KKMXさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

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レッツ・ロック・アゲイン!(2004年製作の映画)

4.7

 メスカレロスの中心人物、ジョー・ストラマーの晩年を描いたドキュメンタリー。メスカレロスのライブ映像とツアー中のストラマーの姿が50:50くらいの割合で進行する作りでした。


 80年代中頃、クラッ
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.3

いやはや、凄いガーエーでした。面白い-つまらないといった尺度の彼岸にあるような、説得力最強の作品。唸るしかないっす。


とにかくリアル!あの人間の尊厳など微塵も存在しないブラックな環境は既視感ありま
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冬時間のパリ(2018年製作の映画)

3.9

初アサイヤス。名匠と聞いていたためアンチポップで重厚な作品を期待したものの、浮気を軽く描いた艶笑噺でした。
鑑賞直後はイマイチでしたが、反芻すると結構面白い。後からジワる感じが趣深いです。これがエスプ
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男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995年製作の映画)

4.2

 渥美清存命中のラスト作。正月の新作に向けて鑑賞しました。

 42作目から事実上の主人公が甥っ子の満男になってかなりパワーダウンした印象を受けます。やはり、寅ちゃんみたいな超個性派の異界人の代わりと
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お嬢ちゃん(2018年製作の映画)

3.1

 う〜ん、散漫でさほど面白くなかったです。尺長いし。


 内容は好感が持てました。萩原みのりの存在感も良かったです。
 自分自身の嫌な部分を抱えられず外界に投影して、苛立って当たった後に自己嫌悪する
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枝葉のこと(2017年製作の映画)

4.5

 かなりグッとくるガーエーでした。ダルデンズばりのアンチポップな造りがかなり好みでした。


 主人公・隆太郎は整備士として働くも、人生を諦めており、投げやりに生きる男です。思い詰めた表情で孤独に毎日
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サンドラの週末(2014年製作の映画)

4.8

 相変わらずダルデンヌ兄弟作品はすっげーです。今回もブレない、希望の映画でございました。
 そして映像的にもかなり観やすい。劇伴不使用ながらも、効果的にロックナンバーを使用したりと、ダルデンヌ・マナー
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ロゼッタ(1999年製作の映画)

4.7

 ダルデンヌ兄弟が初めてパルムドールを取ったガーエー。これまで鑑賞したダルデンヌ作品群の中でもズバ抜けて暗くて重いです。


 アル中で廃人のような母親を抱えるロゼッタは冒頭で仕事をクビになる。金も友
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アメリ(2001年製作の映画)

4.3

途中まではヘンなガーエー!と思って観てましたが、正統派の作品として面白かったです。


微妙な家庭で育った少女アメリは、空想に逃げ込むしかなかったため、空想のプロみたいな大人になりました。空想は大事な
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

3.3

若い頃大好きな映画だった本作。ジム・ジャームッシュ初期作品群を観るまでは不動のベスト1でした。レオンが超カッコ良くて、あんな感じのロングコートを90年代後半は着ていました。

さて、ごぜ10でリバイバ
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少年と自転車(2011年製作の映画)

4.7

 ダルデンヌ兄弟ガーエーは相変わらず最高、今回も観応えマックスでありました。

 ただ、本作は何を血迷ったか劇伴が入るんですよね〜これはダルデニストとして興ざめでした。特にエンディングの切れ味に大きく
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ある子供(2005年製作の映画)

4.8

 ダルデンヌ兄弟が2度目のパルムドールを取ったガーエー。本作も相変わらずめちゃくちゃ面白かった!ダルデンヌ兄弟にしてはポップな造りで観易かったですし。

 とはいえ本作は相変わらずパンチが効いておりま
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.7

体調がイマイチなときに鑑賞したところ、鑑賞後に体調が大幅に悪化し、仕事を休むハメになったいわくつきのガーエー。まさにジョーカーの呪いだ…

そんな状態で観たからか、本作の感想はまおも(©︎マリさん🏄‍
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男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976年製作の映画)

3.6

つらいよ17作目。名作の誉れ高い作品とのことで劇場鑑賞しました。まおも(©︎マリさん:ま〜ま〜面白いガーエーの意)。

今回のマドンナは芸者のぼたん。水商売なのでどことなくリリーに近い印象を持ちました
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男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(1980年製作の映画)

4.0

 リリー3部作のトリを飾る本作ですが、結構シビアな内容でした。リリーが沖縄で倒れて、寅ちゃんがリリーを看病するために沖縄に渡るというストーリー。

 リリーのために身体を張って沖縄に飛んだのは寅ちゃん
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男はつらいよ 寅次郎相合い傘(1975年製作の映画)

4.3

 つらいよ4本目は劇場にて4Kバージョンを鑑賞しました。15作目のリリー3部作(4部?)の2作目にあたる本作は、相変わらずつらいよワールドを揺るがすスリリングな作品でした。


 寅ちゃんに限らず、人
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サクリファイス(1986年製作の映画)

4.8

 俺の憧れソビエト生まれのチェインソー、アートバカ一代ことタルコフスキー先生の遺作。スウェーデンでベル井のスタッフとともに制作された作品だそうです。
 本作はタルちゃん版『野いちご』と言えなくもないか
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.6

 噂通り難解な作品でしたが、直観的にはかなり伝わってくるものが多かったです。結構エモくて遣る瀬無いガーエーとの印象。いや〜面白かった。


 音楽家・サスノフスキーの研究のためソ連からイタリアに訪れた
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男はつらいよ 寅次郎忘れな草(1973年製作の映画)

4.3

 つらいよ3本目は11作目、有名なリリー3部作の1発目であります。

 噂に違わず面白い作品でした。リリーが色っぽくてカッコよくて切なくて、彼女が持っていきましたね。リリーが特別なマドンナというのも理
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続・男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.0

 つらいよ2作目。本作は寅ちゃんが生き別れた母親と会う話でした。母親役はミヤコ蝶々です。なんてファンキーな親子!さてさて、本作も1作目と同様観応えありました。


 マドンナ・夏子さんがとても良かった
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男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.0

 ちょうどシリーズが4Kリマスター上映されるため、まずは肌に合うかどうか試しにDVD鑑賞しました。結果、割と合いました。シェケナの時みたいにど真ん中ではなかったため、全作品鑑賞予定は今の所ないですが、>>続きを読む

真実(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 是枝監督の新作はおよそシネコンには似合わない作品でした。恵比寿ガーデンシネマや、文化村ル・シネマで上映されてそうな仏映画といった趣で、案の定客は超少なかったです。

 鑑賞中もまったりした雰囲気で、
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典座 -TENZO-(2019年製作の映画)

4.5

本作はもともと全国曹洞宗青年会が世界仏教徒会議というイベントで曹洞宗をプレゼンするため、空族とタッグを組んで製作されたガーエーです。なので、これまでの空族のテイストとはかなり異なる印象の作品でした。6>>続きを読む

雲の上(2003年製作の映画)

4.2

空族のデビュー作。8ミリで撮影されたため、古く見えますが公開は2003年だそうです。

地方都市の閉塞感は『サウダーヂ』や『国道20号線』と同じながらも、時代の濁流に飲まれる感じは直接的には描かれてい
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

2.5

いやー、生理的に合わなかった。うるさく感じて疲れてしまった。バトルシーンは迫力あって引き込まれたものの、全体的に受け入れがたく、キツかったです。


主人公・宮本を受け入れられるか否かで本作の評価は決
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

4.9

 さすがのダルデンヌ兄弟作品、イ・チャンドンも裸足で逃げ出す甘さゼロのハードドライガーエー。
 前々作『イゴールの約束』がポップさ0ならば、本作はポップさ−100です。今回は手持ちカメラ(?)で主人公
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イゴールの約束(1996年製作の映画)

4.6

 初ダルデンヌ兄弟。ドキュメンタリー出身監督の作品らしく、劇伴もなく生々しい造りで観応えマックス。凄まじく迫ってくるガーエーでした。

 ベルギー(?)の貧しい地域で、不法移民から搾取する貧困ビジネス
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ストレート・トゥ・ヘル(1987年製作の映画)

3.6

マイ・ヒーローであるジョー・ストラマーの兄貴が出演しているので、つまんなそうでしたが腹をくくって鑑賞しました。

結果、超絶B級ガーエーながらも、くだらなすぎて意外と観る価値あったな、と思ったりしてま
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.8

いやー、痛々しいガーエーでありました。
カリスマの短い生涯を描いたというよりも、ジャンキーの悲惨なドキュメンタリーを観ているようなキツさがありました。


ジャンキーのシドはルックスとハデな存在感を買
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

4.3

事故で四肢が麻痺したアル中ダメ男が風刺漫画家として再生していく、実話ベースのガーエー。

所謂感動作と言えなくもないのですが、人間が持っている愚かさや尊さが生々しく描かれており、リアルな手触りが感じら
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

3.7

語り継がれる作品なだけあり、テーマも普遍的で素晴らしいガーエーでありました。
しっかりした造りでホロリと泣かせる、ポップな感動作でした。ただ、個人的にはやや甘口で、ドップリとはハマれず。


親に愛さ
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よこがお(2019年製作の映画)

4.0

いや〜、実に気まずいガーエーでございました。疲れるけど面白かったです。

ストーリーは割とベタな愛憎サスペンスで、どんな風に展開していくのかは読めるのですが、先に気まずい事態が待っていることが解るため
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Tommy/トミー(1975年製作の映画)

3.6

ここんところシェケナのしょうもねえロック映画ばかり観ていたので、正統派のロックムービーが観たくなり鑑賞。ロックミュージカル映画の古典ですが、カルト色が強いガーエー。なかなか面白かったのです。
しかし、
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嗚呼!おんなたち 猥歌(1981年製作の映画)

3.5

 長く続いたシェケナ感想文もこれで一区切り。本作は裕也3部作の直前に作られた主演作です。ロマンポルノなので、アマゾンだと18禁でしたよ。なぜかDVDよりブルーレイの方が安かった。

 内容ははっきり言
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コミック雑誌なんかいらない!(1986年製作の映画)

4.0

 裕也3部作のラストを飾る本作は、おそらく裕也映画でもっともポピュラーな作品です。

 世間の評価はアナーキーな映画といった様子ですが、いやいや裕也映画の中ではトップクラスに真っ当でポジティヴなガーエ
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十階のモスキート(1983年製作の映画)

4.7

 本作は裕也3部作の2作目で、裕也自身が脚本を書いているガーエー。

 正直、『水のないプール』に比べてサイコ度は減退したものの、切迫度は前作以上、そしてクライマックスの爆発が凄まじいです。バランスで
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