kaomatsuさんの映画レビュー・感想・評価

kaomatsu

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・第一次産業に携わる人々の暮らしや、地域社会に根差した面白い作品をご存じでしたら、ぜひご紹介いただけると嬉しいです。

・人名には「さん」「氏」を付けたり、何も付けなかったり(敬称略)。

・「感想以上、批評未満」のスタンスで書いています。

映画(123)
ドラマ(1)

ワン・フロム・ザ・ハート(1982年製作の映画)

4.5

この作品をコッポラの最高傑作と言わずして、何と言えばいいのだろう。マフィア一家の血塗られたサーガや、戦場における狂気、盗聴を仕事に持つ男の心理的恐怖など、重層的でサスペンスフルな数々の傑作を世に送った>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

3.5

今度いつ逢えるかも定かでない、男と女の別れ際。何度も振り向くべきか、一切振り返りもせずにサッと立ち去るべきか…。駅のホームで、妻子ある河本(長門裕之)を見送る温泉旅館の女将・新子(岡田茉莉子)は、感情>>続きを読む

狼男アメリカン(1981年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

今やB級カルト・コメディ・ホラー映画として位置付けられている本作は、実はレッキとしたオスカー受賞作品でもあるのだ(1981年度アカデミー賞最優秀メイクアップ賞受賞)。『ブルース・ブラザーズ』の大ヒット>>続きを読む

ジェフ・ベック ライヴ・アット・ロニー・スコッツ cine sound ver.(2008年製作の映画)

5.0

一流といわれるギタリストは、さまざまなシーンやジャンルに合わせて、自己の演奏スタイルをガラリと変化させることができる。しかし、その柔軟性や適応力の高さゆえ、統一した個性に欠け、それぞれの音楽の中に小ぢ>>続きを読む

パフューム ある人殺しの物語(2006年製作の映画)

4.0

この映画を知ったのは、10年ほど前、アレルギー性鼻炎持ちの私が、鼻に効くアロマオイルを求めに、某アロマサロンに行った折、店内に本作のポスターが貼ってあるのを目にしたのがきっかけだった。なんでも、アロマ>>続きを読む

ジュラシック・クロコダイル 怒りのデス・アイランド(2018年製作の映画)

-

何ともマッド・マックスなサブタイトルの本作は、立ち入り禁止の島に来てしまった若者たちが次々と、遺伝子操作により巨大化したワニの餌食になっていく…という、実にベタベタな内容だ。人間による遺伝子操作により>>続きを読む

銀座カンカン娘(1949年製作の映画)

4.0

落語家を引退し、妻のおだい(浦辺粂子)ら家族と静かに暮らす新笑(古今亭志ん生)と、そこに居候する二人のニート女性、お秋(高峰秀子)とお春(笠置シズ子)。歌が好きな二人は、ある日映画ロケの現場に出くわし>>続きを読む

ハウスシャーク(2017年製作の映画)

-

スピルバーグ監督の『ジョーズ』以降、様々なタイプの「サメ映画」が作られ、一つのジャンルとして定着した感があるが、本作はハンパないB級、いや、C・D級サメ映画。舞台は海ではなく、家の中にサメが現れ、人を>>続きを読む

シービースト(1966年製作の映画)

2.5

「これはホラーなのか? それともコメディなのか?」「ツッコミどころ満載」というジャケ裏の解説と、妙におどろおどろしいジャケのイラストに吸い寄せられるように、まったく知らない本作のDVDを購入してしまっ>>続きを読む

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

3.5

売春防止法施行前夜、現在の東京都江東区に存在した赤線地帯「洲崎パラダイス」の入口付近に住まう人々の悲喜こもごもを描いた作品。川島雄三監督お得意のスピーディーなカメラワークが冴え渡っている。

「これか
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ロボコン(2003年製作の映画)

3.5

ロボコン(全国高等専門学校ロボットコンテスト)という、ニッチな題材を扱った青春映画。2000年以降、『ウォーターボーイズ』や『スウィング・ガールズ』あたりを皮切りに、部活と青春ものを絡めた作品がヒット>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.0

ストーリーやテーマについて少しでも触れようとすると、たちまちネタバレに繋がってしまうという、とても珍しい作品なので、簡単な感想のみに留めておきたい。

最小限言えるのは、この作品は2部構成の、映画製作
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ウィズ(1978年製作の映画)

4.0

R&Bやブラック・ミュージックを下敷きにしたミュージカル映画と言えば、『ブルース・ブラザーズ』『天使にラヴ・ソングを』あたりが有名だが、それら以上に、私にとって重要なR&B系ミュージカル映画が、本作。>>続きを読む

夜の素顔(1958年製作の映画)

3.8

日本舞踊の師範へと上り詰めた、ひとりの女の半生。その栄枯盛衰を、したたかな女同士のバトルを通じて、因果応報的に描いた、監督:吉村公三郎+脚本:新藤兼人の「近代映画協会」コンビが大映で製作した作品。>>続きを読む

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.7

敬愛するフェデリコ・フェリーニ監督の初期作品の中でも、個人的には『道』以上に、ジュリエッタ・マシーナの奔放な魅力が余すところなく発揮されていて、とにかく大好きな作品。過去に何度か観ていて、特に感銘を受>>続きを読む

我等の生涯の最良の年(1946年製作の映画)

4.0

終戦直後、兵役を解かれて家に帰る3人の帰還兵、フレッド、ホーマー、アル。同じ町に帰るために、たまたま同じ軍用機に乗り合わせたことから始まる3人の固い友情と、社会復帰後のそれぞれの日常生活を通して、戦争>>続きを読む

キャット・ピープル(1942年製作の映画)

3.5

まずは、真珠湾攻撃の翌年である1942年にして、すでに本作のようなサイコ・サスペンス映画が作られていたことに驚く。猫族の血を引いたヒロインが、男性とキスをしたり、嫉妬をしたりすると、自分の意志とは関係>>続きを読む

子熊物語(1988年製作の映画)

3.5

お母さんを亡くし、ひとりぼっちになった子熊の、当てのない放浪の旅。その途中、ハンターの銃弾に当たって手負いとなった巨大なオス熊と出会う。恐る恐る近づく子熊。最初は威嚇して子熊を追い払ったオス熊も、次第>>続きを読む

小間使の日記(1963年製作の映画)

4.5

大好きなシネアストの一人、ルイス・ブニュエル監督作品の中でも、至ってシンプルで分かりやすく、ある種の倒錯した世界観を伴いつつも、劇映画然とした王道ストーリー。中産階級の家庭の小間使いとなって働くセレス>>続きを読む

ボッカチオ'70(1962年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

第1話 レンツォとルチアーナ
会社の上司に黙って結婚した若いカップル、レンツォとルチアーナ。ルチアーナ(マリサ・ソリナス)の家族の住む狭小アパートでの、プライベートがない不便な同居生活。何も知らない上
>>続きを読む

不良少女モニカ(1952年製作の映画)

3.5

ストックホルムの、とある青果店で働く17歳の少女モニカ(ハリエット・アンデルセン)と、陶磁器店の配達業務に就く青年ハリイ(ラーシュ・エクボルイ)との、若さゆえに自暴自棄とも言える愛の逃避行、そしてその>>続きを読む

セシルの歓び(1967年製作の映画)

3.5

ブリジット・バルドーの出演作品は、ゴダールの『軽蔑』と、オムニバス『世にも怪奇な物語』の2話目くらいしか観たことがなかった。たまたま折に触れ、BB主演作品である本作を観てみたのだが、恋愛モノとしての徒>>続きを読む

袋小路(1965年製作の映画)

3.5

干潮時は本国と陸続きとなり、満潮時は孤島となる、イギリスのとある島。この、海面の潮汐という自然環境の変化を最大限に活用し、ある夫婦が世俗を離れて住む島の古城に、突然負傷したギャングが訪れることで、夫婦>>続きを読む

牝犬(1951年製作の映画)

3.5

堀江(志村喬)は、真面目で融通の利かない生命保険会社の経理部長。病弱の妻(北林谷栄)と一人娘の由記子(久我美子)の家族三人で、平和に暮らしていた。ある日、堀江の部下が会社の金をキャバレー通いに使い込ん>>続きを読む

恋妻家宮本(2017年製作の映画)

3.5

一昨年前のある日、日頃よく使う、とある駅の看板を見ると名前が変わっていてビックリ。駅員さんに聞いてみると、映画撮影のため、一時的に福島県の架空の駅名に変えられたとのこと。その駅名「鯉津真(こいづま)駅>>続きを読む

河内山宗俊(1936年製作の映画)

4.0

時代劇でありながら、勧善懲悪とはまったく無縁で、ヒーローものでもなく、主君への忠義を果たす仁義ものでもなく…そうしたありがちなストーリーテリングを一切否定し、何の見返りも求めずに、ただただ可憐な乙女と>>続きを読む

スライ・ストーン(2015年製作の映画)

3.5

1960年代の前半、それまでゴスペルやR&Bを歌っていたジェームズ・ブラウンによってもたらされたファンクという16ビートのグルーヴィーな音楽が、公民権運動とも結び付いた、黒人による黒人のための音楽だっ>>続きを読む

美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

4.5

シドニーの街並みを足早に行き交う都会人。学校で発声練習をする女子生徒たち。裕福そうだが異様に無機質な家族。バックでビヨーンビヨーンと絶え間なく響く、アボリジニの民族管楽器ディジュリドゥの不気味な音。そ>>続きを読む

ジプシーのとき(1989年製作の映画)

4.0

穢れのない純真無垢な若者が、権謀術数が渦巻くダーティな大人の世界に染まっていく話は『ゴッドファーザー』をはじめ数多いけれど、この作品が独特なのは、ジプシー(ロマ)の家族や、その生活をかなり克明に描いて>>続きを読む

アメリカの友人(1977年製作の映画)

4.5

フォローさせていただいている方のオールタイム・ベスト作品についてレビューするのはとても緊張するが、いつかは必ず書きたいと思っていた。遡ること25年ほど前、東京の三軒茶屋界隈に住んでいた私は、当時として>>続きを読む

パンク侍、斬られて候(2018年製作の映画)

3.5

この映画の公開初日、私は都内へ、敬愛するファンク・R&B系ピアニスト/キーボーディスト/作編曲家の森俊之さんが出演したライヴを聴きに行っていた。MCのとき、前作『蜜のあわれ』に続く2度目の映画音楽担当>>続きを読む

日本の悲劇(1953年製作の映画)

4.0

とにかく綺麗事では済まされない映画だ。

戦後間もなく、母と子(姉弟)が歩む、それぞれの人生。母(望月優子)は可愛い子供二人に近付こうとすればするほど、子はそれを鬱陶しく思い、母との距離を取ろうとする
>>続きを読む

スーパーフライ(1972年製作の映画)

2.5

カーティス・メイフィールドの気だるく官能的なファンキー・ソウルが全編を覆う、70年代ブラック・ムービーの異色作。

ニューヨークのハーレムで、主人公の麻薬ディーラーが、一世一代の大仕事を仕掛け、成功し
>>続きを読む

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

フォローさせていただいている方からのオススメと、心なしか、こんな映画が観たいという気分も手伝って、普段はほとんど観ない恋愛映画を鑑賞。思いのほか、胸にキュンキュン響いてしまった。

事故で四肢麻痺とな
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サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

夫の情事を発見したことがきっかけで、夫に両腕を根元から切断された妻のコンチャと、両腕を失ったコンチャを支えるべく、自らの爪にマニキュアを塗り、後ろから袖を通して、文字通り母の手になる息子フェニックス。>>続きを読む

おい等のスキー(1930年製作の映画)

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私のフォロワーさんが、さらにその方のフォロワーさんのレビューで知って感想をアップされたとのことで、私も便乗してさっそく鑑賞。1930年製作の、9分間のアニメだ。2羽のウサギと1匹のタヌキの、楽しいスキ>>続きを読む

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