蘭豆さんの映画レビュー・感想・評価

蘭豆

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

2.5

評判がいいので観に行ったが普通のアニメだった。

最近の日本のアニメは、そもそもよく出来た作品が多い。その中で本作に特別感はない。観客は大人ばかりだったけれど、親子で観ても楽しめる子ども向けの作品であ
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

2.5

これはエンタメ性なさすぎ。
やさしい時間が流れる映画はすきだけど、本作はそれとは違う。テーマはあるのにドラマがない。

まとめに入ったかな?と感じたら、何事もなくエンドロールをむかえた。このゆるい空気
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

エマ・ストーン!すごかった!「世界とは何か」を伝える壮大な寓話に圧倒された。

これは一人で映画館で観る映画。最高のエンターテイメント。素晴らしい!

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.0

この映画よかった!感動した。
「本屋大賞」受賞作品の映像化。本は未読だったのでストーリー知らずにサブスクで鑑賞した。最高だった。物語後半である事実が明らかになった以降は涙が止まらなかった。映画館で観た
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.0

なるほど名作!
荒地にポツンと建つバグダット・カフェ。殺伐な空気感を決定づける名曲コーリング・ユーと不機嫌な女主人ブレンダ。それをオアシスに変貌させる太ったドイツ人女性ジャスミン。その包容力と醸しだす
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short cut(2011年製作の映画)

4.0

なんだこの面白い映画!
三谷幸喜版の『カメラを止めるな』。破綻寸前の夫婦関係が山道で過ごす数時間で修復していく。中井貴一の演技力はもちろんだけれど、鈴木京香がバツグン!

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.5

カーレス映画の金字塔とも言える傑作!
スピード感あふれるストーリー展開とレースシーンのリアリティ。まるでジェットコースターに乗っているようだ。加えて人間ドラマが秀逸なのだ。これが実話だなんて信じられな
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

幸せとはこんな日々がただ続くことなのだ。
役所広司演じる無口な主人公平山。その小さな頷き、かすかな笑みが饒舌である。何でもない繰り返しの日々が愛おしい。寡黙さが作りだす静かな時間が心地いい。

同じこ
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

全てが大げさだけどこれでいい!
人体の限界をはるかに超えたパフォーマンスと過剰なまでの勧善懲悪。しかし、それが突き抜けたらここまで気持ちいい!!

忍耐・友情・勝利──どこかのマンガ誌のコンセプトのよ
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.0

素晴らしい作品!
ただ料理を作って食べる。そこに愛があれば、それだけで人を感動されることができる。食材を切る音、炒める音、咀嚼する音。エンディングまで音楽はない。料理を語るフランス語が美しい。

感性
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

1940年代後半の日本──。戦争とゴジラに翻弄されながらも力強く生きる人たちを描く秀作。感情を爆発させる描写が多い。しかしこのエネルギーがどん底からの復興を可能にしたのだ。

アメリカの爆撃により壊滅
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.5

ふむ。特別なことは何も起こらない。
BLを共通の話題に芽生えた歳の差を超えた友情。自然に無理なく流れる日常の空気感が心地いい。読むから語る。そして創るへ。宮本信子と芦田愛菜による「完璧な1日」。

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

2.0

う〜ん、これはイマイチ。
リアリティを求める映画じゃないけど、深みがないというか、緊張感をもって観ていられない。人間ドラマがないんだなあ。子どもの頃観たウルトラマンを大人になって観るのだからある程度仕
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.5

これは、いい映画でした。
前半の展開には性急さを感じたが、これだけの内容を詰め込むには仕方ない。話が進むにつれてぐいぐい引き込まれた。
新海監督が得意とする水の描写や時空を行き来するストーリー展開。そ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

おもしろくない。退屈な作品と聞いていた。
だから期待せず観た。「また観たい」と思った。

空気感がいい。三浦透子のセリフがいい。流れる時間が心地いい。

赤いサーブとタバコと舞台演出のシーンが繰り返さ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

最初から最後までずっと面白かった!
ハリウッドらしい痛快な作品。60歳のトムクルーズ、どんな役どころなのかと思ったら、やはり(笑)。でも、これでなくちゃ!

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.5

いい映画──。
何度も涙が出た。

耳が聞こえない家族に一人耳が聞こえるルビー。その彼女は歌がうまいのに、家族には知る術もない──。設定からして、いいんだけれど、特にいいのは、それぞれのキャラクター。
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.5

吹き替え版で鑑賞。
歌がうまいって、ただそれだけで人を感動させる!

でもストーリーは今ひとつでした。1で感じた息を呑むようなドラマ性はなくて、全てが予定調和に感じる。ゴージャスでテンポがよくて楽しい
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83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

3.0

これは学びの多い作品。

認知症の高齢者を介護する福祉施設ではよくある「モノが無くなった、盗難にあった」という話。それを入居者の家族から相談された調査会社が派遣したのが83歳の老人セルヒオである。
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大地と白い雲(2019年製作の映画)

3.0

これはなかなかいい映画。

モンゴルの大平原に暮らす夫婦の物語。都会暮らしに刺激を求める夫のチョクト、今のままが幸せで田舎暮らしを続けたい妻サロール。

朝青龍によく似た友人は気のいい男だけど、生活に
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.5

楽しい作品だけど既視感あってどこか凡庸。

リアルとバーチャルを行ったり来たりするネットゲームの物語。CG凄いしモブキャラが主人公というのも面白い。でもストーリーに既視感あってエンディングが想像できち
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オールド(2021年製作の映画)

3.5

これは…奇抜な作品でした。

『シックスセンス』を彷彿させる超常現象に人間ドラマを絡めたサスペンスホラー。開放感バツグンのリゾートビーチがまさかの脱出不可能な特殊エリアに! 凝縮された時間と人間関係か
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

これはいい映画だった。

「実話」というのもそうだけど、小さなエピソードの積み重ねで、二人の人間性や成長が表現されていくのが観ていて心地いい。

初対面の時の椅子の位置だとか、拾った石をどうしたとか、
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ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

3.0

北マケドニア🇲🇰を舞台にした物語。
この映画を観なければ、どんな国なのか知る機会もなかった東ヨーロッパに位置する共和国。

スマホは普及してるけど、生活は豊かではない。仕事は少ない、女性差別、宗教的な
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.0

味わい深い作品。

夏の実家への帰省。なにが起こるでもなく物語は進む。積み重なる小さな会話のトゲから浮かび上がる喪失の過去と癒えることのない心の傷。

家族それぞれの哀しみ、挫折、感情に共感しつつ、ハ
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ヒキタさん! ご懐妊ですよ(2018年製作の映画)

3.0

泣いて笑って、普通に楽しめる作品。

松重豊さん演技うまいし、北川景子さんは美人で聡明で理想の奥さん。
でも、このテーマで普通に作ったらこうなるだろうという内容で特別感がない。不妊に悩む人が見たらいろ
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.0

これは…映画として面白いのだろうか?

ノマドへの憧れを抱かせるでもなく、
淡々と彼らの日常が描かれる。
手を差し伸べる人たちの目線の方が近い──。

スクリーンからは「自由」や「風に吹かれて」など一
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.0

楽しい映画!

大泉洋の軽妙なトークと破天荒な行動力、時折語るスケールの大きいビジョン。そして松岡茉優の媚びない誠実さとそそっかしさのバランスがいい。主役の2人を見ているだけで楽しくなってくる。

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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.0

この映画、普通すぎて何だろう?

慶應大学の附属から上がった華子(門脇麦)と受験組の美紀(水原希子)の物語。貴族階級?の穏やかながら息苦しい人間関係。心は自由だが経済的に行き詰まる庶民の現実。どちらも
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モルエラニの霧の中(2019年製作の映画)

2.0

新装なった岩波ホールで初鑑賞。坪川拓史監督と水橋研二さん、草野康太さんのトークショー付。

北海道室蘭市の四季の移ろいと、そこに暮らす人々のこころ模様を3時間半の長尺で描く静かな作品。香川京子さん、大
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.0

直情的で自分を曲げない。
要領よく生きられない。
人生につまずき長い刑務所生活をおくる。

どこまでも人間臭い主人公を役所広司が好演している。些細なことで激昂し、また刑務所へ逆戻りするのでは…と観てい
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.0

世の中の疑問や、好きな本や映画、価値観が驚くほど一致する二人。偶然が重なって訪れる幸せな同棲生活。
麦ちゃん、絹ちゃん、と呼び合うふたりのライトな関係も心地よくて空気感とかいい感じなんだけど、何だか物
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映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

3.0

泣きたくて、わざわざハンカチ持って行ったのに使わなかった。

物語の背景にある「お金は腐らない」という軸はよく出来ていて、プペルのキャラクターもよかった。でも普通に面白いアニメで特別感はない。

この
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.5

行定勲監督らしい心がざわつく作品。

自分を好きになってくれる女性と受け身の恋愛を繰り返す大伴は、感情移入できる今時の草食系。今ヶ瀬との同性愛シーン含めてクールで生活感のない描写がスタイリッシュ。
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

2.5

原作ファンとしては残念な作品。
これは『ファブル』じゃない。

前半は原作の雰囲気うまく出しててそれなりだったけど、後半は全然ダメ。原作ちゃんと読んで、理解してから脚本作ってほしい。そうすればあんな長
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ロケットマン(2019年製作の映画)

4.0

同性愛とドラッグと仲間との諍い…
そして家族の断絶。

音楽最高だし、面白い。
でも『ボヘミアンラプソディ』や『アニー』との共通点が多すぎ。
天才ミュージシャンの成功の影にある絶望と葛藤って共通しすぎ
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