ひまやこぞうさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ひまやこぞう

ひまやこぞう

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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.0

〇入れ替わる場面はどこもたいてい感じよく、ふたつが混じったシーン(VRにいながら現実世界では車中で蹴りとか)はより愉快で。
〇最大の見せ場が、一歩踏み出すキスシーンというのはすばらしい。けど、スピルヴ
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ワンダーストラック(2017年製作の映画)

3.5

○私的最良シーンは、現代編にジュリアン・ムーアが現れたところ。
○隕石を触るシーン。よくある奇跡が起こって少年少女が出会わなくてよかった。
○ところどころの省略が停滞を帳消し。停滞は脚本のせい?

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.0

○妻が自宅でキレたとき、側近3人が違うドアから退散する。印象的なシーンのようでいて、どこか歯切れが悪い。しばしば使われる俯瞰撮影や部屋から部屋へと移動する際の壁またぎ撮影もしかり。ないよりはあった方が>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.5

○証券取引所の扉前の女性たち、法廷の外で迎える女性たち。
○何度も開閉される扉。そして、新たな問題発生。
○路に転がるおびただしいコイン、部屋中に積み上げられた書類、長すぎるファックス、1ドル札の束(
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果てなき路(2010年製作の映画)

5.0

【2度目の鑑賞】
〇1カット平均=13.17秒。
〇相変わらずよくわからなかったけど、物語内容以前にただ見とれてしまうシーンが多くて好き(DVD特典映像のインタビューなどで少しは理解できました。わたし
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.5

○出会いから同棲までの回想場面の大胆な省略(私的最良シーン)!
○元カレと現カレが遭遇する場面からの別れ話シーンや新曲を聞かせるシーン。無音シーンも印象的でした。
○ドア越し、ドア越し、金網越しの対
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

2.5

○ミュージカル風前ぶりがいくつかあって、だらだらと。でも、しっかり用意されていた<独唱からダンスにいたるシーン>。胸ときめくシーンでもなかったけど、これがなかったら収まりがつかない。
○そうでなくても
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.5

○映画づくりに飽きたし、ちょっと変わったことしようかな。じゃなくて、勲章授与式の生映像をできるだけ多く流したかったからでは。
○どこかの映画評論家が「ゆるい」と評していたけど、見識を疑う。ゆるいところ
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ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

3.5

○渋面のおっさんたちが暗い室内で話し合い。
○車周りと車移動で新展開。
○娘話は無駄じゃなかった。彼女が画面に現れたとき、心底安心した。

苦い銭(2016年製作の映画)

5.0

〇1週間の工場勤務で耐えられず帰郷するイケメン青年。見送る同郷の女性のほうは、心なしかあか抜けてきて新しい環境に早くも馴染んでる様子。2人の乗ったタクシーの窓はいやに汚れている。
〇社長の伝言を告げに
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.0

○なんて印象的なラストでしょう。しばらくは忘れまい。
○唐突な吐血シーンだけではなく、鹿や亀、厩舎の外に出た馬、新署長、娘(との思い出シーン)、列車、犯人候補など、新鮮なシーンの連続にその都度感心する
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ジュピターズ・ムーン(2017年製作の映画)

3.5

○追うクルマの下方からとらえつづけるカーチェイス! 簡単な仕掛けなのに、迫力感ハンパなし。北野武が気づいてもよかったのに。
○裸体も顕した女医さんの生々しさ! ブダペストの頑丈だけどぼろぼろな街なみに
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ロスト・シティZ 失われた黄金都市(2016年製作の映画)

4.5

○映画館の暗闇の中に人が消えていくような監督お得意のシーンがどこで観られるかと期待していたらちゃんとあった。川岸から密林に消える主人公と原住民。すばらしい! そして、暗闇の中で燃える松明のラスト。新し>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

2.0

○散漫。冒頭の暴動の発端事件に関った人は以後姿を消す(退役軍人はあの人?)。「実話」だからいたしかたないという考えよりも、映画なんだからちゃんとつづけて欲しい。テンポ悪く、無駄なシーンが多いと感じるの>>続きを読む

早春(1970年製作の映画)

4.0

○それは、想定外のシーンに出くわしてはっとする感情。クロスカントリー大会への唐突な参加、映画館での痴漢騒動、ホットドッグの1本サービスなど。
○調和。血とペンキ、消火器の泡と雪。黄色いレインコートの浮
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ハローグッバイ(2016年製作の映画)

4.5

○2人の女子高生がともに歩くシーン(その速度はまちまちで、ときには全力疾走)がどこもきもちよかった。階段を上るとなにか新しい展開が待っている、というよりも新しい展開は階段を上ってからのお楽しみ。
○お
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三十九夜(1935年製作の映画)

4.0

○ヒロインがストッキングを脱ぐシーン。つるつるの細い生脚の艶っぽさったら。
○テーマが国際問題系になると展開が急すぎたり、ちょっと雑になる感じがします。

第3逃亡者(1937年製作の映画)

4.5

○「知り過ぎた男」や「北北西に進路をとれ」や「鳥」で再現される名シーンが満載。物語進行が滑らかで、ヒロインと主人公がだんだん親密になっていくさまをボディランゲージで表現する演出もわかりやすい。

婚約者の友人(2016年製作の映画)

2.5

○わたしが悪いのか、監督のセンスなのか。手紙をささっと燃やすシーンとか、婚約者の友人の婚約者に会う場面とか、ヒロインが狂気の域に達するところとか、ここぞの場面に緊迫感がない。それがオゾン流の洗練といわ>>続きを読む

猫が教えてくれたこと(2016年製作の映画)

1.5

○猫賛歌、猫を愛する人賛歌。わたしも好きなので気持ちはそこそこよかったけど。
○緊張感(サスペンス的喜び)なし、地面に近い画角に飽きたら空撮で、だらだらとつづく。

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

2.5

○いくつかのサスペンスフルなシーン。なかでは、ニコール・キッドマンと負傷兵の接吻未遂場面か。
○エロさの露出を抑え過ぎたような。肩だしくらいでは、鈍感なわたしは感じませんでした。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.0

○主要女性キャラ3人の涙に、ちょっとはっとする。主人公の上司だけ涙なしなのは、ノーマルな人間だからかな?
○その涙だけでなく、降りつづける雨、水に浮いたような社長室っぽい部屋、床にこぼれるウイスキー、
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バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

4.5

○抒情を排し(抒情に逃げるのは簡単で、並みの監督だったら同じ脚本で倍の時間になるでしょう)、短いカットの連続でドキュメント風なテイスト。ミッションインなんとかとは違って、「トム・クルーズ」の存在感に頼>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

4.0

○北野作品では不吉とされる海のシーン(埠頭はそれほどやばくない?)から、夜の繁華街を走る「黒い車」を追うシーンに。冒頭の2シーンで緊張と恍惚で頭がくらくらになりました。
○シリーズのまとめに入った分、
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

○緩急の按配でもたせる手法に円熟味が。「急」の部分が多く、絵も寄りより「引き」の方が多くなった気がします。ジミヘン(ポスター)含めての集合シーンに感心。
○省略の大胆さ。妹の密入国のくだりに愕然とした
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

1.5

○人情話とサスペンスが少々で、たまに大きな展開。ゆる~いサッカーの試合を見ているようで、安心=退屈すぎる。
○シーザーの顔芸頼り。

ポルト(2016年製作の映画)

4.0

○いじることで、ストーカー被害の側面よりも一夜のロマンチックが強調されてひと安心だったけど、フランスの母親との接見と母娘の住居に教授が訪ねてくるシークエンスの時間軸を読み違えてしまってた。まちがえる方>>続きを読む

プラネタリウム(2016年製作の映画)

1.5

○いったいどうしてこんなにまとまりなくなったのか。制作側の介入? と勘繰りたくなるような構成で。
○ナタリー・ポートマンのいろいろな表情をたっぷり見られた。

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

○陸上では喉の渇きに悩まされていた青年兵だが、海上での水難を経て無事に上陸。でも、用意された紅茶や差しだされた瓶ビールを飲もうとしない。
○空中戦は似たカットばかりで退屈。でも、燃料が切れて惰性で飛行
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

5.0

○侵略者の得たいの知れない感をユーモアたっぷりに表す演出。不穏な空気感を出すのはもともとワールドクラス。今回は、原作のおかげで「深み」っぽいものも感じ取れました。黒沢清が「愛」(というか愛の欠落)をこ>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

2.0

○弁護士と娘のくだり、留萌遠征シーンは丸ごといらないような。そのほか、弁護士が掲げた手のひらを描写するところや2人の顔をかぶせて写すシーンなど、多くのシーンでちょっとずつ長く感じて、それが積もり重なっ>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

4.5

○毎日異なる起床時間、寝相。街で出会う双子(7,8組)や詩人たち。反復の微妙なズレから、サスペンスやドラマが生まれる。
○角ばった路線バスが街中を走っているだけでわくわくする。
○ケンカ別れしたカップ
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.0

○同じテンションで初めから終わりまで。120分が短く感じられもしたんだからある面では成功なんだろうけど、徒労感が残る。
○主人公のいでたちがけっこう鈍くさくてミスマッチ。
○印象に残るシーンとくになし
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密使と番人(2017年製作の映画)

4.5

○大小いくつかのサスペンスを生む物語はもちろんのこと、音楽と色の使い方。とくに後者の色、それは背景の主なる色調の使い方がすごかった。夜の闇、まぶしい夕陽、山中とすすき野原の枯れた感じ、あの雪原、そして>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

3.0

○迫真の演技がいっぱい積み重なるとなぜか疲れる。
○食傷気味でげっぷが出そうになったけど、ラストで業の深いヒロインが浄化されていく過程は妙に気持ちよかった。ずっと上り続けていたジェットコースターが下降
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甘き人生(2016年製作の映画)

4.0

○圧巻とは。母親離れというか母親不在に対する理解を象徴するような、ラスト近くの恋人とのダンスシーン!
○橋の上での回想から現実への移行場面、一躍有名人になった自分を冷静に見る視点など、数え切れないほど
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