会社員さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ひとよ(2019年製作の映画)

2.0

あの夜は一体何だったのか。


子供達を暴力から守るため父を殺めた母は、約束通り戻ってきた。しかし流れた15年という月日は長く、兄、弟、妹、それぞれの受け取り方は異なるものであった。


度重なる虐待
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

2.0

戦う事を運命づけられ、戦士として生まれ育ったスパルタ人の記録。

戦いに際しての姿勢等、現代の我々からすれば信じられない価値観がある一方で、女性の人権意識や合理性等、見習うべきことも多い。

醜い裏切
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

3.0

エイプと人間の果てなき争い。

一人一人、いや一匹一匹に個性を持たせることで、我々人間も他社を同じような見た目、意思疏通の可否等で仲間を見分けているに過ぎないことに気づかされる。

人間の尊厳は何であ
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.0

関東地方在住の人間に脈々と受け継がれる差別意識を具現化した漫画が原作。

東京への都市機能の一極集中と、ベッドタウンとしての郊外という機能分化は高度成長期に揺るぎないものとなり、さいたま県等、これとい
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.0

新しいインターンは、70代の老人だった。

さすが年の功といったところか。
愚直な姿勢の大切さを学ぶお仕事映画。

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

11/24追記しました。

母を愛する心優しい男は、いかにして狂気の殺人鬼と化してしまったのか。カリスマ的存在の「ジョーカー」の誕生までの背景を描く。


主人公は、貧富の格差が拡大し都市機能が失われ
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

「あなたが世界を鳴らすのよ」

世界的に注目を浴びるピアノコンクールに挑む4人の挑戦者達。かつて天才少女と謳われたが突如として表舞台から消えた者、世界的な評価も高く成功者の王道を往く者、仕事や家庭と両
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主戦場(2018年製作の映画)

3.0

インターネットへアクセス出来るようになった高校生の頃、いわゆるネトウヨ的な言説の数々に少なからず興奮を覚えたのは事実である。これまで誰も教えてくれなかった歴史の真実がそこに存在すると思い込んでいた。>>続きを読む

ビル・エヴァンス タイム・リメンバード(2015年製作の映画)

3.0

天才的なジャズピアニスト、ビル・エヴァンスの生涯を描いたドキュメンタリー。

生前の本人へのインタビューはもちろんだが、主に彼と共演した、もしくは深く関わりのあった人々の証言を元に、ビル・エヴァンスと
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バースデー・ワンダーランド(2019年製作の映画)

2.0

ファンタジー要素が詰め込まれていることから説明が先行し、世界観の奥行きが伝わりにくく、全体的に物足りなさを感じてしまった。逆に言えば万人向けでストレートな作品ではある。

グリーンブック(2018年製作の映画)

3.0

二人の男による、人種や立場を越えた友情の物語。

舞台は黒人差別が蔓延する1960年代初頭のアメリカ。イタリア系白人のトニーは、腕っぷしを買われ様々な職を渡り歩いていたが、ある時運転手の依頼を受けた。
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.0

敗戦直前のドイツ。極限状態に追い込まれた兵士達の中には、隊から脱走し、民家を襲い略奪行為に走る者も多かった。主人公も例に洩れず生きることに執着しながら逃げ延びる中で、ある日大尉の軍服を発見する。借り物>>続きを読む

七つの会議(2018年製作の映画)

3.0

謎が謎を呼ぶ中で、ある企業の群像劇はいつしか、大規模な組織犯罪という闇へと繋がっていく。

分かりやすく説明するためにぶつ切りで展開する前半部分は情報が過剰気味であり、重みを持たせるシーンでは豪華俳優
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あん(2015年製作の映画)

5.0

主人公は暗い過去を抱えており、細々と好きでもないどら焼き屋を続けていた。ある日アルバイトを希望して訪ねてきた老婆は、実は“あん”作りの達人であり、店は大繁盛するものの、彼女にはある秘密があった。
ハン
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.0

タイムトラベルといえば、その弊害や苦悩に焦点を当てた作品が多い中、見事に美しい部分を切り取ったラストに仕上げている。
能力を失うわけではないが、タイムトラベルをすることなくその後の日々を歩んでいくとい
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

3.0

インドにおいて、生理用ナプキンの普及に情熱を傾けた一人の男の話。

2000年代に入っても、インドでは古いしきたりに由来する乏しい知識に阻まれ、女性の月経事情は不潔で危険な状態にあった。
愛する妻のた
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いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

4.0

ゲイ、ダウン症、自閉症、低身長症、殺人犯、、、。様々な課題を抱えるそれぞれの子供達と、その家族に焦点を当てたドキュメンタリー。
映画の原作を書いた筆者本人も、ゲイである。家族に自身の性的嗜好について受
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日日是好日(2018年製作の映画)

4.0

一人の女性が茶道と出会い、人生を歩んでいく中で様々な気付きを得ていく。

将来に悩む大学生活、否応なく自分と比較してしまう身近な人間の就職や結婚、突然訪れる親との死別。人生には様々な悩みや苦労が存在す
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

天才的な頭脳を持つタイの高校生、リン。彼女はある日、友人を助けるためにカンニングに手を貸すも、噂は人を呼び、それは次第に大規模で組織的なものへと変貌していく。

それぞれのキャラクターの対照的な構図が
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.0

舞台挨拶にて監督の熱い想いを感じることができたこともあり、久しぶりに長めのネタバレレビュー。



ある日突然行われたLGBTに関する授業をきっかけに、思春期の高校生たちは、とある噂に翻弄されていく。
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.0

消費文明の波に揉まれながら、完璧な生活を追い求める主人公は、救いのない平凡な日々の中、不眠に苦しんでいた。
ある日、自由気ままに生きるタイラ-という人物に出会い、共に暮らすことになる。二人を繋ぐものは
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ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)

3.0

マフィアのボスを敵に回してしまった主人公が、とっさについた嘘を命がけで貫き通す。それは、伝説の殺し屋をボスに引き合わせるというものだった。主人公は芽の出ない役者を騙し、撮影と称してその場を取り繕ってい>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

ネタバレを避けたレビューは不可能かもしれない。

ゾンビ映画の撮影中に本物のゾンビが現れる。しかし監督はカメラを止めず、撮影を続行するよう命令する。

というのは実は表向きであり、そうしたメタ視点の映
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.0

日常会話の中に散りばめられる名言の数々。
そういえば小さい頃はどんな夢を持っていただろうか。

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

夫に逃げられ一年余り、気の弱い娘と二人暮らしをする主人公。しっかり者で毎日朝から晩まで働きづめていたある日、突然倒れ、ガンで余命数ヵ月という宣告を受ける。
一念発起した母は、夫を連れ戻し家業の銭湯を再
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.0

妻の浮気現場を目撃したことがきっかけで躁鬱が悪化した主人公は、退院後も妻を忘れられず、トラブルを引き起こし続けていた。
そんな中、同じく夫を事故で亡くし精神を患った未亡人と出会い友情を深めて行く中で、
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

「誰か他に捨てた人がいるんじゃないんですか」

血の繋がりはなくとも家族として一つ屋根の下で暮らす人々を繋ぎ止めていたのは、犯罪だった。
祖母の年金をあてに祖母、母、父、姉、弟の5人で暮らす一家が、虐
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ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

4.0

青春映画の金字塔、最終章。
それぞれにドラマがあり、熱い思いを取り戻させてくれる。

パシフィック・リム(2013年製作の映画)

3.0

怪獣とロボットの終わりなき戦い。
ワクワクが止まらない、これぞアクション映画。
質量の伝わる肉弾戦が印象的。

パッチギ!(2004年製作の映画)

4.0

なぜ戦争をしなければならないのか、なぜ喧嘩をしなければならないのか。
政治に翻弄される60年代の在日朝鮮人と日本人の高校生の青春を描く。

喧嘩っ早い高校生同士の対立は、朝鮮人と日本人における生々しい
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坂道のアポロン(2017年製作の映画)

3.0

ジャズをテーマにした青春劇。

アニメでは、ピアノに松永貴志氏、ドラムに石若駿氏という、日本のジャズ界が誇る実力派若手ミュージシャンを起用したことで、ジャズに慣れ親しんだ人々からも支持され話題になった
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.0

美しい色彩に彩られた、種族を越えた愛の物語。

言葉を発することができない主人公と、正体不明のモンスターとの間に、次第に愛が育まれる。それを阻むもの、助けるもの。やがて二人に危機が訪れる。

王道のス
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blank13(2017年製作の映画)

4.0

人間の価値とは。
挑戦的で、なんというか、すごい映画を見た。


幼い頃に多額の借金を残して失踪した父と、13年ぶりに出会う。
しかし物語の大半は、父との思い出やその後の苦労を回想するシーンと、話題に
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.0

最高のショーという名にふさわしいミュージカル映画。

大きな挫折もそれを克服するまでの苦労もあってないようなもの。まるで階段を駆け上るかのような成功。有無を言わさぬご都合主義。白か黒かはっきりとしてお
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