栞奈さんの映画レビュー・感想・評価

栞奈

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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.0

「人口たった1281人 だが私には世界だった」

小さな町でも、そこが全てだった少年たちが「死」に漠然と興味を持ち線路を歩いていく。

「たった2日の旅だったが町が小さく違って見えた」

この台詞の変
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

5.0

う〜ん、名作や。物語も役者も音楽も、全部好きかもしれない。

ダニーの家は仲が良く一つの集合体としての結びつきが強い一方で、ローナの家は家族であってもあくまで個人で生きていて、干渉し合わない。
だから
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乳房よ永遠なれ(1955年製作の映画)

4.5

史子はあまりに多くのものを失いすぎてしまったと思う。
愛の無い旦那、ずっと好きだった人、まだ幼い子ども。特に乳房を失ってからはタガが外れたように感じる。どんなに文才があり女流歌人だと褒めそやされようと
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カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

5.0

夢に恋して夢に恋されて、夢を裏切って夢に裏切られて…それでもまた夢に恋する。
「映画って最高だ!」と思わせてくれる最高の映画だー!

「スクリーンから抜け出すほどに惚れてるんだからさ」って台詞と、キス
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眺めのいい部屋(1986年製作の映画)

3.5

全裸の成人男性3人が湖でバシャバシャはしゃぐ姿で思いっきり笑ってしまった。モザイクをつけると却って卑猥になること、更にその姿で野外を走り回られるとめちゃくちゃ面白いということを発見した。
多分、そうい
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.6

前半、オリヴァーのクロースアップがほとんど無いために彼がどんな気持ちなのか分からなくて探り探り観ていたけれど、通じ合ってからはもう嬉しくて嬉しくて…。
この映画を観ている2時間ちょっとの間、ただテレビ
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.5

周りから勧められすぎて却って観る気なくしてた作品。
音楽と映像のハマり具合がめちゃくちゃ気持ち良い!
あ〜素直に映画館で観とけば良かったな〜〜

永遠の僕たち(2011年製作の映画)

3.8

外国映画に登場する日本って「それ中国や」みたいなヘンテコな描写されがちだけどこれはそんなこと全くなく、神風特攻隊として自死の道を選んだ日本兵を丁寧に描写していると思う。

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

5.0

「世界は泥棒と芸術家のもの」

芸術的な美しい盗みをする泥棒少年がこの上なく官能的。
主人公の窃盗の美学はあくまで「人の物がほしい」というスタンスであるために盗みという行為に余裕がある。それが色気につ
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乱れる(1964年製作の映画)

5.0

ああ言えばこう言う、口が巧くて年下感の強い加山雄三に恋してしまった。
ふとした台詞が可愛くてニヤニヤ。音楽も綺麗。

エレファント(2003年製作の映画)

5.0

前情報なしで観たほうが現実味が増す映画だと思うので、これから観る方は一切前調べをせずに観てほしい。比較的短い映画だし…。

こんな言い方すると良くないのかもしれないけれど私はすごく好きな映画。
アメリ
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八つ墓村(1977年製作の映画)

3.0

怖すぎ。探偵モノかと思いきやホラー映画。
あまりに容赦のないグロテスクな場面の数々に食欲なくした。

砂の器(1974年製作の映画)

4.0

ニューシネマパラダイス同様、音楽を聴いただけで泣いてしまう。パブロフの犬状態に陥った。
ミシェルルグランみある音楽が良いのはもちろんのこと「ほれ泣け泣け〜」と言わんばかりの映像と音楽との完璧なリンク具
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.6

ハヤシライス作りながら観るつもりが魅入ってしまった。
一瞬出てくるアンナ可愛すぎ

クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち(2011年製作の映画)

3.7

ダンサーも演出家も衣装係も美のプロフェッショナルたち!どっひゃあ〜!!!

ある少年の告白(2018年製作の映画)

4.5

これが実話であること以上に、2004年に起きた話だという事実に胸を抉られる。遠い昔の過ちではなく、現在もこういった施設はなくなっていない。

私が1番気がかりだったのはサイクス。自身も同性愛者でありな
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最初で最後のキス(2016年製作の映画)

-

これ2年くらい前に大学の図書館ホールで上映されてたのを1人で観に行ったけど、哀しさややるせなさを通り越して怒り狂って帰った記憶しかない。

M★A★S★H マッシュ(1970年製作の映画)

3.6

高校生の頃の、教室の1軍男子たちの悪ノリを見ているような気持ちになった。くっだらね〜って。

あまりに異色すぎる戦争映画。反戦映画だけど、そのやり方が異色。「戦争はいけません」という言い方ではなく、戦
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危険なプロット(2012年製作の映画)

4.0

『dans la maison』という原題が効いている、これはあまりに官能的な映画

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

絵画のような映画
いつから2人が惹かれ合っていたのか、細かい描写はないのがいい。それが自然な恋の落ち方だと思うから。
オルフェの話、それぞれの解釈がのちのち効いてくる。エロイーズは「妻が振り返らせた」
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真実(2019年製作の映画)

3.6

う〜ん…う〜ん…。
私は是枝監督の、まるでドキュメンタリーを観ているような感覚にさせられる生活感溢れる家族の描写が好きだから、これは少し毛色が違っていてハマれなかったかな。
カトリーヌドヌーヴさまはい
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

光と陰の演出が美しい映画

展開の表面だけをみるのではなく、
随所に散りばめられた台詞を丁寧に思い起こせば、この映画は最後まで愛の物語だと確信できるはず。

お見事です

東京物語(1953年製作の映画)

5.0

これ以上美しい日本映画があるのか

私は正直言って、こういう日本的な情感を漂わせた日本映画は、日本人だけにしか理解できないし、日本人だけが解れば良いと思っているのだけれど、それを小津は日本だけのものと
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羅生門(1950年製作の映画)

4.0

「手前勝手な言い訳ばかり」

3人もそう、下人もそう、あの僧侶の「人を悪く思いたくない」すら手前勝手な言い訳。
最後の赤ちゃんは本当にちゃんと育ててもらえたのか、疑ってしまった自分がいる。
仕方ない。
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罪の声(2020年製作の映画)

3.0

ん〜退屈かなあ…なんか何もかもが弱いなあ。
特に一人一人のキャラクター設定が弱い。
登場人物が多い分、散らからないように散らからないように…って気をつけた結果、浅〜い仕上がりになった感じが…。

意味
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さよなら、人類(2014年製作の映画)

3.5

う〜ん…難しいかな…。
ワンシーンワンカットが徹底されていて、アップは一切なし。それが何というかシルバニアファミリーをみてるような気持ちにさせられる。
前半は人間の欲をさら〜っとコミカルに描いて、「人
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雨月物語(1953年製作の映画)

4.5

こ!れ!は!おもしろい!!!!!!!!!
京マチ子とキャッキャウフフって追いかけ合いするシーンがなんとも妖しげで「この世のものではない」感に魅了される。私もたぶん京マチ子と浮気するだろうな。

うなぎ(1997年製作の映画)

3.8

映画というよりはドラマのような撮り方。特に印象に残るような芸術的なショットがあるわけでもないし、全体的に地味な印象。
でも、これは確かにパルムドールとるなあって感じ。「うなぎ」って感じのなんとなくどん
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うず潮(1975年製作の映画)

3.8

考えちゃダメ。壮大な音楽に身を委ねよう。

楢山節考(1983年製作の映画)

4.0

性の描写に動物たちのカットが挟まれて野性的であるのとは対照的に、母と息子の親子愛は極めて静かに描かれている。

しきたりを遵守する母は、息子のためを、村のためを想うからこそ。

とはいえ、私だったら捨
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