みーちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

みーちゃん

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ファーゴ(1996年製作の映画)

4.0

昔観た時は、独特のブラックユーモア感?みたいなのが鼻についたのと、話がとっ散らかっているような気がして、自分の中で"今はまだよく分からない映画"というカテゴリーにずっと仮置きしていた。

でも、それと
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.9

1973年のエクソシスト(121分版)は、ホラーの金字塔としても、フリードキン監督作の一つとしても素晴らしい。ジャンルを問わず、またあんな作品に出会いたくて堪らない。映画として足すところも引くところも>>続きを読む

アナベル 死霊館の人形(2014年製作の映画)

2.9

あの事件に巻き込まれたのは気の毒だけど、そもそもジョンとミアのカップルが、二人揃って人間的に、いけ好かない。

◇ラストに触れます◇


エブリンの行為が自己犠牲だなんて思いたくないから、彼女は死ぬ場
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雨月物語(1953年製作の映画)

4.0

恥ずかしながら初めて観た。後回しになっていた理由は、溝口健二は"封建的な社会や男性の犠牲となる女性を描き続けた監督"で、本作は"男の立身出世を助けるために喜んで身を捧げ、自己犠牲を遂げる女性の物語"と>>続きを読む

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.6

お金持ち過ぎるとか、日本人の生活感覚と違い過ぎるとかはさておき。お話自体が目新しいわけではなく、昔からこういうドラマってある。でも各種ディテールがアップデートされているから新しい感覚になるのだと思う。>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.7

観て良かった。賛否両論あって当然だし(全員が賛成の映画なんてあるのかしら?あるなら、それは健全な描き方ではないと思う)、皆んなが考えるために、負の実話こそ色々な視点でたくさん作った方がいい。

前置き
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東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.7

中学生の姪っ子が、東リベ東リベ言うので、何がそんなに良いのか観た。予想してたのとは全く違うストーリーで、あまりに面白くて驚いた。これが好きなら安心。磯村勇斗が本当にいい。 2にもアッくんは出ているのだ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

実在の事件を描く意義や、プロダクションデザインが作りだす世界観はさておき、鑑賞直後は少し感動に欠ける気がした。なので、3時間半も何を見せられていたのだろうと後で考えた。

それでも、ディカプリオが苦悩
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.0

結構前に観たのだけど、忙しくてレビューを書かないでいたら、本作を観たこと自体を忘れそうだと気づいた。だからまだ記憶が残っているうちに書くことにした。

なんせ実話が凄くて、歴史のスケール感も壮大な上に
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.7

演者が良いとか、このシーンが凄いなど、点と点の話はさておき、私はあまり感情が動かなかった。

普段は分かりやすい描写は要らない派だけど、平坦過ぎて伝わりにくい気がした。もう少し反戦を打ち出してもいいよ
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.3

劇場で観たおかげで映画への没入感が凄かった。冒頭から引き込まれ、約3時間という長尺もあっという間。これ普通は収拾がつかないと思う。

登場人物の彼らは、実際にこの映画の中に生き、何十時間、何百時間、何
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イコライザー2(2018年製作の映画)

3.6

一作目で感じたツッコミを入れていいのか分からない絶妙さ(微妙さ)が、敢えてなのか素なのか確認したくて観た。意地悪で言ってるわけじゃなく、続編も観たいと思わせるポイントはある。

私はこれが一作目より劣
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イコライザー(2014年製作の映画)

3.6

率直な感想。デンゼル・ワシントンのことは尊敬する。でも私は彼のファンというわけではないので、この作品を最高!と思っている方がいたら申し訳ないが、普通におもしろかった。

って言うか、この設定ではデンゼ
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飢餓海峡(1965年製作の映画)

4.2

水上勉の原作が良いのだろうけど、とは言え、映画にしたら、いくらでも薄っぺらくなりそう。先ず脚本が優れていると思う。社会を描くマクロの視点とパーソナルを描くミクロの視点が素晴らしく、それによりドラマの要>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

4.1

この問題を、こんな形で切り取るアイデアと、それを成立させる演出が特筆すべきだと思う。セリフや説明を排除して、誰も感情を爆発させるわけではないのに映像が訴えてくる。この手法は、どんな問題提起にも使える気>>続きを読む

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.7

私は良いと思う。映画としての深さは無いに等しいけど、これは褒め言葉。なぜなら、ニーズがある。一作目よりシンプルで欲張り過ぎないストーリーが潔い。普通、もっと話を広げたり複雑にしたくなる。これって結構難>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.5

理知的で洗練されているなぁと感じた。観た後、誰かの考察で補完したいなんて思わないが、自分が感じたいことだけ受け取ればいい、とも思えず、この映画は自分なりに深く考えた方が楽しめると思う。だから鑑賞中は、>>続きを読む

インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(2016年製作の映画)

3.6

映画の中でグッドマン弁護士が語っていた"水平思考"を実践したのが、おもしろかった。

◇本編に触れます◇

あれを自分事(遺族側)として想像すると、たとえ状況や勘や経験値で犯人を確信しても、いくら事実
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.8

ストーリー云々より、とにかくキムダミが良い。この映画は梨泰院クラスより前だと知って驚いた。あのドラマであんなに売れたのに、彼女は以降の出演作や露出が多くない。それって凄いことだから、勝手に好感度もアッ>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

2.5

U-NEXTで1500pも使って観たのに、翌日にほぼ忘れてる。なんでかな?と考えると、心に深く残るシーンというか、要素が無いからだと思う。

ガブリエーレのキャラクターはおもしろかったし、ラッセル・ク
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黙秘(1995年製作の映画)

4.0

映画としては地味だけど、いや、地味だからこそ良かった。地味とは言っても当事者にとってはもの凄い出来事で、連鎖で、意外なドラマの展開をみせる。世の中の事件って、こんな背景やきっかけで起きることも多いだろ>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.9

私はロブスターがピンとこなかったので、観るのが今になってしまったが、こちらの方がおもしろかった。

胸糞や落ち込むなどのレビューも多く、確かにそれは分かるけど、物理的にも心理的にも距離が近すぎない演出
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なまず(2018年製作の映画)

3.9

ク・ギョファンが大好きなので観た。ふわっと抽象的で、ゆる〜いかと思いきや、切れ味が鋭い。

第一章のレントゲン写真が予想と全く違いドキッ。これで掴みはバッチリだけど、そんな興味本位の話ではなさそうで、
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死霊のはらわた ライジング(2023年製作の映画)

3.6

スッキリおもしろかった。この閉ざされたシチュエーションと、96分の尺の中で、最大限楽しめた。

これ単体で観たら、特段の目新しさは無いように感じるけど、死霊のはらわたと対比した時に、微笑ましいなぁ思う
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.7

とても良かった。映画は112分だけど、全く違う世界に連れて行かれた。しかも、鑑賞後は、ちゃんと、少しだけ違う世界に戻してくれる。改めて映画っていいなぁと思えた。

これだけの感情や出来事を、こんなに短
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Pearl パール(2022年製作の映画)

2.2

あれ?おもしろくない。楽しむ気満々だったのに、おもしろポイントというか、ドラマの要素を感じなかった。一瞬も見逃していないはずだけど、何か重要な部分を見落としたのかな?と思うほど。

パールにも、お母さ
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ポルターガイスト(1982年製作の映画)

2.2

私はホラー映画歴は浅いが、ウィリアム・フリードキンのエクソシスト(DC版ではない方)はジャンルを超えて美しく、あんな作品にまた出会いたくて堪らない。トビー・フーパーの悪魔のいけにえも、怖いけど、怖すぎ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.9

予想より攻めてるな、と思った。なんでそう思うか自分なりに考えると、テーマはシンプルなのに対し、エピソードの要素が多いからじゃないかな。で、様々な立場の人を思いやると、たくさん入れた方が分かりやすいんだ>>続きを読む

イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

3.5

デヴィッド・クローネンバーグ監督なのに、まともな描き方で、普通に面白かった(褒めてません)。

ヴィゴ・モーテンセンは勿論、ナオミ・ワッツが大袈裟じゃないのも好感が持てる。そして、セミオンへの嫌悪感(
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ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

3.9

誰かがデヴィッド・クローネンバーグの作品を投稿しているのを見かけると、いいなぁ〜、羨ましいなぁ〜と思ってしまう。私はコンプリートできていないし、クラッシュ(1996年作)以降は観ていないので観た。>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

もっと抽象的で、こ難しくて(説教じみてて)、絵は手書きの淡いスケッチみたいなのをイメージしていたら、そうではなく、力強い記憶に残るアニメーションだった。

詳しくは書かないけど、おもしろくて冒頭から引
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.5

翌日以降にもっと考えたくなる映画もあるけれど、細部は全部忘れてしまった。観ている時は感動したアクションシーンでさえ、断片的にしか思い出せず、ファンには怒られるかもしれないが前作と混同しているかもしれな>>続きを読む

シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

4.0

伝記映画を観て、その人物のことや歴史について、もっと知りたいと思えるのは大切な機会なので良かった。

時系列が行ったり来たりするから最初はこれって必要なのかな?と感じたが(そんな演出がなくても感銘を受
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.3

私は結構楽しめた。やはりジェシー・バックリーは良いなぁ〜。

特に前半(私の中では"鹿の死体"がクローズアップされる前まで)はストーリーの不安定さと、それとは真逆の描き方のぶれの無さが、この後どんな展
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.5

U-NEXTで配信されるようになったので久々に観た。やはり名作だなぁと思う。悪いところがない。

ジャック・ニコルソンが凄いのは勿論、ブラッド・ドゥーリフの繊細さをはじめ、ダニー・デヴィート、クリスト
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.5

初めて観たのは小学年か中学生の頃。たまたまテレビで観て、昔の映画だなぁ〜と舐めていたら、あまりの素晴らしさに子供ながらに驚いた。っていうか、シンプルにおもしろい。

久々なので、流石にツッコミどころが
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