ころっぷさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987年製作の映画)

3.5

30年以上前にこんなアニメーション作品を作っていたとは驚きだ。とにかく作画のレベルが高い。若き才能達のエネルギーを存分に感じる作品。ロケットの発射シーンの美しさ。何度も観たいと思った。

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.5

アメリカン・ニュー・シネマの金字塔。反骨精神のバイブルたる作品。悲劇の先に終わらない物語を感じる。ジャック・ニコルソンのベストアクト作品だと思う。兎に角未見の方には強く鑑賞をオススメします。

用心棒(1961年製作の映画)

4.0

何度観てもやっぱり傑作だ。何より三船敏郎の魅力を100%引き出している。ワンフレームですべての状況が一発で説明される、画面構図が素晴らしい。軽妙な脚本。壮大なセット。演技巧者のアンサンブル。全てが一級>>続きを読む

アフタースクール(2008年製作の映画)

3.0

テンポ良く、台詞もよく練られていて面白い。三人のメインキャストのキャラクターも魅力的に描かれている。数少ない和製エンターテインメント作品の旗手として、やっぱり内田けんじ監督はトップランナーだと思う。観>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

3.0

序盤の様々なタッチで描かれた絵が期待を高める。テンポ良く、独特な世界観を突き進んだ湯浅監督らしさが全開だった。しかし、演奏シーンが余りに長く、また曲調がずっと一緒なのが辛い。肝心の犬王の舞がさほど惹き>>続きを読む

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.0

再鑑賞。やっぱり凄い。危機迫る俳優達の演技が見応えある。カメラワークの臨場感と、音楽がもたらす緊迫感も半端無い。現実と妄想が入り乱れ、観客もどこに自分のリアリティを置いて良いのか不安になっていく。リア>>続きを読む

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)

3.5

久し振りの鑑賞。ほとんど内容を忘れてた。改めて観ると本当に不思議な作品です。主人公は終始やられっぱなしで、思い通りにいかない。それでも周りの人間の思惑が二転三転して上手く転がる。フィルムノワールのクラ>>続きを読む

ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.5

超ロングショットが異様な雰囲気を全編に与えている。今の時代では描く事の難しいヒーロー像だ。犯人の異常性も今なら完全アウトな振り切れ方。色んな意味で衝撃的な作品だ。ここから生まれた亜流作品を考えると、偉>>続きを読む

mellow(2020年製作の映画)

2.5

何だか見ているうちに、この映画が持つある意味気持ち悪い不自然さが、癖になっている事に気付く。今泉監督の独特の世界観が微妙な所を刺激してはくるのだが、完全にハマる事は最後まで出来ず。

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

5.0

20年振り位に観た。本当に凄い。映画を観て、しばらく動けない程の感動を覚えたのは初めてかも知れない。頭がまだ痺れてる。このレビューで初めて5.0評価を付けた。二度と無いかも知れない。20年前の若造には>>続きを読む

プレイス・イン・ザ・ハート(1984年製作の映画)

3.0

困難な時代を懸命に生きた人間の姿が実に感動的だ。力強い母親を演じたサリー・フィールドの演技力が最大限に活かされている。心優しい盲人を演じたジョン・マルコビッチと頼りがいのある労働者を演じたダニー・グロ>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.0

近い将来、本当にこんな世界が訪れるのかな。仮想世界の描写がリアルで目を見張る。様々な作品のクロスオーバーが面白い。ポップカルチャーへのオマージュとパロディが秀逸だ。スピルバーグ監督が本領発揮した作品は>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

内容盛りだくさんで、ダニエル・クレイグの有終の美に相応しい作品になっている。激しいアクション、絢爛豪華な舞台設定、迫力満点のカーチェイス。007シリーズの魅力を余す所無く網羅し、悲哀を感じるストーリー>>続きを読む

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.5

久し振りの再鑑賞。独創的な脚本に引き込まれる。敢えてローテクの技術で浮遊感のある映像を見せつける、ミシェル・ゴンドリーの手腕が光る。いつになく抑えた演技のジム・キャリーも素晴らしい。記憶を扱ったSF要>>続きを読む

ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

3.5

他に類の無い、独自の世界観を確立している。先の展開の読めない、観客の予想を裏切り続ける脚本と、無声映画の様な演出の細かさが秀逸。何度観ても新たな発見があり、ユーモアセンスと表現力に驚かされる。古今東西>>続きを読む

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

3.0

改めて、観たかったなぁと。すごいメンバー集めたもんだ。映画を撮るという行為を超えた、狂気的なドリームチーム。興行的には厳しかったかも知れないけど、デイヴィット・リンチ版よりはマシだと。

ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

3.5

物語の循環と帰着。一人の男の怒りと苦悩に満ちた生涯の走馬灯が、激しくも儚く散っていく様が、胸を締め付ける。時代に翻弄され、必死にあがない、懸命に生き、過ちを犯し、すべてが一瞬の出来事の様に終わる。何て>>続きを読む

サイダーハウス・ルール(1999年製作の映画)

3.5

はるか昔に観た作品だが、久し振りに観て、こんなに豊かな作品だったのかと驚いた。若かりし頃はこの作品の奥深さが理解出来なかったのかも知れない。とにかく人物が立体的に生き生きと描かれていて、流石ラッセ・ハ>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.0

言葉に出来ない感動で奮える。圧倒的な演奏と歌とダンスを極限までにシンプルな形で表現していく。音楽を取り巻く環境は日々めまぐるしく変化していくが、音楽が持つ本来の力は変わらない。リズムが体を動かし、メッ>>続きを読む

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

3.5

絵空事では収まらない、シニカルな怖さがある怪作だ。その撮影の粘着質と美術デザインの独自性で時代を経ても古びれない力のある作品になっている。長尺のくどさもそれ程無く、監督の構想時のバットエンドの方がやは>>続きを読む

ミッドナイト・スペシャル(2016年製作の映画)

2.5

撮影が綺麗で、期待させる描写が多かった。キャストも渋いメンツが揃っていて面白くなりそうな要素いっぱい。しかし説明不足の脚本と、的を得ない演出が作品を引き上げきれず、残念な結果になってしまっている。

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.0

全体的にテンポが良く、笑い所もしつこくないので、万人向けのバランスが取れた作品という印象。ジム・キャリーの芸の細かさも十分に堪能出来る。脚本も細部にこだわった作りになっている。何か特別な発見がある作品>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

過密な情報量の割に丁寧な描写なのでスッキリと分かり易くなっている。作画にしろ、演出にしろ、本当にセンスが良い。あれから日本のアニメーションにも新たな才能やら、ヒットメーカーが次々に登場したが、未だ今敏>>続きを読む

ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.0

主人公役の歌の表現力には目を見張るものがある。が、歌唱シーンのパターンと雰囲気が全て似通っているので、やや後半に進むにつれて食傷気味になってしまった。見せ方のパターンがもっとあれば更に集中出来たかなと>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.5

長いMCUシリーズの下地と、更にスパイダーマンのブランド力をも強力に見せ付けた形に。掟破りとも言えるメタ展開と、圧倒的な映像技術で期待を裏切らないエンターテイメントを作り上げている。お約束の予告シーン>>続きを読む

剥き出しにっぽん(2005年製作の映画)

2.5

シュールで奇をてらう作風に懐かしい若さを感じる。勿論粗削りで未完成ながらも、独特のセンスと学生でこのレベルの作品を作っていたのなら、相当抜きん出ていただろうなと思う。

くれなずめ(2021年製作の映画)

4.0

期待以上に面白かった。長廻しの臨場感が登場人物達の人間性を巧く浮き立たせていて、イキイキとした台詞のやり取りが楽しい。観ていると場に参加している様な気持ちになるし、懐かしさと羨ましく思う感覚で胸が熱く>>続きを読む

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.0

20年振り位に鑑賞しました。最近始めた映画レビューブログで記事にしたくて観たのですが、やっぱり抜群に面白い。グイグイ引き込む脚本とキャストのハマり具合が絶妙です。ネタバレ厳禁の代名詞の様な作品ですが、>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.5

細田監督がかつての宮崎駿監督の様に作品を体系で語られる作家である事は凄い事だと思う。ファンでなくても無視出来ない位置に作品をリリース出来る数少ないクリエイターに辿り着いたのだから。でもこの作品は個人的>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

4.5

衝撃的な作品だ。内容も演出も際立っている。韓国映画らしいエネルギーと、その場の空気感をそのまま真空パックした様な臨場感は一見の価値在り。空想のシーンの美しさと、猥雑な現実との境目が、物語の進行と共に曖>>続きを読む

インサイド・マン(2006年製作の映画)

2.5

スパイク・リーに対するイメージが余りに偏っていたせいか、特にらしさを感じる事のないままのエンドロールに勝手に肩透かしを食らう。この豪華キャストも活かしきれていないし、期待を持たせる展開にしてはオチが弱>>続きを読む

母の眠り(1998年製作の映画)

3.0

重たいテーマに正面から取り組んだ点は評価出来る。娘の感情の起伏に付き合う映画だが、実は母親の想いの内奥を終始推察させる造りにもなっている。それぞれの立場から考えさせる作品だ。メリル・ストリープの迫真の>>続きを読む

歌え!ロレッタ愛のために(1980年製作の映画)

3.5

力強い作品だ。シシー・スペイセクの全身全霊のパフォーマンスが印象に残る。古き良き時代の大らかさも手伝い、実話ながら朴訥とした雰囲気もある。トミー・リー・ジョーンズの演技の粘り強さも素晴らしい。

街の上で(2019年製作の映画)

3.5

若い役者達の自然過ぎる演技を傍観していると、映画である事を忘れてしまう瞬間がある。監督としてはしてやったりなのかも知れないが、やっぱり確固たる雰囲気を持った作家だ。主演の若葉竜也が良い。さりげない表情>>続きを読む

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

4.0

表面の静と内面の動がじっくりと染み込んでくる。美しい景色と音楽に儚く溶けていく様な時間。2人の時計の針が、ゆっくりと動きを緩めて止まった場所。そこは悲しさを納得出来る様な充実感のある場所だった。2人の>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

2.5

序盤から伏線臭い不穏な雰囲気に満ちていて期待させられる。シャマラン節の不条理で内面的恐怖の面白さはあるのだが、ワンシチュエーションの限界が中盤で既に露見してしまい辛い。更なる謎と展開にワクワクするとい>>続きを読む