knkneさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(986)
ドラマ(44)

自由の旗風(1955年製作の映画)

3.0

全体的に悪くはないのだが、ラストシーンしか印象に残るシーンがなく、一度寝たら忘れてしまいそうな内容である。
躾と称したスパンキングは現代でやったらまあ非難轟々だろう。

心のともしび(1954年製作の映画)

4.0

見返りを求めず、不特定多数の目に映らぬ善意。
それこそが暗闇を照らすともしび。消えることのないそれは青年の心にも灯ってゆく。
ベタな展開もいくつかあるものの、引き込まれるシーンがいくつもあるおかげでそ
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心と体と(2017年製作の映画)

4.8

夢でもし逢えたら素敵なことね、そうかもね。
不器用で孤独な2人には、けたたましく耳を劈く音も、洒脱な格好も必要ない。静謐さとぎこちなさ、緩やかなせせらぎがあればいい。
そんな2人にBランクだのAランク
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7番房の奇跡(2013年製作の映画)

3.0

このところ本ばかり読んでいたので久しぶりに映画を観た気がする。
ハードモードアイアムサムと言えばそれまでであり、どうにかして泣かせにくるところが流石にあざとい。
正義を騙る悪は公正世界仮説を真っ向から
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女っ気なし(2011年製作の映画)

4.3

甲斐性もなく、ばつの悪そうな顔をした男、そうさせる雰囲気を作り出すバカンスに来た母と娘。
wiisportsのテニスを一人でやる虚しさ、浅瀬のダイブ、乗せられて買った似合わないポロシャツ、これしかない
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遭難者(2009年製作の映画)

3.7

WiiとDS、ゆとり真っ只中にいた僕らのコミュニケーションツールの1つだった。流石は世界のNintendo。
なんてのはおいといて「女っ気なし」の前日譚としては十分なのではないだろうか。
主人公のズレ
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.5

オープニングの暗く不安を煽る抽象的な映像たちと容赦ないシーン、社会的メッセージを内包したサスペンス。
近親相姦やSMなどをめちゃくちゃミソジニーに描くものの、倍返しフェミニズムが痛快ってところか。
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ロケットマン(2019年製作の映画)

2.4

your songのところは素晴らしいが、それ以外が魅力的ではない。
愛を求めるものの、それを欲しい人からは与えられず、皆が求める自分でいるための葛藤。
派手な衣装に身を包むのは、鳥が踊りや極彩色の羽
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.7

前半のマッチカットの多用でテンポの良さを感じ、中盤にイデオロギーの壁の厚みを感じ、後半の輝きに満ちたステージと予定調和ならざるエンド。
過大評価されすぎな気もするが、それなりに重いテーマを抱えながらも
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幻の光(1995年製作の映画)

3.9

小津的なショットが散見されるグリーフワークの話か。東京物語っぽいところがいくつか。
さてグリーフワークとは、身近な人と死別して悲嘆に暮れる人がたどる心のプロセス。悲しみから精神的に立ち直っていく道程。
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青の帰り道(2018年製作の映画)

1.1

いいところを出来る限り削ぎ落とした「キッズ・リターン」である。面白いはずもない。
ポスターの自転車のシーンなんて一切魅力を感じない。

真野恵里菜が歌を披露するシーンでは(当たり前ではあるが)ハロプロ
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たまこラブストーリー(2014年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

まずまず。最後にタイトル出す映画はいいよね。
山田尚子と吉田玲子のタッグは平均スコアが高い。TVシリーズは見てないが十分すぎるだろう。

ブルー・バタフライ(2014年製作の映画)

4.3

人工的に青色が作りだされなかった頃、人々は青に焦がれ、憧れを抱いた。
美しい蝶の代名詞でもある青いモルフォチョウも、実際には光の反射などで「青く見えている」に過ぎない。
どんな動物も、もちろん人間も青
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.3

人生に美しい瞬間を感じるのはほんの一時。
人生の下り線で追体験する大きな流れに翻弄された1人の男の敗北。
あの時のあの選択は正解だった、という瞬間と失敗だったと感じる瞬間においては殆どの人が失敗が多い
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.7

“見た目ではなく中身を見よ!”
このメッセージ性はどの時代でもウケるものだ。
人間が情報判断の8割に視覚を使用している以上、見た目が重要というのは言うまでもない。
寝て起きたら顔、性別、人種、年齢まで
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天才スピヴェット(2013年製作の映画)

3.7

科学的観点からマジレスするキッズのロードムービー。
旅と家族があまり接合しておらず、さほど意味をなしてないのが気になる。
しかし孤独ではなかったというその証拠があれば、優しき世界の扉は開く。

「水滴
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紀子の食卓(2005年製作の映画)

3.7

この作品はフィクションです。実在する家族・団体名・人物などとは関係ありません。
その文言のうち虚構と関係とは何だろうか?を突き詰めたような内容。
「自殺サークル」の続編とのことだがテーマは悪くはない。
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.0

メインディッシュ(ラストのスピーチ)しか食べられたものではないコース料理みたいなもの。

高校の頃同じ部活に吃音症のやつがいたが、本人が明るかったのもあり彼を悪意を持っていじるわけではなく、あくまで個
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.0

久しぶりの池井戸臭すごすぎて咽せる。朝倉あきだけが救い。
伏線の感じ、キャラ、下請けと大企業の親会社設定、プロデューサーのいつもの端役にまで豪華すぎて逆に下品なキャストの使い方とかカロリー高い。

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ぼくたちの家族(2013年製作の映画)

3.5

僕が物心ついてから経験した家族の死はどれも突然だった。何かをもっと与えられる筈だった、と無力感と罪悪感に苛まれた日も少なくはなかった。死によってやっと家族の繋がりを強く意識し、涙を流すことしかできない>>続きを読む

町田くんの世界(2019年製作の映画)

3.0

結論から言うとめちゃくちゃ竜頭蛇尾な映画。もったいない。

ここまで利他主義的な人はこれからも増えることもないだろう。なぜなら人格を形成するのは環境による面が大きいからだ。家庭、友人、そうではないが同
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サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

3.5

全員の衣装が悉くダサいし、タイムスリップする理由もバカバカしく、構造もややツッコミたくなる要素があるものの、あの頃の思考を放棄していた夏にSFらしき要素が加わっていた、というだけで心にざわめきが不思議>>続きを読む

来る(2018年製作の映画)

3.7

見えぬものに人は恐れを抱き、それが可視化され発現した時に再度恐怖を確認する。
実は今の時期にピッタリなのかも。
ややステレオタイプなキャラクターの造形と気鋭な映像や演出のマッチ。
宗教学や民俗学を多少
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THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

1.5

いつまで経っても三谷幸喜の笑いは理解に苦しむ。せいぜい鼻で笑う程度のものだろう。
下品ではないし物語の構造は面白いが、大物俳優ばかりを使って資本にものを言わせて集客するのはまるで全身ハイブランドの洋服
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走れ、絶望に追いつかれない速さで(2015年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

死んだら自分と関わった人の記憶から全て消えてなくなることを選べる、そんな世界に生まれたかった。
何に苦しんでいただとか、何を考えていたかとか、どういう人だったかなんて邪推もされたくない。

某氏の自殺
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友罪(2017年製作の映画)

1.5

酒鬼薔薇聖斗を知ったのは高校の時だった。名前と警察へ送った手紙の文章からして中二病拗らせすぎだろう、となかば馬鹿にしていたのが第一印象だったが、事件の概要を読み進めるうちに凄惨な内容と常軌を逸した行動>>続きを読む

サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

4.1

前作2つが父性の映画であったのに対し、今作は畏怖すら感じるほどの大いなる母性から逃れられない映画であることは明らかだろう。
水が繰り返し意識的に描かれているが羊水とかをイメージしているのだろうか。
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.8

バスジャック事件の運転手と車内での惨劇を目の当たりにし、母親が消え、父も死亡し、心に深い傷を負った兄妹たちの魂の再生、その証の発見。
たとえ言葉を交わさなくとも、繋がりと温度を表現することができること
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Helpless(1996年製作の映画)

4.1

90年代特有の気怠げで、虚無的な雰囲気が流れている。それを表現しているのが不味そうなナポリタンと気の抜けた微温そうな瓶コーラ、そして眺める対象でしかないチョコパフェだろう。
冒頭のバイクの一連のシーン
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シェイディー・グローヴ(1999年製作の映画)

2.1

井浦新がほぼ全編棒読み。クライマックスでの車内の吐露がひどい。脚本も酷い。

他人の理解に熟成が必要なことのメタファーとしてのワイン、それをラッパ飲みして本質から遠ざかることを暗示していたり部屋の色調
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WiLd LIFe jump into the dark(1997年製作の映画)

3.6

作品の質を担保するための光石研や國村隼の演技がいい。唸らせる、つまり実験的でおしゃれな撮影もいくつかはあるがもう一押しがないまま終わっていった。
日本において青山真治は過小評価されている監督の1人だろ
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チンピラ(1996年製作の映画)

3.8

オープニングからオシャレなカットが続く。屋上の駐車場の長回し、歌、ラストの大沢たかおのクローズアップが強く印象に残る。
風見鶏が示す風向きの変更が彼らの物語を暗示しているのも高評価だ。
大沢たかおがチ
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劇場(2020年製作の映画)

1.0

駄作の臭いがファーストショットからプンプンし、ただならぬ不快指数を感じたので換気扇を回した。それでも唾棄したくなるシーンの連続は止まることを知らず、つまらなさだけが残った。モノローグがしつこい。現代の>>続きを読む

ゲド戦記(2006年製作の映画)

1.3

トーホーシネマズでのジブリ再上映4作品のうち、トップ3を独占する3作品と差ができてしまったのは知名度と賞の受賞や興行収入などの実績もさることながら、もう一度観たいか?と言われれば首を横に振る人が多いこ>>続きを読む

近松物語(1954年製作の映画)

4.6

悲恋の中に存在する美しさ。2人の恋路は金盞花が絶望の名を冠しながらもそれでも咲く時を待ちわびているかのよう。
小舟での一連のシーンは後世に遺さねばならない。溝口健二作品における水面の美しさは世界でもト
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

4.5

ストーリーは普遍的で一難去ってまた一難で運命に翻弄され堕落する女、当時も蔓延っていた男尊女卑的、かつ身分差別の社会、一度落ちれば中々這い上がることのできぬことのアンチテーゼ、くらいでしかないのだがここ>>続きを読む

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