Lizettteさんの映画レビュー・感想・評価

Lizettte

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さざなみ(2015年製作の映画)

4.0

「仮定の話は嫌いだろう。」過去についての仮定の話をしてしまうと、今の自分や過去の選択が否定されることになってしまう。そもそも過去は変えることはできないのだから無意味なことだとわかっている故に嫌いだとし>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

2.5

前作のミニマムかつキャッチーでもあるストーリーラインにマックスに映るジョン・ウィックの仕事や生き様の美が、今作はストーリーの複雑化でぼやけてしまっている印象。ただルールを守ることについての物語になって>>続きを読む

あと1センチの恋(2014年製作の映画)

3.0

リリー・コリンズの眉毛は一生垢抜けないけれど、演技はいつの間にか垢抜けたね。

エタニティ 永遠の花たちへ(2016年製作の映画)

3.5

永遠の視点から見ると、人間の一生なんて生まれて婚約して結婚して子どもを産んで死ぬという一連の流れの思い出でしかない。美しい作品だが、結婚して出産が当たり前なんて現代の女の生き方とはかけ離れているし、私>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.5

自分が何気なく言った一言が誰かが探し求めていたアンサーだったりするし、親と子と言っても違う人間である以上分かり合えることはない。一つ確かなことは自分が生きている一瞬一瞬は永遠だということ、、、

メッセージ(2016年製作の映画)

4.5

常に自由意志の下、不可逆でないとしても完璧な選択だと思える生き方をしたい。

高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)

3.0

面白いけど、「高慢と偏見」好きとしてはゾンビ要素で2人が惹かれていく描写が薄くなっているのはどうしても無視できない…戦うドレス姿のレディ達には燃えるけれど、ゾンビ、弱くない?今の時代、ゾンビは走らない>>続きを読む

トレジャーハンター・クミコ(2014年製作の映画)

4.0

日々の苦しさから一つの妄想に囚われた女性の"運命"を描いたカルト映画。終盤、雪の中に佇む毛布にくるまったクミコの画はどう見てもカルト。カルト、カルト、カルト。一昔前の日本の女性の生き辛さの描写の連続に>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.0

マンチェスターの海辺の町でありながらも閉鎖的な風土の映像とケイシー・アフレックの演技に心が浸る。ある人生の流れを切り取り、決して人生はハッピーエンドとは限らないことを描いたノーフューチャーなストーリー>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.0

久しぶりにすごい邦画を観た。森田の人間味のある殺人鬼と岡田という平凡な男の人生の交点で起こることを現在進行形に描く映像(セックスと殺人のシーンを交互に映すなど)により、2人は実は同じなんじゃないか?(>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.0

教会だけでなく、それを取り巻く裁判所も弁護士にも、新聞社でさえも、正義なんてものはないのではないかという語り口に、鑑賞後絶望感に襲われた。マーク・ラファロの役どころは「ゾディアック」を彷彿とさせられた>>続きを読む

マイ ビューティフル ガーデン(2016年製作の映画)

4.0

不器用な人たちがみんなで一緒に手を合わせることで小さな幸せを見つける話。善人しか出て来ないご都合主義的な面は否定出来ないものの、この映画自体が主人公が書く可愛らしいおとぎ話のようで、よく出来た脚本だと>>続きを読む

EDEN/エデン(2014年製作の映画)

1.5

ごめん、音楽に詳しくないから主人公がクズだとしか思えなかったわ。

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

5.0

いや〜、今回もすごい。ウディ・アレンは生涯成長し続けるのだと確信した。どの作品も同じテーマをなぞっているように見えるけれど、そこに映し出される彼自身の言葉や思想は変化していっている。今回は「カイロの紫>>続きを読む

地下鉄のザジ(1960年製作の映画)

3.0

子どもの日だったので、子どもが主役の映画を。けれど、子どもじゃなかった。いきなり性的欲求が〜とか言い出す。フランス製コメディ。映像的な技巧がふんだんに詰め込まれている。のはわかる。以上。

教授のおかしな妄想殺人(2015年製作の映画)

3.5

ウディ・アレンの"罪と罰"シリーズ最新作。近年こだわっているラブコメと掛け合わせ、化学変化とまではいかないが、面白く仕上がっている。遊園地の歪んだ鏡越しのキスシーンやホアキン・フェニックスが夕焼けで佇>>続きを読む

SAINT LAURENT/サンローラン(2014年製作の映画)

3.5

時系列をバラバラにしたプロットやドラック的な演出により、やや散漫気味になっているものの、サンローラン自身の心の中の混沌をそのまま映像化したと考えれば、納得いく作り。アート系なので観ていて視覚的に楽しい>>続きを読む

イヴ・サンローラン(2014年製作の映画)

3.5

イヴ・サンローランのキャリアを生涯のパートナーであったピエール・ベルジェの視点を軸に、芸術家としてのファッションデザイナーならではの葛藤を描いた作品。ピエールの存在無くして、脆く繊細なサンローランがビ>>続きを読む

大統領の料理人(2012年製作の映画)

2.0

女性料理人と女性記者が受ける性差別の視点を匂わせながらも、ストーリーそのものはそれに集中させることなく、その分何の話なのか、何を伝えたいのか、わからなくなっている印象。料理もそれほど美味しそうではない>>続きを読む

アノマリサ(2015年製作の映画)

3.5

ストップモーションじゃないと"リアルに"表現できない不気味な世界。それがストーリーのテーマに直結しているあたりが技ありな一本。自分も気を抜くと、他の人と同じ顔、同じ声になっちゃうよ…。この作品を作り上>>続きを読む

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.5

”「自分が世界で一番不幸で、周りの人は全員バカ」だと信じていたのに、誰かのある一言や行動によって、誰もが人生のどこかで悩み苦しみ妥協して生きていると気づいた瞬間、人は大人になる”というアメリカの青春こ>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

アンチラブストーリー。愛って本物?全部孤独な自分を救うための偽物でしょ?という疑心をディストピアの中で描いた作品。(のはず)この不穏な世界観やキャストは堪らなかったけれど、残酷描写がキツくて私はノーサ>>続きを読む

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.0

これめちゃくちゃ好き。序盤の「毎日がメタファーに思える」という主人公の一言を皮切りにして、主人公が起こすことすべてが彼自身の心の中で起きていることのメタファーに思えてしまう。優しいベージュを基調とした>>続きを読む

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

製作者たちはおそらくジャッキーが大好きなんだけれど、浪費家であったことやケネディ暗殺後のスキャンダル的な再婚で彼女に世間的な批判が残っているために完全には賞賛できずにどっちつかずな伝記ものになってしま>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

言葉以外での表現の仕方が繊細で、映画ならではの道具での主人公の心の動きを捉えて伝えるところが見事。薄味ながらもラストに小さな優しさがポツリと残るのがすごく心地よい。


ただ、このタイミングでのこの作
>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

4.0

これはまさに「アメリカ人」の物語だ。名声や金を手に入れ、世間的には成功したとしても実生活ではその傲慢から親友や愛する人を遠ざけてしまい虚無感しかない。ある意味でのドーナツ型現象。このストーリーを下敷き>>続きを読む

レスラー(2008年製作の映画)

4.0

町山智浩のサーチライト「ブラックスワン」編の予習を兼ねての鑑賞。全盛期はとうに過ぎた心身ともにボロボロのレスラーの生き様を描いた作品。実生活では何をやっても上手くいかないが、リングの上では老いぼれた自>>続きを読む

バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.0

登場人物のキャラクター、ストーリー、映像としての表現の仕方、どれを取っても中毒性が高くてハマる人は超ハマるだろうな、というのがよくわかる。"愛に嫌われた不器用な男が愛に愛される話"というだけでも思い入>>続きを読む

ブルックリン(2015年製作の映画)

4.5

新しい地へ向かう時、憎くて憎くて仕方なかった地元が懐かしく思えるものだ。しかし、一旦新しい地での生活に慣れ、安息の地であると確信した頃、地元はしつこく自分を捕まえて離さないことに気づいたりもする。一度>>続きを読む

イット・フォローズ(2014年製作の映画)

2.5

うーん。ごめん。これは毎度私の問題なんだけどさ、評価高めのホラーは大体期待しすぎて撃沈するっていうの。多分さ、ホラー自体あんまり好きじゃないんだと思うわ。今更感。あと、アメリカでは設定や結末が謎過ぎて>>続きを読む

素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

え、ダメでしょこれ。まず邦題がおこがましいし、それに見合った内容だとは全く思えない。俳優を雇うってところまではいいとしましょう。そこにケチをつけたら話が進まないから。ラスト何あれ?ウィル・スミスとカウ>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.5

映画とは、ハリウッドとは、かつて何だったのか?ーー作り手はスクリーンに夢を映し、文字通りの大衆であった観客はその夢を受け取り多幸感に胸を躍らせるものであった。今では破壊することやヒーローの暗い胸中を描>>続きを読む

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