キリコさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

誰も知らない(2004年製作の映画)

4.5

正月から観る映画ではない(のに一日に二回見てしまった)。二回見ると精神へのダメージがすごいです。誰か彼らを助けてあげて〜!

母親(YOU)、怒っても怒鳴らず暴力を振るわず人格を否定せず、子供の目の前
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.2

久々鑑賞。切なすぎて正月に観るべきものではない。
「選ばれた存在である」という幻想に縋り、大切な女性を「本当の人間」の真似事で失った上に、自分はありふれた者であることが判明。真の特別な存在のために動き
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

新年初映画館。満足。
脚本がしっかりと練られていて、細かい部分まで観客に親切な映画という印象だった。ストーリーがすごくなめらか。音楽がすばらしかった。観てからサントラヘビロテしてます。落ち着く。
宇多
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ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

3.5

2022年映画初め。『ラストナイト・イン・ソーホー』の前に見た。

思ってたのと全然違った。宇多丸さんがミッドサマーの関連映画かなんかとして名前を出していたので、大名作『ウィッカーマン』系雰囲気を持っ
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

4.5

やっぱりおもしろい。2021年映画納め。

6月26日追記
ラスト15分のために2時間30分があるなぁ。
シャワーシーンは『サイコ』、逃走やコスティガンの葬式から歩き去る女は『第三の男』のオマージュを
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

4.0

”face”bookってそういうこと!?ルッキズムの権化がよ!

頭の回転が速いかわりにどうしようもないソシオパスの人、現実世界では近付かないようにするけどフィクションの中にいる分には好きです。
ショ
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48時間(1982年製作の映画)

3.4

特に感想なし。エディ・マーフィが人質にされてるのに即撃つところがよかった。
このときのエディ・マーフィ、21歳……?

ハンコック(2008年製作の映画)

3.5

結構おもしろくて満足した。展開が非常にはやく、ダイジェスト版を見ているみたいだった。前半の、ハンコックが改心仕草を身につけるまでの過程をもうちょっと見たい。後半のトンデモ展開よ。
二人の距離が近付けば
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.0

意外と前向きだ。『キャスト・アウェイ』くらい酷い目にあう(酷い目にあってはいるけど)悲壮感ある作品かと思っていた。どちらかというと『カメラを止めるな』くらいのノリのシーンもあり、わりとサラッと観られた>>続きを読む

若草の頃(1944年製作の映画)

4.0

ジュディ・ガーランドの歌は最強。ストーリーで退屈したとしても、彼女の歌が始まるだけで画面がウワーッと華やかになる。あんなに美しい歌が響く家へと帰る父親のなんと幸せなことか。
時代に似合わず肉食系の姉妹
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にんじん(1932年製作の映画)

3.6

ジュリアン・デュヴィヴィエの映画はおもしろい。
虐待だーッ!

ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

3.6

ミッションインポッシブルシリーズ復習3本目。冒頭からハードな展開で、2の路線とは決別したことを教えてくれる。
終盤めちゃ長リムジンが出てくるところで笑ってしまった。長い車の異物感っておもしろい。
医師
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ラ・ブーム(1980年製作の映画)

3.0

『禁じられた遊び』のブリジット・フォッセーが母親役を演じられるくらい大人の女性になっていてしみじみ。

ノットフォーミー。登場人物全員にイライラしちゃった。主人公父も浮気しといてコメディリリーフぶって
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バックドラフト(1991年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「ああ、バックドラフト?消防士のデ・ニーロが火を消したすぎて放火してるやつでしょ?」というめちゃくちゃ印象に残るネタバレを食らって早数年。いつまで経ってもネタバレを忘れられないので仕方なく鑑賞。

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ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

4.3

汗だくのルトガー・ハウアーの顔が良い。タイレル博士殺しのシークエンスは特に蝋燭の光に汗がぎらぎら照らされているのがすごくいい。哀れでフェティッシュ。
ライティングと構図がずーっとかっこいい。

フラッシュ・ゴードン(1980年製作の映画)

3.2

逆におもしろい映画。子供向けみたいなシナリオのわりにやたらお色気サービスシーンが多い。

フラッシュ・ゴードンの服に「FLASH」って書いてあるのわかりやすい。なぜかボールを渡されるとめちゃくちゃ戦闘
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

3.8

(2021年12月7日)久々に観た。

マシンガントークのコメディの合間にムッソリーニのポスターが貼ってあったり、反ユダヤによる嫌がらせや、アーリア系を茶化した演説が入ったり、不穏さが忍ばされてい
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ランダム・ハーツ(1999年製作の映画)

3.3

markし忘れ。
航空機事故で墜落した飛行機に、出張と偽った不倫旅行中の妻が乗っていて……というシチュエーションが抜群におもしろい。ただ、冒頭で全ての事実が判明し、隠された真相などは特にないので、劇的
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ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)

3.6

俳優も衣装も音楽も美しい。オリビア・ハッセーかわいい。ハッセーの美しい黒髪が中世の衣装の良さをより引き出していると思いました。

ストーリー、ちょっと立ち止まって考えろと言いたくなるほどの恋する少年少
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リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

3.5

若い頃のブラッド・ピット、 若くして死ぬ顔をしている。(矛盾している文)
車で線路を走るシークエンスが白眉。レールに沿って進むという無鉄砲。

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

昔からよく知っている地域がドンドン破壊されていき、なんだか感心のような気持ちが湧き上がってきた。

内閣周辺のウダウダを見ているだけで楽しい。とんでもない緊急事態なのに、わざわざ服を着替えたり、お偉方
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.6

強化版『暗くなるまで待って』。良作。地下室のくだりがキショすぎて、主人公とおじいちゃんのどちらに感情移入すればよいかわからなくなりおもしろかった。

トータル・リコール(1990年製作の映画)

3.5

死に方がいちいち痛そう。「夢」であることが示唆されつつも特に現実に帰ったりはしない、どこかもやっとする終わり方。現実世界の妻がかわいそうである。

パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)

3.4

「こんな上司は嫌だ」すぎて逆におもしろくなってしまった。いろんな失言政治家の顔が浮かぶ。シェルショックは第一次世界大戦のときにはすでに社会問題になっていたんだから知らないはずないだろうに、患者に冷たく>>続きを読む

フォーカス(2015年製作の映画)

3.5

以前に午後ローかなんかで見た覚えがあった。
そんなギミックがありうるかよ!と思うけど、テンポが良くて盛り上がりがちゃんとしているのでおもしろく見られた。尻すぼみに終わるのが残念。マーゴット・ロビーがか
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(1954年製作の映画)

4.5

ニーノ・ロータは天才。
孤独と人生の虚しさ。
イル・マットの登場シーンがすばらしかった。ジェルソミーナが修道院で楽しげだったのは、「この世の全てが役に立つ。それは神だけが知っている」という励ましが生き
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.4

ガガのShallowはよかった。
映画自体はあまり合わず退屈してしまった。男女どちらの内心も掘り下げきれていないというか、人物を説明するほとんど全ての要素に既視感があった。リメイクだから仕方ないのか?

暗くなるまで待って(1967年製作の映画)

3.6

タイトルからロマンチックコメディだと思ったらサスペンスだった。暗闇の使い方が楽しい。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.1

ユーゴスラビアの戦争叙事詩。1時間を越えたあたりからたまらなくおもしろい。「戦争が終わったことを伝えずに地下に閉じ込め続ける」というシチュエーションと狂乱の結婚式がよかった。設定的にもっと重く濁った同>>続きを読む

悪い種子(たね)(1956年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

サイコパス映画。舞台の映画化だからか場面転換が少なかった。被害者母(アイリーン・ヘッカート)の演技が良かったな。主人公(ナンシー・ケリー)の火事の後の狂乱もたまらなくよかった。
ヘイズコードの弊害でつ
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アリス(1988年製作の映画)

3.4

不気味だった。見続けるのに精神力が必要。子供がこんなの観たら泣く。でも冒頭から子供向けじゃありませんよと忠告してくれるので優しい。
ドラッギーというよりただただ不安になる感じ(バッドトリップってこんな
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ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

3.3

久しぶりに見た。「つまらない」という印象が強すぎてどんな話だったか全然覚えていなかった。記憶ほどひどくはなかったけど、やっぱり展開ありき見せ場ありきの行動の不自然さが気になってしまう。2のイーサン・ハ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

3.6

久々に見た。記憶に残るシーンが多い第一作。ヒロイン枠で登場した女があっさり死ぬのが衝撃的だった。水槽破壊と有名な吊り下げシーンが好き。

パラノーマル・アクティビティ(2007年製作の映画)

2.5

ホラーに詳しくない私でも名前だけは知っていたから、きっと名作なんだろうと思っていたのに!

退屈で10分が1時間くらいに感じた。カップルのくだらない喧嘩を延々と見させられる上、肝心の心霊現象も地味すぎ
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.5

いろんな情報が出てきては消えていくので、ちょっと見るのが疲れた。藤本タツキが好きそうな映画。

怪物登場シーンでなぜか笑いが出ちゃった。葬式でブラックコメディーするな。
隔離病棟でヒョンソからの電話を
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.6

期待してたほどサイコじゃなかったな。
撃たれた老人がテクテク歩き回るシークエンスが怪奇的でよかった。
ポスターに使用されているバスタブのカットが最強。