こそめさんの映画レビュー・感想・評価

こそめ

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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.6

演奏中心の映像ってだいたい飽きが来るものだけどそれを飽きさせない音の映像表現がとても良かった。ジャズはクールでスカしたものだと思っていたけどイメージが180度変わった。
原作は漫画らしいのでほっとした
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

4.0

カットが多い分ストーリーラインが分かりやすい。全員で不幸になるっていう結末はあまりにも西尾維新で良いよね

オールド(2021年製作の映画)

2.5

映画としては可もなく不可もないストーリーとオチだった印象だけれど、短時間に老いや思春期の訪れや何やらなんかそういうことを考えさせられる部分はあった。

彼女は夢で踊る(2019年製作の映画)

5.0

ストリップという文化自体が斜陽で、こうやって幾つもの劇場がいつか失われていって、最後には広島第一劇場のように消えていくのだと思ったら、涙が止まらなかった
ストリップという文化に、劇場という場所に、みん
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愛なき森で叫べ(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

妙子が1番強くて正気だったなと思う。ロミオに呪われたジュリエットの話。女子校のシーンで女性幻想を描いた後でちゃんと破壊してくれたのが良かった。
人心掌握のプロだと思われた男が1番従順そうな手下に裏切ら
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ホテルローヤル(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ラブホテルという非日常の空間を舞台に、それぞれの非日常ばかり見える日常を過ごす人たちの物語。ラストシーンは幕を閉じた「非日常」から出た主人公が「日常」に触れるシーンなのかな、と解釈していたが、「日常」>>続きを読む

浮気なストリッパー(2015年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

矢沢ようこ様が美しい。途中まで「ストリップやマジックが登場する意味は何……?」と思っていたが、ラストで腑に落ちる。女は男を騙すもの、というちょっと時代錯誤なかんじも良い。ストーリー自体は500回見たこ>>続きを読む

蛇にピアス(2008年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

話の筋としては雰囲気映画と言われても仕方ないかもと感じたが、その雰囲気が良かったので良い。生と性と痛み、破滅願望めいたものを抱えて暗い世界の中を落ちていくルイが、最後に刺青に目を入れる選択をしたのが好>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ミュージカルで見れば役者さんの動きなど含めて楽しめたのかな、と思う。気高い猫のような動きは画面で見ても見事。ストーリーを映画として楽しむものではないのかも。

渇き。(2013年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

加奈子が壊れてしまった理由が分かりづらい。映像的な試みは面白いかもと思ったが、初見で理解するのは難しく後半に入るまでストーリーラインがさっぱりだった。途中まで無敵の人となったおじさんの話かと思っていた>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

三重(エンドロールも入れて四重?)の入れ子構造という作りがとても面白かったし、ギャグとしても、そして話自体もとても面白かった。前半のちょっとした違和感が後半で伏線回収されるのが気持ち良い。序盤ワンカッ>>続きを読む

白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

原作が変わった作りをしていた分、映画として特に構造の変わった点が少なくとも私には感じられなかったのが残念な点だった。

原作はエピローグを除く本文の全てが「信頼できない語り手」によって語られるという作
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

最初から最後まで衝撃的な作品だった。
まず印象に残ったのはキャシーの目。泥酔したフリから男を制裁するスイッチの入った状態に切り替わった瞬間、喋り方もさながら、喋る前からその目ではっきりと分かる。
そし
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LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃は、峰不二子はスタイルが良くてオッパイが大きいからいい女なんだと思っていた。大人になってから、彼女が真にいい女である理由はその巧みな話術でも色仕掛けの技術でも、豊富な知識や戦闘力でもなく、「自>>続きを読む

ニキータ(1990年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

終わり方が「えっ?」というかんじ。終始人間臭さのあるニキータに好感が持てる。
初めは自分のことばかりだったニキータが最後は恋人のために行方を眩ませるという終わり方は、これは案外愛の話なのかも?と思うと
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闇の子供たち(2008年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。
宮崎あおいの感情的な行動に「やめておけって……」と思い南部たち記者側に立って見るけれど、見て伝えること、現地で目の前の1人を救おうとすることどちらも正義であり……などと思いながら見ていたら
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PITY ある不幸な男(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

承認を無限に食らう化け物みたいなものは全ての人間の中にいると思うけれど、多くの人間は思春期のうちにその飼い慣らし方を学ぶ。この映画はそれができなかった男の話なのだろうと思った。淡々と狂ってゆく主人公の>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

主にラスト30分付近について、
お父さんが「いつも上手く行かねぇよ」と言って祥太の頭を撫でて、お母さんが祥太の本当の家族への手掛かりを渡したけれど、大人の彼らにとってはそういつまでも続きはしないと分か
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地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

狂ったクリエイターが出てくる作品すき。全部狂っててよかった。
主題歌が良すぎるのであの内容の後に流れてこられると脳がバグる

夢売るふたり(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

非現実的な夢を語るが実現する気も責任もなく頼りない夫、目的のため一直線だが肝心の目的は他人任せで人生の進路を夫に依存している妻。支え合っていると言えば聞こえはいいが、お互い肝心な部分で2人の夢に責任を>>続きを読む

映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

観たので感想書こうと思って開いたら割とネガティブな意見が多くて驚き。ほぼ総集編であることは予告の時点で言われていたし、むしろ総集編としては豪華すぎる気さえする。アニメ本編の解説編っぽい要素を含みつつ、>>続きを読む

映画 おそ松さん(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

アニメ側のファンだけど普通に楽しめた。笑い堪えるの大変だったし劇場にいた周りの人も笑ってた。
「おそ松さん要素がない」という感想をちらほら見かけたが、このとっ散らかって何が起こるのか何も予想がつかない
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

金ローで鑑賞。元ハリーポッターのオタクなので聞き馴染みのある呪文なんかが懐かしかったり、ニュートが執筆中だという「幻の動物とその生息地」が「家にある!」となったりで楽しく見ることができた。「幻の動物と>>続きを読む

バトルシップ(2012年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

開始10分でサッカー映画になってその後海軍映画になったと思ったら30分で宇宙映画になった後35分でサメ映画になってて笑った。前半の諸々はもう突っ込んだら負けな気がする。ボードゲームが元ネタだとか。最後>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

呪術廻戦の根幹にある自己肯定というテーマ、そして愛情(リカちゃんと乙骨)と友情(夏油と五条)、なんかもう全部乗せでヤバかった。真希さんが好き。
呪術廻戦は誰を主人公に据えても物語になるのでキャラ物とし
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

表面を作ることで引っ張り上げられるように内部も作られたアンディと、もう表面から逃れることはできないミランダの話なのかなと思った。2人の共通点はその表面のためなら非情な決断も厭わないこと。
強い女がいっ
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はタイラーの説得力ある言動が見ていて心地良いが、それがカルト教団のやり口と変わらないことに気づいた頃には手遅れ。自分とは対極であり過激な部分もある思想や振る舞いに憧れてそのような人格を作り出したが>>続きを読む

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

前評判を何も知らずに見たので、胸糞映画・グロ映画と言われていることに驚いた。
2時間半もあるとは思えない疾走感で気付いたら観終えていた。終始「目」が印象的な作品だったと思う。役者さんの演技力の賜物なの
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

話題になっていたのを思い出して視聴。
どこを取っても狂っているが、あの共同体に悪人はいない。自然と共に生き、同じ共同体の人間には家族のように接し、痛みや苦しみは共感することで分かち合おうとする。夏、白
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

1.0

高坂と佐薙の生きづらさが映像として可視化されているのはなるほどそういう表現があるのか、というかんじで興味深かったが、逆に言えばそれ以外に言うべきことがない。原作との乖離に目を瞑ったとしても説明不足感な>>続きを読む

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