グシケンさんの映画レビュー・感想・評価

グシケン

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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.7

初めて観たけど、予想の斜め上を行った作品。
ポスターの謳い文句や写真は、敢えて観客のミスリードを誘うためのものとしか思えない。
文明人が未知の部族を「食い物にする」行為がカニバリズムより残酷で野蛮な行
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死霊の盆踊り(1965年製作の映画)

1.5

真面目に映画作る気はないんだろうけど、90分中体感で60〜70分は盆踊りストリップショーなので、映画というよりイメージビデオに近い。骸骨を抱いて出てきた花嫁姿の女以外、ダンスも一様に凡庸なので、色んな>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.6

日本にも犬を神様の贈り物と捉える神社があるらしい⛩️
本作はそんなイメージを表象するような主人公の半生や見応えのあるラストが見どころ。
過去の出来事の回想を経て最終的に現在に繋がって迎えるラストまでの
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.7

アクションとしてもコメディとしても今までのシリーズで一番マドンソクで魅せてくれる作品ではないだろうか。
そして敵の存在感も今作が一番。ただ、マドンソクの部下の活躍が今作では皆無。個人的に部下が地味に活
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.7

どうやら史実に忠実っぽい。事件が起きるのはほとんど最後の方で、関東大震災が起きるまでは基本的に人同士のやりとりが中心。でも、最後の事件まで含め一貫して当時の村人の(日本人の?)考え方の非合理性や集団か>>続きを読む

バッドガイズ(2022年製作の映画)

3.7

わかりやすくて良いストーリーにスタイリッシュなTHEアメコミな感じのアニメーション良かった。
出てくる8割以上が人間で主要キャラだけなぜか動物という世界観が最初の方は気になってしょうがなかったけど、外
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バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

3.4

前半がめっちゃ良かっただけに、後半が残念。
CGに全力を注いだからなのか、クリーチャーはほぼ全て出オチ。あと、登場人物の深掘りはほとんどなし。
暗闇で銃の閃光の一瞬のみゾンビが映るショットはゲームを意
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息子(1991年製作の映画)

3.8

言葉では語らない父親の息子への愛がひしひしと伝わる作品でした。
親は、息子に無理して窮屈な思いさせてまで義務感で面倒見てほしいなんて思ってない、ただ幸せになってくれることが一番の幸せなんだというメッセ
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.7

法廷と主人公の半生の回想が同時進行するが、両者はどちらも事実でありながら必ずしもリンクしていない。法廷シークエンスでは客観的(表面的)な事実のみが指摘され、回想シークエンスでは事件以前に主人公の身に周>>続きを読む

揺れる大地(1948年製作の映画)

3.6

中間搾取に嫌気がさした漁師が中間業者に反旗を翻して借金して独立を試みるも、嵐の日に出た漁で船が大破し職を失い、抵当に入れた家も持っていかれ身ぐるみ剥がされて中間業者の雇われ漁師としてまた搾取されていく>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.6

最初のCG感丸出しのカーチェイスを見たときはちょっと嫌な予感したけど、電車のアクションシークエンスで、そうそうこれこれ!ってなった笑
キングスマンを彷彿とさせるスタイリッシュなアクションはやっぱり見応
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愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)

3.7

出会いと愛と別れと再会、これらが紡ぐ人生の物語は時代・世代を超えて繰り返されていく。そんな色んな人間の一生をかき集めて縮図にしたような壮大な群像劇。それぞれの物語の中心に音楽があって、各シーンを彩って>>続きを読む

かぞくのくに(2012年製作の映画)

3.5

結構さっぱりしてたけど、まぁまぁ気が滅入る内容だった。
地獄のような国でどうやって生き抜くかということ以外思考停止。産まれた頃から洗脳され続けたわけではなくても、「地上の楽園」と信じて渡った祖国で過酷
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13の選択(2014年製作の映画)

3.4

う〜ん、悪くはないけど、色々矛盾が多いのが気になる。主人公はお金に執着するタイプには見えないし、弟の行動原理も矛盾しまくり。
結婚前夜祭のミッションが一番の目玉だったと思うのに、なんか弟のおかげで正当
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リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング(2023年製作の映画)

3.7

恐れながら、某紙の最も偉大な100人のシンガーのリストの上位にいる程度しか知らない人だったが、見応えのあるドキュメンタリーだった。彼自身の半生については少しわかりにくい部分があったが、黒人差別全盛期で>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.6

高すぎた期待は超えなかったけど、概ね想定どおりのストーリーで無難に良かった。米領サモアの大自然と沖縄のウチナータイムに通ずる島民のオフビート感にも癒された。
他方で、基本的にずっと監督視点で話が進んで
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マリー・ミー(2022年製作の映画)

3.7

序盤は流石に馬鹿げてると思ったけど、以降は最近には珍しいほど平成王道ラブストーリーで良かったです。ただ、「転」の部分が少し弱かった。

ストリートダンサー(2020年製作の映画)

3.8

ユーガットサーブドが好きなので、似た雰囲気を期待して鑑賞。展開はかなり似てるけど、ダンスバトルものとしてはいまいち。でも、映画としてはこっちの方が断然面白かった。
イギリス、インド、パキスタンの政治的
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

予想を超える展開で面白かったー!事実関係が常識の範囲で理解できるものとできないものにはっきり分かれた。ただし、現実なのか妄想なのかどちらかはっきりしないシーンも結構あった。ピュアな人間が誤解され、騙さ>>続きを読む

ひらいて(2021年製作の映画)

3.5

恋は盲目というけれど、好きな相手を振り向かせるための言動が全て自己中で、その相手からもそんな浅はかさを指摘されても、溝をさらに深めるような行動を繰り返してしまう。学生なら特にありがち。
山田杏奈の目の
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理想郷(2022年製作の映画)

3.5

後半ダレた。娘来たあたりから冗長になった。
妻の復讐が地味すぎて映画としてあまり面白くない。
前半の嫌がらせパートは、主人公含め誰にも肩入れできないところとか、主人公が結構な巨漢で思いの外やり返してる
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

普遍的に面白いプロットと強いメッセージ性、そして芸能人を多く起用している割にみんないい仕事してる声優陣、とても良かったです。
ターゲットの年齢層が中高生だから?なのかもしれないけど、最後の方はちょっと
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スワンソング(2021年製作の映画)

3.9

この男、有り体に言えば、過去の栄光にすがり、古い物に固執し続け、自分を裏切った者を恨み妬み続ける哀れな老人にしか見えないかもしれない。
しかし、かつての仲間や自分のことを知る者が少なくなった今でも、誇
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ロストケア(2023年製作の映画)

4.1

ズバズバ刺さりました。PLAN75が命の価値にフォーカスした話なのに対し、こちらは命を奪うことと「救い」の関係がテーマ。
たとえどんな事情があろうと同意すらない殺人を正義の救いというのは法治国家におい
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マッチング(2024年製作の映画)

3.4

面白かったけど、二転三転の展開を狙ってるわりに最後まで全て展開を読めてしまうのが残念だった。キャスティングの問題が大きいかもしれないと思った。意外性が無さすぎる。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.7

PMSとパニック障害。どちらもきっと本人は想像を絶するほど辛いんだろうと思いながらも積極的に理解したり向き合ったりしようとする人は少ないと思う。だからこそ、こういう症状と闘っている人の中には、他者に共>>続きを読む

オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

3.7

久々のポランスキー監督。映画として面白いかというと普通だけど、ドレフュス事件の顛末をピカール中佐視点で描き、軍の内外で起こった実情を丁寧に追っていく堅実な映画だった。また、衣装や近代フランスの雰囲気作>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.6

思ったより結構地味だったけど面白かった。
個の力は弱くても、アメリカンなスーパー団結力と行動力で強大な力を持つ者を打ち負かすこともできるという実話。
投資にそこまで関心なくても、空売りの意味すら知らな
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高速道路家族(2022年製作の映画)

3.5

こういう家族を愛してる毒親が一番タチが悪い。家族みんなで暮らすのが一番だけど、子供をまともに育てられる状況にない、能力がないのであれば、子供を作るなと言いたい。
本作はストーリーにあまり深みがないので
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

これ、最終的に絶対的真実の解明には至らないのですが、仮にやってたにしろやってないにしろ、検察がポンコツすぎません?笑
自分は法律家でも捜査機関の人間でもないから自信はないけど、まず、よくこの状況で起訴
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愛してる!(2022年製作の映画)

3.7

髙嶋政宏が暴走し始めたあたりからジェットコースターのように面白くなる。
なんかものすごく深いテーマをやってそうで実際はただの変態。多分。結構面白い。

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.7

この映画が安楽死系の映画と決定的に違うのは、単純に制度自体の是非や倫理観を問うているのではなく、PLAN75の立法趣旨、それを運用する行政の欺瞞、「死ぬ権利」と謳いながら高齢者は早く死ぬべきという社会>>続きを読む

ゾンビコップ(1988年製作の映画)

3.7

色々破綻してるし典型的なB級映画だけど、ラストの展開が好きすぎる。ゾンビ同士の撃ち合いも笑った。手羽先ゾンビ、北京ダックゾンビのセンスには脱帽。
シュワちゃん映画のようなパンチラインなセリフとまではい
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.5

宮沢氷魚の体当たり芝居と鈴木亮平のカメレオンっぷりに感服いたしました。内容は可もなく不可もなくといった感じ。
愛とエゴイズムが表裏一体だということは、LGBTQ独自の文脈で語られる必要は特にないように
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.2

モリコーネの映画音楽の作曲家としてのキャリアと彼が楽曲提供した映画の歴史を同時に紐解いていくようなドキュメンタリーで至福の時間でした。
彼が映画の場面を音楽で的確に表現することに如何に長けていたか、既
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