Kenyさんの映画レビュー・感想・評価

Keny

Keny

Daredevil is my middle name

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イリュージョニスト(2010年製作の映画)

3.7

優しさって寂しい。嬉しさって悲しい。
魔法って言っていいかな〜

とてもとてもジャック・タチでした。エディンバラもとてもとてもエディンバラでした。

死刑台のエレベーター(1957年製作の映画)

4.0

処女作にMiles Davis使っちゃうなんて、すかしてるわ!音と光の使い方!憎たらしいほどかっこいい映画だ。

ジャンヌモローの唇に溺れろ。

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.3

20年前は前を向いて走っていた。今は後ろが気になっちまうおれたち。変わらないものと変わったもの。
やっぱり昔のお前(T1)のが好きだよ、って素直に言えてしまう、いや言わせようとしている素敵さと愛がある
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ザ・ダンサー(2016年製作の映画)

3.7

ダンスはシンプルでナチュラルなものよ!と考えられていた時代の前衛ダンス。そのシーン、美しいのなんの。そう、まさに、命を持ったポエム。でも、わたしもダンスはシンプルな美しさにこそ魅力を感じますねえ。まあ>>続きを読む

グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)

3.8

ゴダールも、いや、ゴダールだからこそ、人並み以上に弱くて、悩んでいて。何度も眼鏡を割ってしまって先が見えなくなる。
映画か政治か。映画の可能性とは。
そりゃ、普通の若い女の子は付いていけないんだろうけ
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マニフェスト(原題)(2015年製作の映画)

4.4

Ladies and gentlemen, all current art is fake. All of man is fake.
Nothing is original.
Authenticity
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暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

3.8

差し向かいで食す真っ二つのスイカが妙に生々しいし、ライオンの頭はインパクト。

嘘塗りの町に語り継がれる1人の英雄の話。ファシストも反体制も有耶無耶で空虚なのです。

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.8

自分の幸福と生命は、世界のどこかのもう1人の自分が代償となって、与えてくれたものかもしれない。自分が孤独ではなかったことを知った時に、自分は今孤独だと悟る。
色合いが少しうるさすぎたかな。でももう一回
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ネクター(2014年製作の映画)

4.5

女王蜂が包括する宇宙。
規律を持って動く働き蜂。生涯の意味を女王に捧げるオス。
なんと艶めかしい!しかし宗教的とも言える美しさに口腔内は蜂蜜の香りに満たされる!
何から何まで、設計の完成度を感じた。こ
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(2007年製作の映画)

4.2

もう、戻らない!

見える景色に嘘をつけなくなった時。

いやあ、ドランを観に行ったつもりが、魅せられた。

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス(2016年製作の映画)

-

人は人の命を奪うことはできる、でも歌うことは奪えないのさ。
音楽を愛し、人生を愛したブエナビスタソシアルクラブの皆様に敬意と賛辞を。音楽も、人生もまた、彼らを愛したのだ。
こんなの、素晴らしいよ。素晴
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.8

死を意識した時に見える景色とは。
近しい人物が寄せる表面的な同情に色合いはなく、見知らぬ人間に初めて色彩を感じる。生の再構築と言おうかね。今までの自分の生き方が普遍ではなくなる。
側にいたい。側にいる
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髪結いの亭主(1990年製作の映画)

4.0

余計な描写はいらない。これは、男が少年の頃から抱き続けた女性への崇拝と、肉体の衰えへの恐怖の話なのだから。
永遠の愛の庇護を受けられないほどに官能的な関係というものもある。
老いの先に残るのが優しさだ
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赤い靴(1948年製作の映画)

3.8

バレエのような高等芸術を銀幕に映すのは空虚だ。じゃあ映画にしかできないバレエを作るよ。見事。
映画としては冗長感が否めないけど、あの15分間のバレエシーンに価値あり。これは映画だけに許された表現だ融合
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モーターサイクル・ダイアリーズ(2003年製作の映画)

3.8

国境という無意味なラインを超えて、人の肌の質感に触れ、声を聞く旅。どんな病気だろうと、民族だろうと、目の純度は嘘をつかないなあと。
ラストカットの目が痺れる。
ゲバラと南米に焦がれる想い。
ミュージッ
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.0

ジャンヌダルクのドラマティカルな死刑宣告シーンを観て涙するアンナ・カリーナの虚無に心意を共にする。わたしの生き様は?
身を切り売りして、金と客を取り、利益を得るのが娼婦の目的なら、そこに資本主義社会を
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.9

あるはずのないつながりの存在を主張する昨今の社会に問う、「つながり」とは何ぞ?

法で保証された親子関係が傷を生むとしても、人は正常な枠を信じてやまない。犯罪の中の正解は異端なんだ。呼称のない親、名前
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オール・アバウト・マイ・マザー(1998年製作の映画)

4.3

子をなくした母と、子を産むために死んだ母と、母になれない女と、女ではない女と、女を愛する女と。彼女たちの生き様と力はカラフルです。

明るくないのになんだこの彩度は!女性のエネルギーに満ちたポジティブ
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ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ(2009年製作の映画)

3.8

数年後、ジョンは悲しげに"Julia"を歌い、"I'm a Loser"と叫ぶ。"Strawberry Fields"への強い想いも。

こんな複雑な環境で愛を享受できたことは幸運だよ、ジョン。
港で
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.9

天才のエゴと、普通の田舎女のエゴが紡ぎ合う。愛はオートクチュールなり。

完璧な縫製の中に入り込んだ場違いな質感の糸が、微かな綻びを解き、彼の世界をぐちゃぐちゃにしていくが、もうその糸の毒なしにドレス
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ある子供(2005年製作の映画)

4.1

赤ん坊のいない乳母車、誰も乗っていないスクーター。重いのに中身のないものを押し運んでいたブリュノが流した涙を、忘れない。一緒に泣いてくれる、その中身の価値を忘れない。
子供ができて大人になるんじゃなく
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イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

4.3

シュール&グロテスク→ライフ

不快な現実を消してしまおうとする頭。生々しく、生物的に産まれ落ちた子供は、自分自身の本性であり、見ないようにしていた何かだ。
いや、あるいは、眼前に広がる現実への拒絶感
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.3

仮面だらけの世界へ問う、私たちの住む世界は魔法に満ちてるはずじゃないのか!
詩人として生きる喜びはそこなんです。

生きろ!生きろ!
君が苦しみと思ってるものは所詮は君のイメージだ。
"頭はいつも問い
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ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

4.2

私たち人間は人間を超えることはできない。できることは、人間らしくいることだ!!
サイケデリック!サイケデリック!
たぶんメスカリン入れてもこんな脳内にはならないはず。ホドロフスキーの思考はどこへトリッ
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早春(1970年製作の映画)

4.1

少年のロスト・ヴァージニティはかくもなさけなくてパワフルで、しかし美しい!

哀しいのは、スーザンを囲む男も女もまあ見事に振り回される醜態ですね。でも彼女の媚態の前には誰も抗えないんだ。理性なんて役立
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草の上の昼食(1959年製作の映画)

4.2

欲望と科学のお話 ルノワール風。

いくら科学が人類の進歩の先頭に立とうが、本能という風がひと吹きすれば、あれよあれよと理性なんて抵抗力を失っちゃうのですよ。
そんな寓話も楽しいんだけど、ルノワールが
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.4

人間は、スクエアの上に立つには弱すぎる。

もはや金持ちの享楽、あるいはiPhoneのレンズの餌でしかなくなった芸術。それは社会全体の偽善性を促進する。自身のそれを見抜いた時には既に遅し。

いやあ重
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.4

初恋の涙はアプリコットジュースの味がする

Ambiguity
古代ローマ彫刻の曲線が曖昧なように。
ぼやける輪郭線が溶け合うように。
恋は互いの曖昧性を交換し合う。
多くを語らない映画は、多くを語
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モーリス(1987年製作の映画)

4.1

真の人間らしさの探求の苦しみたるや、ってね。美しいはずなんだ本当は。

あんなに美しかったヒュー グラントがつまらない男に変貌していく姿、それとは対象的な変化を見せるモーリス。願望だろうなあ、この違い
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日の名残り(1993年製作の映画)

4.5

お上手でした。実に。すべて。
原作も、脚本も、演出も、俳優も。イギリス景の映し方も。なんて調和だ。

霧立ちこめ、濃厚で青々とした緑がしっとりとした湿度で包むのは、我々の眼球だけでなく、人々の内情の静
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天使の涙(1995年製作の映画)

3.9

豚をマッサージして、無理矢理髪を洗う金城武もいいし、バイクに乗りながらすれ違いと永遠を感じる金城武もいい。

先には何も見えないのに、振り返れば失ってばかり。探し物はなんですかー。うん、わからない。
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処女の泉(1960年製作の映画)

3.7

-煙が屋根の下で震えてるのは、外の世界で自分がどうなるか知らないからだ-

暗示的な蛙の気味悪さ。
汚れた人間世界を横目に穏やかな活動を続ける自然。神よ、なぜ何も言ってくれない?
罪を洗い流すように湧
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鬼火(1963年製作の映画)

4.3

無名戦士の墓の上で寝ることは滑稽ではない。

自分が生きる答えが見つからない。安定?退廃?停滞した人生だ。でもそれは、「確信から逃れている」だけなのかもしれない。
"太陽が目に悪いから影の味方をする"
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エレファント(2003年製作の映画)

4.1

学校という小社会の中で。
その後ろ姿にかかえた重荷は誰にも見えない。誰が解いてくれるんだ。

善と悪では分けられない。考えるしかない。殺戮という暴挙に目をくらませると、傍観者という罪人の群れを見失う。
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