crowさんの映画レビュー・感想・評価

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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

いつまでも見ていたい登場人物達。
こんなに優しさに溢れた世界で僕は生きたい。
映画ってこうやって寛容な心を届けてくれる力を持っている。

三宅唱監督の遊び心、ユーモアに満たされるとともに、繊細な心情描
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流されて…(1974年製作の映画)

3.9

女性に対して、乱暴すぎる点はあまり快くないし、見ていて面白くなかったが、主演の2人と映像、そして監督の映画的センスがとても素晴らしかった。
これはマリアンジェラメラートと監督の功績だと思うが、どこか現
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.2

心地よく、繊細な映画。
もう一度何かの機会があり、見直したらもっと楽しめるかもしれない。

"悲しみは使い古した喜び"
これを聞く為の1時間ちょっと。

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.6

肝っ玉が小さい男と、肝が座った女の逃避行物語。
お互い何かになりたかった、何か自分に欲しいかった。この2人は映画に良くある何か目的を達成する為に存在している人では無く、とにかく漠然としていて、曖昧な感
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

4.2

なんじゃこれ。
とんでもなく面白い。

ある部落の日常を、外部から来た者が体験していくという物語だが、冒頭から常にどこか不穏な空気が映画全体を包み込んでおり、映画で描かれる全てが何かの前兆に感じ、画面
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六月の蛇(2002年製作の映画)

5.0

この映画は、僕の中で感じていたが無視していた感覚、また、感じている事さえもわからなかったが、確かに感じていた感覚を呼び覚ましてくれた。
本能の叫び、そして、圧倒的な欲望。

塚本晋也のこの初期あたりの
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斬、(2018年製作の映画)

3.8

やっぱり塚本晋也の映画って、本気だよな。

斬れないサムライを演じた池松壮亮が、どのサムライ映画より、人間を感じた。

サムライ(1967年製作の映画)

4.8

大好きな映画。
退廃的な街に、一匹の狼。そして、絶妙なブルー。

最小限のセリフと、顔に魅せられたショット。そこにアランドロンの美しさと淡々とした冷えた芝居が化学反応を起こし、凄まじい画力を生み出して
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雪合戦(1896年製作の映画)

3.5

たった1分に人の物語がある。
これがただの映像ではなく、映画だ。

曽根崎心中(1978年製作の映画)

4.2

梶芽衣子の目が素晴らしい。
そして、体温をものすごく感じる映画だった。

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.0

僕たちが知らないところで、今日も1日を全力で生きている人達がいる。
そんな世界で僕ら何が出来るのか。
時々、自分がとても不幸で、生きている意味みたいなものを疑ってしまう事があるけど、この映画を観て、僕
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パレード(2024年製作の映画)

3.8

感動はした。リリーさん良すぎるし。
ただ、個人的には綺麗すぎるかな人間が。
まぁそういう映画があっても良いんだけどね。
結論良かった。
最後のエキストラ綾野剛は気になりすぎました。笑

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

深く深く考えさせられる。
大音量の音楽が印象に残る中、淡々と着実に真実が語られて行くと思いきや、進めば進む程、観客の脳みそを不確かな情報で錯乱させてくる。ただ、人間、もっというと夫婦関係について濃密に
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無伴奏(2016年製作の映画)

4.1

人物の視線の交わりがこちらに生々しい程の感覚を感じさせる。

池松壮亮やっぱりいいな。

散り行く花(1919年製作の映画)

3.9

リリアンギッシュの複雑な微笑みが頭から離れない。

パリの灯は遠く(1976年製作の映画)

4.0

時代性みたいなものをあまり捉えきれていなくとも、かなり楽しめた。
それはアランドロンの細やかな演技そして複雑性と、ジョセフロージー監督の演出によるものだろう。
まず、ファーストシーンのインパクトが凄ま
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サイコ(1960年製作の映画)

4.2

約3年ほど前に観てからの二度目の鑑賞。
この3年で磨かれた鑑賞眼で本作を観ると、もう別物と言っていいくらい、作品への理解度が上がり、とんでもない映画だという事をこれでもかというくらい突きつけられた。
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.0

やりたい事の為なら自分のことなんて二の次。このまま土屋には世の中に叫んで欲しい。

世の中、しょうもないやつばっかだよな、ほんと。

紅の拳銃(1961年製作の映画)

3.6

初めての赤木圭一郎。
芝居は少しぎこちなさもあったが、端正な顔立ちと溢れる主役感があり、そこに微かに見える少年味が、ずっと観ていたいと思わせた。

作品自体はやや雑な設定や、箇所もみられるたが、概ね楽
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

この映画を観て、街を歩いた。
この映画は世界の音がある事を教えてくれた。
幸せってなんだろう。

さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

4.2

愛のある阿保と優しさは平和をもたらす。
男のバカがこんなにもハートフルにコメディとして昇華されているアメリカンニューシネマの傑作。
結末の普通さが、逆にアメリカンニューシネマっぽさがあっていい。

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ミカエル(1924年製作の映画)

3.8

ミカエル、いつか気付け。
気づかなければお前はクソ人間になる。
そして、あの女をちゃんと見て吟味しろ。

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.5

ジャンヌの最後に、痛む心がいつまでも癒えない。
神の存在について、スコセッシの『沈黙』同様、考えさせられる作品。人間は無形のものをどこまで信じられるのか。
圧倒的傑作。

あるじ(1925年製作の映画)

4.2

ドライヤーらしい鋭さを持った作品。
全男性に送る良質な芸術的な教材。

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