日活の小林旭が全盛期だった頃を彷彿とさせる探偵ものハードボイルド・アクション。林海象って趣味嗜好の塊だったと、始まってすぐに思い出した。決して悪い意味ではない。お帰りなさい、という感じ。当時はスタイリ>>続きを読む
見に行くタイミングが周回遅れを超えて、競技大会だったらもう片付けが始まっているんじゃないかというレベルだったが、行って本当によかった。
いやぁ、井上雄彦の画力の強さよ。
バスケを全く知らない、スラムダ>>続きを読む
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ギャンブル映画だと思って見に行くと拍子抜けする。ただ、主人公の生き様を考えるとこのタイトルが一番適しているのかもしれない。映像は(一部を除いて)あくまでも小洒落てスマートだが、テーマはあまりにも重い。>>続きを読む
若者たちに向けての〝ネイビー・シールズ勧誘〟映画。あの手この手でひたすら強いアメリカを誇示。
ながら見に最高でした。
死生観を突きつけられたような内容だった。エピローグの『釘』を入れることで構成力と完成度の高さが格段に増していた。行間に意味を持たせながらも明確な描写がないため、受け取り方は人さまざま。ただ、それでいい>>続きを読む
この独特なゆるっとした空気感には、ちょっとした矛盾もツッコミなしで身を任せたほうがいいんじゃないかと思えてくる。戦時と言うのがありえないくらいの長閑なやり取りが続くが、裏を返せばいつ何が起こっても不思>>続きを読む
セピア色の風景の中を煙を吐きながら流れるように走る蒸気機関車のレール・ロードムービー。走る汽車の様々なアングル描写や人々の姿(汽車が去る後ろ姿をバックに、青空駅舎で糸を紡ぐ年老いた女性の手元がゆっくり>>続きを読む
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悲劇は喜劇、という言葉を具現化したような映画。どのシーンもあまりにも鮮烈で印象的。ラストもここまでやっちゃったらもうなんにも言えません。
大げさではなく、この監督を知ることができたことが今年の幸せの>>続きを読む
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1975年に全米で公開後、作中の時間である2024年に合わせて日本で初上映されたある種、カルトとも言える映画。
テンポ、映像が大昔の「午後のロードショー」が好んでセレクトするタイプだった。でもこの力の>>続きを読む
哲学の授業風景のほか、学校内で起こる様々な出来事をありのままに映し、生徒たちの成長を見守るドキュメンタリー。これは秀逸。ぜひ見るべき。
北アイルランドの宗教的対立という社会的背景とこの国の現状を提示し>>続きを読む
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核ともいえる主題を繊細かつ技巧的に内包している、したたかな映画。見落としてしまいそうな伏線をところどころに張り、不穏な闇へと導いていた。それゆえにラストシーンの父親の去り際のカットは胸が締め付けられる>>続きを読む
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夜の雑踏のファーストシーンとラストお決まりのワンカット長回しは独特の世界観があったが、展開を端折ったり、心情描写が浅すぎ、かつ中途半端で残念ながら誰にも感情移入できなかった。逆にメインの男たちのダメっ>>続きを読む
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日を追うごとに壊れゆく日常、壊れゆく女。ラストの衝撃より緩やかに歯車が狂っていく様子の方が怖かった。
長尺だが、長尺だからこその結末と余韻。
お勧め。
単調な長回しの情景撮影を退屈に感じるか感じないかというところが、好き嫌いの分かれ目かもしれない。
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不穏な空気から始まり、ドアをガムテープでとめ始めた時点で、テンションがジェットコースター並みに急降下。別の意味でのドキドキ感が半端なかった。
まさに『気狂いピエロ』。10代の有り余るパワーだけは思いっ>>続きを読む
2005年から2009年までボリビアのメノナイトという厳格な戒律を持つキリスト教の教派のコロニーで起こった事件の小説をベースに脚色されたストーリー。
女性たちがひたすら延々と話し合う。いろいろな立場や>>続きを読む
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時と場を操っていた主人公が頂点から転落し、操られる側に。コラージュのように次々とシーンが展開され、場面によっては説明がほとんどなく暗示的に示唆されるだけなので、1回見ただけではなかなか内容が理解できな>>続きを読む
横浜前市長と前総理の失脚と退陣を見て溜飲を下げる人が多数出るであろう構成。あまりにもいろいろな事を経験しすぎているせいか、藤木氏の91歳の凄みが半端なかった。いずれにしても市民を動かし、カジノ誘致が反>>続きを読む
80年代のパリの佇まいを十分に堪能できるストーリー。ついでにタバコの煙も異常なほどにまとえる。
個人的には『満月の夜』のパスカル・オジェにまた出会えたのが嬉しすぎた。
「とりあえず、やっている感を出す」。そこいらのホラー映画よりも恐ろしい内容だった。
まずは一人ひとりが一方通行の情報を鵜呑みにしないことが大切。そして当たり前だけれど日本の未来を諦めないこと。
前作よりもストーリーがこなれた分、いい意味での荒削りでざらざらした雰囲気がなくなった気がする。まあ、女子ウケはするだろうが。
アクションシーンは相変わらず、よき。
無駄がなく、キレのあるアクションシーンに女子たちのゆる~い日常会話のバランスがなんとも絶妙。ついでにメイド喫茶のコスプレまでさせるというサービスっぷり。
ファーストシーンの挨拶代わりともいえるまひろの>>続きを読む
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サービスエリアで車中泊をしたり、道の駅の駐車場にほぼ住んでいる人がいることを考えたら題材としてはタイムリーなのかもしれない。
母親、娘、家族に手を差し伸べる女性と、女性3人にフォーカスするとまた別の表>>続きを読む
江戸時代のSDGs。
終始一貫、汚穢屋の糞尿の話なのだが、二人の恋があまりに清らかすぎた。
そしてラストクレジットの最後の俳優名が石橋蓮司。佐藤浩市じゃなくて石橋蓮司。なんという格好良さ。
高3男子たち3人の8ミリ映画にかける夏の青春。スターウォーズ愛、8ミリ映画愛は存分に感じたが、ちょっと少年たちの自己満足が先行しすぎた感が否めない。初上映に来ないなど、ラストの夏美ちゃんの描写はあまり>>続きを読む
ファーストフレンドがぬいぐるみの自分にとってめちゃくちゃハマる映画かと思っていたけれど、思いっきり裏切られた。
まず、サークルにぬいぐるみ多すぎ。だいたいこういう人たちはマイフレンドをもっているもの。>>続きを読む
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実はものすごく闇が深いストーリー。ただ単なる娼婦連続殺人事件ではないところが怖すぎる。宗教とそれに伴う信念に基づく、狂気。どうにもできないもどかしさ。既婚女性はもとより子どもにまで浸透している男尊女卑>>続きを読む
資本主義社会がもたらす悪しき主従関係(男女のかくあるべきという旧態依然の概念も)から生まれる「気まずさ」に構築された毒っ気のあるシニカルな表現と、ここまでやるかという下劣さ。大衆を意識し、おもねる分、>>続きを読む
映画に引きずられて闇に落ちていく感覚を味わったのは久しぶりかもしれない。まるで重厚な心理劇を見終えたように重くて苦しくてしんどすぎた(調べたらもとは舞台劇でした)。
共感力が高めだと結構、やられる。た>>続きを読む
現代における当たり前の日常の、ややもすればスルーされがちな(でも心に小さな傷を残す)事柄の細やかな描写がとてつもなく気持ちを揺さぶる。一つひとつの出来事を丁寧に拾い、セリフを選びながら、「普通」として>>続きを読む
10分に1回くらいクライマックスが訪れるんじゃないかと思うくらいのパワフルなストーリー展開。インド映画ってちょい小太りの主人公が出てきて、アクションたっぷりの勧善懲悪もので、かつ突然踊ったりするやつで>>続きを読む
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続編になるとやはり、話の流れでこれくらいの90度旋回は必要になるよなぁ。ただネタバレが早かったせいであとはダラダラ。ホラーのテイストは限りなくゼロになった上に優位性が逆転して、なんだかエスターが不憫で>>続きを読む
美味しいとこ取り満載でこってりとした小皿が次々と出されるフルコースのような映像と展開なので、見終わった後、お腹いっぱいで、散りばめられた引くほどの猥雑さと下品さがどうでもよくなるという不思議な感覚に襲>>続きを読む