美代一貴さんの映画レビュー・感想・評価

美代一貴

美代一貴

映画(149)
ドラマ(2)
アニメ(0)

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

宮崎駿監督による「周囲の人/会社/環境への壮大な私信」であり「ご褒美タイムのような心象スケッチ集」であり「はっきりと人を選ぶアート作品」だと思いました。
これを実現できちゃうことが本当にすごい。個人的
>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.8

とても面白い。
表情や仕草の、セリフにはなっていないところの表現もすごく良かった。

浅草キッド(2021年製作の映画)

4.2

いやあ良かった。とにかく粋。格好良い人しか出てこない。
各方面への愛情、熱量もすごく感じた。細かい作り込みにもグッとくる。
師匠に捧げる物語といったところでしょうか。もう一回観たい。

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.4

僕の思う「開いちゃっている」人物を取り上げた映画。
素との境界線がわからないような演技は重厚。
こういうものを観賞するのは、往々にして、なかなかしんどい。
重なる部分を見出して、感情移入するには、どう
>>続きを読む

凶気の桜(2002年製作の映画)

3.6

キレッキレの右。東映の本気を垣間見た気がする。

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.6

やっぱり好きですサリンジャー。
孤独で神経質で内向的な天才。
そんな人生には惹き込まれるものがあります。

エレファント(2003年製作の映画)

4.0

アメリカの高校生たちのありふれた日常が、突如あっけなく終わった。
余計な味付けのない、淡々とした描き方はリアリティを加速させる。
それがまた、どうしようもなく物悲しい。

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.0

監督初作品。この時点で既に完成されていることがよくわかります。
荒削りな演出すら、冷たくてハードな内容と妙にマッチしていて唯一無二の面白さがあります。

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

3.9

説明は少なく、まばゆい美しさがただそこにある。
なによりタイトルが良い。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

これだけ長い時間をかけて、ひとりの人の心を曝け出した作品とは、そう多くは出会えないだろうと思います。

鑑賞側も登場人物も「エヴァンゲリオン」という概念から解放していく様は、なんというか、痛快で、寂し
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

家族とは?

悲しいけど、なんだかとてもロマンチックに感じました。

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.8

ゴジラは「もののあはれ」を体現した存在だと思う。

高度経済成長期の日本・昭和生まれ。平成に死す。そんなノスタルジーに愛とリスペクトを込めつつ、まるで特撮映画の再構築を見ているかのようでした。

これ
>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

正直、期待していなかったけど、やられました。
痛々しいほど面白かったな。
身に覚えがあることばっかり。ぐっさり。

京王線沿線の各駅とか、多摩川とか、当時のカルチャーとか、あの感じとか。そこまでは良い
>>続きを読む

On Your Mark(1995年製作の映画)

4.5

これは本当にすごい。衝撃。

約7分間。セリフはない。
残酷で美しくて不安で優しくて切ない。
短いからこそ、凝縮された表現の濃度に圧倒される。

メッセージと、それに対してのゆらぎ。
人(作り手)の感
>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.8

生まれ育った環境から染み付いた“匂い”は隠せない。

映画からは直接感じ取ることのできない「嗅覚」から強烈なメッセージ。

面白いけど、別に気分は良くない。

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.0

品のある映画。
決してやりすぎず、かといって控えめなわけでもなく。とても面白かった。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

痺れました。
いったいどこまでが現実?空想?全部?
最高。

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

3.8

とても繊細で優しい映画。

トランスジェンダーについて、ユーモアもありつつ、丁寧に描かれていました。

見終わってから改めてタイトルを見て、少しドキッとしつつ、あったかい余韻に包まれました。

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.8

良かった。熱狂と虚無。

過剰なまでの豪華絢爛さと、あのうつろな緑の光の振れ幅。その振れ幅が大きいほど、虚しさはより際立つ。

自由奔放なフラッパーや好景気に沸いた1920年代のアメリカのビジュアルに
>>続きを読む

ハードロマンチッカー(2011年製作の映画)

3.2

暴力の乱れ打ちと、コミカルな演出(カット割り・絵の見せ方・音楽の入れ方)の振れ幅が印象的。
説明的なセリフはなく、文脈で語る。
下関・北九州の風景がばっちりハマる。

松田翔太がとにかくカッコいい。
>>続きを読む

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.6

独特な人間の真髄の描き方。
監督らしいユニークな演出・芯に迫る部分はあるものの、単純にかなりグロいので、万人にはオススメしません。