kamakurahさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.5

シャーリーズ・セロンは、これとスキャンダルで、またオスカーかな。まぁ、そうはなりませんね、というお伽話。セックスとドラッグネタで、全編楽しく鑑賞できるわけではない、というあたりが△。ひと昔前のジュリア>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.5

個人的には、これがパルムドールか、という印象でした。設定がゆるいし、小さな子の嗅覚とトラウマ体験であっさりバレるのに、突き止めようとする風にならないのは何故なのか、脚本の意図が汲み取り切れない。もっと>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.0

ベネディクト16世役のアンソニー・ホプキンスとベルゴリオ役のジョナサン・プライスとによる、さながら舞台劇を思わせる圧倒感あふれた対話劇。シビアなシーンばかりでなく、笑いやアバ、ビートルズなどもあって飽>>続きを読む

十年(2015年製作の映画)

3.5

今の香港を予言することになってしまったことが、観ていて辛い。気がつくと日本の明日になっているかも、と思わされ、その戦慄感が恐ろしい。民主主義といことを真剣に考えている人々がいる国の作品として真っ直ぐに>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.0

お伽話として上質。ケン・ローチの対極ですがダニー・ボイルも好きなんです。自分のある部分がビートルズでできているシルバー世代には嬉しくなる一本。あれも、これもないけど、あの人は生きてる、という設定が二重>>続きを読む

家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.0

ケン・ローチ、恐るべし。巻頭からエンドロールまで、ずっと観る側の実人生に向き合わされ、誰もが抱えているだろう内憂外患をあぶり出される。前作「わたしは、ダニエル・ブレイク」以上に、過酷で辛い100分。原>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

3.5

FOXニュースの大事件をほぼ事実通りに描いたとのこと。その謳い文句通り、とりわけシャーリーズ・セロンのなりきり感が圧倒的。かの国では「大統領の陰謀」は、もはや遠い昔なんだな、きっと。馴れ合い感は日本も>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.5

話がとっちらかって往年のファンとしては、どうするつもりなんだろうと懸念が払えなかったが、それでもなんとか着地させてしまうところがディズニー、ハリウッド。まさかのあの人登場ながら、何故かクレジットなし。>>続きを読む

カツベン!(2019年製作の映画)

3.5

素材よく、映画愛にも溢れて、主演の成田凌も好演ながら、軽快さにかけて残念。音楽は「シコふんじゃった」のままで、せっかくエノケンばりの奥田民生の「カツベン節」があったのだからもっと多用すべきだったのにと>>続きを読む

最高の人生の見つけ方(2019年製作の映画)

3.5

吉永小百合作品としては、共演の天海祐希のカラーとほどよくブレンドされて、随所に軽妙感あって中高年には嬉しい仕上がり。犬堂一心監督の手腕によるところ大。泣かせどころも勘所をおさえ、いい気持ちで劇場を出ら>>続きを読む

決算!忠臣蔵(2019年製作の映画)

2.5

着想は「武士の家計簿」、テイストは「超高速!参勤交代」、吉本総動員で、しかもそれぞれ個性はそのままで演技設計見られず、大団円で討ち入りなしではガッカリ。

“樹木希林”を生きる(2019年製作の映画)

3.0

NHK番組の、ディレクターズカット劇場版。文春新書の「一切なりゆき」が年間ベストセラーになり、「樹木希林」の看板さえあげれば大歓迎、というトレンドなくしては成立しなかったかも、という印象拭えず。監督に>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

遅まきながら話題作を日比谷の1番スクリーンで鑑賞。ホアキン・フェニックスに圧倒されつつ、アメコミを下地によくぞここまでと脚本に感歎。当初は素朴な設定だったはずのゴッサムシティが、現代との近似値を持ちは>>続きを読む

アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール(2018年製作の映画)

3.0

大好きなボチェリの伝記映画。ボヘミアン・ラプソディーのヒットがなければお蔵入りだったのかな。一昨年の作品。認められ出した後は順調だったのかな、と思い込んでいたので、興行の世界に翻弄されたあたりは、意外>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

4.0

本年度TIFF東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門 作品賞 Japanese Cinema Splash Best Picture Award
森達也監督面目躍如、あっという間の2時間。東京新聞望月
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

恩田陸の最高傑作の映画化。公開を心待ちにしてました。原作とはもちろん別物ながら愛読者の思いに心配りが感じられる脚本、映像に前作『愚行録』で才気を印象づけた石川慶監督の守備範囲の広さを体感させられました>>続きを読む

真実(2019年製作の映画)

3.5

今年のヴェネツィア国際映画祭オープニングの栄誉に浴した話題作。大物三人の演出でも全くブレない是枝流には敬意を表するものの、内容的には、2016年のドラン『たかが世界の終わり』が描出した世界観に重なるも>>続きを読む

記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.5

気楽に鑑賞できる三谷コメディ。中井貴一の1人舞台の感あり。もちろん、脇は全員、芸達者が揃って、それなり。泣きと、オチを整えて欲しかった。

ライオン・キング(2019年製作の映画)

3.5

愛孫が帰省していなければパスしたかもの超実写版ながら、長年の四季版フリークとしては大満足の一本。オールCGが、時々あたかもLKの名曲BGMつきナショナルジオグラフィックというかダーウィンが来たという印>>続きを読む

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

3.5

「新しい人」としての歩みを淡々とかつ堅実に積み上げた現代アメリカを象徴する女性法律家のドキュメンタリー。彼女への尊敬が揺るぎなく継承されるなら、まだアメリカを信じてもいい、と思わされる一本。ドラマ化さ>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

よく頑張ってくれました。制作、出演、関係者全員に喝采です。こうした作品が次々出てきてこそ民主主義。虚実見事にないまぜに今が描かれ、日頃、同調圧力に疑問を抱く者にとってはメッセージ力の深く重い意欲作。見>>続きを読む

キングダム(2019年製作の映画)

3.5

周囲から、まだ観てないの、なぜ観ないのと急かされ、それでも腰のあがらなかったアニメ原作超大作は、なるほど多くが賞賛する訳だ、とスピード感あふれるアクションシーンに大いに納得の一本。個人的には長澤まさみ>>続きを読む

アラジン(2019年製作の映画)

4.0

オリジナルアニメも四季の舞台も楽しい仕上がりだったが、実写版は躍動感に溢れ、CGも素直に納得できる極上のエンターテイメント。ディズニーの気合の入れようが楽しい一本。家族みんなでたのしめます。

#アラ
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ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス(2016年製作の映画)

4.5

上映開始約一ヶ月経過しても、なお日曜日朝一番の会は当日券大行列で、220席完売にびっくり、二度目の訪館でようやく鑑賞。監督フレデリック・ワイズマン、89歳にしてなお意気軒昂、ただただ感服、圧巻の3時間>>続きを読む

エリカ38(2018年製作の映画)

3.5

実話が下敷きのためか説明ないままの展開に、浅田美代子扮する主人公の内面が十分に掴みきれなかった。単調で長尺。それでもプロデュースした樹木希林への興味で飽きることなく観せられてしまう一本でした。

クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代(2018年製作の映画)

3.5

正統派ドキュメンタリー。クリムト、シーレを中核に、マーラー、シェーンベルク、フロイト、ウィドゲンシュタイン等々、ウィーン分離派、世紀末文化について丁寧に解説され、得るところ大。勉強になりました。次は国>>続きを読む

長いお別れ(2019年製作の映画)

3.0

映画と原作との違いについて今更何をか言わんや、別物であることはよく承知ながら、中島京子の愛読者で本作に○印をくれる人はいないと思う。前作からの期待値で中野量太が中島京子で新作となれば、大きく望むのは当>>続きを読む

ホワイト・クロウ 伝説のダンサー(2018年製作の映画)

4.0

本年上半期ベスト。ヌレエフの孤独と決意を芸術性高く、エンターテイメント風味も十分に描いたレイフ・ファインズの手腕に感服の一本。厳選のロケ地も素晴らしく、全編を彩る音楽に聞き惚れます。とりわけ終始ヌレエ>>続きを読む

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.5

テレビ版の好評を足場にしての映画化というCXオールドスタイル。長尺にした分、前半のモタモタ感が残念。長澤まさみは、すっかりコメディエンヌとしての存在感が板について絶好調。エンドロール後も楽しませてくれ>>続きを読む

ビル・エヴァンス タイム・リメンバード(2015年製作の映画)

4.0

1日1回上映のためだとしても満席、補助席の入りにビックリ。ビル・エヴァンスのピアノの美しさの背景が明確に語られ、無駄な場面なく納得の仕上がり。既知の情報が多いものの、映像が持つ説得力は、深く胸に突き刺>>続きを読む

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.0

聖書の教養があれば、もっと深く受けとめられたはず。前知識なく鑑賞したことが悔やまれる。純粋無垢をそのまま具現化した主人公の清廉な物語。前半部と後半部とで趣き異なるが、隔たった時空を魂を体現する主人公が>>続きを読む

ばあばは、だいじょうぶ(2018年製作の映画)

3.5

ミラノ国際映画祭で最年少主演男優賞受賞で話題の寺田心くん、冨士眞奈美さん主演の『ばあばは、だいじょうぶ』(ジャッキー・ウー監督)の完成披露試写で鑑賞。冨士さんの円熟圧倒感と渡り合って、いささかもゆずる>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

4.0

観終わって、あぁ観てよかった、と素直に思える佳品。90歳の老人を、リアルに演じて、物語も平明ながら深い主題を抒情味豊かに描き切るイーストウッドの名人芸にうっとり。小道具の音楽も文句なしで、すぐにサウン>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0


良作!観終わってこころ温まり、妻と二人してKFCへ直行しました(笑)本作がオスカー最優秀作品にふさわしかったのかどうかの議論が起こる理由もよく分かる手触り感優しい作品。主演のふたりが素晴らしい。ヴィ
>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.0

もっと底抜けにバカバカしく滑稽でもよかったのに。痛快感も欲しかった。既視感満載で観終わったあとの満足度が希薄で残念。企画は良しで観客の集まり具合も納得です。

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.5

オスカー受賞式のあの感激ぶりと、ガガさまとグレン・クローズをしりぞけての主演女優とあれば観ないわけにはいかない。なるほど圧巻でしたオリビア・コールマン。いい気持ちにはなれないだろうなと了解のうえでの鑑>>続きを読む