撮影大変だったろうなぁという迫力は伝わってくるものの、原作の素晴らしさには敵わない。2時間くらいにまとめてしまうにはやはり無理があったのでは。阿部さんの凍ったところ、夢に見るレベル。
若い頃の2人が本当に瑞々しくて。それだけに限界まできてしまった現在との対比が際立つ。最後のライアンの背中。かなしいね。
ストーリーだけとると、なんてことはないというか、ステレオタイプな女スパイの一生って感じだけれど、映像美と主演2人の圧倒的な演技にもっていかれる。まさに魂と魂のぶつかり合いのようなシーンの連続。妖しくも>>続きを読む
とにかく安藤さくらさんが素晴らしかった。家族という言葉の持つ安心感、平和、日常的に。そして凶暴性、残酷さ、孤独。繋がる。絆。檻。多面的に描かれていて、後半のひっくり返しっぷりがすごい。ずーんと後に残>>続きを読む
2を先に見てしまったからなぁ。自分が残念。けれども忘れるように努めて鑑賞。このどんでん返しを、素で味わいたかった。テンポの良さと魅せ方はやはりすごい。かえすがえすも2を先に観たのが悔やまれる。
こういう群像劇は大好き。自分もこんないきつけのお店が欲しいなぁ。マスターのお店「めしや」に集まるいかにもワケありの人々。人はやっぱり関わりあいながら変化していくもの。ちょっとずつ前に進んでいく様子が心>>続きを読む
ギレルモ監督のダークファンタジー?結構ホラーな気もする。内戦下のスペインで独裁をふるう大尉の義娘として連れてこられたオフェリア。地下にある魔法の国の王女でもある彼女は元の世界へ戻るための試練を受ける。>>続きを読む
スターリンの大粛清時代のお話ということだが、暗喩的に描かれているので大部分はそこまで重苦しくない。背景はあくまで背景に、芸術村と呼ばれる美しい地方の田舎町で、10年ぶりに帰ってきた男。革命の英雄である>>続きを読む
思ったよりもかなりコンパクトにまとまっていてちょっとビックリ。アナザーストーリーはそれはそれでいいんだけど、羽が戻ったところで再度びっくり。国王が悪すぎる…。
デンマーク映画というのも初めてかも。アフガニスタンでの作戦。隊長の判断が問われる数々の場面。ドキュメントのような作り方で引き込まれる。守るべき隊員の命と、民間人の犠牲。母国で待つ子どもたちと、現地で危>>続きを読む
朝鮮戦争で生き別れになった妹と父を待ち続けるドクス。家長制度の中での長男の意識の強さがなんだか哀しい。ドイツへの出稼ぎ。ベトナム戦争。辛い時代を生き抜きながら家族を支え、父とに約束を頑なに守り続けたの>>続きを読む
英国紳士のスパイもの。英国紳士といえばコリン・ファースでしょ。アクションシーンの魅せ方がすごい。そしてふざけた音楽の使い方もすごい。まさかの威風堂々で花火とは。変な方向に、迷わず突き抜けた感がある。賞>>続きを読む
ホラーなんて見たのはかなり久しぶりだったけど、怖い怖い。エスター役の女の子の演技力に脱帽。表情の消し方とかすごかった。それにしてもなんていうか、女対女なら勘で気づけるのに、なんで男は丸め込まれるのか…>>続きを読む
タランティーノのバイオレンスが爆発している作品。といってもかなり骨太の作りで、各章立てしてストーリーを進める構成で、南北戦争直後のアメリカの問題を浮き彫りにしている。憎しみあいと殺し合いの果て、ラスト>>続きを読む
惜しむらくはないの1があるのを気付かずにこちらを先に見てしまったこと。単体でも十分面白かったが、明らかに1のストーリーが布石になっているので、今から1を見るのも躊躇する感じ。極上のショーでした。ブラボ>>続きを読む
悪い人じゃないのにどんどん深みにハマっていく男がこんなに似合うのはライアン・ゴズリングくらいだよなぁ。独特の雰囲気がぴったり。絡みあった糸がもつれにもつれ、15年後の子どもたちにも影響が及んでいく。そ>>続きを読む
なんとも切ない純愛物語。大人たちにはひと夏の恋と断じられたアリーとノア。2人の話を老女に語って聞かせる男性。全てが明らかになってからは、あまりに悲しく重苦しい。若い頃の輝きが眩しければ眩しいほど、悲し>>続きを読む
何気に劇団新感線はお初かも。かなり豪華な役者陣を揃えたこの作品だけど、古田新太さんと高橋克実さんが群を抜いて存在感を見せつけている。ストーリーはかなり重いけれど、橋本じゅんさんのゲイネタと人犬の雰囲>>続きを読む
戦後50年以上もの間機密扱いだった、エニグマ解読を果たした数学者の孤独な人生の話。天才の孤独というのは分かりづらいものがあるけれど、本人に悪気がないのに周囲とすれ違っていく様が痛々しい。それでも出会っ>>続きを読む
意味深なラスト。原作ファンとしては気になるところ。結びでどうなるのか…。DVD化はいつ頃かな。
なかなか観る機会がないままになっていたけれど、ようやく視聴。原作の熱量そのまんまに熱い青春映画に仕上がっていた。一見地味に思われがちなカルタだけれど、競技としての過酷さと和歌の奥深い面白さが存分に描か>>続きを読む
強烈。すべてが強烈。前半、鬼軍曹の罵詈雑言のバリエーション。圧倒される。よくもこんなに考えついたものだ。一転してベトナムでの戦争シーン。兵たちの鬼畜っぷりが、まさに戦争の真実なんだろうと思わされる。戦>>続きを読む
前作と続けて観たからか、ちょっと中だるみしちゃった。GANTZの謎は解けないままなのか。こういうラストも意外と好み。
40年間住み慣れた家を売るという大仕事。今までのこと、これからのこと、夫婦の関係、諸々のことに向き合わないとできることじゃない。並行して起きる事件で、熱に浮かされた状態のように追い立てられる気持ちと、>>続きを読む
魔法のミシンで縫った靴を履くと持ち主に変身できる。こういう能力をふと手に入れた時に人はどうするのか。御誂え向きに、無軌道に楽しみ、事件に巻き込まれ、力を上手く使って解決する、ありがちなストーリーだけれ>>続きを読む
ベルギー映画ということなんだけれど、フランス文化圏にも入るからか、なんとも風刺的な…ブラックユーモアに溢れた作品。キリスト教の世界観を皮肉っているんだけれど、父親である神様に横暴っぷりダメっぷりはかな>>続きを読む
酸いも甘いももかみわけた敏腕弁護士。いくつかの担当事件が繋がっていくうちに、悲劇が起こり、自分の身も危うくなっていく。無罪のものを裁く怖さや、良心の呵責を感じさせない純粋な悪について悩む姿は、法の限界>>続きを読む
呉、広島を舞台にした戦争映画なだけに話の行く先は分かっているんだけれど、悲惨さ無残さ虚しさを描きつつも、どこか温かく優しい。生きていく上で発するエネルギーがしっかりと含まれている。過酷な時代でも、助け>>続きを読む
70代でこんな作品を作れるなんてスピルバーグ恐るべし。いろいろオマージュがあったみたいだけど、とてもじゃないけど全部把握はできておらず…。それでも十分楽しめた。せっかくなのでMX4Dで鑑賞。テーマパー>>続きを読む
こういうコメディタッチのものを観たのはかなり久しぶり。CIAで内勤しているおばさんが大活躍するスパイもの。いちいち、きっちり笑わせてくれる。そしてみんな愛らしい。何も考えずに楽しめる作品。
警察対大企業のよくある構図だけれど、テンポの良さとキャラ立ちの強さとで、久しぶりに刑事ものを楽しんだ気がする。何度も笑った笑った。
一年で一番幸せな日クリスマス。一年で一番幸せにならねばならないクリスマス。この妙なプレッシャーは何なんだろう。家族全員が問題を抱え、家族同士もわだかまりを抱え、それでもこの日だけは幸せに迎えようと各々>>続きを読む
レスリングに人生を捧げた男の人生の後半。娘にも愛想をつかされ、身体はガタがきて、恋愛もうまくいかない。良かった時代はいつの間にか過ぎ去り、それでも今後どう生きていくのか…。自業自得とはいえ、哀しく苦し>>続きを読む
ちょうど半年前くらいにダンケルクを観たところで、そこにつながる内容だし、オールドマンだしと思って鑑賞。特殊メイク凄すぎる。オールドマンの演技も凄すぎる。最も苦しい時代の英国。綱渡りのような政策。それ>>続きを読む
後編もなかなかの見応え。謎解きの面白さに加えて、家族や仕事に対しても考えさせられる。決着がついてからが冗長な気もするが、全般的にはよかった。