ピカルさんの映画レビュー・感想・評価

ピカル

ピカル

シンプルな情熱(2020年製作の映画)

3.2

ただの肉欲では無く、愛しさゆえに我彼の境を失わせ、一体になる快楽を感じさせる演技だった。男の方は、女性ほど気持ちがこもっているのかわからない。曖昧な雰囲気や、謎めいて緑がかった瞳がいかにも女性の心を射>>続きを読む

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

3.4

正義を貫き、心安らぐ居場所を見つけるために、随分犠牲を払ったな。悪意が無いのが恐ろしい。大きな正義のためには、小さな悪は許されるからね。

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.8

ダニエルクレイグの服装が、登場した時も、ビルのベランダで話をしている時もカッコよかった。プールに入った時の水色のストライプの服もイケてた。水着だったのだろうな。服のまま入ったのかと思った。有りがちな展>>続きを読む

喜劇 大安旅行(1968年製作の映画)

3.6

新珠三千代に、かなわぬ恋をするのは、フランキー堺でもギリだと思ったのに、ましてそのお父さん役の伴淳三郎が、大真面目に迫ろうとするなんて、感服した。おまけに勘違いに気付いたのに、そのまま笠置シヅ子と結ば>>続きを読む

ウォンテッド(2008年製作の映画)

3.1

曲がった鉄砲玉のように、病室を飛び出して行く宮沢賢治の詩を昔習った。本当にそんな弾があったんだ。映画は、もちろんあり得ない話の連続だけど、まあ、仕方がない。曲芸のような、カーチェイスまでは、我慢できた>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.6

水源探しが面白かった。北の国から、とか同胞はらからっていう昔の映画が思い浮かんだ。細かな展開はまるで違うけど。花札は、日韓共通なのかな。どっちからどっちに伝わったのだろう。おばあちゃんが木漏れ日の川べ>>続きを読む

街のあかり(2006年製作の映画)

3.5

小津安二郎だって、もっと速く次の画像に移る。故障を疑うくらい長い。しかし、差し挟まれる北欧の見慣れないが、なんだか懐かしい景色がいい。マフィアの高すぎる鼻梁と、目力はあるのだけれど、これも何故か怖くな>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.1

王国へ帰る帆船、巨象の拝礼、あふれる人々の踊り、すべてが巨大。木造ギアを駆使した土木重機、城壁を越えて投擲される盾で包んだ兵士玉、斬新で初めて見た。理系国家、人口世界一国家、インドの力を感じた。世界の>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.1

海の色や断崖や砂浜が、明るくて絵のようだった。画家の本当の動機は対象への愛や、投影される自分の熱情の描出なのだろう。注文通りの肖像画にはそれが表れていない。もう語ることも、触れることも、見つめ合うこと>>続きを読む

チンチン55号ぶっ飛ばせ!出発進行(1969年製作の映画)

3.4

1969年、私が小学生の頃はあんな時代だったのだなあ。頬を平手打ちされた女性が、そこに男らしさを感じてしまうなんて、その男が、坂上二郎さんで、おそらく観客も当然のごとく見ていたとはね。ピンキーとキラー>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.6

松田龍平の飄々感が、侵略者に乗っ取られた男にびったりだった。人間の概念を知ろうとする宇宙人はしきりと言葉じゃダメだといっていた。言葉ではなく直接感じとる。相手の悲しい気持ちを言葉ではなくそのまま感じと>>続きを読む

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.6

アンモナイトが目覚める物語だった。その目覚めるのが、愛に目覚めるのか、それが自分を縛るものであることに気づくことなのか。愛、自由、孤独の繰り返しが、人が生きるということなのだろう。

香川1区(2021年製作の映画)

4.3

真面目な情熱が有権者に伝わっていく過程に感動した。どうか党派の縛りにとらわれず、自らの判断で衆議院議員としての権利を行使して欲しい。地元に橋を作ったのはオレの仕事だと言う昭和スタイルの政治家や、威圧し>>続きを読む

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.8

懐かしい。キャメルの箱を白いTシャツに絡めて腕に留めているのがカッコいいと思って見ていたことを思いだした。アメリカの叙情的な、高校生の旅立ち前夜映画。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.9

昔、車で松濤に迷い込んだ時、白衣のコックやお付きのもの数人が、運転手が開ける車のドアから降りてくる家族を出迎えていたっけ。あれは貴族だったんだ。通勤電車にも乗らないし、コンビニにもスーパーにも行ったこ>>続きを読む

サイダーハウス・ルール(1999年製作の映画)

3.9

違法だろうが、人に役立つためなら、嫌なこともでも、やらなければならないことがある。運命もサイダーハウスに居られない流れで、主人公は決断する。アービングの小説は、めちゃくちゃで悲惨な出来事に遭いながら、>>続きを読む

エール!(2014年製作の映画)

3.6

勘違いした。リメイクがアカデミー賞だったのか。フランス人って家族でもめても個人をしっかり尊重するのだな。音楽の先生の厳しさ、優しさとジョークのバランスが良かった。性の垣根が低いのか、実存していた。あの>>続きを読む

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.7

か弱くて強い。壊れていて明るい。破綻していても求めている。ティファニーの世界に、私を連れて行ってくれる男を毎日求めている。誰も信じない。なぜ破綻して壊れても明るくしていられるのか。そうしなければ生きて>>続きを読む

ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

3.2

描かれた女性達は、既に傷ついていた。失恋とか、失恋にすらたどりつけず、肉体はすぐ繋がれるのに、心はどうしてもつながれず、傷の痛みを紛らすために、もっと深い傷を進んで求めている感じがした。そういう痛々し>>続きを読む

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.5

どうしてそうなるのかわからない点があった。そしてもう一回丁寧に見て、確かめようとカミさんは、言っていたが、私には無理。しかし無理は禁句だとホテルマンはいっていた。いくらお客様の要望とは言え、気になる女>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.8

出会いなんて因果をたどれば、全員運命的だし、趣味、好みが合うから惹かれていくこともあれば、あまりの違和感でもたまらなく好きということもある。しかしああいうのが、花束みたいな恋なのだろう。花束の記憶を胸>>続きを読む

ネバダ・スミス(1966年製作の映画)

3.5

皆、やめろと言っていたが、その境地に到達するのには多くの他人の犠牲があった。あそこまでやるなら、日本人なら本懐を遂げて、公儀のお沙汰に服する、というのが潔い結末だが、忠臣蔵じゃなく西部劇だから仕方ない>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

3.8

蟹江敬三似の男、と岸田今日子風の救世軍の女、異国の景色なのに昭和を感じる。フィンランドのノスタルジックな時代という設定なのか、2002年にもある発展の遅れたフィンランドの街が舞台なのかわからなかった。>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.6

謎解きは、なるほど腑に落ちた。しかしスカッと感がない。移民で看護師の彼女があの屋敷でこれでもかとチマチマいじめられていた挙げ句の結末だったらスカッとできた。韓ドラにどっぷり首までつかって、これからもズ>>続きを読む

チャイニーズ・ゴースト・ストーリー(1987年製作の映画)

3.9

道士の剣技と、道士が道!道!道っ、と歌う踊り、両側をいくつもの灯火にてらされた長い桟橋の先の水上で琴を弾くスーシン、大きな水瓶の風呂にツァイサンを押し込めるスーシン、妖艶、なぜか何度も見たくなる。あや>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.6

92歳とは驚き。高校の映画鑑賞会でハリーキャラハンに出会った。ハイジャックを軽く朝飯前のお仕事のように、蹴散らしていたっけ。この映画では、どうやってピンチを切り抜けるのか、何度もヒヤヒヤした。ジーンズ>>続きを読む

シャイン(1996年製作の映画)

3.6

お父さんはなぜあんなに、息子を外の世界に出したくなかったのか。発達障害っぽい息子を慮たからなのか。音楽会で倒れて、次はあの青年が一気に風貌はオヤジ、中身は子供みたいになっていて驚いた。その間何があった>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

なぜか見入ってしまった。冷静すぎる深い夫婦愛。能面みたいに表情がないから、感情を想像する。能ってこの映画の面白さなのかなと、逆に思うくらい無表情。まだ止まらない内に、ドアが開く路面電車。トランプで決ま>>続きを読む

恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

3.6

 あの時代は女優は認めれてなかったのだな。
 シェイクスピアは、妻子持ちだし、恋の相手とは、身分違いで結婚できず貴族の嫁になる。昔は、人妻や、人の夫だけでなく、家柄や身分とか道ならぬ相手が沢山いたのだ
>>続きを読む

クローゼット(2020年製作の映画)

3.5

 家の中でクローゼットに隠れた記憶がある。ハンガーの衣服の匂い。幸い異界との接点ではなかったが、子供の頃の、衣服の向こうの暗闇の見えない奥行きへの不安を思い出した。そこは親から隠れる場所であり、閉じこ>>続きを読む

ヒア アフター(2010年製作の映画)

3.6

 腑に落ちなかったが、ずっと見入った。女性キャスターが木の葉のように濁流にのまれ、漂流物に打たれ沈んで行く津波の描写と、交錯する臨死体験の映像が圧倒的だった。確かにあの時期には、公開できなかっただろう>>続きを読む

花様年華(2000年製作の映画)

3.9

数かずのチャイナドレスの薄い身体、百済観音像を横から見たみたいな。グリーンがかった画面。思い出はいつの日も雨。そして線は越えないが、抱き締める、肩に涙の顔を埋める。死ぬまで忘れない究極の切なさが、あふ>>続きを読む

弱虫ペダル(2020年製作の映画)

3.5

自転車競技の団体戦の仕組みが、よくわかった。天才肌なのか、アクシデントはあるが挫折はなかった。ママチャリのサドルを高くしてみようと思った。さかなクンのような口調だった。新歓レースで渡された自転車は、レ>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.3

どん底でも、自分の存在する世界を幸福と感じられた場面に感動した。昔の映画だから、彼自身の徳が、彼を救って素晴らしきかなってなるのだが、追っかけてきた警官にジョージと呼ばれ、殴られた口角から血が流れる。>>続きを読む

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