『怒りそうになったら、おっぱいのことを考えるといいよ。そうすると、心が大変平和になるんだ』
これぞまさに真理…
生きていて、何が正義なのか分からない時があるけれど、世間からなんと言われようと、あの時、あの家で暮らしていた全員にとって、あの家だけが正義だったのかもしれません。
こんな叙情的な作品は日本人でないと作れないかもしれません…オープニング《disjoint》→エンディング《joint》に変わるところがおしゃれで、鑑賞後に意味を調べると更に良いかと思います。一般的には>>続きを読む
文学的な作品。
過去の傷は癒えないし、乗り越えられない。けれどその痛みを背負って、忘れずに生きていくために、兄が残したものは家族だった。
主人公の感情は、言葉でなかなか表れないので、観衆は行間と空気を>>続きを読む
大学の頃から好きだった乙女の映画化!しかも湯浅監督と上田誠脚本と聞いたら行くしかないではないか!
深夜に見たけれど、まわりは森見ファンばかりでした。四畳半ネタも多くて良い夜でした。そこにお酒があるかぎ>>続きを読む
人はだれでも自分がいちばん正しいと思ってる。でもそれは利己的な善で、誰かにとっては悪だったりする。なんでみんな、自分がいちばん正しいと思えるんだろう?悪をまとっているほうが正しくみえるときもあるのに
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いい意味で裏切られた。
男の人は過去の人を名前を付けて保存、女の人は上書き保存というけれど、それが如実に表れている…二人の夢を叶えるには、それと同等の大事なものを捨てねばいけなかったのだ。
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待ちに待ったドランの新作。
これまでに見られるような、「母親と息子」の描写は今回薄く、それよりも、「自分と家族のあり方」に焦点を当てている。居心地の良い不幸よりも、異世界の幸福を望んだルイの最後は、き>>続きを読む
万人におすすめできる映画。
たとえ理解できなくても、愛し合うことをやめてはいけない、という父親の台詞にぐっときた。
破壊することでしか誰かと関われない男、弱い者を痛めつけることで自己尊厳を保とうとすると男、怪演でした。
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アメリカの小説家、アーヴィングの書いた短編小説に、リップヴァンウィンクルという主人公の出てくる物語があるらしい。現代においては、「時代遅れの人」、「眠ってばかりいる人」を指す慣用句として用いられるよう>>続きを読む
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待望の西川監督作品。
前半、鏡の中でしか妻と会話をしていない、自己愛の強い男の様子や、ある種、「ドキュメンタリー」のもつ不可解さ、滑稽さを真っ向から映し出している。
印象的なセリフが多いが、「自分の物>>続きを読む
就職活動中、就職すれば何者かになれると思っていた。けど就職したいまも自分が何者かよくわかっていない。何者かになれた、と感じたことなど一度もない。
このスパイラルは一生続くのだろうか?だとしたら果てしな>>続きを読む
観客を飽きさせない脚本は、さすが大根監督といったところ。キャパの写真もしっかり伏線となっており、例えばあれがブレッソンだったら成立しないだろう。あっぱれ。
ユキの衣装に着目して見た。彼女は基本的に白と黒のモノトーンで着まわしているが、ラストは真っ白なワンピースになる。彼女自身の心情の変化と、衣装の変化をたどりながらみると、さらに面白いかもしれない。
私>>続きを読む
はっきりと提示しないものの、爽快感のあるラストが秀逸。山下監督ならではの笑いどころもあり、ファンも満足の作品ではないか。蒼井優のダンスは花とアリスを想起させながらも、しっかりと生活の匂いがするダンスだ>>続きを読む
これだからフランス映画って好きなんだよなぁと思えるエスプリが効いた映画。たった数日なのに、旅から帰ってくると少し大人になった気になるのはなぜなんだろう。幼い時にこんな体験ができるミシェル・ゴンドリーや>>続きを読む