Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

K

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エデン、その後(1970年製作の映画)

2.5

ゴダールの文法だけを借りた感じ。ゴダールの作品のように現実を発見することは出来なかった。

ただ、ご都合主義的なメロドラマやヒーロームービーよりは断然良い。

ライトハウス(2019年製作の映画)

2.2

前半の不穏な空気と情報の少なさには興味を引かれたけれど、それだけに後半のありきたりな展開は残念だった。

パフォーマンス(1970年製作の映画)

1.5

妖艶なミック・ジャガーを、もっと妖艶に使って欲しかった。

ちゃんとしたストーリーにしようとしてるけど、そんなもの置き去りにして良いから。

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

1.6

ストーリーはありきたり。キャスティングだけ良かった。

追憶の森(2015年製作の映画)

1.0

ガス・ヴァン・サントが脚本を担当していないと、異常なくらい退屈な作品になる。

本作も脚本が陳腐で、樹海の必然性の無さ、日本の土地性の無さ、キャラクターの退屈さ、ファンタジー的な雰囲気など、観るのが耐
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永遠の僕たち(2011年製作の映画)

1.9

わざとらしい美しさだった。

ガス・ヴァン・サントに求めてるのは、泥臭い美しさだ。『マイ・プライベート・アイダホ』や『エレファント』のように。

『ハロルドとモード』に似ていると感じた。そっちの方が断
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ドラッグストア・カウボーイ(1989年製作の映画)

2.5

どこを取っても普通だったけれど、最後まで観れたのはキャスティングが成功してたから。

アレックス(2002年製作の映画)

3.7

セックスの幸福性と暴力性。あるいは生命誕生と精神的殺害の両面性を描く。

約9分間のレイプシーンよりも、ベートーヴェンの交響曲第7番が流れた時の方が怖かった。

健太郎さん(2019年製作の映画)

1.0

全員の動機がわからないというホラー?

変なライティングの家がホラー? 

いじめられてる息子に「いじめ、マシになった?」と聞く、ダサい絵を描く母親がホラー?

映画もホラーも好きじゃない人がホラー映
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.6

多くの人はすぐに「そんなことで」と言う。どれだけ大切か知らないのに。

その象徴として「自転車」を使うのがユニークだ。自転車があることで職にありつけ、自転車を失うことで生活が困窮する。

最初は「自転
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話の話(1979年製作の映画)

1.9

戦争というものをちらつかせられると、少しばかり退屈になってしまう。

アオサギとツル(1974年製作の映画)

3.3

お互いに惹かれあっているツルとアオヤギ。相手がプロポーズしてきたら断り、後悔してプロポーズの繰り返し。

多くの人がしてしまう、恋愛における最大の失敗のひとつである「駆け引き」のくだらなさを描いてるよ
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キツネとウサギ(1973年製作の映画)

2.1

動く紙芝居のようなアニメーションに見入ってしまう。ストーリーも単純で、ぼーっと観てしまった。

暴力にすべて奪われてしまうから、みんなで手を繋いで協力しようってことかな。それならひどくありきたりだな。

ケルジェネツの戦い(1971年製作の映画)

1.7

フレスコ画を動かす発想は面白い。そのおかげでちょっと可愛らしく、ちょっと怖い雰囲気が作られている。

反戦作品というのはいくつあっても良いと思うけれど、個人的には刺さらない。

25日・最初の日(1968年製作の映画)

1.5

表現というよりはプロパガンダだった。ただ、その熱量とスピード感は良かったと思う。

ファントム・ミュージアム(2003年製作の映画)

2.5

旅行の時にたまたま訪れた伊豆極楽苑という施設の「秘宝展」を思い出した。そこにも、ここで紹介されてるようなものが置いてあった。

そのせいで、ブラザーズ・クエイのミュージアムの意味性をうまく理解できなか
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イン・アブセンティア(2000年製作の映画)

4.5

鉛筆とノイズによって、ここまで不安を表現できるとは。人間のある種類の”不安”を的確に捉えてると思う。

すぐ折れる鉛筆の芯、鉛筆の削りカス、カスから芯に戻る、鉛筆の芯を植える。

ひとつの不安が、あら
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アナモルフォーシス(1991年製作の映画)

3.3

タイトルのように、ひたすら「アナモルフォーシス(歪み絵)」についての説明がされる。

少し見方・角度を変えるだけで、無意味なものに意味性が帯びてくると。反対に言えば、そう見えることも可能だと言うことか
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(1990年製作の映画)

4.5

どこにも行けない、ということを突きつけられる。梯子に登っても、夢の中でも。

けれども、いつかどこかに行けるように、髪を梳かして準備をしておこう。

櫛の目を指で弾くのってエロいんだ。

スティル・ナハト4 お前がいなければ間違えようがない(1993年製作の映画)

4.0

スティル・ハルト(静かな夜)が完成。

シリーズとしてはじめから観て、ここに着く頃には考えることをやめている。

スティル・ナハト3 ウィーンの森の物語(1992年製作の映画)

3.5

ついに何も出てこない。機械仕掛けのような手、松ぼっくり、銃声。

もう何も考えられなくなっている。

スティル・ナハト2 私たちはまだ結婚しているのか?(1992年製作の映画)

4.0

規則的に背伸びをする少女。それを観ていると、こちらまで規則的な呼吸になってしまう。

周りでドタバタ騒ぐウサギを、気にも留めない。可愛いけれど、呼吸は乱れない。

ドアを叩かれても、ピンポン玉が高速で
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スティル・ナハト 寸劇(1988年製作の映画)

3.7

砂鉄を眺める人形。それを眺める私。

磁石に引き寄せられる砂鉄のように、1分間画面に釘付けになった。

失われた解剖模型のリハーサル(1987年製作の映画)

3.8

執拗に毛の生えたイボをいじる人物と、部屋の中にいる2人の男女を、ただ見せられる。

前者は精神が乱れてると思い、後者はセックスするだろうと勝手な推測をしてしまう。

「それは偏狭的だ」と叱られた気分に
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ストリート・オブ・クロコダイル(1986年製作の映画)

4.1

頭が空っぽの人形に弄くり回される。迫害、差別、いじめは、頭が空っぽの人によってもたらされる。

頭をを取り替えられるけれど、それは思想や考え方は他者によって人工的に作られるということかもしれない。

ギルガメッシュ/小さなほうき(1985年製作の映画)

4.4

ピカソのキュビズムのような顔をした男。エロティシズムのある鳥男。

遊んでるような、遊ばれてるような。捕まえようとしてるような、捕まってるような。

意味性を理解できなかったから好きだ。

ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋(1984年製作の映画)

4.3

途方もないくらい共感できる。火曜日の夜に観たけれど、次の日曜日まで共感し続けると思う。

ブラザーズ・クエイが、敬愛するヤン・シュヴァンクマイエルのアトリエを訪れて、脳内をすり替えてもらう。

脳をま
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人工の夜景(1979年製作の映画)

4.0

地下室で孤独に佇む男。窓から見える路面電車に乗って、夜景の街に行くことを夢見ている。

電車に乗る夢想。窓から手を伸ばして、通過する電車によって赤い血を流す。哀愁と虚無で満たされ続ける。

『人工の夜
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

1.5

コメディって新しい価値観の提示か、あるいは既存の価値観の否定があると面白い。そういう点では何もなかった。

裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)

1.0

まるで人間には、善人と悪人がいるような描き方が気に入らない。

大多数は程度の差はあるにしても、良いこともするし、悪いこともする。そう言うことを知るのが大切だと思う。

フェイシズ(1968年製作の映画)

3.4

顔のクローズアップに中身の無い会話。本心を隠し続けることで、誰もが自分の本心が見えなくなってくる。

ラストの階段のシーンの美しさに繋がっていく。

グレース・オブ・ゴッド 告発の時(2018年製作の映画)

1.5

フランソワ・オゾンらしくない。

もっと反論があっても良かった。加害者は裁かれるべきなんだけど、それは法律に任せておけばいい。

加害者や隠蔽した人たちの心情や言い訳を描くのも重要で、それが芸術のひと
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トラック(1977年製作の映画)

4.8

パリの郊外で老女がヒッチハイクしたトラックの運転手に向かって語るという脚本を、監督のマルグリット・デュラスが役者のジェラール・ドパルデューに語る。

老女も運転手も映されず、トラックの車窓からの映像の
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