熊太郎さんの映画レビュー・感想・評価

熊太郎

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映画(83)
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ポーラX(1999年製作の映画)

4.0

詩という結果


「ピエール、新しい小説に前金を出してもいいのよ。その位、喜んで出すわ。でも、話を聞くと随分混乱してる小説ね。この世の陰鬱な真実を暴きたがってるけど、感覚が古すぎるわ。ムージルの言葉を
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山の焚火(1985年製作の映画)

4.2

穏やかな時間の中で次の瞬間、なにが突き破ってあらわれるかわからない傾斜地の感覚。

喉に手をふれ姉の歌を感じる聾唖の弟、喘息の発作が起きる寸前の母の背面、息を呑むほどきれいで盗み見たことにためらいをお
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来る(2018年製作の映画)

4.3


「できたよー」
「ん、メシ?」
「こども」


夕食にシチューをこしらえるかのごとくやってくる、それは怪異としてではなく、ファミリーロマンスを維持するための装置として。
物語の針路を示すこの「軽さ
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レッド・バロン(1971年製作の映画)

-

2012年10月27日
第25回東京国際映画祭特別上映「審査委員長 特別オールナイト コーマン魂」にて。

モンスター・パニック(1980年製作の映画)

-

2012年10月27日
第25回東京国際映画祭特別上映「審査委員長 特別オールナイト コーマン魂」にて。

ピラニア(1978年製作の映画)

4.0

2012年10月27日
第25回東京国際映画祭特別上映「審査委員長 特別オールナイト コーマン魂」にて。

コックファイター(1974年製作の映画)

4.2

アメリカ南部。土まみれのフロントガラス。
ショットガンハウス、湖畔の逢引。

音楽マイケル・フランクス。
撮影ネストール・アルメンドロス。


闘鶏という競技のカラクリの非情さ残酷さもさることながら、
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四月(1962年製作の映画)

4.0

イオセリアーニにとっての「音楽のあるところ」がとても明快で心弾む。


音楽が聞こえなくなった(音楽を生きられなくなった?)恋人同士は散文的に喋りだすほかないのだけど、それはもう歌にはならないのねと。
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

お前っぽいのがいる、と公開当時ひとに言われてなんとなく遠ざけていた映画。
見たら楽しかった。

仲睦まじくデートしているところ泣ける。
恋が訪れる瞬間も鮮やかに。
会話の応酬はコントのリズムなんね。
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オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

4.0

その目!
その目で見られると、じぶんがゴミになった気がすんだけど!!
ひとのこと見下さないでよ!!!!


と実家の離れに連れ込んだ男とセックスした直後に激昂する聡(蒼井優)。

聡はヒトとの遠近感が
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.9

自意識警察を発動しちゃう女の子
(単一のメタ視点に陥りがち)



関係を断捨離するまえに「ごめんなさい」はいわなきゃなんだ。むつかしいけど。

コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.5

こんなにもキャラクター達の耳に音楽が届いていなさそうなジブリアニメというのも珍しい。

自転車で坂を下るかれらに、坂本九「上を向いて歩こう」はどんなふうに聞こえたのか、
ずっとわからないままだ。

普通の人々(1980年製作の映画)

4.1

1980年の映画。
監督ロバート・レッドフォード。
佳い映画だと改めて思う。

『ヘレディタリー』における身内の死によって引き起こされる罪の意識、じぶんひとり生きながらえてしまった。許してください、ご
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ダウンタウン物語(1976年製作の映画)

-

備忘のために。
たくさんの童心を胸に棲まわせた監督だった。

劇中ラストナンバー『‪You Give A Little Love‬』


どんな人にもなれるんだ 
けっして遅くはないんだよ
考えるだ
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追龍(2017年製作の映画)

4.0

友人と二人で見に行って、見た後は怪しい中華屋で夜ご飯したいなとひそかに企んで一人で下見をしたのだけど、見終われば友にするりと導かれて近所のファミレスで終電まで語らった。
ドニーさんの愛され力とか。
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エヴァの告白(2013年製作の映画)

4.1

ホアキンがひりひりと哀しい。

ラストはこちらの目に映るものすべて美しい。

欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

4.3

「無意識の世界に偶然は存在しない」


気づいたときにまたくりかえし見たい。
二人一役、途中までまったく気付かず、言外の違和感は化粧や髪型によるものと思って見ていた。われながらチョロコイ…

ずだ袋が
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哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)

4.2

なんだか途中からブニュエル映画だとかどうでもよくなってフェルナンド・レイのチャームにひたすら萌えていた。
パジャマ姿、眼鏡が好い。ウキウキで初夜の準備したのにドヌーヴに調子乗ってんじゃないわよと鼻であ
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「もののけ姫」はこうして生まれた。(1998年製作の映画)

-

何年か前に通して見たのでアフレコシーンのみ再鑑賞。

若手陣、中堅、美輪さんから森繁久彌へ、
鬼気迫るバトンの渡しが圧巻。
演技にひたむきな様が事実として映し出され、年取るごとに澄んでいて。

映画と
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あした来る人(1955年製作の映画)

3.9

ちと期待しすぎた感あり。

役者陣の魅力はいちいち凄いが、原作によるものなのか、エグゼクティブな男性性への楽観が鼻についた。苦味を噛み締めたつもりでおじさんホントはなんにもわかっちゃいないくせに…!と
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.0

ラストショット以外はとても良かったような。
過去を語ろうとしない若い男が海辺にやってきて男と女に出会うというので、神代辰巳『恋人たちは濡れた』の塞がれた情景を思い返したりした。

池脇千鶴のやさぐれ純
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ダンボ(1941年製作の映画)

-

生まれてきてからずっと見返しているような気がするけど、ダンボが檻の中の母に会いに行くシーン、おもらしするほどうち震える。

涙でなにも見えなくなるのだった。

ビリディアナ(1960年製作の映画)

4.3

あらすじを乱暴に述べれば、
オタサーの姫からヤリサーのパリピへ
わかりきってた「変身」譚。
ヒトが虫になれば排斥されるが姫がオンナになれば迎え入れられる。──確固たる「制度」に。

監督脚本のルイス・
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真夜中のゆりかご(2014年製作の映画)

3.8

湖畔。ゆりかご。育児と放棄。


マリア・ボネヴィーの絶叫がものすごく恐い。
どこからその声は出ているんだ…と震え上がるが「綺麗な妻」であるところのそう遠くない深部。

こわれゆく女(1974年製作の映画)

4.3

「愛してる」と「わかんないけど愛してる」


まなざしの暴力がずっとメイベルを取り囲む。「見ないでくれ」とも思うし、「見ることをやめないでくれ」とも思う私はどこにいる誰なのか。
ふしぎと「もう見たくな
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夫婦善哉(1955年製作の映画)

4.2

森繁久彌にすっかりハマってしまった。

若かりし久彌、なぞの色気がある。
すれっからく世間慣れしているようで計画を立ててはいちいち失敗する。はぐれ者の根っこにあるいじけた純情。ズルサをおぼえた赤ん坊の
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.9

2019年鬱の旅

重度の辛気くささにおののきつつも、動きの制限された無重力アクション、ブラピの醒めた憂鬱、美しかった。

鍛錬された職能、父への追慕。なにもそこに元嫁との復縁まで盛り込まんでも……(
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.2

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドをふまえての再鑑賞。

あらゆる映画あらゆる場面を喰べて噛んでおっきくなったタランティーノのデビュー作。


パロディに遊ぶことで、パッチワークを張り巡らせ
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