜介と廣瀬純に挟まれて観た。財布パクったけどパクったことに怯えるまでセットで俺。鏡見ながらいけんじゃね?って思ったりするけど夜には自殺することしか考えられない。死ねばちゃら。「女なんて……」

サンタクロースの眼は青い(1965年製作の映画)

4.2

うまく女の子をげっちゅできなくて「ホテル代が浮いた………ってことにしよう」、代々木をさまよういつもの俺たち。けつの触り方が控えめで好感度高い。

大学は出たけれど(1929年製作の映画)

3.7

クソ面白い。小津安二郎全部10分でいい。「受付ではなく社員で」のあとに唐突に田中絹代が空を見上げるカットに繋いでいる凄み。ハロルド・ロイドのポスターの前に立つ田中絹代。高田稔が若すぎてキートン、鳥肌実>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.4

本作が優れているのは「あたしはここに生きてる」と全世界の少女に思わせておきながらそれすらクリシェに過ぎないことを作中で明言しているからだと思う。だからこそ「ダサいを通り越して、いいを通り越してやっぱり>>続きを読む

我輩はカモである(1933年製作の映画)

3.8

マルクス兄弟のwikiの一番最初に「カール・マルクスとは関係ない」って書いてあるのウケる。アルトーの怪文書によく出てくる足を乗っけるやつも見れてうれしかった。ドリフっぽいギャグ(鏡とかサイドカーとか)>>続きを読む

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

3.5

エドワードGロビンソンの顔芸。ラングの手腕というより丁寧な脚本の勝利な気もする。床に落ちた鞄を蹴飛ばし蹴飛ばし、ドアに向かう長回しがスゴい。ぶっ殺されそうだが個人的にはラングの中ではワーストに近い。

エルム街の悪夢(1984年製作の映画)

3.5

冒頭から音源によって作られる音によるメタギャグやってる。火をつけられたフレディが結構すごい。続編が作れないような(どこまででも作れてしまうような)エンディングにしてるのはさすが。学校の廊下のシーンはリ>>続きを読む

ゾンビコップ(1988年製作の映画)

4.4

早い。ウェス・クレイブンの『ザ・ショッカー』を思い出すほどの人の死にぶり。自殺したラスボスを「逃げてんじゃねぇよ」ってキレて無理やり甦らせて爆死させるのがクソ笑った。
「俺たち死ぬけど何?ネクストステ
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ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択(2016年製作の映画)

4.6

田舎町での断絶をめぐる連作短編。特筆すべきは牧場で馬と暮らしながら日課に追われる女と新任夜学教員として授業を受け持った女との微かな心のふれあいを描く三編目。初授業の帰りにダイナーの場所を教え、共に夕食>>続きを読む

マイ・ベスト・フレンド(2015年製作の映画)

2.5

ドリュー・バリモアとトニ・コレットによるシスターフッドもの。幼少期から仲がいい2人の女性が互いに不妊治療を経ての妊娠、髪の毛を失う、両方の乳房を失う…。「墓石って年齢を入れなくてもいい?」「年齢を入れ>>続きを読む

水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

4.5

シンクロナイズドスイミングをモチーフにした青春映画でありながら主題となるのは「性欲」、ただひとつ。決して可憐な足だけを映すだけではなく、水中の「毛の生えた足」を映し腋毛のチェックを入念に見せる。水滴が>>続きを読む

港々に女あり(1928年製作の映画)

3.9

『映画の神話学』でハスミンが「まぢやび~ぜ」って言ってる飛び込みシーンが見えたのでうれしい。あとバルネットとウォルシュの『大雷雨』あたり見れたら実績解除感ある。サークル内の童貞喰いまくって、ヤった後に>>続きを読む

悲愁物語(1977年製作の映画)

4.1

原田芳雄が白木葉子(もちろん『あしたのジョー』)という名の新人女優をゴルフ界のスターに仕立てるスポコン映画と思いきや、突如主人公に嫉妬しすべてを手に入れようとする近所の女性、仙波が出現してからは『ルー>>続きを読む

女ともだち(1983年製作の映画)

1.6

ただの映画ファンが狭量な価値観に基づいて「元ネタだ」などと大声を出してしまうのは醜い行為だとは思いつつも、本作でイザベル・ユペールとミュウ・ミュウが出会い煙草をふかしながら軽快に車を走らせる瞬間を見て>>続きを読む

少女たちの遺言(1999年製作の映画)

2.4

女子高を舞台にした韓国のジュブナイルホラー『女校怪談』シリーズの二作目。自殺した女子高生が化けて出るという学校怪談もので、交換日記を介した感情のすれ違いが悲惨な展開へと導かれるという筋書きが少女たちの>>続きを読む

パニック・フライト(2005年製作の映画)

4.5

今年最速の映画。エンドロールが長すぎるから実質78分くらい。凄すぎ。『裏窓』+『見知らぬ乗客』なんだけど雰囲気は『ファミリープロット』。声の出せなくなったキリアンマーフィーに爆笑。本当に?の往復、すべ>>続きを読む

カケラ(2009年製作の映画)

3.0

惜しい。後半はだれが観ても何らかの撮影上のトラブルの存在を感じさせるほど奇怪な展開なのだが、前半だけ観ると、途方もなく美しい。冒頭から放尿したり脇毛を出したり体張っている満島ひかりの姿を目に焼き付けて>>続きを読む

柔らかな肌(2009年製作の映画)

2.3

たとえば突然のプールでの裸と幻惑的なダンスだったり、やたらと官能的なベッドシーンをみるに『月の瞳』の影響ではないかと指摘されていることも、大枠では納得してしまいそうになるがヌードモデルを介して紡がれる>>続きを読む

ノーマ・ジーンとマリリン(1996年製作の映画)

3.4

これのどこが百合なのか、30分超えたあたりまで疑問だったが薬物の幻覚と共にノーマ・ジーンとマリリンが平然と同一カットで会話しまくるあたりから異様な雰囲気へ至る。よくある善の心と悪の心ものだが「わたしが>>続きを読む