ききさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

きき

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害虫(2002年製作の映画)

4.0

たまの石川さんと宮崎あおいさんのくみあわせを考えたひと天才。
少女特有の無邪気な残酷さ。
ラストは解放なのか罰なのか。

ユンヒへ(2019年製作の映画)

3.5

物語はとてもゆっくりと、なかなかはっきりした輪郭をみせず、ぼんやりと淡々とすすむ。
それがとてももどかしいんだけど、セボムの無邪気さでいろいろ救われていたような気がする。
後悔はしていないことを、ほん
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無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

4.0

華奢なチェン・イェンフェイさんが子どものように笑って子どものように泣くのが痛々しくて、とても苦しかった。
あの終わりかたはとても意味があったとおもう。やったほうが忘れてしまうことはあってもやられたほう
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シークレット・マツシタ/怨霊屋敷(2014年製作の映画)

3.5

私はわりとホラー映画を真正面からめちゃくちゃこわがってみるほうですけれども、さすがに額に漢字一文字かかれるとどうしても笑っちゃうよね!キン肉マンかクラウザーさんにしかみえないよね!
積み木あたりまでは
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マザーズ(2016年製作の映画)

3.5

映像はすごくきれいだけれど、ずっとどんよりしていて、じっとりと不穏でじんわりと不快感をあおってくる。とりあえずなぜすぐ病院にいかないのか、とたぶん10回くらい思ったり、ビョルン・アンドレセンがまた絶妙>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

愛情たっぷりなことはよくわかるけど、それにしても両親のあのあけすけさや天真爛漫さは思春期の娘にとっては相当なしんどさだろうな、と思いながらみた。
わりと感情的な大人が多すぎるし、試験の例外も多すぎない
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.5

愛したひとからふっと一瞬でナチュラルにあっさり興味を失っていくところがいちばん怖かったかも。
アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズの重厚感はやっぱりすごい、格別だなあとおもいました。そして『最後の決
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真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)

3.0

陽キャなのか隠キャなのかパリピなのか中2なのか選民思想なのか自己肯定感が低いのかぜんぜんわからなくて、でも今を生きる若者たちの内側ってこんな風に錯綜してるのかなと思いながらみた。
おもしろくなる要素は
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DANCING MARY ダンシング・マリー(2020年製作の映画)

3.5

いろいろチープで変拍子な感じで、思いのほかぬるっと楽しめました。NAOTOさんがちょっとつかみどころなくてEXILE臭を消すのもとてもうまくて、なんだかおもしろい存在感。
ずっとふたりが手をつないでい
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コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

3.5

それぞれのキャラクターの役割がきっちり決まっていて、フェイクとどんでん返しがあること前提でみていても、ちゃんと毎回おもしろいのがやっぱりすごい(そして毎回魅力的なキャラがどんどん増えていく)。
そして
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.5

黒島結菜さんがいい。すごくいい。井上祐貴さんもナチュラルに善人な感じがにじみでていてとてもよかった。
自分の選択を咀嚼して受け入れていく話だったと思う。私はあまり共感できなかったけれど、いまの若者たち
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サンダーバード55/GOGO(2020年製作の映画)

3.0

作品への愛と熱量とリスペクトをともかく感じながら、こういう話だったのかと思いながらみた。ストーリーはなんだか支離滅裂なところもあったけれども。
ペネロープさんのうつろな目と邪気のない傲慢さはやや怖いが
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夜空に星のあるように(1967年製作の映画)

4.0

ものすごくいきあたりばったりで、ものすごくふんわりとポジティブに流されていく感じがすごい。悲愴感がぜんぜんない。
おかあさんがものすごく豪快に幼子から目を離すので、そこはものすごくひやひやしながらみた
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皮膚を売った男(2020年製作の映画)

3.5

アート無罪の許容範囲を問うような問わないような、アートの本質を問うような問わないような。けっこうすごいことがいろいろと起こるが終始淡々と描かれていく。
結末はしっくりくるようなこないような、みやすかっ
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truth 〜姦しき弔いの果て〜(2021年製作の映画)

3.5

へんな着地!とは思ったけど結末にいたる会話劇は、それぞれのキャラがわかりやすくてとてもおもしろかった。
でもちょっと思考が老けていて、もっと年上のひとたちの会話をきいているようでもあった。いまの35歳
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弟とアンドロイドと僕(2020年製作の映画)

3.5

豊川さんと安藤さんがきょうだい、森のなかにぽつんとたたずむ廃病院、マッドサイエンティストが作ったっぽいわけのわからない装置、とつぜんのアンドロイドなど、好きな要素はたくさんあったのに、それらが合体して>>続きを読む

アレックス STRAIGHT CUT(2020年製作の映画)

3.5

オリジナル未見。straight cutのあと配信とかでオリジナルみようかとおもっていましたが、ちょっともういいいかも。オリジナルまでみる体力はないかも。そうおもうくらい、みていて消耗した。
これ時間
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魔界転生(1981年製作の映画)

3.5

だいぶデタラメで、え何でいまキスしたの?とかそんな裸ばかり映すことないんじゃ・・・とか、私が子どもだったころ、なんとなく親にかくれてみていた2時間サスペンス再放送(土曜の真っ昼間にやたら裸と死体がでて>>続きを読む

99.9-刑事専門弁護士‐ THE MOVIE(2021年製作の映画)

3.5

ドラマはぜんぜんみていなかったのですが、犯罪者役のR指定みたさに鑑賞。
R指定さんはちょっとしかでていなかったけど、杉咲花さんがとても(うるさくて)かわいかった。
なんでいつも同じスカートはいてるのか
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

たぶんわざとだとおもうけど、ときどきカメラワークがぎこちない。会話もけっこうぎこちない。そのぎこちなさが、ちょっと居心地の悪そうな登場人物たちによくあっていてよかったとおもう。
ひとの関係性のすきまを
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

3.5

たしかにすごくきらきらした宝物みたいな時間だったかもしれないけれど、そういう旅にでるしかなかった過酷な背景がどうしてもたしかにあるし、ものごとの善悪も倫理も教えてもらえない子どもたちの状況をおもうと、>>続きを読む

COME & GO カム・アンド・ゴー(2020年製作の映画)

3.0

うっすらとつながりのあるひとびとが、それぞれの日常をそれぞれなりに過ごす、それ以上でもそれ以下でもないけれど。
日本てへんな国だなあとおもったりおもわなかったり(でもほかの国のこともよく知らないから日
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.0

『悪なき殺人』というけれど、悪意はなくもないのでは・・・とおもいながらみた。
話のはこびかたがとてもうまくて、人間の滑稽さとか愚かさとかを半分笑いながらおもしろくみていたけど、いや私ひとのこと笑えるの
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

4.0

むきだしの自然の中で、無邪気な子どもたちの未熟でいびつな組織がしずかに狂ってゆく。
自然の荒々しさが映画にものすごい力強さを与えている反面、この撮影めちゃくちゃ危険だったのでは、と思うシーンもある。
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

トーマシン・マッケンジーとアニヤ・テイラー=ジョイはもちろんすばらしかったし、スタイリッシュな映像やファッションとかインテリアとかとてもていねいに作りこまれていてみていてとてもたのしかった。
でもやっ
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あなたの番です 劇場版(2021年製作の映画)

3.5

それっぽい匂わせと、おもしろ演技合戦をたのしむための劇場版で、それ以上でもそれ以下でもない潔さ。
あの子のキャラがぶれぶれなのがもったいないとは思いますが(好きな役者さんだけに)でも彼女もきっと揺らぎ
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最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

4.0

すっとぼけたゆるさとゴリゴリのアクションの融合がすごい。ものすごい。げらげら笑いながらみれる殺し屋の日常っていうテーマの発見がまずすごい。そしていろんなフラグをきちんと回収していく丁寧さもすき。
岐阜
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

すごくどきどきしながら前のめりにみていたので、うわぁ・・・てなりました。多くは語らず、でも閉じたわかりづらさもなく、いろんなパーツがぴたりとはまる感じ、ものすごく好き。
いろんな生きづらさの話かなと思
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

3.5

とても繊細で、やや説教くさくもあるけれど、やさしさやおおらかさがそこにはあって、ときどき色づく世界とモノクロの世界の対比がとても美しかった。ピーター・フォークの説得力もすごい。
図書館に天使がたくさん
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ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

4.0

ファンタジックな話かと思っていたが、驕りの恐しさとか自己肯定感が強すぎるゆえの暴走とか身につまされるところも多い。そして含蓄たっぷりな話をわかりやすいエンターテイメントに仕上げているすごさと、アニメー>>続きを読む

遥かな時代の階段を(1995年製作の映画)

3.5

現在は、のどかで散歩にぴったりな大岡川がだいぶ恐ろしい場所になっていましたが、濱マイクシリーズでいちばん好きかも。大岡川の河口はけっこう様変わりしたので懐かしさもあり。
少年・濱マイクが笠原秀幸さんに
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.5

美しく生まれた少年の、その美しさと若さだけを喰いつくされるようにあからさまに消費されていく様子がなまなましくて、いろいろ考えてしまう。
いつかは失われる若さと中性的な美しさだけを求められるのは、ものす
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我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

3.5

なつかしさと恰好よさと南果歩さんの美しさと。しかし濱マイク、探偵としてけっこうだめなほうだとおもうんだけど(いやその尾行やその侵入はすぐばれるんじゃ・・・というハラハラ感)、そのうまく進まないもどかし>>続きを読む

罠 THE TRAP(1996年製作の映画)

3.5

でたらめに破綻しているとこもたしかにあるんだけど、やっぱり永瀬正敏さんはでたらめに恰好よかったし、山口智子さんとか夏川結衣さんとか女優さんたちもともかくめちゃくちゃきれいだし、ジャジーな音楽でテンショ>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

こういう話にありがちな押しつけがましさがなく、すっきりフラットに飄々とすすむ、めちゃくちゃおもしろい映画だった。
それ蛇足じゃないかなあってところでさらっとみごとに伏線回収していく巧みさよ。
半年後と
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半狂乱(2021年製作の映画)

3.5

いやいやそんなことある?と思うところもあったけど、ものすごい熱量で駆け抜けていく感じはすごかった。
承認欲求の恐ろしさと、人のせいにしがちな未熟さと、何者にもなれない焦燥と。
半狂乱というとき、すでに
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