ケーティーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ケーティー

ケーティー

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マディソン郡の橋(1995年製作の映画)

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宿命に似た運命の恋。イースドウッドの格好よさとメリルストリープの切実さの芝居が、ドラマを盛り上げる。


本作のキーの1つは車である。何もないのどかな風景の中に、勢いよく家に向かって一目散にやってくる
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マザー!(2017年製作の映画)

4.5

男女の根本的な違いをあぶり出し、劇的な展開を創り出した怪作。


これはすごい。衝撃だった。

話をまとめれば、せっかく若妻が綺麗にしようとしている家に、外から色んな人が来て、それを台無しにしようとす
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ひばりの子守唄(1951年製作の映画)

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「ふたりのロッテ」の美空ひばり版。大映映画らしい大らかさと昔の濃い脇役陣が印象的。


全体で84分と短めだが、話として必要なところは押さえている。美空ひばりさんが双子の姉妹を一人二役でこなすのだが、
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

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本人出演の再現ドラマテイストながら、イーストウッド監督の個性をそこかしこに感じる作品。


本人出演は、思ったより日本人には馴染みがない分、違和感がない。しかし、所々にその人の個性を活かして作っている
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

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ポップでテンションの上がるエンタメ作品。それでいて、直接的ではなく間接的にわからせる、歌の世界を楽しませる構成が随所にあり、歌の力を信じている作品。


CMのシーンの出るタイミングには驚いた。これを
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ファミリー・ゲーム/双子の天使(1998年製作の映画)

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「ふたりのロッテ」のディズニーによる現代版リメイク。ディズニーらしい楽しさを随所に感じる作品。


二人は似た者同士。
それゆえ対立し、競いあったりいたずらし合う序盤が最高!
しかし、ここは単に面白い
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ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)

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思い出したのは三島由紀夫の金閣寺。
芸術至上主義をウィットに富んだ筆致で、乾いた描写の中で描く作品。


始めは、テンポのよい編集ながらも、そのどこか乾いた感じがコメディとして弾けきれていない印象をも
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不能犯(2018年製作の映画)

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ワンパターンの展開が続くが、テンポがよく意外と観れてしまった作品。


観る前は自分に合うか不安だったせいか、めちゃくちゃ面白いじゃんと思った。ただ、この手のジャンルを見慣れている人にどう映るかはわか
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今夜、ロマンス劇場で(2018年製作の映画)

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映画への愛、出演陣の好演、演出や音楽の妙で飛躍した内容を見事にファンタジーながらヒューマンドラマに仕上げた佳作。


所々に名作映画のバロディを詰め込みつつ、設定はファンタジーながらも、しっかりヒュー
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伊藤くん A to E(2017年製作の映画)

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巧妙な伏線とディテール、女のリアルな心情こそ原作の魅力。映画は何を伝えたいのかが弱かった。


原作を読んだとき、これは伊藤くんを主人公にするのは難しいなと思った。というのも、伊藤くんは、ある種、筋立
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未成年だけどコドモじゃない(2017年製作の映画)

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マンガならではのぶっ飛んだ設定を思い切って、いや、想像以上に思い切ってやる潔さ。平祐奈さんのコメディエンヌぶりなど、出演陣も好演。


マンガだと割りきって、ぶっ飛んだつくりにしているのが面白い。そも
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

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※MX4Dで観賞

相変わらず戦闘シーンのアイデアはすごいが、コリン・ファースの偉大さをよくも悪くも実感したシリーズ第2作。


ストーリーは、(多少アメリカ等への皮肉を込めているのかもしれないが)正
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スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

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めくるめく展開、ユーモアのある会話、フォースの精神性など、スペクタクル性こそ他の作品と比べ弱いものの、溢れんばかりの魅力のある作品。


改めて観ると、エピソードⅠ~Ⅲに比べると、映像技術で時代の違い
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リベンジgirl(2017年製作の映画)

4.1

ラブコメを基調にしつつ、政治を題材に切り込もうとした野心作。


複数人で企画を練り上げてるだけに、プロットはしっかりしている。
ディテールも振り切るところは思いきって振り切ってリアリティを無視してい
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

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前作に増してデイジー・リドリーが魅力的で作品自体も面白いが、これまでと違う作風や作りの粗さに賛否が別れそうな作品。


総じて面白かったが、賛否の分かれそうな要素が3点ほどある。

1点目は、レイは終
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ナショナル・シアター・ライヴ 2017 「一人の男と二人の主人」(2011年製作の映画)

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他のナショナル・シアター・ライヴの作品とは全く異なるナンセンスコメディ。


簡単な伏線はあるが、人物と設定だけ作って、ずっと一発ギャグとその場その場のめちゃくちゃな会話で魅せていく。伏線やフリを丁寧
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探偵はBARにいる3(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

演出のシャープさは弱くなったが、相変わらずコメディが楽しく、義理と人情をほのかに絡めたハードボイルドな作品。


1作目からはかなり年数経ったが、変わらぬ大泉洋さんと松田龍平さんの魅力は流石。

また
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ナラタージュ(2017年製作の映画)

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行定監督らしい透明感のある映像や映画ならでは表現の一部にはよさがある。しかし、脚色が中途半端ゆえに、作品として盛り上がり切ってない。


行定監督らしい透明感がありつつ、ふわっとした映像の感じ。そして
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泥棒役者(2017年製作の映画)

4.3

これぞ市村正親さんの芸。ユースケ・サンタマリアさんの強烈な魅力をはじめ、他のどの俳優も個性豊かで芸達者。作者の創る落語的な世界観と人物への優しい眼差しが光る人情コメディ。


本作は前半のコメディ的展
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先生! 、、、好きになってもいいですか?(2017年製作の映画)

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これぞ広瀬すずさんの魅力が詰まった作品。かつての大林監督作品も少し思わせる、ゆったりとした風景と繊細な感情の描き方に魅力のある作品。


演出と構成がうまい。
脚本はどのシーンも、しっかり前フリを入れ
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あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

単なるフランス版(イギリス版)蒲田行進曲ではない。男が大人になるとは何かを描く名作。


突然赤ちゃんを押しつけられた男が、スタントマンをやりながら生計を立て子どもを育てる。

このログライン(ストー
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ホリデイ・イン(2017年製作の映画)

4.6

めくるめくアーヴィング・バーリンの楽曲にのせて送る極上のミュージカル。


そもそもこの企画がすごい。
ブロードウェイで上演したばかりの作品を映画館で公開する。ぜひとも続けてほしい。

本作はトニー賞
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

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とにかく絵、絵、絵!
この魅力につきる作品。


正直なところ、脚本自体は語りで全部説明してしまったり、雰囲気でごまかしていたり、必ずしも構成、あるいはセリフや動きでの心理描写がすごく上手い作品ではな
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ドリーム(2016年製作の映画)

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完璧な脚本で、わかりやすく黒人女性差別を描くエンタメ作品。


とにかく脚本がうまい。
見事な構成、巧妙な伏線の張り方、ウィットに富んだセリフと、エンターテイメントとして事実をわかりやすく脚色した上で
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ミックス。(2017年製作の映画)

4.5

ラストでタイトルに込められた意味(テーマとメッセージ)がわかる現代のおとぎ話であり、エンターテイメント作品。もちろん、笑いも満載。


奇抜で非現実的な設定。これは漫画家のアシスタントをしていた脚本家
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

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イーサンとの交流がメインながらも、犬ならではの目線で綴った人間ドラマの連作短編であり、ラストは犬自身の変化(成長)も描かれるどこか心温まる作品。


犬ならではの視点で描くという発想が面白く、犬のモノ
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ビリギャル(2015年製作の映画)

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落ちこぼれ庶民の葛藤と家族ドラマに名演が重なっていい作品になっている。


一回目に観たときは、換言すれば金で偏差値を買うというストーリーに抵抗があったのと、原作のモデルが中学受験していてそもそも基礎
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エルネスト(2017年製作の映画)

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これまでのチェ・ゲバラ像を一変させる作品。ラストで自分はわかった。映画的な表現と構成の上手さか光る。

ぜひ、もう一度観たい。
そう思った作品である。


予備知識なし、事前予告も観ずに試写会を鑑賞。
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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

4.3

あるあるネタ満載の男目線ラブコメエンターテインメント。


作品はコミカルで、ライフスタイル誌ならではのおしゃれな絵がコロコロ映っていくのも面白く、楽しい。そして、最後は少し味がある。

ストーリーは
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ばしゃ馬さんとビッグマウス(2013年製作の映画)

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共感できない主人公たちにも、事情はある。ラストで現実と向き合い生きていく姿に不思議な感動のある作品。


この作品の面白いところは、人物を観客に共感させるテクニックだと個人的には感じた。馬淵と天道の主
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

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宇宙人によって、各々の人間の本性を剥き出しにしていくうちに、いつの間にか愛の意味を露にしていくラストが面白いSF作品。
ただし、深そうで深くはなく、アクションエンターテインメントとコメディがどっちつか
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スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

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従来のシリーズの設定や型を踏襲しつつも、人物に現代的な複雑さを内包させることで、より深みをもたせ、今の人に共感できるかたちにした新シリーズ第1作目。


スター・ウォーズはとにかく面白い。
その認識を
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ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017年製作の映画)

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※原作は未読のまま鑑賞。

SFアクションとして、作り手が誠意をもって製作した力作。しかし、ハリウッド大作と比べるとどうしても見劣りしてしまい、無難だが、どの層にも熱狂的なファンは生まれにくい作品。
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麗しのサブリナ(1954年製作の映画)

4.8

1つ1つのシーンのユーモア、周到な伏線、そして、ロマンティック・コメディの魅力に溢れた大好きな作品。


とにかくどのシーンもセリフや挙動にユーモアがあって、これでもかってほど、工夫が散りばめられてお
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下妻物語(2004年製作の映画)

4.4

何度見てもメチャクチャ面白くて、スカッとする映画。

5年前くらいにDVDで鑑賞し、とにかく面白いという記憶があったので、改めて観た。
荒唐無稽な展開やケレン味溢れる飽きさせない映像表現もさることなが
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ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

4.5

全てを手に入れた先に何が残るのかを考えさせられる作品。

まず冒頭から、供給を増やせば需要もついてくると豪語するレイ・クロックを登場させ、本作の問題提起につながるテーマをしっかり打ち出す。
このシーン
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