ドドド大王さんの映画レビュー・感想・評価

ドドド大王

ドドド大王

NN4444(2024年製作の映画)

4.3

ホラーを題材にした日本映画の中でも、ここ数年で随一の傑作。全体的に若い感性と、キレのあるカメラワークが爆発しており、本当に観に行って良かった。

特に、後半2作「洗浄」と「VOID」がどタイプ。いずれ
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変な家(2024年製作の映画)

3.5

他の方もおっしゃっている通り、ミステリーとホラーどちらにも振り切れていなかった感じは否めないと思う。特に、物件ホラーだと『残穢』が素晴らしすぎるので、どうしても比べてしまう。

だが、ジャニーズや売り
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バービー(2023年製作の映画)

3.3

全くバービーに親しみがないため、入りきれない部分もあったが、さすがに素晴らしい映画であったように思う。

とにかく、衣装をはじめとする美術面が美しいし、それでいてストーリーもバービーというフィルターを
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

『アリ・アスター先生からの最終問題』って感じ。ヘレディタリー、ミッドサマーに続く、胸糞家族映画三部作のフィナーレを飾るのにふさわしい作品。これまでの、ショートフィルムの雰囲気や、監督の趣味嗜好など、ふ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

「どうあがいても真実がない時、何かを事実と確定して前進せねばならない」といったメッセージを受け取った。

ある事件をめぐる裁判映画だが、これまた決定的な証拠が何一つ見つからない。やっと出てきたと思った
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学校(1993年製作の映画)

3.6

卒業式を迎えたとある夜間学校のクラスの中で、担任の西田敏行がこれまでの思い出を振り返る話。

とにかく西田敏行の演技が圧巻で、まさにこんな人物像が日本のどこかに存在していたに違いないと思うわされる納得
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LIFE!(2013年製作の映画)

3.5

広い世界へ飛び出す行動力の大切さを教えてくれる映画。特に終盤の旅を終えた主人公は、元の姿とは見違えるほど精悍でめっちゃノンバーバル強くなっていた。だがぶっちゃけイマイチだなと思った点もある。

1点目
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インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)

3.4

普通に面白かったっていう印象。何がそこまで響かなかったかなーというと、やっぱりブルースの人間性がいまいち伝わりづらかったというところ。

天才科学者なのか、元恋人との関係性に悩んでいる男なのか、人を傷
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新解釈番町皿屋敷 お菊寺(2023年製作の映画)

3.0

評判に違わず、3話目の異質性が際立っていた。物語中盤での、大転換がすばらしい。

また、あまり期待していなかった1話目の教習所のエピソードも個人的にかなり良かった。オーソドックスなスタイルながら、要所
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.9

盲目の秘密が明かされてからの、タイトル回収がめちゃくちゃ気持ちい。盲目の鍼灸師という独特の人物設定ながら、その設定でなくてはできない役割やスリリングが目白押しで、無茶苦茶脚本が面白い。

その上、一筋
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千年女優(2001年製作の映画)

3.9

摩訶不思議だが緻密すぎる脚本と、それに耐えうる美しい作画に圧倒され続ける。その上、メッセージ性も素晴らしく、今敏の音楽とのシナジーはエンドロールで最頂点に到達していた!

一人の女性の生涯と、彼女が演
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罪と悪(2024年製作の映画)

3.7

国産の本格ノワール映画。地方都市に漂う閉塞感と、複雑な人間関係の中で、二つの殺人事件の秘密が明かされていく。

物語を通して、完全な善側の人間は描かれておらず、誰しもが「悪」の要素を持っていることを強
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

噂にたがわず素晴らしい映画だった。余白が多い映画だが、描写を丁寧に紐解けば、おぼろげながら輪郭がつかめてくる。「もう会えない大切な人」とゆく記憶の旅だ。

悩みぬいた父親が高価なトルコ絨毯を買った時、
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十五才 学校IV(2000年製作の映画)

4.0

傑作。不登校の少年を主人公にしたロードムービーで、それぞれ出会う人の人物の掘り下げがリアリティ高く掘り下げられ、全員に感情移入できる。

全体通して特にビッグイベントが起こるわけでも、最後の最後にピー
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.6

何か起きそうな雰囲気は終始漂っており楽しめたが、メタファー映画感が強すぎて、恐怖みたいなところがちょっと薄らいでたかなと思う。

っていうか、いまだに清水崇があらゆるとこに関わりまくっている事実こそが
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7

めちゃくちゃアイデアが斬新だし、ストーリーの構成としても意外性があり素晴らしいホラー映画だと思った。それでいて、メタファーの要素や、ボディホラーとしての要素も充実しており、良いところしかない。

一方
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名探偵コナン vs. 怪盗キッド(2024年製作の映画)

3.1

初見で知らなかったが、4月上映予定のコナンの新作に向けての布石映画だった模様。

これまで放映した映像の総集編的な感じだったので、ライトには感じたが怪盗キッドとコナンが出会う事件について描かれており、
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画館で見れて良かった映画だとすごく思った。2時間弱心を奪われた。

主人公平山の毎日は、他人から見れば、まるで木のようにいつも同じで退屈に思えるかもしれない。でも本当は、同じ毎日は1日としてなく、誰
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劇場版 ほんとにあった!呪いのビデオ100(2023年製作の映画)

3.5

中村義洋監督ということで、残穢ばりの感染系ホラーを期待していたが、そこそこって感じ。

前半の調査パートに時間がかかりすぎて、後半のアクセルがかかりきらなかった印象がある。かといってリアリティもそんな
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ほつれる(2023年製作の映画)

4.0

常に気まずい最悪の雰囲気で、めっちゃホラー映画。何より田村健太郎さん演じる旦那の問い詰め方がめちゃくちゃ良かった。

澱みない話し方とか、論理的な感じとか、ワンマンで稼いでそうな感じとか、かといって悪
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インシディアス 赤い扉(2023年製作の映画)

3.2

インシディアスシリーズの1つとして観るのであれば不満はないが、これが最終章であるならば不満しかない。

まず、シリーズ通して登場する花嫁姿の悪霊とダースモールさんが今作も出てきたが、全く根源治療できて
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インシディアス 最後の鍵(2018年製作の映画)

3.4

前作と比較して、パンチが無かった。前回のジャンプスケアが強烈だった分、今回の恐怖演出は見慣れたものや予想できるものが多く、新鮮味が無かった。ただ、エリーズとおっさん二人のスピンオフという方向性は楽しく>>続きを読む

インシディアス 序章(2015年製作の映画)

3.9

インシディアス1、2と連続で観てきたが、正直この作品が頭一つ抜けて怖い。

前半の薄気味悪い日常に浸食するような恐怖描写から、中盤以降のジャンプスケアがマジで怖い。音も勿論、タイミングの"ずらし"が凄
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心霊写真(2004年製作の映画)

4.1

あーほんとにメチャクチャ怖くて素晴らしい。

ジャンプスケアは絶妙なタイミングと畳み掛けが完璧だし、脚本も丁寧でしっかりストーリーとしてもおぞましい。ありきたりになりがちな心霊写真という題材を扱いなが
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インシディアス 第2章(2013年製作の映画)

3.4

ランバート家の妻がとにかく可哀想。引っ越してきてから、幽霊に殴られるは、人は死ぬは、息子も夫もおかしくなるわで大変すぎる。絶対あんまり寝れてないと思う。

全体的な感想としては、ちょっと大味すぎるなー
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インシディアス(2010年製作の映画)

3.5

ずっと前から見よう見ようと思ってやっと観れた。

全体通して、音がめっちゃ良い。軋むようなバイオリンの音とか、シーリングファンの音とかが、めちゃくちゃ恐怖を喚起する。多分映画館で見たら、1.5倍ぐらい
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花に嵐(2015年製作の映画)

3.6

「やり方を知っているからやるんじゃないんでしょ。やりたいからやるんでしょ?」これすごく大事なことだと思った。

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.5

初めは意味が分からなくて、頭にハテナマークがたくさん浮かんだ。だが、見返したり、解説を見て色々わかってきた。

あれこれ妄想して、時間がどんどん経過し、自分の人生に悔恨を残す老人になる。自分のこれから
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.6

面白かった。未練を残した特攻兵がゴジラに立ち向かうというストーリーはシンプルながら面白く、後半見いってしまった。

個人的に一番好きだったのは、ゴジラの造形だ。これまでの映画ではそこまで?描かれなかっ
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市子(2023年製作の映画)

4.0

最近頻出の親しい人がいきなりいなくっちゃう系映画。「さがす」とか「ある男」とか「アンダーカレント」みたいな。こういう人探し系ミステリーは、個人的にめっちゃ好きです。

市子の人生を断片的に辿ることで、
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.6

何が脅威なのか分からない〜中盤は、NOPEを思い出した。家の外で異変が起きているが、何かもわからず蹂躙される様子は、イット・カムズ・アット・ナイトをも思い出した。だが、最終の落とし所があんまりにも明確>>続きを読む

ゾディアック(2006年製作の映画)

2.8

かなり面白くなかった。特に前半、捜査関係者が大量に登場し、群像劇のように物語が展開されるが、誰かの心情にフォーカスするわけでもないのでマジで頭に入ってこない。それから、結局何が伝えたいのか分からなかっ>>続きを読む

テリファー(2016年製作の映画)

3.5

殺戮ピエロの行動の不可解さが良い。ノコギリで痛めつけながら人を殺めるのかと思えば、意外と拳銃でサクッといったりもする。それから思ったのは自分だけかもしれないが、事件現場である工場の間取り?建て付け?が>>続きを読む

ケイコワ(2008年製作の映画)

3.8

約8分という短い時間だったが、非常に印象深い作品。親が子供を装飾品のように扱う、現代を強烈に風刺した作品。全く無駄のないめちゃくちゃ良いショートショートホラーだと思う。

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.7

墓場鬼太郎の鬼太郎誕生にまで綺麗に繋がる、素晴らしいスピンオフだったと思う。ただ、原作ファンとしては、もう少し鬼太郎の先祖である幽霊族の掘り下げがあるかなと思っていたので、そこの期待は外れてしまった。>>続きを読む

怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.2

もう一つな印象。亀梨くんたち脳チップベイビーを絵本「怪物の木こり」になぞらえたいのは分かるけど、どうしても絵本の設定が浮いちゃっている印象。いちいち怪物の格好して襲撃するのも、特注して作ったんかな?と>>続きを読む