こぽんさんの映画レビュー・感想・評価

こぽん

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インターンシップ(2013年製作の映画)

4.8

何を見るにも学ぶにもスマホを通じてになってしまっている時代にまずは顔を上げてみること、壁に当たったらその場で悩み続けるよりも遊べばもっとクリエイティブな事生まれるんじゃない?っていう単純だけど、それが>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.5

前作に引き続き、ちさまひの掛け合いが観れただけでも最高。低予算ながらも脚本とキャラクターが光っていて、何か良いなと思えるシーンが何度もあった。
良い奴も悪い奴もなんか憎めなくてただただ尊い人間臭さ、殺
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.4

日常あるあるを散りばめながら、ときおりキレッキレのバイオレンスが炸裂する。
非日常と日常の境界線が分からなくなって、それがどんどん映画へと誘ってくれる。
殺し屋というダークな題材がありながらも、くどく
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怪物(2023年製作の映画)

4.8

胸の中の思いがいつも言葉からはみ出してしまって、思ってもない事を言ってしまったり勘違いして伝わったりしてしまう。
自分で自分の気持ちを確かめようとしても、言葉では覆いきれない部分が自分にもあってその何
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.8

何かを補うような出会い、当然のような顔して訪れる別れ、素晴らしい恋やセックス、お約束のプリン。どんな些細な出来事もいびつで愛しい人生をこの作品は形作っていた。
家族や友人、恋人や同僚、自分の大切な時に
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

5.0

夏映画で青春映画で群集劇でもある。とにかく映画、カメラの存在を忘れて没入してしまった。最小限に抑えられた言語的説明のおかげで、観ているこちらもその場にいて一瞬一瞬を共有している感覚。
特別な事なんて起
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

人生は選択の連続と言うが、例えば選択しなかった人生が分かるとしたら?そんな世界ではまた違う自分がいる。
奇天烈で奇想天外な展開だが根っこの部分はは″愛と優しさ″なのかなと感じた。
難しく考えず、ただス
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

5.0

映画を観に行ったつもりが、気付けば実際にライブに行った1人として熱くなっていた。息を飲むほどの熱量と臨場感、ひとつの事に命をかけ、挫折してもまた軽やかに飛び越えていく様。
生きていく上で音楽なんか不必
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アザー・ミュージック(2019年製作の映画)

5.0

便利な世の中になり、ありとあらゆるものが簡単に手に入ってしまう世の中。便利だけど何か物足りない、どこか満足感が無いと感じてしまう。心の底から感動した時って、モノを手に入れた時じゃなくてモノを手に入れる>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.8

小さな映画なのに、とんでもないパンチを胸に打ち込まれた。耳が聞こえない。だけどケイコの目が情熱や葛藤、憤りや哀しみを雄弁に可視化させる演技が素晴らしかった。目を澄まし、耳を澄ます、映画を観るってまさに>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.6

主人公は決して感情が無いわけは無くて、なんなら繊細で人の気持ちを考え過ぎてしまう人に感じた。だからこそ自分の気持ちも俯瞰的に見てしまって、そんな自分に、他人に冷めてしまい、そんな風に見られているのも慣>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.5

久しぶりに振り切ったエンタメ映画を観た。
3時間という長丁場でありながら、この作品はずっとテンションを落とすことなく最後まで観れた。
語りの勢いと人物の魅力、そしてアイディアで息付く暇もない3時間だっ
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.7

タイムループものなんて今まで色んな作品で擦られてきたのにロマンス皆無、SF要素ゼロとなると初めてだった。
同じ週を何度も繰り返す単純な内容だが、アイデアで乗り越え飽きさせない。
何だか小劇場の演劇を観
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.5

誰かに言われたからとかでは無く、物心ついた時には枠組みがあって、
周りを気にしない、自分自身で居ればいい
なんて色んな映画、本、人には言われてはいるものの、許しているようで「例の枠」にはまっていなけれ
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.2

青春ドラマでタイムマシン、テンポ良しのダレ場無し、無理な展開や心情面でのちぐはぐが無い非常にすっきりした展開は夏を舞台にしたこの作品にぴったりだった。
ド派手なアクションや大スぺクタルがある訳ではない
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

原作と比べるのは一旦抜きにして、エンタメ作品としては非常に良かった。
漫画みたいな映画、カラフルな漫画を読んでいるみたいな感覚。
伊坂幸太郎らしい、ミスリードの誘い方と気持ちの良い伏線回収。
良作

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

4.5

人間生きている以上「死」というテーマがずっと付いてまわる。死ぬことを考えていない訳ではないけど、本当にその可能性があるときとないときでは向き合い方が絶対違うと思った。美味しいものを食べた時、お金が急に>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.8

好きなことをずっと好きでいることって本当は凄い難しい気がする。
幼い頃に好きだったものも、自分が成長するにつれて興味がなくなったり、本当は好きだけど周りを取り巻く環境のせいで好きでい続けることが出来な
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.8

劇場で見る見ないが魅力を左右する作品って数あるけど、これもその1つ。
耳を塞いだり逃げ出したくなる怖さというより、潜在的に「怖い」って思わせてくる監督の手腕、流石。
伏線の回収も、魅せ方も、演者も最高
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

5.0

子どもって純粋だけど時に非常に残酷。
仲良くなるのも一瞬だけどすれ違うのも一瞬で、少年二人の瑞々しくも切ない友情物語が最高に良かった。
余りにもド直球だがそれが良いと思うし、それで良いと思えた。
じわ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.8

何者でもないとか、道を見つけられないとか
人生の主役になれてないとか全然そんなことはない。ユリヤはずっとちゃんと自分の人生の主人公をやっていた。
人生には大小限らず分岐点があって、その度に迷って悩んで
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

4.0

常人では思い付かないが、人間の欲望の奥底にはもしかしたらこんな残酷な一面があるんじゃないかと。
究極のスプラッター映画。
覚悟して観ても最初の数十分で心が折れた。

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.5

甘くて薄くて思慮浅く支離滅裂。
でも、それが人なんだなって感じた。
間違いのような二人が間違いを繰り返しながら駆け抜ける。ピュアとエゴの煌めきを捉えるカメラワークとキャラ、語り、ショットとも極上だった
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犬王(2021年製作の映画)

3.6

冒頭の始まり方が斬新で、その意外さにまず心を持っていかれた。
それが最後にちゃんと回収されるのもすごい。この構成、分かりやすくはないかもしれないが、なんでも説明しすぎて見る側に考える余白を与えない作品
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.3

重く暗く悲しい。けど、そこに一縷の望みがあれば、もしかしたらと思わせてくれる構成が素晴らしかった。
世間一般のイメージを濃縮して苦しくなって、ぐるぐると色々思考させられる見事な映画だった。

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

4.8

素朴な人生だとしても、その一瞬一瞬に感じた思いや感情は素敵でかけがえのないものなのかもしれないと感じた。
人生は必ずしもハッピーエンドではない。 断ち切れない未練もある、実らない恋愛もある、それでもそ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.7

人を殺めるのはもちろん悪。悪なのだが、圧倒的多数派の人たちのために作られたルールがたくさんあり、その″正しさ″というレールから運悪く外れて普通じゃなくなった人がいる。映画を観たり、ご飯を食べたり息を吸>>続きを読む

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

4.7

淡々と物事が進む映画かと思っていたが、思いのほか感傷的で叙情的な映画だった。
記憶と記録、塗り替えようと試みても上書きできない。
どれだけ忘れたくても忘れられない、大切な記憶を鮮明に呼び起こす残酷且つ
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ロスバンド(2018年製作の映画)

4.8

ロードムービー×音楽。自分が大好きな設定、面白くない訳が無い。一人一人キャラ立ちしていて、それぞれ悩みがありながらも4人しか出せない音、そんな4人が奏でるハーモニーは最高だった。
自分のしたいこと、で
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.9

アガる人とアガらない人、両方に分けられると思うがこの作品は個人的にはかなり好きだった。
リアリティの無い展開に、ピントを外したギャグもそれを上回るくらいの音楽の良さと格好良さ。映画なんてこれくらいが丁
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.5

人それぞれ感じ方や考え方なんて違うと分かっているのに、モヤモヤしてしまう。この作品は大人対子どもではく、人対人のもっと純粋な作品だった。
楽しい時、悲しい時、驚くような日々を積み重ねて信頼関係を築いて
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

5.0

言葉よりも時には確かなもの、ダンスや歌、身体の芯から熱くなって溢れる思いを乗せる姿が本当に素晴らしかった。
誰かに属したり、属されたり、縛られたり、不自由な事で世の中溢れてるけど自分が自分の事を好きな
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とんび(2022年製作の映画)

4.5

胸の中の思いがいつも言葉からはみ出してしまうくらいに不器用だが、本当は誰よりも愛に溢れていて何度も泣いてしまった。
あきらは父親になったおかげで子どもの頃の自分との距離が近くなったり、当時は分からなか
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.4

こんなこと日常で無いだろ、と思いつつもしかしたらって思わせる設定と会話劇が凄い。
要所要所に遊びや笑い、コントチックな演出もあれば急にハッとするようなセリフもあり2時間飽きずに観れた。
偶然が生み出し
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.8

1の引き続き最高だった
アニメとか、子供向けとか謳ってる作品って一見子供が喜びそうなものとかじゃなくて、大人が子供に残したいものを真剣に作ったものなんだなって感じた。
圧倒的な映像美に、ワクワクするよ
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余命10年(2022年製作の映画)

3.9

余命10年と宣告された人が限られた時間を使って全力で生きる。まつりちゃんと出会って救われて、生きる希望が見つかって本気で生きたいと思って。
でも、死という誰もが避けられないリアルに、真摯に向き合った作
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