tonyさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.7

役というより、ほぼ前田敦子だった。歌うときと顔アップのときなんてもう前田敦子でしかなかった。高畑充希では完成されていてダメで、前田敦子の不完全さゆえのキャスティング。不完全でも主役として成り立つのは前>>続きを読む

ASAHIZA 人間は、どこへ行く(2013年製作の映画)

3.6

一般の人の声を聞けるのは嬉しい。ニュースのそれとは違う。

パターソン(2016年製作の映画)

3.4

パタースンではなくパターソン。
Johnson & JohnsonではなくWilliam Carlos Williams。
とにかく主演の男性ができた男だった。目覚ましなしで起きて、物静かだけど勇敢で
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

3.6

あの音楽から想像していた物語より現実的な物語だった。イタリアの広場の変容を知ることができた。日本でいう学校の屋上のように広場で物語が起こっていた。人より車の数が多くなって空いている土地は全て車に占領さ>>続きを読む

絵の中のぼくの村 Village of Dreams(1996年製作の映画)

3.8

ストーリーはなかったように思う。子供のころの経験の羅列で構成されていたけど、それだけで見ていられた。川で魚をとるシーンの撮影方法とか気になる。
SFになっていたが今回はお婆さんで、生身の人間とコンタク
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三月のライオン(1992年製作の映画)

3.6

30年前の東京の風景が映っている。あの風景を構成しているものは、現在ほぼ残っていないように見えた。映画のシーンでは、建設でなく解体現場が主に映ってる。それは特段ストーリーのためでなく、映画全体のイメー>>続きを読む

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

3.5

感じ取れっていう映画。この何も提示しない放り投げはこの時代の邦画の特徴なのか。長いバス旅をどう終わらすかと思いながらみていたが、特に具体的にどうこうならずに終わった。希望を具体的に言いうと胡散臭くなっ>>続きを読む

tokyo.sora(2001年製作の映画)

3.7

こんな時だからショートトリップの代わりにと映画を観たが、この映画ではなかった。
ゼロ年代を象徴した映画だった。あの当時を思い出す資料として貴重な映画だと思う。バブルの泡がなくなりきって何も残っていない
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夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

3.6

ただ会話している映像だけが流れている。ほぼカメラは動かない。カット割りは場面転換のみで、アップは遠景から連続的にズームされる。そのズームの違和感は今回で私は2作目になるがなくならない。映像よりも役者の>>続きを読む

静かな雨(2020年製作の映画)

3.8


たまたま続けて同じ監督の作品で、しかも河瀬さんが出演していた。
こっちの作品の方が新しいのだが、完成度がものすごく上がっていた。時折切り替わる自然の映像もあまり違和感がなかったし、言いたいことも前作
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.5

混沌としたなかでしか人は成長できないのか。地方は都市に憧れるが、都市は港区に憧れる。再開発の出来損ないが駅とセットで乱立する。まちを整然とさせる再開発を経験した私たちはそれとは異なる再開発をすることが>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

4.1

里親に中学生の妊娠に、今まで見たテレビドラマでは辛さを全面に押す題材なのに、
愛と勇気と希望の映画だった。
哲学では、この世に生まれ存在していることは奇跡であって、誕生はそれまで歴史にはなかった新しい
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夜明け(2019年製作の映画)

3.3

あれで夜が明けたのだろうか。耐えられなくなって逃げ出して、なんか振り出しに戻ったような終わり方だった。過去を消したくても何かが引っかかってしまうのが人間だよということなのか。
二人とも過去の苦しみを抱
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

3.9

木造の黒く塗られたインテリアの淡く光を反射している艶が印象的だった。暗い絵なのだけど、その艶があることで絵全体がボヤーとせず、ピントの合った締まった絵に見えた。そしてインテリアの黒のから外に画面が移り>>続きを読む

チョコリエッタ(2014年製作の映画)

2.8

主役の女の子が会話を成り立たせないのと同様、映画自体も見る側とコミュニケーションしようとしておらず字幕のない映画を見ているようだった。しかも絵自体もよくないのでずっと観ていられなかった。明るくなること>>続きを読む

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

3.7

イタリアの小さな島のお話。私は共産党のこともカトリックのことも無知である。でも政治や経済や宗教やそういう人が作った思想を凌駕するあの島の美しさをこの映画によって知ることができた。読み書きができる住人が>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.5

あまりの無垢さと兄ちゃんは格闘していた。あれほどの無垢と対比させられた兄ちゃんはどうしても汚れた部分が目立ってしまう。足が治ったときには妹の姿はなかった。兄ちゃんには足も妹も足枷でしかなかったのだろう>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

3.5

なぜ自殺に手伝いを探していたのか。乗せた人だれもお金をもらわずに去って行った。本当にお金を用意していたのかも不明である。ずっと蛇行する荒野を走っていたが、車酔いしていないのであれば、助手席に話し相手が>>続きを読む

珈琲時光(2003年製作の映画)

3.8

そのあともその日常が続いていくように井上陽水が曲をつけた一青窈の歌が流れて終わる。そのエンドロールで蓮實さんが出演している事を知る。確かに総武線と京浜東北線と中央線と山手線が映っていたのに撮影協力にJ>>続きを読む

それから(2017年製作の映画)

3.9

ホン・サンスやばい。狂い方が美しい。
テーブルを挟んで生きる意味とか哲学の話をするのだが、愛という理性では説明できない感情により、そのような小難しいことが全てひっくり返され滑稽な感じにまでなる。

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.3

結局、東京は楽しいよってこと。岸井ゆきのはかわいいけど一度きりの人生、ああはなりたくない。私の田舎は路面電車が走るような都会ではない。私の高校は卒業するとほとんどが地元を出る。そしてほとんど帰ってこな>>続きを読む

女は女である(1961年製作の映画)

3.9

具体的に言えるほど知識がないが、映画のいろんなものが詰まっているように感じた。作り物でしかできない物語だった。
役者が自分で照明を持って移動するとか演劇みたいだし、二人の動線が交わらない部屋はセットな
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

3.6

何も解決しないまま終わった。。行政側の正義を提示することなく、問うのではなく純粋に怒りだった。叩き上げられた人は必死で掴んだその地位を保守するのに必死で、叩き上がらなかった人を努力が足りなかったと思う>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.0

年寄り夫婦が主役の物語。機械のように正確な構図の中で、白いうちわが役者の手によってゆらいでいた。カラーだった「秋刀魚の味」はちょっとセット感を感じたが、モノクロだし画面がぼやけていてちょうどよかったと>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

3.7

65年経った今も、それらはキメカット(動画ではなく静止画)を要求し、建築であろうとし続けていて、街の一部になろうとはしていなかった。そのことが移民の例として今回登場している韓国系アメリカ人の境遇と重な>>続きを読む

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

3.7

とても素直なストーリーで楽しめた。平和ボケの日本の恋愛映画だと、男女のどうでもいいかけ引きとか、どちらかの命が、、、とか観覧者個々の内面に共感を強要してきて面倒くさいけど、インドの身分制度による社会的>>続きを読む

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

3.3

ずれている。男の監督なのに映像は白く軽い空気感。感情をぶつけ合うシーンなんてないのにエンディングはエレキジャンジャン。背景は平凡な日常なのに、彼らが言うことやることは常識を逸脱している。私の思考は漂っ>>続きを読む

うなぎ(1997年製作の映画)

3.6

パルムドールというのはおいといて。お腹の子供が誰の子供であろうがお勤め中であろうが、その個人同士に信頼関係があれば仲間ができるというお話であるが、やはり信頼を築くには入りは大事で、もし女性の方が金融会>>続きを読む

Playback(2012年製作の映画)

3.8

これは何度か見ないとすっきりしないぞ。過去と現在がごっちゃで流れる。でも私が過去と判断しているのは学ランを着ていることだけで演者は30歳くらいの髭面。私が現在と思っている時の顔のままである。そうやって>>続きを読む

霧の中の風景(1988年製作の映画)

4.0

絶えず鈍い空、海も青くない。街にも活気や色彩がない。雪が降る。抑制されているようで、観ていてとても不安になる。ソビエトの映画だと思って観ていた。ちゃんと調べてみるとギリシャらしい。ギリシャとドイツは隣>>続きを読む

天使の涙(1995年製作の映画)

3.7

何が天使だったのか?
常に夜だった。赤や緑や黄色いろんな色彩の壁が照明に照らされてシーンごとに色が変わる。様々な登場人物が代わりがわりに登場して正常ではない行動をする。金城武は日本での二枚目役ではなく
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あえかなる部屋 内藤礼と、光たち(2015年製作の映画)

3.7

アーティストはメディア化してはいけない。
豊島美術館には高解像度の時間が流れている。時間というより形而上の時というのが適当か。コロナで世の中が止まっていたが、私たちは自然を通して時間が流れていることを
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風の電話(2020年製作の映画)

3.2

映画館で観た。三宅唱がなぜかでている。フィクションというより、女優モトーラの情熱大陸のようだった。東日本大震災は多くの人が共有している事柄であるし現代進行形である。あまちゃんのように全くのフィクション>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

3.8

ジェットコースターのようなストーリー。緩がなく急ばかりだが、シーンごとに多彩なショットで、168分間飽きさせない。あまり言葉にできない映画。前に見た「マミー」より先に撮られているとのこと。同じくらい完>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.3

ホウシャオシェンが主役をしてる。鑑賞していたとき外が豪雨で音がほとんど聴こえなかった。無音の映像と字幕だけで感動した。とても静かな感情の動きだった。
なんだろうか、ホウシャオシェンにしてもこのエドワー
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