Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

異人たちとの夏(1988年製作の映画)

3.6

シナリオライター。急に何かが大写しになったり、大きくぐいーっと動いたりするカメラに大林作品っぽさを感じる。浅草駅。うなぎ。手焼きせんべい。浅草演芸ホール。片岡鶴太郎さんの父親像と秋吉久美子さんの母親像>>続きを読む

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.2

大根さんこのパターン好きだなと感じる展開。内容はタイトル通り。構図は『モテキ』と似ていて唐突さは『SCOOP!』と似ている。業界。起承転結の転が急転直下。違う映画が始まったかと思うほどの温度差。非現実>>続きを読む

世界で一番ゴッホを描いた男(2016年製作の映画)

3.7

複製画を描き続けて20年。もっと雑に作られているのかと思いきや本格的。買値と売値。本物と複製。その差を知ったときの表情が印象的。お墓参り。「写真を撮れば?」に笑顔で対応する人柄の良さ。人を魅了するゴッ>>続きを読む

パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

3.7

作品1本の中での温度差がすごい。たくさんの要素が集まった欲張り感。少しずつ何かの気配を感じさせ、ある一点へと集約していく研ぎ澄まし描写。雲の中から一気に外へ飛び出す感じ。ある意味ジェットコースター。小>>続きを読む

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

3.5

サガンの『悲しみよこんにちは』とタイトルが似ている。内容は別物。原題は『Estiu』=夏。大筋が読めてしまうので邦題はもう少し控えめが良かった。ラストシーンで全部持っていく系。過程があるからこそ映える>>続きを読む

いちご飴(2020年製作の映画)

3.2

絵とタイトルの印象から想像した内容とはずいぶん違った。子供目線がキツい。逃げ出したくなる。手。鼻歌が耳に残る。

待つには遠すぎた初恋(2018年製作の映画)

3.4

通訳係。言葉の壁。それを利用したからくり。短編ならではの直球が良い。お姉ちゃんは不要かも。主人公の笑顔を見られればより良かった。

猟奇的な彼女(2001年製作の映画)

3.4

韓国映画ならではの凄みと言うよりは日本映画のラブコメに近いノリを感じた。電車。ホテル。お酒。留置所。脱走兵。メリーゴーランド。指はじきを怖がる彼女がとても可愛らしい。スカッシュ。剣道。靴の交換。キョヌ>>続きを読む

(2017年製作の映画)

3.5

短く差し込まれる映像が物語る彼の現状。台詞で分かる二人の過去。そして彼女の現在。優しさの伝わる会話。うなじ、前髪。26分に詰まったリスタート。

僕の彼女はサイボーグ(2008年製作の映画)

3.0

記録漏れ。小出恵介さんを見つめながら並行に歩く綾瀬はるかさんが可愛かった記憶。

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.4

ジャズっぽいオープニングの音楽が格好いい。モノクロ。いくらでも暗く重くなりそうな内容を軽快な音楽が中和してくれる。フランシスは雑でプライドが高い。でも憎めないキャラクター。ATMへと走るシーンが印象的>>続きを読む

あの日々の話(2018年製作の映画)

3.0

『恋の渦』や『At the terrace テラスにて』を思い出す空気感。人間の嫌な部分を生々しく描き出しながら加速していく系。カラオケボックス。どこかの大学サークルの代表選挙。大学生もしくはOB。年>>続きを読む

ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.4

ボーイズⅡメン懐かしい。全体的に下ネタ要素強め。国務長官という設定とシャーロット(シャーリーズセロン)の人間らしいキャラクターに差があり驚く。エミネムTシャツ×クラブはヒヤヒヤした。今どきらしい時事ネ>>続きを読む

人情紙風船(1937年製作の映画)

3.5

まだ当時はこういう服装と髪型で生活していたのだろうかと錯覚しそうになるほどのリアルさ。建物も含めて作り物感が少ない。映像に映像が重なり、さらに次の映像が重なって場面の変わるシーンが印象的。画質音質が悪>>続きを読む

家へ帰ろう(2017年製作の映画)

3.6

右足のツーレス。最後のスーツを届ける旅。アルゼンチンからポーランドへ。1センチたりとも足を踏み入れたくない大地ドイツ。解きほぐされていく偏屈さ。きっとそうなるだろうと分かっていても響くものがある。現在>>続きを読む

インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

3.7

もっとスポーツ色の濃い映画かと思いきや、マンデラ大統領のエピソードもしっかり描かれていた。モーガンフリーマンの安定感。アパルトヘイトがワードとして何度も登場。人種差別描写に偏ることなくバランスがいい。>>続きを読む

アーカイヴ(2020年製作の映画)

3.5

舞台は日本。扉など所々に謎の日本語。こういう映画あるある…ナンバープレートのデザインは日本に寄せてこない。顔にペンキ塗ってウェットスーツ着ただけみたいなJ3の造形が生々しい。エヴァンゲリオンのプラグス>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.6

名犬トト。ものすごい竜巻。セピアからカラーへ。ディズニーアニメを実写化したようなメルヘン感。工夫の感じられる仕掛けの数々に驚き。童話的であり大人にも伝わるメッセージ性。視聴後、本作の背景を知りたくてい>>続きを読む

HOMESTAY(2022年製作の映画)

3.2

髪を切る前と後の変わりっぷりがすごい。別人に見える。滑舌。お話としては設定と映像に差があり説得力に欠けた印象。共感しづらい。もちろん本人にしか分からない悩みというものはある。視野が狭くなるときだってあ>>続きを読む

ドン・ファン(1970年製作の映画)

3.5

木で出来た大きな操り人形。子どもの頃に見ていたらなかなか怖かったと思う。今見ても割と不気味。残酷かつコミカル。人形ゆえの無表情が効いている。どうやって撮影したのか気になる。人形の中には人が入っているら>>続きを読む

フード(1993年製作の映画)

3.8

演じているのは人間。ストップモーションアニメーションのような動き。ときどき作り物。朝食。舌にお金。目のスイッチ。足を蹴ってナプキン。交代。連鎖。ランチ。食べ物ではない食べ物。なんでも食べる。どんどん食>>続きを読む

フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

3.0

ストーリーはとても分かりやすく現代にも通じるテーマ。勧善懲悪で言うところの懲がなかなか衝撃的。これをやってしまうと、結果的に一座の側の品位を貶めている感じがして複雑。人は見た目で量れない。本当の怪物と>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.4

実際にご夫婦のお二人。静かな静かな序盤。呼吸の音すら気になる静寂。台詞なしで設定の伝わる描写が上手い。ロケットのおもちゃ。釘。キッチンタイマー。めちゃくちゃよく聞こえそうな器官。出産という要素が緊張感>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.3

思っていたよりすごいというのが第一印象。不老不死とはいえ首を切られても生きていることに驚き。多くのことを説明してくれる字幕。なるほどと納得のいく箇所よりは謎が多い。キャラクターたちの独特な喋り方(フラ>>続きを読む

大魔神逆襲(1966年製作の映画)

3.2

三部作の三作目。大人メインの時代劇テイストから少年たちの冒険モノへと変化。魔神の山。岩だらけ。丸太渡り。あわ餅。いかだ。鷹。流れる血。来るぞ来るぞ…からの待ってました大魔神登場シーン。今回も人間をそっ>>続きを読む

大魔神怒る(1966年製作の映画)

3.3

三部作の二作目。怒りで顔の赤くなる武神像。前作同様またしても破壊される運命。こりゃ大魔神も怒りますわと納得のストーリー。話の展開は割とサクサク。海割り。迫力パワーアップ。人間の置き方が優しい。神様と呼>>続きを読む

大魔神(1966年製作の映画)

3.3

三部作の一作目。音楽担当は伊福部昭さん。通りで序盤からどことなくゴジラを感じる音楽。武神像の額に打ち込まれるタガネ。流れる血。光の球移動。無双状態。火消し。神の怒り。涙。表情の変化。土。大魔神登場まで>>続きを読む

(1954年製作の映画)

3.5

ザンパノとジェルソミーナ。1万リラ。鎖芸。太鼓。スープ。綱渡り芸人のイルマット。修道院。時計。ラッパ。ストーリーの上手さ。純文学のよう。ずっしり系。技巧に技巧が重ねられていく流れはさすが。道というタイ>>続きを読む

ふたり(1991年製作の映画)

3.6

石田ひかりさんのふわっとした話し方。男性陣のあえてそうしているっぽい棒読み感。現世なのかあの世なのか分からなくなる雰囲気。ボタンのほつれ。とんでもないことが起こっているのに奇妙な会話を繰り広げる父と娘>>続きを読む

Girl/ガール(2018年製作の映画)

3.8

天使を見ているようなオープニング。男女の肩の違い。テーピング。挙手。理解のある家族、親族。進んだ医療。外見の葛藤。そわそわ落ち着かない表情。手の仕草が繊細。よりによってバレエ。女子軍団。3本目の足。善>>続きを読む

キャスパー(1995年製作の映画)

3.5

記録漏れ。子どもの頃に何度か見た。テヴォンサワが登場するシーンは今でも覚えている。

僕は妹に恋をする(2006年製作の映画)

2.0

記録漏れ。よく揺れるカメラ。長すぎる間。浅野ゆう子ママの威圧感。

野獣死すべし(1980年製作の映画)

3.5

松田優作さんと鹿賀丈史さんの演技の熱量がすごい。ギラギラ感。特に松田優作さんは本当にそういう人に見える。隙がない。狂っているというよりは病んでいる感じ。フラメンコ。急にトーンの変わる「寝ますか」が印象>>続きを読む

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

3.5

西口彰事件を題材にした映画。逃亡生活。三國連太郎さんと倍賞美津子さんが同じ画面に写っているシーンはどれも色気がすごい。特に露天風呂シーンは印象的。弁護士パートは実際に事件のあったアパートの向かいの部屋>>続きを読む

浮草(1959年製作の映画)

3.5

紅白に塗り分けられたオープニングクレジットの文字。ストーリーと構図は割とシンプル。一場面ごとの迫力はさすが。大雨の中の喧嘩シーンが印象的。連呼される「あほ」。この時代にしては子役の泣き演技が上手い。駒>>続きを読む

の・ようなもの のようなもの(2015年製作の映画)

3.3

『の・ようなもの』とほぼ同じ構図の始まり方。あれから35年後。森田芳光作品に出演したことのあるキャストが続々登場。鈴木京香さんには台詞を含めて驚かされた。前作と比較するのは違うかもしれないけど、本作の>>続きを読む