めんたいこさんの映画レビュー・感想・評価

めんたいこ

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スプライス(2008年製作の映画)

4.0

タフな制作陣だ。よく完成させた。

タイトルシークエンスから否が応でもアガる演出に実に引き込まれる。
ストーリーとしてはタブーに足を踏み入れ、真正面から描ききった作品ということで心に残る映像体験となっ
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.5

映画づくりで手垢をカバー。

非常に映画づくりが上手い。手慣れているなあという印象。人形という「人体を模した存在」の気持ち悪さを遺憾なく発揮しており、そしてその生理的嫌悪感をわかりやすく主軸に置き、他
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

5.0

「現代社会を生きる我々は見るべき」という映画に弱い。

カメラワークが秀逸で、「隣では凄惨な事が起こっている」という絵を執拗に描き出している。この息が詰まるようなコントラストは徹頭徹尾続き、視聴者を深
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ロストケア(2023年製作の映画)

4.0

これは断絶の物語。

昨年視聴した「月」に通づるテーマを持ちながら、非常に対照的な印象を受けた。本評ではこれら2作品に付言しながら筆を進めていくことにする。

本作の主人公である斯波も月の主人公である
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黄龍の村(2021年製作の映画)

1.0

誰かの大絶賛、当てにならないなー。(いい意味で)

Twitter(X)で「予備知識ゼロでぜひ!」とベタ褒めのレビューを見かけてので視聴したのだが、Not for meな感じだった。

作品を貫く大き
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50回目のファーストキス(2018年製作の映画)

2.5

大洗にも星はふるなり、明烏の監督ね。納得。

福田雄一作品の脚本・監督作の特徴として漫才メソッドを多用した演出が頭に浮かぶ。作中に細かいボケとツッコミを散りばめて、それをもってドライブさせていこうとい
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

これは素敵なローグライクムービー。

タイトルシークエンスから"繰り返される"という大変おしゃな演出に胸が踊る。

「映画オタクのメタ読み」という人を食った設定も功を奏している。
これは"タイムループ
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母性(2022年製作の映画)

1.0

ここまで機能不全な映画も珍しい。という意味で1点。

原作は未読だが、作中のあるミスリードが全く仕事をしていない。さすがに著者である湊かなえ氏だったらうまく調理していたんだと思う。多分。

構成もだい
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

-

途中で離脱してしまったのでスコアはなしで。

30分くらいの視聴なので物語も大きく動いていないところまでだからなんとも言えないんだけど、まあNot for meだった。備忘録として残しておく。

ひと
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.5

色々と惜しいが映画化すべきモチーフを扱った作品だ。

実にスロースターターな本作、前半をバッサリ切って60分程度の作品にしたら締まったのでは。と思わざるをえない。各々の視点から全く違う側面が見えてくる
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.5

「映画体験らしい何か」が畳み掛ける、評に困る奇作。

劇場にて観覧。

まずよい点をあげていこう。犬とのディープキスや妖怪足舐めのショットは霊的体験と下品な性的描写が上手く絡み合って、降霊モノとしての
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GHOSTBOOK おばけずかん(2022年製作の映画)

4.5

Houdini臭すごい。

いやー良かった。白組さんのいい仕事がギュッと詰まった快作。
VFX・コンポまわりはホントにレベル高いなーという印象で、さすがの山崎貴監督作品といったところ。ゴジラ-1.0も
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砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

2.5

砕け散ったのは僕の2時間だったな。

ものすごいスロースターターな映画だなぁというのが正直な印象。いつ損切り(見るのをやめること)するかなーと思いながらなんとか最後まで走りきった。

演者に関しては堤
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ある男(2022年製作の映画)

5.0

安藤サクラ良すぎ定期。

ミステリかな?と思って見始めたらいやいや恐るべき群像劇。その重厚で多層的な作りは庶民の憧れアイス、ビエネッタのよう。
スロースターターである点と、少しバカに寄り添いすぎかなと
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空気殺人~TOXIC~(2022年製作の映画)

4.0

釈然としないこの気持ち。

いやー。面白いよ。面白い。韓流映画らしく演者のレベルは素晴らしいの一言だし、巨大企業オーツー側に取り込まれていく人たちの憎らしさもひとしおでグイグイと引き込まれる。

何よ
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(2023年製作の映画)

3.5

これは断絶の物語。

実在の事件をモデルにした本作品。その重いテーマをどう描くか、期待を胸に劇場へ。率直な感想としては「ダイナミックレンジが狭い映画だな」というものになる。以下詳しく見ていこう。

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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

パスワードマネージャ使え。

「100%PC画面上で展開する」という触れ込みは今作も健在で、ある種のジャンルが形成されたと言ってもよいだろう。前作は満点の評をつけさせていただいたが、本作は惜しい着地だ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

5.0

調子おかしなるで。

認識(FOV)の遷移によって物理的に対象物が再構成されていくビジュアル表現は一見の価値がある。また上書きされ続けるペイントも強力なインパクトだ。

目まぐるしく変化する画面構成は
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

4.0

普遍的なテーマを扱った佳作。

根底を流れるのは家族愛の物語なんだけれど、そこに個の欲望とか死への恐怖とかレイヤーの違う情報が乗っているため「無茶苦茶よくできてんな」とまでは言えない出来になっている気
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

1.0

表現をすることと、しないことと。

ここんとこFilmarksでは高評価なものしか記録しないという運用をしているのだけれど、本作については表現を生業にしているものの端くれとして思うところがあり筆をとっ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

君たちはババアが好きか

もしくは「君たちはババアおよび強い女、女の子が好きか」って感じのタイトルが似合う作品だ。

このご時世に広告なし、事前情報無し、そしてそれにならうようにネットでの付言なしとい
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

よくばりすぎかな。

前作スパイダーバースを復習した翌日に劇場で鑑賞。ビジュアルの洪水は流石の一言で、ぜひ大きな画面で大きな音で見て欲しい。
あれだけ高速にカメラが動いても視線が迷わないのは本当に素晴
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

4.0

アニメって難しいね。

ラブストーリー映画で僕が最も好きな作品(そもそもラブストーリーはほとんど見ないんだけど)、ジョゼと虎と魚たちのアニメ化ということでずっと躊躇していた本作。アマプラの無料配信が終
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モンスター・ホテル(2012年製作の映画)

3.0

ドストエフスキーちゃんいつものやったげて!

※ 吹き替えキャストに日本映画の病が凝縮されています。映画の総評自体は4.0くらいです

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.5

一週間で2回見た。

「騙し絵の牙」というタイトル、そして「ウソを見破り、ウラを暴け」というコピーは若干ミスディレクションな気がする。
パズラー的なミステリ要素よりもドラマを楽しむのが正解ではないだろ
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バッドガイズ(2022年製作の映画)

5.0

Filmarksのレビューは5点満点だけど5億点くらいつけたい。

すごい作品だ。映画(史)の発明をふんだんに散りばめながらそれら全てに対するリスペクトを強く感じる。

単純なパロディとしてではなく、
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デトロイト(2017年製作の映画)

4.0

一度は見るべき作品だとは思う。

1967年のデトロイト暴動を描いた本作。56年前といえばそれはけして「歴史のお話」ではなく現在に続く私達の物語だ。
現在もBLM運動が根強い"America"の問題は
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犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

4.5

みんな大好きマブリーが大暴れ。

1stの黒竜組に引き続き魅力的なスーパーヴィラン、カン・ヘサンが登場する本作。今回もスマグラーを彷彿とさせる疾走する暴力が目白押し。目つきだけで「こいつはヤベーやつだ
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

4.0

フェアプレー精神に脱帽する。

容疑者Xの献身でも強く感じたが、ガリレオシリーズのフェアネスには敬服せざるをえない。

小説であればさり気なく流せる"重要な描写"は、映像で直接的に描けば描くほど露骨に
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スマイル(2022年製作の映画)

4.0

絵になるカットの多さよ。

トレーラーを見かけてとても楽しみにしていた本作。フレッシュな演出は特に見当たらず、ジャンプスケアてんこ盛りで萎える部分も多いのだけれど、どこを切っても絵が良い。
またタイト
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.0

こんなはずでは。

僕はある時からFilmarksにはポジティブかつ高評価なレビューだけに絞るという運用をしるんだけど、本作はちょっと言いたいことがあったので例外的に筆をとる。

SNSで話題だった本
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4デイズ(2010年製作の映画)

4.0

原題のUnthinkableの方が良かったなー。
サミュエル・L・ジャクソンのセリフでドキッとするし。

「拷問」をテーマに、これほどエンターテイメントしちゃうんだもん、いい意味でも悪い意味でもアメリ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

ジョーダン・ピール、映画作りうまいなー。

物語の中心にドカンと一発の大技が据えられており、どこを切り取ってもネタバレになりそうなので中々ナイーブな評になってしまうんだけど、とにもかくにも"最悪の奇跡
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JUDGE/ジャッジ(2013年製作の映画)

3.0

それは聞いてないw

ルールに書いてないとは言えそれはどうなの。(ネタバレにならない範囲の心の叫び)

しょっぱなから誰もが考えつくであろう「とある作戦」。それを主軸に展開させていく脚本は好感が持てる
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