戯連堂さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

戯連堂

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ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

5.0

頑張りおばあちゃんvs.孫を拉致したギャング団。悪夢のようなデフォルメ炸裂な画面の隅々までアートとして楽しめる、ほぼサイレント映画仕様。恐らく映画史上最もスローモー、まるで歌舞伎の見得切るようなカーチ>>続きを読む

怒りの葡萄(1940年製作の映画)

5.0

奥行きのある画面の光と影の美しさとは裏腹に恐慌のため搾取から解放へ新天地を目指す一家の苦難は近代の出エジプト記。※英会話で真面目をキメようと原題をうっかりangry grapeと言いキラートマトの姉妹>>続きを読む

100歳の華麗なる冒険(2013年製作の映画)

5.0

揺りかごから墓場まで人生は爆発だっ!と、世界を揺るがす過去を持つトンデモじじいは偶然大金をせしめて逃亡。牧歌的絵面な過激現在パートと、波瀾万丈巻き込まれ過去パートで面白さ倍増。一寸した一言で人生が急転>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲(1997年製作の映画)

5.0

ドラマは大味(前半は馬と呼ばれた男、またはアバター)、敵もほぼ弱々、舞台がアメリカな割にこじんまりな絵面。だが、シリーズの徐克製作(監督はサモハン)&Jリー他キャストの復活でお約束の安心感。インディア>>続きを読む

スパイ大作戦/薔薇の秘密指令(1969年製作の映画)

5.0

TVシリーズシーズン2「黒の壊滅命令」前後編を劇場映画に編集。シリーズ中5人のドリームチームで逆変装、疑似爆破、金庫こじ開けとピンチ切り抜け、動くエレベーターの人体交換、頭から尻尾まで全編シリーズの旨>>続きを読む

ドラゴン危機一発(1971年製作の映画)

5.0

ドラゴン対青空あきお!リー凱旋初作品泥臭く生々しいのが魅力。まるで80年代のスプラッターの如く丸鋸で人体切断、大鋸で頭かち割り(残酷すぎてcut)、下宿先闇討ち。氷漬けティエンのマネキンが間に合わず写>>続きを読む

MONSTERZ モンスターズ(2014年製作の映画)

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カンフーハッスル不死身の男対Wターミネーター対マトリックス風ゾンビフラッシュモブ対イライラするKABAちゃんとカードヲタク対あほあほ警察。木村母ちゃん蚊帳の外。映画は怖がらせるのか、笑かせるのかドキド>>続きを読む

あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

5.0

マクレーン、レモンの絶妙な掛け合い💓故にミュージカルの音楽をほぼ切り捨てたワイルダーの英断💓 チョイ役Bビクスビー(変身前のハルク、ザ・マジシャン、ケンタッキーフライドムービー)の水兵さん。※昔々テレ>>続きを読む

東海道四谷怪談(1959年製作の映画)

5.0

卑しい身分がやだ~貧乏がやだ~古女房がやだ~と、常に不満の百貨店な天知伊右衛門が最高!日本ホラー映画史上最も怖く美しい怪談噺(撮影:西本正) 何も知らず伊右衛門に斬殺とばっちり一家が可哀想すぎる件。※>>続きを読む

人魚姫(2016年製作の映画)

5.0

未だブルースリーと武侠映画愛の伝道師シンチー。怒りの鉄拳のテーマと共に世界残酷物語な画(+危機一発愛のテーマ)、人魚姫にして流血の多いド級のラブストーリー。出演しないのは監督の良い選択。ジョーズの樽。>>続きを読む

サンダーバード(2004年製作の映画)

5.0

超能力対SB、TVファンが劇場で暴動を起したであろう台本。ワイヤーネタは3回やって初めて生きる。キングスレーの超眼力でも老眼の設定、金に執着は老後資金が足りないためか?セットとペネロープとパーカーが出>>続きを読む

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

5.0

走ってガンプ少年の枷のような脚装器具がバラバラになった時、思わず頬が緩むマジック。(オスメントよりこの子役💓&現在!)
シニーズの足がないかと心配したが、現在当たり前にCGで消すだけでなく、CGのテー
>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

5.0

子供達がメインとて撮影中は気付かんと云うルーカス指摘のダーク過ぎる2作目(籠中の燃える男はちとリアル)。岩石粉砕機上で足を攻撃するインディに常連スタントのPローチは何故か頭を押さえ、よくNGにならんの>>続きを読む

スーパーマンII /リチャード・ドナーCUT版(2006年製作の映画)

5.0

ごねた金欲カンペ俳優ブランドにより当時闇に葬れたドナー監督復刻版。オチの酷さは当初構成のひずみで仕方ないが、緩急ついたプロットの積み重ね💓(ロイスにバレるエピソードが白眉) 後のリターンズがぴたりと>>続きを読む

バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲(1997年製作の映画)

5.0

クイズ:本作バットマン、ロビンにあってバットガールにないものはなあに?ユマ・サーマンとシュワルツェネッガーが共演、並んで背丈がほぼ互角でびっくり!セット全般が安っぽく(アジトがト〇〇風呂)新春隠し芸大>>続きを読む

F/X 引き裂かれたトリック(1986年製作の映画)

5.0

今や特殊効果は映画界では絶滅危惧種となりつつあるが、‘70年代後半辺りからのホラー、超能力作品でのあり得ない人体崩壊なぞは、イリュージョンを観ている感覚だった。(勿論本物はいや~!)それを生む特効マン>>続きを読む

キング・ボクサー/大逆転(1972年製作の映画)

5.0

正に闇鍋。主人公が下積みから大会で優勝する雛形に、敵対する道場の果てしない騙し討ちにゴア描写(目玉&痛て手)ぶち込みで物語は満足せず、大会後の盲目闇討ち+壁にめり込む死闘で腹一杯。師匠全滅過ぎ。リエさ>>続きを読む

ウェス・クレイヴン’s カースド(2005年製作の映画)

5.0

狼人間リッチ姉よりオタク弟ジェシーを主軸でお約束な悲壮感の欠片もナシ。さらに勝手にお友達ゲイくん、CG人狼と云うよりもはや熊に怒濤のハッピーエンド付き。コニーアイランドやチャイニーズシアターならびのワ>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

5.0

カットアウトな主人公の入替え。犯人側に肩入れするもんかと思いつつも、車が沼に沈むのが途中で止んだ時、早く沈めっ!と思ってしまったオイラ。Bハーマンのこめかみに来るあの旋律💓ヒッチ監督が色物名匠Wキャッ>>続きを読む

スミス都へ行く(1939年製作の映画)

5.0

政治と言えばお食事券ならぬ汚職事件セットが伝統芸能の如く現在も続くこといと哀し。ヒルビリーな純朴案山子ジェファーソン議員が巨悪に立ち向かう痛快なお伽噺。Jアーサーの声💓上院議会場に沢山のメッセンジャー>>続きを読む

グッド・ライ いちばん優しい嘘(2014年製作の映画)

5.0

Rウィザースプーン主演でなくスーダン内戦難民兄弟が主人公、彼女が狂言回しのため重い内容がライト💓 難民となった彼らがケニアキャンプへ到着まで子供だけの千㌔以上の道中(川を流れる死体と楽器は強烈)、そし>>続きを読む

妖術秘伝・鬼打鬼(1981年製作の映画)

5.0

サモハン悪徳霊幻道士に目を付けられるの巻。ゾンビ(ロメロじゃないよ、フルチだよ)、ヴィー妖婆死棺の呪い、耳無し芳一、smooth criminal、Evildeadのアッシュなどを中華風に味付けした底>>続きを読む

魔術の恋(1953年製作の映画)

5.0

近年マジックのテーマ作品は実演可能なものもCGでどんな不器用な役者でも凄腕マジシャンとなる便利な時代となったが、本作は今プロでもやらなくなったライブステージショーの楽しさがぎっしり💓 劇中フーディニが>>続きを読む

引き裂かれたカーテン(1966年製作の映画)

5.0

2人のキャスティング、ストーリーテリングが実にヒッチ監督らしからぬ妙。(ヒロインのJアンドリュースがブロンドじゃないし、それほど美人でもない。) 殺人シーンは被害者が中々死ななくて逆にリアル。レジスタ>>続きを読む

K-20 (TWENTY) 怪人二十面相・伝(2008年製作の映画)

5.0

時代設定を安易に現代にせず、架空の大正っぽい昭和で古式ゆかしい怪人二十面相の存在が違和感ナシ。金城の巻込まれ怪盗の困惑振り、松の弾けっぷり💓 アクションはあえてカンフーでなくヤマカシ💓 ラスト着地の為>>続きを読む

ブラザー・フロム・アナザー・プラネット(1984年製作の映画)

5.0

逃亡エイリアンがNY・ハーレムに。見た目がブラザー&心優しく、言葉が無くとも街に溶け込む。あの時代の飾らないNY下町情緒・風情がそのまんま体験💓 カシオトーン売りの哀愁💓 ※地下鉄内での52枚全てを使>>続きを読む

少林寺三十六房(1977年製作の映画)

5.0

77年観客は宇宙に目を向ける中、主人公はひたすら少林の山を目指す。復讐に6年は少林時間といえ大陸人の辛抱強さに舌を巻く。人体パーツ毎の修行は後半バトルで伏線回収される度に笑み。チャーフィはフェイフォン>>続きを読む

プレデター2(1990年製作の映画)

5.0

密林以上遥かに暑苦しいLAに“武器を持つ獲物”狩りに勤しむプレデター。不器用そうな手で地球以上のテクノロジーを生み出すのか…なんてえ細けえことを考える暇もない程、アフリカンアメリカン代表のダニーさん対>>続きを読む

反則王(2000年製作の映画)

5.0

話はとっちらかりだが、ヘタレな主人公の目標がイヤミ上司のヘッドロックをかわす技修得。その為悪役レスラーへ。終始本人はリングの外での自己成長に全く気づかずも、ロッキーをも彷彿させるラスト戦でキレる友人・>>続きを読む

SUSHI GIRL(2012年製作の映画)

5.0

タイトルまんま出オチ勝負!ハリウッドの片隅は未だインチキ日本健在の証明。日本に2年も居たハミルの箸の持ち方がヒドいが、見た目とエキセントリックな演技💓 千葉さんはKill Billで観客にアクション半>>続きを読む

ピーター・セラーズの愛し方 〜ライフ・イズ・コメディ!(2004年製作の映画)

5.0

これほど本人を愚弄した伝記は曾てない。全編セラーズの悪口大会でファンの私は相当へこむ。それにしても生き返ったかと見紛うラッシュのクリソツ・作品の再現ぶり!監督、女優の配役がそこそこメジャーで登場するつ>>続きを読む

チャイニーズ・オデッセイ Part2 永遠の恋(1995年製作の映画)

5.0

斉天大聖周星馳!前編以上に目まぐるしい展開にクラクラ。登場人物の複数人数の入替り、転生のおまけ付!しかも前編の伏線ならぬ前振り多数で頭がカオスの真っ只中。馬鹿みたいに無償の愛を知る悟空の物語。ガーイン>>続きを読む

チャイニーズ・オデッセイ Part1 月光の恋(1995年製作の映画)

5.0

冒頭から旅の途中、悟空が三蔵・菩薩に刃向かい、その後全く自覚無く生まれ変わる山賊の馬鹿頭領と妖怪姉妹との闘い。我々が思い描く西遊記の欠片も見当たらぬ破天荒過ぎる物語の前編。クドすぎるギャグ(股間の火消>>続きを読む

ローラ殺人事件(1944年製作の映画)

5.0

映画本編より全編に流れるDラクシンの甘美なテーマ曲が今やジャズスタンダードの超有名作品。Jティアニーの美しさとローラが徐々に欲に塗れていく様の体現。中盤からの予想外な展開。でも、一番の驚きはホラーでな>>続きを読む

エイリアン3 完全版(1992年製作の映画)

5.0

日本公開まで3ヶ月も待てずNY-スカイウォーカーサウンドの劇場でマチネー鑑賞。館内自分と友達を含め5名。英語力もない上、死と宗教感が満載で人間側の反撃無く追われるだけで辛すぎなおもひで。(途中爆睡者2>>続きを読む

エイリアン4(1997年製作の映画)

5.0

ジュネ監督によるデカダン的見世物小屋風グロワールド全開編。シリーズのお約束をきっちり踏襲しつつジュネ組俳優を巧く配置、沢山の仕掛け💓 監督自身も蛇足と云う完全版のイントロ、エンディングはいらん。(そ>>続きを読む