我らがヴァーホーベン監督の痛快宗教サスペンス。
過剰な出血。飛び出した眼球。
作品の中で最も活躍する“ぼかし”。
汗やら唾液やら夥しい汁気が薫る性愛表現。
本物と書いて“ガチ”と読むほどの男同士の接>>続きを読む
イギリスの片田舎。
フープ・スカートと馬車の時代。
現世と妄想の狭間に揺れ動く白と黒の戦慄。
ホラー映画…というジャンル区分になる作品ですが、損壊した死体や血生臭い凶器が画面を占めることはなく。どち>>続きを読む
ダイヤの原石のように武骨で大雑把な作品。
ヒッチコック監督の後期作品である『サイコ』や『ダイヤルMを廻せ!』等とは一味違う、軽快な筆致で描くサスペンスでした。本作の題材だと真正面から捉えれば陰惨な方>>続きを読む
メキシコ産の脳ミソ酷使型ぐでんぐでんスリラー。
冒頭から個人的な話で恐縮なんですが、僕は映画に限らず、何事においても先入観を抱きたくないタイプであります。だから、自分にとって未鑑賞の映画のレビューは>>続きを読む
透明度が高い湖のような作品。
強い風が木々を揺らして唄う情景の下。
物心ついた時から『何か違う』と感じていて。
他者に相談しても呆れられるか、怒られるか。
次第に心を閉ざしていき、
自分を偽る術だけ>>続きを読む
『マーベル・シネマティック・ユニバース』第11作目。
デデンデンデデン、という効果音と共に。遂に“壁”がやってきました。
前作『アベンジャーズ』は、手も足も出ないほどに惨敗を喫した作品。だから、鑑賞>>続きを読む
家族セレクトによる鑑賞でした。
そのため、事前情報は一切無し。判るのはタイトルくらいで…『ロンドン』が舞台で、『ゾンビ』が出てきて、『紀行』が旅…。え。旅?ゾンビと仲良くロンドン二泊三日の旅…とか?む>>続きを読む
『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督が贈るメキシコ産の深紅のロマンホラー。あ。これ、僕好みの作品です。序盤のモノローグから。心臓鷲掴み。脳内麻薬大放出。最高です。
不老不死。
大理石のよ>>続きを読む
転がるコインは表になるのか。
それとも、裏になるのか。
単純なれど、先が見えない展開。箱庭感満載ヒッチコック劇場の真骨頂。良作です。
何が素晴らしいって、主人公に感情移入をさせないようにする技術です>>続きを読む
かつて、矢継ぎ早に『週刊少年ジャンプ』の黄金時代を担った作品の続編(或いは前日譚)が乱発した時期がありました。正直なところ、遺産を食い潰すダメな二代目を見るかのような…そんな寂寥感に包まれたものです(>>続きを読む
賛否両論渦巻くシャマラン監督のホラー映画。
とても“厭”な気分になる映画でした。
まあ、そもそも“厭”な気分にさせるのがホラー映画なんですけどね。痛覚を刺激される錯覚に陥ったり。心臓が口から飛び出そ>>続きを読む
スウェーデン製アスペルガー風味ファンタジィ。
見た目はポップ
(まんまる大好き!)。
音楽はキャッチー
(世界と音楽をひとつに!)。
ハートフルな展開
(サイコーの兄貴!)。
ちょっとナイーヴだけど>>続きを読む
天に届くほどの孤独を芯にして、周囲を喜劇の生地で塗り固めたバームクーヘン…のような作品。
うは。序盤からニヤニヤが止まらない映画ですな。
何せ、今や“飛ぶ鳥を落とす勢い”の堺雅人さんがですよ。付け鼻>>続きを読む
ミニスカートの隙間は死への誘惑。いやん。
若い頃はですね。白か黒か。ハッキリしてないとダメでした。でも、歳を重ねると、それが何色でも良くなってきたんですね。これは「自分の考え方次第で何色にも変わるも>>続きを読む
説明書が存在しないプラモデル…のような作品。
極論ですが、本作は全て素材なのですね。
だから、「何を作るか」は観客次第なのです。
「うひゃ、変なの出来た!」と叫んでも良し。「うは。格好良い…」と自分>>続きを読む
知的興奮を味わうことが出来る極上の逸品。
「うは!そうだったのかぁ!」
と、“驚き”があること。それが、ミステリの醍醐味じゃないでしょうか。だから、動機解明のミステリが吸引力に劣るのも納得できる話で>>続きを読む
少年時代の思い出を彩る仲間たちとの同窓会。
そして新しい物語の幕開け。
今から考えると、80~90年代の『週刊少年ジャンプ』の熱気は凄まじいものがありました。その余波は僕にとっても他人事ではなく、月>>続きを読む
『マーベル・シネマティック・ユニバース』第10作目。
うほ!なにこれ!
あれよあれよと言う間に大量得点!
圧勝ですよ!超盛り上がりですよ!
泣いて笑ってのジェットコースタァッ!
奇を衒わないヒーロー>>続きを読む
痛む心を覆い隠して闘う男たちの物語。
物語としては至って明瞭です。
奇を衒わないで真正面から男たちの闘いを描いた作品なのです。たった、それだけのベタな物語なのですが、血が滾るものがあります。神経を握>>続きを読む
気付けば圧倒的な現実感に感涙していた。
備品の質感、室内の雰囲気。それは紛れもない中央官庁の一室。映画用に作られたとは思えない実在感。聞けば、その再現度のために途方もない労力を掛けたとか。確かに「本>>続きを読む
『戦後15周年記念作品!アラン・ドロンの殺人イタリア旅行!愛した女の悲鳴が海に響き渡る!』…なんて見出しがついてもおかしくない、フランス版土曜ワイド劇場。
ミステリ界の大御所が『ミステリ映画は、これ>>続きを読む
煌びやかな街の裏で蠢く欲望。そして、暴力。
50年代のロサンゼルスを舞台に、裏社会の闘争や警察内部の軋轢を描きながら、男たちの信念とプライドを炙り出した傑作サスペンス。
公開当時、劇場で鑑賞したので>>続きを読む
ヒッチコック監督流アクション超大作。
ってね。書くだけでもね。ネタバレゾーンをギリギリ掠めてますね。というのも、ヒッチコック監督の作品は、序盤から斜め方向に進むことが多いんですね。だから、ほんの少し>>続きを読む
◆ 序章 『キャッチコピー』
「タランティーノが仕掛ける『密室』ミステリー」
◆ 第一章 『鑑賞前』
タラぽん×ミステリの組合せは、上手く作用すれば無限大の可能性を感じますね。ぐふふ。とても期待で>>続きを読む
“ゲス”の“ゲス”による“ゲス”のための作品。
フェンスの金網を窃盗→売却。
警備員から時計強奪を挟んでからの。
自転車を窃盗→売却→事業用資機材購入。
うは。導入部からイヤな臭気を撒き散らす主人>>続きを読む
いきなりですが、映画鑑賞に勝ち負けは無いと思います。でも、「楽しんだもの勝ち」という言葉もありますからね。そういう観点で言うならば勝ち負けと書いても良いのかな、なんて思ってる今日この頃です。
さて。>>続きを読む
『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督デビュー作にて問題作。
『優れた喜劇の下敷きには悲劇が横たわる』という僕の持論を証明するかのように、家族との衝突や死別などの悲劇の上に滑稽な出来事をバターのよ>>続きを読む
『マーベル・シネマティック・ユニバース』第9作目。
うは。やられました。
中盤までは普通よりちょっと上くらいの評価だったのに。一番最後のセリフで全てを持っていかれました。これはね。九回裏二死満塁逆転>>続きを読む
第二次世界大戦の傷が癒えないロンドンの一角。集合アパートの一室で。
繰り返される、殺人、殺人、殺人。
淡々と淡々と。殺人、殺人、殺人。
それはまるで、
ゴム草履を口に含んでいるかのように。
噛み切れな>>続きを読む
サスペンス映画の歴史に名を残す名作であり、ヒッチコック監督後年の代表作。
えー。「ネタバレされたら、サスペンスは面白さが半減する」なんて言った人は誰ですか?って僕ですか?スミマセン。その言葉、全面的>>続きを読む
人間の感情を擬人化した物語です。
わりと、こういう設定は大好きなんですよね。だから、かなり期待しながら鑑賞したんですけども。む。これは…とても、微妙な味わいでしたぞ。どうした、ピクサー。
着想はね。>>続きを読む
インド版火曜サスペンス劇場。
土曜ワイド劇場じゃないところがミソです。
って誰にも解らない喩えですかね。すいません。
さて、そんなわけで。娯楽作品としては、なかなか秀逸なサスペンスでした。
行方不>>続きを読む
『マーベル・シネマティック・ユニバース』第8作目。
期待したらダメだと解ってたので、『アイアンマン3』の余韻を引きずらないように鑑賞しましたけど、ある意味予想どおりの結果でしたね。棒立ちの守備陣。得>>続きを読む
夏の終わりの、家族が集まる特別な日。
なるほど。巷で高評価なのが頷ける導入部です。ぐいっと惹き込んできますねぇ。極々普通の瞬間を上手に切り取っているから、違和感なく没入できるんですね。まるで、自分も>>続きを読む
クストリッツァ監督作品としては、『アンダーグラウンド』『黒猫・白猫』に続いて3作目の鑑賞となりました。これまでの鑑賞を野球に喩えると“二打席連続本塁打”ぐらいの大当たりでしたからね。やはり、鑑賞前の期>>続きを読む
TSUTAYA発掘良品。
うん。これまた、良品を発掘しましたね。
多分、発掘良品で掘り起こされていなければ、陽の目を浴びずに埋もれていた可能性が高いですからね。いやはや、本当に良い仕事を致しましたな。>>続きを読む