HHHの自伝的作品。小さな頃からの成長をたんたんと描いているだけなのに信じられないほどに郷愁にかられる。悪ガキたちと喧嘩に明け暮れるなかで父の病気。
大きな事件が起きるわけではないが、映像から土埃の匂>>続きを読む
ホウ・シャオシェンはなんでこんな画を撮れるのだろうか。郷愁に震えて泣きそうになる。
悪ガキ仲間たちと故郷、淡い恋とままならぬ社会。青春映画の傑作。
この時期に小津の影響があったのか知らないけれど、低>>続きを読む
夫の浮気で狂ってしまった妻ミホと、許しを請ううちに自らが狂っていく敏雄。共依存とも言えるふたりの異常な愛憎はもはやホラー。光の当て方やセットが独特過ぎて、ホラーを超えてコントにすら見えてしまう。
し>>続きを読む
アフリカの某国の大統領暗殺の命を受けたスパイ。しかし、状況が変わり、国に裏切られる。復讐のためパリに戻り……。
ジャン・ポール・ベルモンド独特の軽妙さに中年男の渋みが加わり、なんともいい。
妙にモテ>>続きを読む
小さな赤ちゃんも産まれ、家族、親戚一同が集まるファミリーパーティー。お呼ばれしたひとりクリシャだが、皆は妙によそよそしく、不穏な雰囲気。
その理由が徐々に明らかになってゆき……。
『WAVES』の監>>続きを読む
おっさんきめえええってなるドキュメンタリー。
幼く見える女優が12歳のふり演じてSNSに登録。
登録するや否や多くの男が殺到。中には爺さん年齢も。「12歳だよ」と念を押しているにも関わらず驚くほど直>>続きを読む
「覚えていーますーかー」なんとも歪でロマンチック。この映画が聖典のごとく崇められるのも分かる。
宇宙戦争のSF世界の中での三角関係。歌、文化による世界の救済。それが異常にエモい映像で描かれる。
極>>続きを読む
舞台は高校。正義感の強い主人公清澄は、激しいイジメにあっている女の子玻璃に手を差し伸べる。暗くどもりもあった玻璃だったが、徐々に心が通い合うように。
イジメがテーマの青春ものかと思っていたら、後半と>>続きを読む
超楽しい。
目が覚めると同じ世界が繰り返される、あのパターンのタイムリープもの。
この世界に囚われたことを諦めて繰り返される日をそれなりに生きる男。その世界に、ひょんなことからある女性が入ってきてし>>続きを読む
市川崑監督の名作。昔の映画見ていると家族の距離感が近すぎて面食らってしまう。はちゃめちゃな弟とたしなめながらも面倒見のよい姉。まるで恋人のように寄り添うふたりだが、弟が病に冒され……。
姉弟の愛情と>>続きを読む
8時間以上ぶっ通しで眠りをテーマにした音楽を奏で続ける実験的コンサートを開催したマックス・リヒターを追ったドキュメンタリー。
はい、疲れていたせいか始まってしばらくすると心地よく眠ってしまいました。>>続きを読む
いやー、凄いアクション。特に終盤のno.2、ボスとの死闘は驚いた。日本のアクション映画のエポックメイキング的な一作になったんだと思う。
物語に関しては正直いろいろ言いたいことだらけだけど、ぜんぶ吹っ飛>>続きを読む
ボクシングになぜこんなに惹かれるのかを見せてくれた。誰かのため、何かを手に入れるためではなく、内なる原欲求のために命をかけているから。
負けても負けても、死にかけても、ただひたすらにボクシングに魅せら>>続きを読む
人生はカットされた物語であふれている。
浮気をされた上に別れたいと言われた男。その後に出会う人々とのゆるく温かい視線のオムニバス。
タバコをくれた彼女、古本屋での一コマ、互いの恋バナ……。すべての登場>>続きを読む
田舎の人間関係とこの先ずっと変わらないように思える日常の閉塞感に苛立つ女子高生。急死したじいちゃんが残した日記の秘密を解き明かすことに非日常の喜びを覚えはじめる。
親類との諍いや後ろ向きに走り続ける>>続きを読む
頭蓋骨に穴を開けて脳の本来持っている力を解放するトレパネーション手術。記憶を失った男が手術を受けると他人がロボットや化け物の姿=深層心理の姿で見えるようになり……。
なんじゃこりゃ展開でさっぱりわか>>続きを読む
前作に比べるとアクションシーンが段違いにいい。スピードも迫力も殺陣の流れも段違い。
歴史を取り戻そうとする者たちとの大きな物語はなかなか面白いが、『伝説の最後編』への前フリ感がありすぎでこれ一本でどう>>続きを読む
わたしたち、入れ替わってるー!? ひょんなことから女子高生とおっさん殺人鬼が入れ替わってしまうホラーコメディ。
あの『ハッピー・デス・デイ』監督作品とのことで、B級ホラーからの裏切り感は確かにあの感じ>>続きを読む
一番好きな噺家誰って言われれば速攻でこの名前を出す『小三治』のドキュメンタリー。2006年の頃のいくつかの高座とその舞台裏をじっくりと映し、盟友扇橋師匠との会話なんかニタニタしてしまう。未だに落語に苦>>続きを読む
「面白いことだけが重要。面白いものだけが生き残る」って最高。
予告編から想像していた狸と狐の騙し合いというよりも、出版社における内紛、権力闘争が冴え渡る。
出版社、雑誌、文芸が置かれている現状とそれ>>続きを読む
「ホームレスではなくハウスレス。家は心にある」
想像以上にガチノマドだった。
リーマンショックの煽りで、職と家を失った主人公女性。
掃除婦や物流作業員、ファストフードの店員などを転々とし、定住しない>>続きを読む
矢口仁司監督の長編デビュー作。 恋人の話もする仲良しルームメイトの一方は、もう一人に恋するレズビアン。ひそかに相手が脱いだ下着を身につけてみたり、ちょっとした危うさと可愛らしさ。
それがどんどんエスカ>>続きを読む
最終章やるってことで再上映していたのでシリーズ初鑑賞。
なるほどアクション切れているし人気になるのはわかる。
けど、ここまでマンガチックだと思っていなかったので、ちょっと自分には合わない部分も。
『十>>続きを読む
エヴァのシンジも14歳だったけど、日本人にとって子どもから大人になる前の微妙な年齢なんだろうか。
ある中学校のクラス3学期を追ったドキュメンタリー。友だちに素直になれない子、恋する子、登校できない子>>続きを読む
数学オタクの予備校講師に、その生徒の女子高校生が恋愛指南。普通ってなんだっけを巡るラブコメ。
恋愛指南のため他の女とくっつけようと画作するが、何を言っても言葉を四角四面にそのまま受け取るから、会話が噛>>続きを読む
ベトナム戦争で自らの命を顧みず多くの仲間を救い戦死したピッツェンバーガー。ある申し出から、彼に名誉勲章が授与されていないことに対する調査を開始。 その裏にあった真実とは。
軍人ってやはり最も尊い職業だ>>続きを読む
黒人奴隷制度時代のアメリカ南部。
冒頭から黒人は完全に人ではなく働く所有物であることがものすごく直接的に描かれ、驚愕と怒りと不愉快さで汗が出てくる。
タランティーノの『ジャンゴ』の元ネタだけどはっきり>>続きを読む
トイレでズボンを床までずり降ろしておしっこをするカエルくん。そんな呑気な漫画キャラが、米国版2ちゃんねるでAAのようにひとり歩きしはじめ大人気に。さらに、いつの間にかオルトライト&ネトウヨを象徴するヘ>>続きを読む
ポン・ジュノの怪物パニックムービー。さすがに監督の手腕は鮮やかだけど、科学者の横暴的な伏線の回収はないし、特に怪物の正体が明かされる訳でもなくすっきりしない。
実はあの怪物はいなくなった母親だった的オ>>続きを読む
ペニス ブロークン。
家族の崩壊と再生の物語をアメリカンドリームを夢見る韓国移民の姿から描く。
互いが大切なはずなのにすれ違う夫婦。息子、祖母への想い。アメリカへの憧れと反発。
良い映画だが、アカ>>続きを読む
へなちょこパンチしか打てないロッキーになんの魅力があるのかって。
完全に男性だけに閉ざされていた韓国の野球界に天才女性選手が風穴をあける物語。
なんだけど、とにかく主役のイジュヨンがキャッチボールも>>続きを読む
セカイが終わって世界がはじまるだったね。
あの「気持ち悪い」をもう一度きちんと向き合ってやり直したとも言える。庵野さんと俺たちの長年の怨念的な苦しみがようやく解放されただろうか。
もうセカイ系は終わり>>続きを読む
兄が大好きだった妹。兄が記憶喪失になったのを機に、自分は恋人だと偽り一緒に暮らしはじめる……。
とんでもなくエモーショナルな映像が心に刻まれると同時に、意味不明で退屈的な感想が平行。好きじゃないし、も>>続きを読む
うーん、出落ち感がすごい。
ネット上でイキってたら、両手に銃を埋め込まれてガチの殺し合いゲームに強制参加させられてしまう。
ここまでのシチュエーションの面白さはなかなかのもの。でもここまでがピーク。>>続きを読む
鈴木清順は妖術使いなんじゃないか。夢を見ているようなカットの切り替え、極楽浄土と地獄が同時にやってきたような色の洪水、艶やかな女たち。
好きな映画かと言われると微妙だが強烈に記憶に残る体験だった。>>続きを読む