思ったことをまっすぐに伝えるトモの強さにやられる。どの母親も、たまに間違う。
あの時、もし彼のもつ苦しみに気づいていたとしても、どんなに救われる言葉をかけられたとしても、衝動の前には無力になってしまうことだってある。誰も悪くない。
愛するというのは、水中でもがくようなものなのかも。
これまで抑圧されていたものがはじけたようなラストシーン、その後の注釈、エンドロール後のワンカット…一連のたたみかけるような演出の熱量。このことを世の>>続きを読む
草彅くん、すごい。
つめたさと血生臭さと。ピアノがすごくいい。新宿TOHOを出て新宿歌舞伎町を歩いている間、凪沙を想って胸を切なくした。
正直、この作品から受け取れるものを受け止めきれていないと思うんだけども、ラストの「きっと、何者かになれる」というメッセージに息を呑んだ。
少年よ我に帰れを聴けるとは。
ウテナっぽい演出にニヤっとしてしまった。
あどけない声の「生存戦略、しましょうか」がクセになる。
王道ラブストーリーという感じでテンポよく観れるのにグッとくるところもあって、落ち着いて観れる。もっと長尺だったらもっと感情移入できるんだろうけど、観終わるとこれくらいがいいなと。
メッセージ性、ポップさのバランスが絶妙で、単純にめちゃめちゃ面白い。
「こうしていたい」を認めあうって、個人と個人だったらこんなにも自然。
このレビューはネタバレを含みます
坂本龍一のaquaが流れる鮮やかなシーンが終わったころ、夢が突然覚めたようで呆然としてしまった。
ずっと昔からある、塞がりそうもない大きな傷口を見せられたような気になって、気持ちは良くない。何もはじま>>続きを読む
どうか何も起こらないでと祈りながら呼吸が浅くなる95分。永遠に平行線なんだろうなと思うと。ふたつのもの・ことを同時にみることはできないのね。
愛は厄介。
美しい言葉の応酬に心が安らぐような。ふたりの文通が、お互いが裸で向き合っているようでとてもよかった。
このレビューはネタバレを含みます
龍太が成り上がって浩輔は捨てられるが…みたいな、煌びやかな舞台の話かと思っていた。真反対だった。
原作を読まずに観たので、浩輔の献身的な姿は、本当に「愛が何だかわからない」ままの姿のように見えた。エゴ>>続きを読む
観たっけ?と思って観た。観たことあるなとは序盤で薄々気づいていたが、意味がわからなすぎて最後まで観た。また同じことをすると思う。
こんな作品作って許されるのは、幾原邦彦くらいな気がする。
次第に緩んでいくジョニーの表情、よい。
どうしてもブロークバックマウンテンと比較をしてしまう。時代は変わったのだなとおもう。ジョニーとゲオルゲが、その時代の人間でよかったなとおもう。
後悔は後悔として残り、過去は捨てたとしても追ってくる。
赦しはあったのか?誰も赦してはいないし、赦されていないようにみえた。愛、予想外の出来事、罪ってそれぞれ別の次元にあるのでは?
フィリップシーモア>>続きを読む
いつだって、わかりやすく胸があつくなる。まけおしみ〜。
無邪気なエルファニングがとんでもなく可愛らしい。
人生そのものが目的のない消化試合のように感じることって、ある。胸の痛みが行き場を失ってしまったようだった。ラストシーンはちょっとわからなかった。
ドランぽさ、というのはわからなかった。
わりと置いてけぼりをくらった気がするけど、なんだかうまくいったみたいなのでいいか…となっている。
キャラクターも設定も良いので、もっと深掘りしたものを観たかった>>続きを読む
「いつか 私を思い出す時 それを見る でも私は?」
夜や海の青と炎や夕焼けの橙色が美しい。生成色の布に肌の色が映えた。
思い出の中に互いの眼を、何度も視たのだろうなと思った。「燃ゆる女の肖像」はそうし>>続きを読む