エリオットさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

エリオット

エリオット

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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.1

仕事の都合で3週間ぶりの劇場映画鑑賞…面白い作品で良かった。

無駄のない画でキビキビと物語が語られ最初から最後まで心地よく見られた。
マット・デイモンとのコンビは「グッド・ウィル・ハンティング」「ア
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トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.3

約3年ぶりのダルデンヌ兄弟の新作

今回の主役はアフリカからベルギーに移民してきた姉(ロキタ)と弟(トリ)
就きたい仕事に就けず故郷の家族やブローカーに支払う金を稼ぐためヤバい方向に流れていく2人
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.1

ドルビーシネマで鑑賞
ゲームの知識はなかったが全く問題なく楽しめた

人生うまくいってない者たちが力を合わせて悪と戦うっていう王道のファンタジー
旅の仲間が集い、アイテムを獲得し、ドラゴンと戦ったり、
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

4.0

ジョルジュ・シムノン原作のメグレ警視(警部)シリーズといえばミステリー好きのオールドファンにはお馴染みの題材
これをちょい久しぶり感のあるパトリス・ルコント監督がジェラール・ドパルデューを擁して撮ると
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

見た目とアクションのギャップが衝撃的だった前作
続編となる本作はくだらない日常会話感とアクションの強度が予算に比例してパワーアップしている
新たに登場する2人も人好きのする類いの強くてバカな兄弟でいい
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渇き(2009年製作の映画)

3.8

「別れる決心」を見た後なので本作ももっとノワールっぽい作品かと思っていたら結構あっけらかんと笑えるヴァンパイヤ映画で驚いた

敬虔な神父があることが原因で欲望に抗えない吸血鬼になってしまって…
ソン・
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

子供のころ仮面ライダースナックを買ってカードをせっせと集めていたジャスト世代…正義の味方が悪と戦うのにややこしい理由など要らなかった時代

「シン・ウルトラマン」同様アバンタイトルはカッコいい
その後
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.3

天才監督誕生までの成長譚などではなく、赤裸々な家族関係の告白物語で、齢を重ねるとこういうのを自ら作るのもアリになってくるということに驚く。

映画を作るということはもちろん楽しくて止められないけど同時
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.1

お気に入りの河合優実が主演ということで楽しみに劇場へ

主演といっても群像劇に登場する高校生の1人
どちらかと言えば今回は、友だちがいなくて図書館にこもりがちの役を演じた中井友望と、軽音のボーカルを務
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.3

前作「1917」とはまた異なったサム・メンデス監督の滋味溢れる新作で「あ〜いい映画を見させてもらった」というのが鑑賞後の率直な感想

イギリス南部の郊外の海辺の街にある手入れはされているが地元の人しか
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

あるべき自分、あったかもしれない自分は(多元宇宙の数だけ)無限にあるので何が本当の自分なのかなんて考えるだけ無駄なんだけど、そうだからこそ今ここにいる自分は人(特に家族)に優しく生きていくことが大切!>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.9

とりあえず予告編を見てなかったのは正解

3部構成の1部は笑えたが2部の途中からはちょっと見るのがしんどいところもあり
監督はそこが撮りたくて本作を撮ったらしいのだが…

3部は痛快で面白かったが既視
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

4.0

2019年の作品だし、せっかく真面目でいい作品なんだから、今年のアカデミー賞絡みの作品が立て続けに公開されているこの時期を避けて公開したらよかったのに…と勿体なく思ってしまった良作

9.11の被害者
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おひとりさま族(2021年製作の映画)

4.0

昨年(2022年)の大阪アジアン映画祭でグランプリに輝いた韓国映画

カード会社の電話オペレーターのジナは顧客対応完璧な優秀社員だが職場でも私生活でも他人との面倒な付き合いを避ける「おひとりさま族」と
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.3

山の上から転落死した夫の妻が殺害を疑われるというのは増村×若尾コンビの名作「妻は告白する」と同じ展開だが、こちらはその妻と捜査に当たった刑事とのラブサスペンス

前半、疑惑と愛の進展が、この監督独特
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.3

DolbyAtmosにて鑑賞
原作マンガが好きで新作が出るたびに読んでいる
だから物語がいいのは分かっているのだがこういう音楽ものの映像化は音楽自体が生命なのでハードルは凄い高い
過去「BECK」なん
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.4

先日の「コンパートメントNO6」につづき本作も2021年カンヌのコンペ作品
他に「チタン」「英雄の証明」「ドライブマイカー」「二トラム」「メモリア」「アネット」ってどれだけ豊作な年なんだろう
その中で
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

4.0

ほとんど惰性となりつつあるMCU作品だが、本作はわりとストレートな家族の物語となっていて、舞台もほとんど量子世界だけに限定されていたので見やすく楽しめた

アントマンってなにげにアベンジャーズのメイン
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.3

My favoriteの1曲であるRoxy Musicの「Love Is The Drug」で映画が始まる!

同性パートナーに憧れて意識高い系を目指しているフィンランド人留学女子が考古学上の史蹟を見
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バビロン(2021年製作の映画)

4.2

Dolbyシネマにて鑑賞

露悪趣味全開で好き嫌いが別れると思うが、このデミアン・チャゼルの、映画愛というよりは自己愛全開で突き進んでいくパワフルさを嫌いにはなれない

映画的な興奮は三者のクロスカッ
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シャドウプレイ 完全版(2018年製作の映画)

4.1

初ロウ・イエ監督作品鑑賞

1980年代から2000年代にかけて中国各地で急激に進められた都市開発に伴う官民一体となった汚職や腐敗の闇を暴くのが監督の主眼だと思うが、そこは本土で製作している以上まとも
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大恋愛(1969年製作の映画)

4.1

ピエール・エテックスの長編4作目で初のフルカラー作品

何といっても寝室からベッドが飛び出しての若くて美しい新人秘書との妄想ランデブードライブが白眉
草木の緑の中を赤いパジャマ姿の主人公と金髪美女が乗
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

「スリー・ビルボード」が面白かったマーティン・マクドナー監督作品

1920年代、アイルランドの国民同士が内戦をするようにイニシェリン島の親友同士もある日突然諍いを起こす。

本作のキーワードは「絶望
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ヨーヨー(1965年製作の映画)

4.4

ピエール・エテックス映画祭にて初鑑賞の1965年作品

全編モノクロのとても美しいセットやロケーションのなか身体を張ったギャグとアクションが釣瓶打ちのように展開されるが、それらがなんとも哀しみを帯びて
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ジェラール・フィリップ 最後の冬(2022年製作の映画)

3.9

36歳の若さで亡くなる直前半年くらいのプライベートな姿に、彼の生い立ちから俳優としてのキャリアの変遷、舞台俳優や市民運動家としての姿を挿入しながら描くドキュメンタリー。

黒く日焼けしたジェラール・フ
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.2

「ライトハウス」がキョーレツだったロバート・エガース監督の最新作!

前作はほとんど灯台周りのみの世界をモノクロほぼスタンダードの画面で描いてこちらが閉所恐怖症になりかねないほどの圧迫感だったが、今作
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.3

本人のインタビューをもとに各作品を振り返るエンニオ・モリコーネのドキュメンタリー

きちんと現代音楽の作曲の第一人者に師事して勉強したモリコーネが下に見られていた映画音楽を作り続けることの葛藤とそれを
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.9

韓国エンタメ映画の王道!

ソン・ガンホもイ・ビョンホンもいかにもな役柄で安定しているし、航空パニック映画を今現在作るならの設定もきちっと練られているし、360度回転する客席のセットほかお金をたっぷり
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カンフースタントマン 龍虎武師(2021年製作の映画)

4.1

主に70年代80年代香港カンフー映画の黄金時代を当時の映像と実際に出演していたスタントマンたちへのインタビューで振り返るドキュメンタリー
ショウブラザーズからゴールデンハーベスト、ブルース・リーからジ
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.8

大富豪が何人かのゲストを無人島の大豪邸に招いて殺人ミステリーの謎解きゲームを行うなんてまるでアガサ・クリスティ作品のようでほんとうにお正月に見るのにピッタリの作品

ダニエル・クレイグやエドワード・ノ
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ノベンバー(2017年製作の映画)

4.1

今年の映画納めはこのモノクロのエストニア映画で。

時代がいつかも場所がどこかも分からない、ホラーなのかSFなのかも分からないで見始めたが、見進めていくと恋愛ファンタジーだった。
とはいえストーリーを
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.7

本作は聴覚障害者が主役のボクシング映画で、岸井ゆきのがそれらの主題にどれだけ真剣に向き合い学び体得していったかは冒頭のミット打ちを見ただけで明らかだし、三宅監督がそれらの主題を映画に落とし込むことにつ>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

4.1

「アメリカン・ハッスル」しか見たことがないデヴィッドOラッセル監督作品

サスペンス風の陰謀劇だが、今どきの派手なアクション等は少なく、基本的にはユーモアを交えた会話中心に物語が坦々と進んでゆく。
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

公開直後なので内容には触れないが、3D-CGの技術が発達すればするほど手書き漫画感がより再現できるというのに驚く
それほど原作漫画感が強く、それが嬉しい

人の身体、腕、手、足の動きもとてもナチュラル
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あのこと(2021年製作の映画)

4.2

「あのこと」とは何のことなのか知らないまま見たところ、本作はあのことを真正面から扱っていて、それもかなり衝撃的なビジュアルで描いていて、1960年代の話だが、まさに今作られ見られるべき映画だった。>>続きを読む

十字路(1928年製作の映画)

4.1

「時代劇が前衛だった-牧野省三、衣笠貞之助、伊藤大輔、伊丹万作、山中貞雄」という本が最近発売されていて濱口竜介監督の帯につられて読んでみたら面白かった。
そして、たまたまこの本に出てくる作品の特集上映
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