ケーティーさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ケーティー

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生きる(1952年製作の映画)

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母が死んでいるという設定のうまさ。この親と子にとって、生死は深い問題だと示すとともに、親子の話に集中できる。
癌の話を聞かされ、初め少し離れて、次に向かいのソファに座るあたりの演出芝居のうまさ。
階段
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

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全くわかり合えない者たち同士がわかり合うというテーマがよい。

人物の設定も良くできており、デパートのシーンはそこまで振りきっちゃうのという面白さ。
アクションシーンや「ホーム・アローン」的ないたずら
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就職戦線異状なし(1991年製作の映画)

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見事な構成。
漫才のようなやり取りの面白さ。

今の採用も本質が変わっていないことが怖い。

男はつらいよ フーテンの寅(1970年製作の映画)

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1作目にはあって他では弱まってる寅さんの破天荒なシーンの面白さは、森崎監督のアイデアだったんだと気づかされる快作。

候補者ビル・マッケイ(1972年製作の映画)

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見事な構成により、直接的には語らずとも雄弁に選挙への批判を描き出した名作。

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

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おそらく綿矢りさから着想を得ているが、ライバルを同じ学校の同じ部活の友人にしたのがミソ。改めて兄弟や学校の同級生など人物の関係を深めれば深めるほど、物語が面白くなる好例。

初めて祖父江先生の家が出て
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あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)

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この映画の最大の見所であり、作品そのものを成功させている抜群のアイデアは何と言ってもラストシーンだろう。
それまで散々バカな行動をさせ、さらに寮生活での4本の足の噂を伏線で降っておき、見事に主人公の人
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あの頃、君を追いかけた(2018年製作の映画)

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下ネタ満載のギャグ映画から、(一部残ってはいるが)下ネタ以外のネタを考えた青春映画になっている。

人物の設定をそれぞれ深堀りしているのがよい。特に、真愛の友人が原作映画に比べ大きな役になっている。
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search/サーチ(2018年製作の映画)

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PCだけで繰り広げる面白さ。ただ、体力を使うので、疲れているときに観るとついていけなくなる可能性がある。

ただし、お父さんの動画配信や友達の泣き芝居など、意外と笑えるシーンも多く、箸休めもある。
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

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テレクラやチャットといった既存の恋愛ツールにつなげたのがうまい。
実際、主人公もOSと出会う前からテレホンセックスをするような男なのである。(それに満足してはないが)

だが、ラストに1つ、しかし最大
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

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タイトルに込められた二重の意味。人が生きる上で大切な優しさが語られた温かな作品


鑑賞後、タイトルの二つの意味に気づきハッとした。
本作のテーマは、ずばり許しで、そのテーマに向かって全体がうまく組み
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

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明確な1つのゴールへ向かう群像劇


本作がうまいのは、どんなに変な人が出ようが、何しようが、ラジオ放送(ラジオドラマ)を最後まで終わらせるという1つのゴールに皆が向かっているのである。
実は、三谷さ
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

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「ギャラクシー街道」の反省を生かした映画


正直なところ、「ラヂオの時間」のような三谷幸喜さんの初期作品のキレはない。用意周到な伏線、バラバラのものが1つにまとまっていく感じ。それは強くないのだ。
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フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)

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主人公の誰にも理解されない行動に垣間見えるリアル


なぜか終盤の主人公の行動に涙が出た。特殊な能力を持つがゆえに出るしょうもない行動。ファンタジーともSFともつかない内容で、客観的、あるいは分析的な
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ウォーターボーイズ(2001年製作の映画)

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負け犬たちの逆転劇を描くファンタジー青春映画


シンクロを泳げるようになる課程をどう描いていたかが気になって観た。結果から言うと、この映画は(多少それぞれが練習してた描写などもあるが)、突然シンクロ
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恋のしずく(2018年製作の映画)

4.0

※スコアについて(注1)

広島・西条の酒蔵にリケジョの女子大生が実習に来たことで巻き起こる群像劇。


ワインソムリエを目指すリケジョの農大生が意に反して、広島の酒蔵で実習することに。しかし、実は酒
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色即ぜねれいしょん(2008年製作の映画)

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仏教系高校の異色な校風や個性ある人物を絡めつつも、男子高校生の普遍的なドラマを描いた作品。


不良と体育会系が謳歌する仏教系の高校で、今一つ地味な生活を過ごす主人公が、フリーセックスを求めて隠岐島へ
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

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今一時の青春の輝きを閉じ込めた映画。ナンセンスな頑張りから生まれる、その輝き。


文化祭の直前で揉めてボーカルが抜けた軽音部の女子高生バンドが、日本語も怪しい基本一人で行動している韓国人留学生をボー
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もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

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本人は必死だけど不器用にしか生きられないニートの女の子とその父を描いた佳作。


就職できず、大学を卒業してもニートで実家に暮らす主人公タマコの日常を淡々と描いていく。果たして、タマ子は就職できるのか
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

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子育て主婦の日常に対する丹念な描写が続くが、最後にアッという結末があり、夫婦の在り方に問題を投げ掛ける作品。


ある日、育児に疲れた主婦マーロは、夜だけベビーシッターのタリーを雇うようになる。タリー
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万引き家族(2018年製作の映画)

2.5

深そうで浅い。よく言えば、想像力の余白を残す作り。どちらにせよ、ドキュメンタリーの特徴を露呈させた作品。


ドキュメンタリーの特徴は何気ない映像を積み重ね編集することで、意味のない一言に意味をもたせ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

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自主映画のハンデを逆手にとった諧謔の精神溢れる傑作


この映画は全くレビューや予告を見ずに、観た方が面白いかもしれません。実際、私もストーリーは知らず、予告も見なかったことがよかったのかもしれません
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

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普遍的なテーマを下地にしつつも、観る人の想像力でいくらでも解釈しようがある余地のある不思議な作品。


特定のコミュニティの隔離や差別というテーマ設定自体は普遍的だし、実際ストーリーも骨格は単純で、ズ
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

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※MX4D吹替版にて鑑賞。

斬新な作り方、ラストの息もつかせぬ展開で圧倒された作品。


ラストの畳み掛けるような終わり方に、すごいものを観たなと圧倒されてしまい、頭が空洞になったような感覚が観た後
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

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タイトルが絶妙。献身に隠された二つの意味、それが犯人の完璧な計画に対する謎解きとつながっていって……。


徹底して対比させられた主人公と犯人の生い立ち、子どもをかばうために重ねる犯行、こうした作品の
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ウォーム・ボディーズ(2013年製作の映画)

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自然と心温まるラスト。必ずしも脚本が優れているわけではないが、演出と音楽と演技でみせきる作品。


これは演出の映画。
ゾンビのモノローグと音楽のシーンで成り立っている。ただし、音楽のシーンも映像描写
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ビルビー(2018年製作の映画)

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シンプルなストーリーながら、クライマックスの怒濤の絵の重ね方に面白さあり。


ビルビーが小鳥(雛?)をひたすら外的から守るという単純なストーリー。
序盤のビルビーが逃げるシーンでも見られる砂塵や風の
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ボス・ベイビー(2017年製作の映画)

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※日本語吹替版にて鑑賞。

アクションありコメディありの面白さもありながら、普遍的なやさしいテーマを謳い上げる作品。


想像以上にボス・ベイビーの設定がよく出来ていて面白い。本作の着想の面白さは、逆
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

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カットバック的な演出などで躍動感を出し、大切なメッセージを込めながらもエンタメ作品に仕上げたスピルバーグ監督の力量光る作品。


「スポットライト」は紛れもなく脚本の映画だったが、本作は脚本も良く出来
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

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人間を人間たらしめるものは何かを描く現代のおとぎ話。


序盤でわりとすぐ表れる主人公の中年女性の朝の行動に驚かされる。この話でこの役柄で、こういうことをさせるのかという衝撃がある。しかし、このシーン
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男はつらいよ 寅次郎夢枕(1972年製作の映画)

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中盤の瞬発力は弱いが、終盤でみせる八千草薫さんのシーンだけでこの映画を観てよかったと思わせる作品。


前半は寅の結婚騒動(これが後半の伏線となる)から始まる。これは一歩間違うとしんみりしすぎる終わり
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ドラえもん のび太の創世日記(1995年製作の映画)

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のび太がつくるもう1つの地球に衝撃の展開が起こるSF作品。子ども向けではあるが、着想がやはり面白い。


自由研究として(これが自由研究として成立するのかという疑問はさておき)、のび太が日本創世セット
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

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※字幕版で鑑賞

ラテンの風にのせて送る、最先端なのにどこか浪花節な感動ストーリー


正直なところ本作は、あまり感想を読まないで観た方がいい。そのため、まだ観てない方は、ラテンの音楽と新感覚の映像美
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アナと雪の女王/家族の思い出(2017年製作の映画)

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※字幕版で鑑賞

短編ゆえ結末への伏線不足は少し気になるものの、全体としては盛りだくさんで楽しい内容。


"family tradition"をオラフが探す物語。普通の家族なら当たり前のことが当たり
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千年の恋 ひかる源氏物語(2001年製作の映画)

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作品としては駄作。しかし、1つ1つのシーンの描写・セリフのセンスは光る。


1本の映画作品としては駄作。
しかし、1つ1つのシーンはおもしろい。そもそも、本作はここで盛り上がって、ここはいったん落ち
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空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎(2017年製作の映画)

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中国映画ならではの映像美とスケールは見所あり。個人的には、前半のとんでも映画な展開が好きだったが、中盤で失速。ただラストはやや盛り返す。


どうして空海が事件を調査するのかが本作の最大の謎である。一
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