kaomatsuさんの映画レビュー・感想・評価

kaomatsu

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・第一次産業に携わる人々の暮らしや、地域社会に根差した面白い作品をご存じでしたら、ぜひご紹介いただけると嬉しいです。

・人名には「さん」「氏」を付けたり、何も付けなかったり(敬称略)。

・「感想以上、批評未満」のスタンスで書いています。

映画(94)
ドラマ(1)

おい等のスキー(1930年製作の映画)

-

私のフォロワーさんが、さらにその方のフォロワーさんのレビューで知って感想をアップされたとのことで、私も便乗してさっそく鑑賞。1930年製作の、9分間のアニメだ。2羽のウサギと1匹のタヌキの、楽しいスキ>>続きを読む

女はそれを我慢できない(1956年製作の映画)

3.8

遊び心満載のオープニングに続いて、リトル・リチャードが強烈にシャウトするタイトル曲「The Girl Can't Help It」で幕を開ける、ロカビリー全盛期の究極のロックンロール・コメディ映画。>>続きを読む

悲愁物語(1977年製作の映画)

3.5

梶原一騎原作、鈴木清順監督による、かなりセンセーショナルでトンデモな、スポ根+お色気+禁断の恋+ストーカー+業界批判モノ(?)。

競合他社の専属タレント人気に対抗するため、プロゴルファーの桜庭れい子
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永遠のモータウン(2002年製作の映画)

4.5

例えばメンフィスのスタックス・レコードならば、ブッカー・T&ザ・MG'sという専属バンドがいて、オーティス・レディングヤウィルソン・ピケットをはじめ名だたるビッグ・アーティストたちの数々の歴史的録音を>>続きを読む

ワッツタックス/スタックス・コンサート(1972年製作の映画)

4.0

1965年に米カリフォルニア州ワッツ市で起きた暴動事件、いわゆるワッツ暴動のメモリアルとして、事件の7年後に開催された、スタックス・レーベル専属アーティストたちによるライヴ・ドキュメント映画。

非常
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オーケストラ・リハーサル(1978年製作の映画)

4.0

あるオーケストラ楽団のリハーサル風景を取材した、真面目なドキュメンタリーかと思いきや、その実は狂騒の集団カオス・モキュメンタリー映画。

導入部分はいたって真面目。イタリアのある教会にて、楽団員たちの
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JIMI HENDRIX ジミ・ヘンドリックス(1973年製作の映画)

3.5

ジミ・ヘンドリックスが世界最高のロック・ギタリストであるという認識が、ほぼ世界共通のものとなって久しい。死後もいまだに多くのアルバムが発売され、音楽関係者や評論家、その他文化人らによって語り尽くされ、>>続きを読む

赤線地帯(1956年製作の映画)

4.0

昭和32年に施行された売春禁止法成立の前夜。吉原にある一娼家「夢の里」で働く5人の娼婦(やすみ(若尾文子)、より江(町田博子)、ゆめ子(三益愛子)、ハナエ(木暮実千代)、ミッキー(京マチ子))の、それ>>続きを読む

妻の心(1956年製作の映画)

4.0

東京近郊の地方都市で、慎二(小林圭樹)と喜代子(高峰秀子)夫妻が経営する老舗の薬屋は、新しい時代の波に押されて経営難に。二人は敷地に喫茶店をつくって、再出発することを計画するが、その矢先、薬屋を継がず>>続きを読む

放浪記(1962年製作の映画)

4.8

過去に何度も映画化・ドラマ化・舞台化された、言わずと知れた林芙美子原作による不朽の自伝的小説の、1962年映画化版。東宝創立30周年記念として製作された本作は、林芙美子の原作小説に加えて、菊田一夫の同>>続きを読む

息もできない(2008年製作の映画)

4.0

10年以上前、ある親しい共通の知人を介して、某映画監督と知り合った。今夏、その監督の最新作が東京で1週間限定公開が決定というニュースを聞いて、とても喜ばしく思いつつ、監督じきじきのオススメ映画リストの>>続きを読む

リメインズ 美しき勇者たち(1990年製作の映画)

3.0

記録文学の大家・吉村昭氏の著作となる1977年の『熊嵐』は、1915年に北海道の三毛別村で実際に起きた、日本史上最悪の獣害事件といわれる「三毛別羆事件」を題材にした小説だ。女性の味を占め、しかもお腹に>>続きを読む

火まつり(1985年製作の映画)

4.0

神話的な世界を舞台にした日本映画の中でも、殊に印象的なのが、作家・中上健次が脚本を担当した、柳町光男監督による本作。1976年、小説「岬」で芥川賞を受賞した作家・中上健次が、この映画のために実際の事件>>続きを読む

秘密と嘘(1996年製作の映画)

4.5

愛情や信頼、嫉妬、羨望、軽蔑、依存、寛容…ある重大な「秘密と嘘」があからさまになることで表面化する家族の機微を描いた、マイク・リー監督の傑作。昔観たときは、やたら地味ながら観ごたえのある人間ドラマだな>>続きを読む

裸の島(1960年製作の映画)

5.0

先日観たタル・ベーラ監督『ニーチェの馬』が、マイ・オールタイム・ベストの一本である新藤兼人監督の『裸の島』と意外な共通点をもっていたことは、『ニーチェの馬』のレビューで少し触れた。タル・ベーラ監督が、>>続きを読む

ニーチェの馬(2011年製作の映画)

4.5

上映から7年間、ずっと気になっていたものの、観るのを後回しにしていた作品をようやく鑑賞。1889年、イタリアのトリノの広場で鞭打たれる馬を見て、精神を病んでしまった哲学者フリードリッヒ・ニーチェの逸話>>続きを読む

吉田類の「今宵、ほろ酔い酒場で」(2017年製作の映画)

3.0

吉田類さんが大好きで、ここ10年くらいずっと、BSの「吉田類の酒場放浪記」を見続けている。放映されるのは毎月曜21時~なので、仕事が早く終わったら家路を急ぎ、番組中で類さんが訪れる四軒の居酒屋のうち一>>続きを読む

レッド、ホワイト&ブルース(2003年製作の映画)

4.0

少し前、エリック・クラプトンが聴力障害に苦しんでいるというニュースを耳にした。さらには末梢神経障害とも闘いながら、この先も現役を続行するというクラプトンの強い意志には、本当に畏敬の念しかない。19世紀>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

仕事から帰ってボーッとBSを観ていたら、何気に今後のマイ・オールタイム・ベストの一本になり得るほど素晴らしい映画に、遅まきながら出合ってしまったようだ。多くのフォロワーさんが絶賛していて、かねてから気>>続きを読む

ビルとテッドの大冒険(1989年製作の映画)

3.5

歴史の授業で落第を避けるため、二人の落ちこぼれ高校生ビルとテッドが、電話ボックス型タイムマシンに乗って時空を旅しながら、ナポレオンやベートーベン、ソクラテス、ジャンヌ・ダルクらを現代にぞろぞろ連れてき>>続きを読む

家族の味見(1976年製作の映画)

4.0


この作品も、私のイチバンのツボである地域映画のひとつかもしれない。

小さな町のパティスリーの、何でもない一日。店のシャッターを開けると、リタイア後に暇を持て余しているようなじいさんたちがぞろぞろと
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ビンゴ(2012年製作の映画)

2.0

縁故や血縁がすべてではなく、心のつながりを優先したいと考える私でも、そう遠くない親戚が映画やドラマに出演したとなれば、まずはその活躍ぶりを見ておきたくなる。この映画も、そんな単純な理由だけで観てしまっ>>続きを読む

午後の遺言状(1995年製作の映画)

4.5

たゆたうシュールな浮遊感と、オフビートな笑い。老いをテーマにしたという割には、みなさん言ってることやってること、アグレッシブ過ぎて十分お若いじゃないの、とツッコミを入れたくなる、新藤兼人監督の後期にお>>続きを読む

泡立つ青春(1934年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

実に愉快な、1934(昭和9)年製作のプロモーション用映画だ。

主人公(?)が友人と都市対抗野球を観戦している。負けたほうのチームを応援していた友人をなだめつつ、銀座の老舗ビヤホール(現在の銀座ライ
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裸の十九才(1970年製作の映画)

4.0

1968年、19歳で連続殺人事件を起こした永山則夫の実話を題材に、その歪んだ青春を描いた、新藤兼人監督渾身の一作だ。この作品中では、名前は山田道夫と変えられ、道夫とその母・タケの人生にまで言及し、タケ>>続きを読む

甘い汗(1964年製作の映画)

4.0

ヴァンプや妖怪、 すれっからし、芸妓や芸事の師範、クラブの女王、殺人鬼など、どちらかというと非日常性の強い、気張った役どころに本領を発揮し、はたまた着物にビシッと袖を通したら天下一品、着付けの師範クラ>>続きを読む

パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)

4.0

現実の世界では、誇大妄想狂的な人物には絶対に関わりたくはないが、客観的に眺めるぶんには、とても面白い。偏執狂的ロマンチストを描いた傑作としては、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の『アギーレ/神の怒り』『フ>>続きを読む

ガザを飛ぶブタ(2010年製作の映画)

4.5

2011年11月、第24回東京国際映画祭で鑑賞。

イスラエルとパレスチナの厳しい現実を笑い飛ばす、バチあたりでシュールなブラック・コメディーの傑作。元ジャーナリストとしてのクールな視点を活かしつつ、
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0.5ミリ(2014年製作の映画)

3.5

これも例によって、音楽がきっかけで観た一本。安藤桃子監督・安藤サクラ主演という鉄壁姉妹コンビの才能をしかと見届けたかったこと以上に、エンドロールで流れる主題歌「残照」を歌う寺尾紗穂さんをリスペクトして>>続きを読む

蜜のあわれ(2016年製作の映画)

3.5

またまた「音楽から映画へ」的な内容で失礼します。

国内のポピュラー・ロック系ミュージシャンの中で、最も人手不足なのが鍵盤プレイヤーだという。クラシック音楽ではピアニストは多いが、ロックやポップスの分
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Shall We ダンス?(1996年製作の映画)

4.0

ミュージカル映画『王様と私』の代名詞ともなっている、ロジャース&ハマースタインの手によるオリジナル曲のカヴァーとなる、この映画の主題歌「Shall we dance?」を歌い、日本の女性シンガー・ソン>>続きを読む

夫婦善哉(1955年製作の映画)

4.0

かつて私の職場の同僚に、どうもダメ男ばかり好きになってしまう女性がいた。たいがいは遊び呆けた男の借金の肩代わりをしたりして、かなり苦労したようだった。そんなにしてまで、なぜダメ男と一緒になるのか、と聞>>続きを読む

暖簾(1958年製作の映画)

4.5

長いようであっという間のような、昆布屋の一商人の、あまりにも波乱に満ちた人生譚。原作小説は、『白い巨塔』『不毛地帯』『沈まぬ太陽』など、割と硬派な社会ドラマの印象が強い山崎豊子のデビュー作だ。さらに劇>>続きを読む

ヴィオレッタ(2011年製作の映画)

3.5

私の知人に、「毒親」の被害に遭い、もがき苦しんでいる人がいる。「毒親」とは、子どもに依存しながらも価値観を植え付けて支配し、結果として子どもの精神的な自由や自立心を奪う親(主に母親)のことを指す。子ど>>続きを読む

下妻物語(2004年製作の映画)

4.0

その土地のにおいとか、方言やしきたり、地域のエキストラも交えた素人っぽさやバタ臭さなど、ローカル感が強ければ強いほど、地域映画への愛着が湧くというもの。私は地方都市で生まれ、大学進学で都心近郊で暮らし>>続きを読む

一枚のハガキ(2010年製作の映画)

3.5

2012年6月、東京都港区の増上寺に、故・新藤兼人監督の葬儀に一般客として参列した。柄本明さんが弔辞の中で、新藤監督がプーとおならをしながら役柄について熱弁をふるっていた想い出に触れ、「人間、生きてい>>続きを読む

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