紅孔雀さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

紅孔雀

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ウクライナ・クライシス(2019年製作の映画)

3.0

本作が扱うのは、2014年のクリミア危機。クリミア半島の帰属を巡ってロシアと親露派ウクライナ軍とウクライナ政府との三つ巴の紛争を描きます。先日レビューした『ウィンター・オン・ファイヤー』で扱われた親露>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

4.6

スタッフ間での構想10年。満を持して犯人役をセカオワのフカセにオファー。彼は出演を口説かれた後、演技のワークショップに1年間通ったそうで、その努力に拍手👏です。
有名な漫画原作者(長崎尚志氏)もスタッ
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.7

傑作です。
自由の国アメリカに根強く残る移民差別、所得格差などの矛盾を描きながら、それをラテン系の歌と踊りで明るく吹き飛ばします。サンバのリズムが、辛い人生も歌って踊ればハッピー!と響き渡ります。
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リベリオン ワルシャワ大攻防戦(2014年製作の映画)

4.0

『聖なる犯罪者』のヤン・コマサ監督が、第2次大戦末期のワルシャワ武装蜂起を描いた、ということで、ぜひ見たいと思っていた作品。確かに録画した記憶があったので、録り溜めたビデオの山3700本を半年近く(!>>続きを読む

地獄の花園(2021年製作の映画)

3.5

三谷幸喜映画の最高傑作(と勝手に思っている)『ギャラクシー街道』で、両性具有のリフォーム業者を演じた遠藤憲一の怪演が、もう一度見られます。あの顔で網タイツを穿くギャップがたまりません。
何せ、頭からっ
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透明人間(2019年製作の映画)

3.7

なんでワネル監督は、こんな目玉ギョロリの可愛くないヒロインを選んだんだろう?(モス・ファンの方、ごめんなさい)その理由が最後に明かされるSFサスペンスです。
ここでチョット寄り道。SF&サスペンスのジ
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かもめ(2018年製作の映画)

3.2

原作を読んでからレビューしようと思っていたので、今に至りました。昨晩ようやく読了したので、これから映画の感想です。余談ですが、私が読んだのは筑摩版「世界文學体系/チェーホフ集」中の『かもめ』(神西清訳>>続きを読む

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

2.0

どうも、ロバート・ダウニー・Jrが苦手で、自身では呆けたつもりのユーモアが、少しも笑えないんですね。ホームズ然り、アイアンマン然り、そして本作のドリトル先生でもクスリとも笑えません。大きな目を剥いて見>>続きを読む

ナイル殺人事件(1978年製作の映画)

3.0

今年公開のブラナー監督『ナイル殺人事件』から遡ること42年前、ギラーミン監督による同題の作品がこれ。何せ、スタッフ、キャストが凄い。脚本アンソニー・シェーファー、撮影ジャック・カーディフ、音楽ニーノ・>>続きを読む

ザ・メッセージ/アイ・スティル・シー・ユー(2018年製作の映画)

3.6

謎の爆発で生者と死者(=「残存者」と言います)が入り混じるようになった世界で起きる、連続少女殺人事件の謎。画面キレイ、ヒロイン独特(前髪パッツンのベラ・ソーンという女優。『ベビーシッター』に出ていたら>>続きを読む

ゼロの未来(2013年製作の映画)

3.6

テリー・ギリアム、73歳時の作品。老いを隠せず『未来世紀ブラジル』の世界をさらに発展させようとしたが、想像力が(時に)枯渇する感があります。それでもなんとか纏め上げる膂力はさすがギリアムですが…。クリ>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.6

ワンアイデア・ストーリーなのに、何故か気になって見ちゃう“沈黙”サスペンス。
相変わらずツッコミどころ満載なのですが、そんなことどうでもいいくらい画面に惹きつけられました。前作で少し貶し過ぎた旦那さん
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

ジョン・ウィック“普通人”版。それもその筈、制作、脚本がかぶっています。
奥さんが雰囲気あるなぁ、と思っていたら「ワンダーウーマン」のヒッポリタ女王でした。そして父親が、なんとクリストファー・ロイド!
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12モンキーズ(1995年製作の映画)

4.6

「未来世紀ブラジル」命(イノチ)❗️の私としては、それから11年後にギリアムが撮ったディストピアSFの本作は必見のはずなんですが、何故か途中で挫折、と言うか睡魔に襲われるんですね。それで頑張って、今回>>続きを読む

ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

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実に色々なことを考えさせられるドキュメンタリー。観る前は気が重かったが、観終わった今、やはり観て良かったとしみじみ思います。出る言葉はひとつーー「悲劇の国、ウクライナよ」 
かの国はコサック発祥の地で
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パーフェクト・プラン 人生逆転のパリ大作戦!(2017年製作の映画)

2.8

どうした、フランスのお馬鹿トリオ。今回はほとんど笑えません。ラショー、ブダルがゲイ・カップルを演じるという設定に、スタッフたちが浮かれ過ぎた感があります。定番(?)の動物虐待ギャグも、犬が窓から落ちる>>続きを読む

シティーコップ 余命30日?!のヒーロー(2020年製作の映画)

3.9

おフランス3馬鹿トリオの爆笑喜劇。ラショー、ブダリ、アルッティの3人は「La Bande à Fifi」(「フランス・コメディアン集団」といった意味か?)というグループを結成しているみたい。言葉の擽(>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

3.9

全5編を見終わって、実に有村架純の影が全編を覆うシリーズだったなぁ、としみじみ思っています。といっても好き嫌いがあり、架純ファン以外にはそれほどの感慨はないかもしれませんが‥(笑)。
皆さんが認める通
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イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)

3.0

どんでん返しに賛否が分かれる恋愛ドラマ。
私は、前田敦子演じるマユの心情にもうひとつ納得がいかず、そこで減点。あそこまで不細工な男を選ぶ必然性があったのだろうか、と思っちゃいました。
“最後の5分/全
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ワン・モア・ライフ!(2019年製作の映画)

3.0

蘇(よみがえ)り時間が僅か92分なのだから「ワン・モア・ライフ」と言うより(ポスターにある如く)「人生ロスタイム」と言う題名の方ががふさわしい!ーーなんて力むのが馬鹿らしくなるほど能天気なイタリア艶笑>>続きを読む

水を抱く女(2020年製作の映画)

4.3

まず、ポスターがいい。男の肩越しに何かを見つめる女性の眼差しに痺れます。
次に、オンディーヌ役のパウラ・ベーアがいい。27歳にしては老け顔なのだが(失礼!)、実に雰囲気のある女優さんだと思いました。銀
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グリーンランドー地球最後の2日間ー(2020年製作の映画)

3.9

途中まではリアルなデザスターもので、その緊張感を大いに楽しみました。特に、G.バトラーが空港で家族とはぐれるシーンが出色で、かつて評者も同じ体験をしたことを思い出しました。妻を見失い異国の空港で立ち往>>続きを読む

21ブリッジ(2019年製作の映画)

4.6

思ったほどに点数は伸びていないが、私は“警察映画の傑作!”と思いました。
いわば「盗人にも三分の理」という話なのだが、その理屈をC.ボーズマンの悲しげな眼差しが突破します。銃撃シーンのリアルさ、脇役陣
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AVA/エヴァ(2020年製作の映画)

2.5

J.チャスティン、J.マルコヴィッチ、そしてC.ファレルと一癖ある俳優陣を集め、凄腕女性暗殺者の暗闘を描く。いかにも面白そうだし、チャスティンの肉弾戦も見所満載。それでも残念ながら楽しめません❗️
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.0

2人の主役(妻夫木聡、池脇千鶴)が、余人をもって代え難い迫真の演技。特に“芯のない美青年”をやらせたら、妻夫木はホントにうまい。弟役の藤沢大悟が兄を評して呟く「日和ったな」が、まさにピタリとはまるダメ>>続きを読む

戦神紀 チンギス・ハーン戦記/戦神紀 ~チンギス・ハーンの物語~(2018年製作の映画)

1.0

北京国際映画祭クロージング作品。主演はアジアで大人気のウィリアム・チャン。ヒロインは『人魚姫』で大抜擢された新星リン・ユン。そしてモンゴル出身のハスチョロー監督がCGを駆使してチンギス・ハーン伝説を描>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

3.9

安定の肉体チャンバラ活劇。
殺陣は相変わらず面白いが、ストーリーは相変わらずツマラナイ(剣心ファンの方、ごめんなさい)。最後まで楽しくは見たけれど、4作目ともなると殺陣の斬新さにも慣れてきて、その分、
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ビバリウム(2019年製作の映画)

3.3

不思議な魅力のあるイモージェーヌ・ブーツを嘆賞する(だけの?)映画でした。預けられた(と言うか托卵された)子供の喉のシーンが怖かったが、設定を生かせばもっともっと怖くなるのに、と残念に思いました。
P
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フロッグ(2019年製作の映画)

3.5

冒頭のカメラアングルが独特で、これからの展開を期待させてくれます。そして開始45分からの伏線回収しまくりは見事で、さらにもうひとつ(ふたつ?)ツィストがあり、皆さん軒並み高評価なのも納得のスリラーです>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.6

惑星の地球衝突を題材としたブラックSFコメディ。リーダーたちの愚かさが地球を破滅に導く、という、ある意味ありきたりの展開で、正直、途中までは、R.ディカプリオ、J.ローレンス、M.ストリープなど錚々た>>続きを読む

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

4.0

スプラッター・ホラー・コメディの小佳品。さすが「ゾンビーワールドへようこそ』で悪趣味好き映画ファンを狂喜させたクリストファー・ランドン監督である(この監督に気づいたのは、メモリーレーンさんのレビューか>>続きを読む

散り椿(2018年製作の映画)

3.0

岡田准一と西島秀俊が斬り合うTVの予告編を見て、これは見たい!と思った時代劇。
木村大作の映像はさすがに素晴らしく、また岡田准一の殺陣も水際立っていました。それでも点が伸びないのはストーリーがとっ散ら
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劇場版 奥様は、取扱い注意(2020年製作の映画)

2.9

最後のアクションシーンまでは結構タルイ展開が続くので、夫婦スパイものらしい洒落たアクションコメディを期待すると肩透かしを食います。まぁ、綾瀬はるかのアクションの切れと可愛さを見る映画。はるかチャン、さ>>続きを読む

モンスターハンター(2019年製作の映画)

3.5

ジョヴォヴィッチ、強し!というゲーム実写版。
カプコンの協力も得て鳴り物入りで製作したものの、6,000万ドルの予算に対し全世界で3,100万ドル(日本公開前)の興行収入という“惨敗”を喫したとされる
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ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)

2.9

どうもこの日系人監督カリン・クサマが苦手なのかもしれない。同監督のC.セロン主演『イーオン・フラックス』も、もう一つストーリーが散漫に感じたし、本作もN.キッドマンが汚れ役に徹して張り切っていたが、展>>続きを読む

ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画(2019年製作の映画)

3.5

実話なのだが(その証拠に、最後に実在科学者たちの写真が出てきます)、どうもインド風“下町ロケット火星探査編”にしか見えないんですね。予算獲得以外に大きな障害もなく、すんなりと火星探査が出来ちゃうのが、>>続きを読む