先が全くよめない。
ホラーだし、SFだし、鳥と人間の友情だし、母と子との関係性の話だし、医療費・介護費が払えるかの話だし、コミカルだし。「ファンタジー」でまとめれば確かにそうだけど、これだけてんこ盛り>>続きを読む
家族からの期待に沿って生きていた女性が自分の道を見つける話。同僚のエリカの一言がよかった。死体でも、人間には変わりないでしょ、と。確かに生死の違いはあれ、遺体も人間。「人間」の見方がいかに狭かったかと>>続きを読む
映像の洪水だった。非連続のビデオが次から次に流れてきて、どこから手を付けていいのかサッパリ分からない。途方に暮れる45分で、正直なところ疲れた。映像に脳が追いつかない。情報を処理する速さをゆうに超え、>>続きを読む
素直に、とても面白かった。
ドロドロしたパワーゲームかと思っていたけど案外ミステリー仕立てで、故教皇が残した謎(?)を、主人公が追っていく話。その過程でひとり、ふたりと教皇候補がやり玉に挙がっていくん>>続きを読む
たった5分なのに、とても充実していた。
アコーディオンの軽快で明るい音楽の中、土間というか地面に座り暖炉の前でジャガイモを剥く母。そのすぐそばのベンチでずっと目をつむる老女。羊の毛をつむぐ祖母?をただ>>続きを読む
噂にたがわぬ、胸くそ映画だった。映し出される庭やお家や軍人一家の暮らしが美しければ美しいほどおぞましかった。
彼らは死の灰を浴びながら暮らすことになんの疑問も持たない。壁の向こうの出来事に何の興味も持>>続きを読む
両隣から後ろから、深く息をはく音が聞こえてきた。私も気付けば大きく息をついている。それほどストレスのかかるものだった。
家も小屋も小学校さえもブルドーザーで簡単に壊されていく。撃たれるかもしれない。殴>>続きを読む
現実に幻想がジワジワ入り込んできて、気づいた時には手遅れ。幻想世界が「現実」に置き換わっている。現実ってあんがい相対的なのかも。なんて思ってしまった。
だっていつ、彼女は女優から密命を受けた警官になっ>>続きを読む
ハイパーボリア人の併映で見た。軍に連れ去られた子供たちの親の思いを叫びを、ノートに鉛筆で絵を描く、文字を書くアニメーションと静かで芯のあるナレーションで淡々とつづる。感情的でないからこそ、迫るものがあ>>続きを読む
起死回生の話だし、片思い相手の仇討ち話だし、究極的にはお仕事映画だし。いや、何なのこれ。全くつかめない。
枯れたヒマワリのように、曲げすぎたデスクライトのように背骨から首がクイッと曲がって顔が常に突き>>続きを読む
なんか、劇中のカメラマンと音声さん、餃子でも食べてビールかっ喰らって帰ればいいのに、って本当に意味のわからない感想しか出てこなかった。
撮った(てしまった)ものを不発にするのか、大当たりにするのかは、>>続きを読む
泣いてしまった。親になったこともなることもきっとないけど。過保護といえばそうかも知れない。でも誰か大切な人と少しでも長くいたいと願うのは、親でなくても友人でもペットでも、同じなんじゃないかなと思った。
面白かったのに、すっごくつまらなかった。
いきなりエンドロール流れ出すもんだから、「へ?もう終わったの?!まだなんも起こってない!」だったし。
つまらなさは、平坦だったから。とにかく平坦。緩やかな波は>>続きを読む
ワイヤーアクション炸裂!空中を飛ぶ!回って蹴る!壁を走る!走る走る走ってアチョー(手刀)!腹の急所に指をブスーッ!
加えて狂気じみた異様に強い悪役、それに立ち向かう義理と友情、義兄弟の契り。
香港十八>>続きを読む
初カラックス。なんか舞台のようで、司会の口上に始まり、監督が舞台袖で役者を励まし、送り出して、そして、カーテンコールで締まる。だからか、「フィクション」ということが強く意識され、物語にのめり込むという>>続きを読む
何を見せられてたんだろう、と帰りながら思った。
紛争地帯からのレポートを、人が特定できないようにアニメーション化しましたって言われても、頷ける(それだけ残虐)。もしくは、極限におかれた人間の生態を観察>>続きを読む
オムは優しすぎた。
いや、少し違う。優しいというよりは、利他的に誰にでも尽くす事ができる人だった。介護者としても、いち友人としても、部下としても。自分は何もいらないからと語りかける様子は仏のようであり>>続きを読む
苦しい作品だった。
妊娠・出産にくっついてくる鉛のような社会的・文化的なこと。産む/産まないが、生理的な意味以外で選択できないことの重さを痛いほど、 肺がヒリついて息ができないような苦しさを伴って、 >>続きを読む
閉鎖された空間。隔絶された村では、噂が全て、とまではいえないけど、でもどう噂されるかで人生が狂う。不利なろうにいると思えば、掌返しもあり得る。人間不信に陥ってしまいそう。見ててキツかった。これ、役者が>>続きを読む
現代的なセレブ生活と前近代的なシャーマニズムが両立しえるとは!怖すぎないホラーだし、ハラハラする場面も適度だし、ヒットする意味わかる。面白かった!
終わったとき拍手したくなる映画ってないだろうか。「ゴンドラ」はまさにそれで、チャーミングでかわいいだけじゃなく、力強さもあって、つい手を叩きそうになった。
しかし、力強さはどこから来るんだろう。創造力>>続きを読む
何もいえない。何を言えようもない。思考停止と言われようが、言葉にならないということは現実に起こり得る。し、言葉にする胆力はまだ無い(これからもきっとないかもしれない)。
ただ素晴らしかったのは、会話が>>続きを読む
なんか、既視感がある。
Youtubeのゲーム配信っぽい。
シューティングゲームというのか、サバゲーというのか、自動小銃や手榴弾を装備する兵士目線でプレイするゲーム。その配信を見てる感じ。自分はプレイ>>続きを読む
私にカバは、まだ早かった。
冗長。緩慢。カバ視点と言われれば腑に落ちないこともない……?と考えながら、カバに時間はどう流れているんだろうと思った。私には長すぎるくらいの時間を、「ああいう設定」を与えら>>続きを読む
ウンディーネ(水の精霊の神話)を思い出さずにはいれなかった。ジョージアの昔話を土台にしてるらしく、案外、水と若い女性を結びつけ、そこに神秘を感じるのはよくある形なのかもしれない。またセリフが極端に少な>>続きを読む
冤罪はこうやって生まれるのかも、と思った。
物的証拠が無い場合、証言から作り上げられた「被告人像」をもとに裁判官や裁判員(陪審員)は有罪・無罪を決めざるを得ない。
でも、人の証言で浮かび上がる像にどこ>>続きを読む
大河だった。
これだけが今、言い得ることだと思う。
舞台も撮影技法も物語も全てにおいて、大河のようであった。
舞台は、富春江という河を擁する杭州富陽。圧巻は、水平方向に流れるようなロングショット。特に>>続きを読む
怖さの種類が違った。粗筋からなんとなく想像できちゃうものじゃ、ない。全然違う。いい意味でものっすごい裏切られた。
まずストーリー読んで心理戦だと思うじゃないですか。そこがスットコドッコイ、恐怖のバリエ>>続きを読む
アリスが狂っていたのか、花粉の効果なのか。そこが最後まで分からなかったのが面白かった。
特にカウンセラーがアリスの精神分析をレコーダーに吹き込む場面、ここでアリスへの評価がガラリと変わる。花粉が人格を>>続きを読む
スープは別れのしるしかもしれないし、でも最後のスープは希望であってほしいと思う。
冷蔵庫を空にする、つまり、長期にわたって不在にするという気持ちが、食材を買う、つまり、生活を続ける気持ちへ変わってくれ>>続きを読む
「悲しい」を涙ですませない。「愛しい」をキスや言葉に代えさせない。
悲しさは、背骨の湾曲であり、皮膚の乾きであり、めいっぱい見開かれた瞳にあり、愛しさは、その人までの距離であり、指の動きであった。
直>>続きを読む
これは見てほしい(分娩や血が苦手でなければ)!
新人の助産師2人が挫折して回復するまで。その人間の強さともいえるものが、出産シーンと相まって、とても美しく描かれている。好きになってしまった。
「ザ・アメリカ」な映画だった。まだ勢いがあって、「アメリカって素敵な国ですよ!素晴らしい国ですよ!」って全世界にそれこそPRしていた頃の、自由で夢があって、ブラウン管やラジオの向こうで憧れていた頃のア>>続きを読む
本編と全然関係ないところで、ちらっと映った早希ちゃんの転職先を見た時が、一番ゾワッとした。まともじゃなさそうな風俗。職を選ぶこと自体ではなく、「絶対やばいことやってるだろという感じの風俗」に行くのを、>>続きを読む
「エンタメ」じゃない映画を久々に見た。
面白くないという意味ではなくて、感動したりハッピーエンドだったり伏線回収したりしない。そういう意味の娯楽ではない、という意味。
粗筋は、イギリス人のアーサーなる>>続きを読む