オパイダーマンさんの映画レビュー・感想・評価

オパイダーマン

オパイダーマン

揺れる胸の破壊力学を追究し、作品を通して他人の人生を覗き見る変態心を、溢れんばかりに満たしてくれる映画とそのレビューとの出会いに日々感謝して、此処に綴る。

胸ときめくレビューと出会った時、救われたような気持ちになる為、日夜Filmarksを散歩しております。突然のいいね!やコメントをお許し下さい。

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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.7

目的地を目指して、ただひたすら突き進む牽引者であるP.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、まるで暴走機関車のような人だ。

彼が向かう行き先は、二つに分かれている。

天国か、地獄だ。

その暴走
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ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

4.8

目は口ほどに物を言う。子供たちの目は特に。

コイツら、本当に強ぇ。生半可なオトナだったら太刀打ちできないほどに。

酷く辛く寂しい境遇を生き抜いてきた子供たちは、それぞれいびつで異なる形をしていても
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.6

これは戦争映画であって、戦争映画でない。

物語の前半は、デズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)の家族関係や恋愛事情、人間性を主に描いている。

彼がどれほど愛に溢れた人物であるのか。

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ブルゴーニュで会いましょう(2015年製作の映画)

4.2

待って、待って、ひたすらその時を待つ。

それぞれが一番正しいと思うエゴのぶつかり合い。

他人なら離れれば済む簡単な話も、血の繋がった家族だからこそ、簡単に切り離すことのできない、絆と煩わしさとの葛
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オリーブの樹は呼んでいる(2016年製作の映画)

4.2

オリーブの樹は歪んでいる。

ひとつひとつ形が異なり、性格もそれぞれ個性的だ。

すぐに枯れてしまう樹もあれば、数千年と長きにわたって生き続ける樹もある。

人間よりも遥かにすくすくと育ち、大地に根を
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リチャードの秘密(2012年製作の映画)

4.3

男を端的に説明すると、虚勢と見栄が潜在意識の根本にある寂しい生き物だ。

自分を讃えるだけの数を求めて、今日も彷徨い歩く。

何気ない日常のなかにひっそりと現れる細やかなひと時を、何気なく自由気ままに
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ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

4.8

「DVDでいいかなぁ」正直なところ、初めはそう思っていた。

愛する男が操縦する戦闘機を浜辺で待つ彼女の頭上を、それは轟音を響かせながらやってくる。

見送ると、鉛色の空に彼女の残像が現れ、薄らと浮か
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アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

4.5

ホッとして胸を撫で下ろした。

副題に“16歳の決断”なんてあるもんだから、もう終始ヒヤヒヤして、エンドロールに入るまで、いや場内が明るくなるまで、僕ぁ〜もう心配で心配でたまらんかったですよ。

いや
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.7

ひとりの主婦が閃いた、100文字と満たないメッセージが、様々な人間の心に眠る正義心を呼び起こす。

ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)も、ウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)も、ディクソン(サ
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こころに剣士を(2015年製作の映画)

4.3

子供たちは、目の前にいるあなたを見つめている。

その澄んだ目は、嘘や偏見がない。

大人の意地とプライドをしなやかにいなしながらも、学べるものは全て学ぶという吸収力の鬼だ。

どういう過去を経て今の
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

4.1

自分のことで精一杯な人が多過ぎやしませんか?

ちなみに僕自身がそれだ。よく人と衝突するし、何かしらのトラブルが絶えない。

もっと他者に対して、興味関心を持って生きていたい。

凍え死にそうな時だか
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ジュピターズ・ムーン(2017年製作の映画)

4.5

女を見ると、身体が疼き、金を見ると、心がよだれを垂らす。

僕は、様々な欲求に翻弄され続けていることが、至極鬱陶しい。

なぜ満足できないんだろう。なぜ自制心が持てないんだろう。

もし一つだけ手に入
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ベル&セバスチャン 新たな旅立ち(2015年製作の映画)

4.3

人は、似ているからこそ初めはぶつかり合い、それを繰り返すうちに互いを知り、結局は似た者同士の“仲間”であることに気づく。

人は、概ね自己中心的に物事を考えていて、自分が最も可愛いと思い込む、愚かな生
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

4.6

不揃いな人間を組み合わせて問題を解いていくと、愛という名の答えが見つかる。

与えられた人間を、どれをどう組み合わせても、選択は自由だ。

美しい音楽を奏でるように、自分らしく生きられる公式を見つけよ
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イーグル・ジャンプ(2016年製作の映画)

4.5

エディ(タロン・エガートン)の燃えたぎる執着心、断固たる決意を人は容易く卑下する。

「お前には無理だ、やめておけ」

彼の本気の決意は、喩え愛する家族だろうと止められない。

この物語で素敵だと感じ
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ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

4.3

授業参観にやって来る保護者は、こういう気持ちで子供たちの成長を見守っているのだろうか。

性格や性別、境遇がそれぞれ異なる子供たちが、互いに意見やアイデアを出しながら、ほんの些細なことでいざこざを起こ
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ラビング 愛という名前のふたり(2016年製作の映画)

4.6

本編が始まって一分も経たない内に、心のど真ん中を射抜かれてしまった。

それまで愛し合ってきた証明であり、これからも続く長いふたりの生活のひとつの過程であり、辛い時に立ち返る原点だろう。

とても穏や
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ショコラ 君がいて、僕がいる(2015年製作の映画)

4.5

人という文字がぴったりな映画。

「君がいて、僕がいる」の副題も余分な計らいではなく、納得がいく。

笑わせられる能力、笑える能力は、なんて儚くて尊いんだろう。

それはまるで空気のように軽いけど、そ
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ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡(2017年製作の映画)

4.6

身も心もボロボロに崩壊していく彼の姿は、痛々しいメイクが施された凄まじい演技で魅せてくれる“役者さん(ラドクリフ君)”であるということを、はじめは頭では理解しているつもりだった。

しかし、スクリーン
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汚れたミルク/あるセールスマンの告発(2014年製作の映画)

4.6

パキスタンの「スノーデン」の如く、国際的大企業を相手取って告発するセールスマンの信念と勇気の物語。

それは、誰にでも出来ることではない。

家族の命が危ないと知れば、大金をチラつかせられれば、心の天
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ファング一家の奇想天外な秘密(2015年製作の映画)

4.2

ファング一家の自宅は、まるで舞台裏の導線のようだ。

互いの姿が微かに分かる程度の、足元を照らす灯りがあるだけで、家全体が暗がりに等しい。

アーティストであるファング一家にとっては、家の外の全てが舞
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ジオストーム(2017年製作の映画)

4.2

ある有名な、生きる伝説の、野球選手がこう語った。

「ゼロじゃない限りは可能性はある」

僕は、ディザスタームービーを観るたびに、その“可能性”について考える。

もし今、大地震が起こったら?もし今、
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マリアンヌ(2016年製作の映画)

4.6

女は、強し。それは、いつの時代も変わらぬもの。

男っていう生き物は、この上なく儚い。

実直に純粋に、ただひたすら誰かのことを想い愛したとしても、いずれ辿る結末が悲しい涙を流す、そんなことは大いにあ
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アリバイ・ドット・コム カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件(2017年製作の映画)

4.5

DVDでヒャッハー!シリーズにドハマりして、新作が劇場で公開されるとわかってから数週間、スケジュール調整に勤しんだ。

今作はこれまでの“悪童仲間”ではなく“会社の同僚”という間柄。しかし、三人の相性
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おとなの事情(2016年製作の映画)

4.8

夫婦生活とはまるで、コース料理のようだ。

前菜から始まり、口に運びながら、これから始まる甘美なひと時への期待と高揚を、ゆっくり味わいながら噛みしめる。

スープで一度、心と体を落ち着かせて、さあいよ
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人間の値打ち(2013年製作の映画)

4.3

どこにも純粋な真心がない。

自己中心的で、みんな取り繕ってばかりで、どいつもこいつも、下衆の極みだ。

誰かを利用して、その誰かが、また誰かを利用して。

身の回りの人間関係だけは、絶対に損得勘定や
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.5

これほどに胸が締め付けられる映画は久しぶりです。

森田剛くん、なんという言葉にして表現したらいいのか分からない自分がいます。

それはまるで、服のポケットに隠してあるのに「絶対それ斬れ味ハンパないよ
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トッド・ソロンズの子犬物語(2015年製作の映画)

4.3

初めは、まるで写真のなかの被写体が動いているようなシーンの数々で、息を飲んだ。

ドビュッシーの月の光が哀愁感を引き立てるあの“道路”の長い長いシーンは、観客へ向けたある種の挑戦とすら感じてしまう。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.5

So, we're saving the galaxy again?

また銀河を救う?

I guess.

まあね。

Hey, there, jackass!

おい、このマヌケ!

Welco
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.5

あの頃から二十年の時が経った。

まともな仕事に就いて結婚して子供が何人もいるヤツもいれば、未だにのらりくらりと能天気に生きているヤツや、将来に不安を抱えながら愚痴をこぼして軟弱に日々を過ごしているヤ
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.2

まだまだ未熟者のエグジー(タロン・エガートン)と、父であり師匠であるハリー(コリン・ファース)のコンビ復活。

ふたりが抱き合った瞬間、彼らの思いを想像して、目頭が熱くなった。

それでもやっぱり、ど
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.2

淡々とポーカーを繰り広げるかの如く、喜怒哀楽をひた隠し、毎日誰かが死んで誰かが生きる、過酷な難民の暮らし。

大した権力も取り柄もない普通のカードも、5枚揃えばストレートフラッシュ、最強だ。

エース
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

5.0

決して癒えることのない心の傷。

乗り越えること、克服することが正しいとされる風潮があるなかで、それを抱えながらも生きていく人、喩え乗り越えられなくても、それは仕方ないよと許し認めてくれているような、
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ノー・エスケープ 自由への国境(2015年製作の映画)

4.2

時に、逃げ回る“仲間”のような気持ちになれば、時に、獲物を追いかける“狩”のような気持ちにさせる。

遠過ぎず近過ぎない絶妙な距離感が、観る者の呼吸を自然と細くさせる。

遠い昔に味わったこの感覚が、
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はじまりのボーイミーツガール(2016年製作の映画)

4.3

外っつらは大雑把で粗が目立つのに、内に秘めた想いが清々しいほどに青い。

恋の歯車が噛み合う仕組みは、案外単純だったりする。

素直になること。ただ、それがなかなか難しい。背伸びして格好つけたり、過去
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もしも君に恋したら。(2013年製作の映画)

4.3

男女の友情なんてもんはなぁ、、、男女の友情なんてもんは、、、1000パー有り得んからなッ!!!

そんなもん完全に不可能!!これぞまさに、ミッションインポッシブルじゃい!!

少なくとも僕はそう断言す
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