ムルナウがハリウッドに渡って一発目の映画。当時のフォックス社が批評家からもウケの良い芸術的側面を持った映画を撮ろうと、ドイツ表現主義の有名監督ムルナウを招いて製作された一本。
潤沢な資金で以って街中>>続きを読む
社会の中で忙しなく日々を過ごす毎日。ふと立ち止まり、振り返った時に何が見えるだろう。持っていたはずの夢や希望はいつのまにかすり減り、成功者ではなくありふれた一市民としての人生を歩んでいる自分。
落伍>>続きを読む
無理なく至極真っ当な作り方をしてる。貧困問題に焦点を当てつつも疑似家族として描くことで血を超えたつながりや絆という普遍性が軸になる。そうすると一気に物語に入っていける。流石です。
それにしても、何と>>続きを読む
歌わないし、踊らない。おまけに長くない終活インド映画。
自分はまだ先のことだと思うけど、死が迫ったとしてここで死にたいという場所はあるだろうか?家族に看取られて、というのが一番幸せだと思うけど、セカ>>続きを読む
ニンフォマニアックもそうだったけど、今回も主題が先にあってそれに特化した人物を主人公にそえて描いているって感じ。それゆえに感情移入しづらい。
これだけの内容でありながら実話でないところが肝だろう。リ>>続きを読む
徹底して既存の社会に対してカウンターパンチを食らわしている。こだわりの家具でまとめられた部屋が焼け、ボロボロの屋敷に住むことになり、真っ白なワイシャツを脱ぎ捨て拳で語る。そして、物が溢れる巨大な社会に>>続きを読む
ポルノの名を騙るフィルムノワール。エロを目当てに鑑賞するには重く、ドロドロした昭和という時代の闇が剥き出しになっている。同時にポルノにしてはレビューで高評価な理由もうなづける。
ピンク映画の良いとこ>>続きを読む
スパイク・リーの映画は黒人のアイデンティティに関する物が大半だが、ひと昔前のブラックムービーと言うとアンテナの感度が高い人が観る映画というイメージであまり主流という感じではなかった気がする。(もちろん>>続きを読む
東京は色んなものがある。色々あり過ぎて足りないものもあったりする。屋上に公園を構えるラブホテルはそんな都会の坩堝のよう。
老いも若きも屋上に集い、各々に楽しむ。子供は子供同士でふざけ合い、お年寄りは>>続きを読む
人生、しんどい場面にぶち当たることが誰にでもある。自分も何でこんな羽目に、と思うことが度々あったけど、今振り返るとあの時ああしていれば回避出来ていたのではと思うことも多い。普段から丁寧に色々なことに心>>続きを読む
例えば、誰かを好きになったとする。どこかの会社に就職したいと思うとする。そんな時、大抵の人は大なり小なり自分をよく見せる。それ自体は悪いことではない。突っ込まれてボロが出ない程度なら何ら問題ない。ただ>>続きを読む
あまりにも冷たく、そして一片の救いもない。
タイトルにある「我」とは神のことのようだ。つまり、人が人を裁くのではなく神のみが人を裁くのだという意味らしい。だが、ついに彼に神罰は下らなかった。五人も殺>>続きを読む
誰だって金と酒と女が大好きだ。でも、大抵はみっともないからそれをあっぴろげにするとはしない。それに今時、高級車の後部座席に座って美女をはべらせたり、宝石をジャラジャラ身に付けたりなんてのは俗っぽ過ぎて>>続きを読む
世の中、クソッタレだと思う時がたま〜にだけどあったりする。大抵の人は、そう思いながらもぐっと飲み込んで社会生活を送るのだろうけど、そのクソッタレな社会に馴染めない人もいる。自分も人並みに社会生活を送れ>>続きを読む
いつだったか、観る時に瞬きをするなと言われたのを憶えている。今観ると、何となくわかるような気もする。本当に何となくだけど一言で言うとそれは疾走感なのではないかと思う。或いは、バイクと飛行機の狭間の話に>>続きを読む
最高すぎるメンツですね
有名無名を問わずブルースのすごい人総出演って感じ。歌上手いし、テクニックヤバイし、やっぱり本物は違います。 日本人にはあの要素はない。ブルースって素晴らしい!
生きていると、思うようにいかないこともある。何もかもうまくいくなんてそうそうないことだから、仕方ないのは仕方ない。ただ、自分は真っ当に生きているだけなのに自分では如何ともし難い外的な原因によって自身の>>続きを読む
ジャケットに映っているジイさんはロッキングチェアにゆったりと腰掛け何をしてるのでしょうか。
これは黒人差別の映画ではなくそれ以前の人間の尊厳についての映画。
人種差別は勿論ダメだし、LGBTである>>続きを読む
ニューヨークのインディーズ映画の大物、ハル・ハートリーの初期作品。アメリカではあるけれどハリウッドではないニューヨークのおしゃれラブストーリー。
核や環境破壊による世界の終わりを信じている少女とムシ>>続きを読む
吸血鬼は孤独ですね。ゾンビに対抗できる怪物を一つ挙げるとしたら吸血鬼だと思っているけど、最近はすっかりゾンビ映画が勢いづいている感じ。やっぱりいっぱい出てこれてある意味賑やかなゾンビのが盛り上がるしい>>続きを読む
数日前はグリーンブックを観ようかと思っていたけどこれが劇場でやると知って切り替えました。「天国の口〜」大好きなんで
いつもタッグを組んでいるルベツキーがスケジュールの都合で参加できなかったか何からし>>続きを読む
何か新しいものを創りたい。誰しもが一度はそう思ったことがあるはずだ。
誰にも思いつかないもの、全く新しいものをこの手で生み出そうと手を動かし始めると、程無く0から何かを生み出すことの難しさに直面する>>続きを読む
面白い!
内容は予想してたものに近かったけど、予想以上に笑えた。ちょっと考えさせられるようなシーンでも自閉症という設定を生かして妹の方が突拍子もないことを言い出すもんだから、つい笑ってしまう。しかも、>>続きを読む
スケールがデカイ!そして出演者がめちゃ豪華!さすが東宝1000作記念なだけあるわ。日本武尊が主人公だから、天岩戸の話なんて本編と関係ないはずなのにアメノウズメの踊りのシーンに出てくる役者の顔ぶれがまた>>続きを読む
どうあがいても追い越せない存在の登場は絶望と同義だ。特にそれが心血を注ぎ、命を削ってきた分野なら苦しみは計り知れないだろう。
サリエリにとって、モーツァルトとはそういう存在だったのだ。モーツァルトの>>続きを読む
最初、ビニールハウスを焼くというのは、韓国の昔ながらの価値観との決別を意味しているのかと思った。今の韓国がどうなのか詳しくはないが、もし儒教に基づいた考え方が今の社会、或いは若者にそぐわないものになっ>>続きを読む
まず、そんなに怖くない。むしろ、佇む二人の少女や押し寄せる血の洪水が美しくも感じられる。
ゴシックホラーとは言わないがそれに近い様式美が備わっていて、古びたホテルが呪われた古城に見えてくるのはいくつ>>続きを読む
対立する2人が手錠に繋がれ、協力を余儀なくされる、という話はたまに見られるけど、この対立軸を超えるモチーフはそうそうないんじゃないか。
1958年公開の映画だが、その数年前にはモンゴメリー・バスボイ>>続きを読む
深緑の山々は遠く連なり、清らかな流れは暑い日差しを背に受けて、あたかも龍の鱗の如く水面を輝かせる。
ダムの底に沈みゆく運命にある小村と、そこに暮らす人々、そして一人の老人の物語。妻を亡くし痴呆の進む>>続きを読む
ちょっと調べてみたけど、イタリアの経済って大変なんだね。あまり意識していなかったけど。確かに考えてみればヨーロッパ経済の牽引役もドイツやフランスだし、イタリアの首脳もベルルスコーニくらいしか名前が出て>>続きを読む
よりよい人生を送る為には好き勝手に生きてはいられない。やりたいことではなくやるべきことをやらなくてはならない。面倒なこともあるかもしれないが、そんな日々の積み重ねが思い描く未来へと繋がっていくのだ。>>続きを読む
幼少の頃、母親に絵本を読んでもらったことがある。ウチではそういう役目は父親が担うことが多かったので、珍しいこととして記憶の隅の方に今も残っている。確か祖父母の家で絵本が何冊かあって、色々読んでもらった>>続きを読む
SNSが普及し、誰とでも簡単につながり、コミュニケーションを取れる今の時代に対して、その少し前と言うとつながりたくても誰ともつながれない人たちの時代だったように感じられる。
そのどうにもできない胸の>>続きを読む
いい意味で高校生くらいの頃に観ておきたい一本。大学生活や一人暮らしに大きな楽しみと期待を持てる。人妻との不倫は別にして、若者の日常と理想をぎゅっと詰め込んだ、ほろ苦い宝箱のように映るだろう。逆に自由に>>続きを読む
スラップスティックコメディ、なんて言われるとよく分からないが要するにドタバタ喜劇だ。それを2時間半もやるもんだからいよいよドタバタし過ぎてとんでもないことになっている。
最近は予算の都合もあるだろう>>続きを読む
芸術家の魂に触れることは容易ではない。
目の前の人がどんな人生を歩んできたか一目見ただけでは分からないように、バイオリン弾きが音色にどんな想いを込めたのかも、窺い知ることは容易ではない。だが、死が近>>続きを読む