必要最低限のセリフに状況描写で、これだけの豊かな物語。おかしみ。愛しさ。カウリスマキ大好きだ!豚に乾杯!
ちょっと怖かったけど、おもしろかった…と長女。怖かったのは、得体の知れなさからくる不安か、生き物が蠢くグロテスクさか。
めくるめくワンダーランド。え、これ何?どういう世界?となっても、いろんな世界の>>続きを読む
最初、湊の母親にぐっと感情移入していたのが、視点が変わるにつれて徐々に冷静になっていき、終盤はミステリーを見ているかのような心持ちにもなったり。
真摯な上に巧みな作品で、示唆に富んでいるけれど、巧み>>続きを読む
聾唖の両親・兄がとびきりあけすけでファンキーなあまり羞恥心を感じながら、そして家族で1人だけ健聴者であることの孤独を抱えながらも「家族はわたしが守る」と言い切ることのできる強さを持つルビー。とても魅力>>続きを読む
冒頭、鉛筆描きの5人が動き出したところでもう泣く。小学生の頃から変わらず、この5人はずっとわたしのヒーローなんだと思った。
CGによる動きがカクカクしていることなど、最初違和感はあったものの、それを>>続きを読む
ダルデンヌ兄弟は現実をそのまま差し出すように映画を撮る。どんどん装飾をそぎ落とし、わたしたちに突きつける。その破壊力はとんでもないもので、鑑賞後もロキタを思い、トリを思い、涙があふれる。
大切な人と>>続きを読む
グローブをはめれば手話はできないし、そもそもボクシングシーン以外でも手話をするシーンは少ない。
ケイコが自分の思いを語るシーンはごくわずか。でも、多くは苦悩であり、悔しさであり、そういった強い思いが>>続きを読む
電気がまだない時代、館の中は陰影が強く、まるであの時代の絵画のようなカットが多い。
島のすべてが美しい一枚の絵のようにしてしまう。
お互いをいやというほど見つめ合う2人。結ばれることはないとわかっ>>続きを読む
ラスト、まじかーー!美しい真紅の駅舎でのラストシーン。完全に持っていかれて、今も打ちのめされている。ペドロ・アルモドバルはいつも巧み。
色彩が本当に美しく、特にサルバドールの少年時代のスペインの村や>>続きを読む
良いことが何もない、グダグダなフランシスの日々。思い切ってフランスに行っても、劇的なことが起こらないのがいい。それがリアル。
フランシスは、大きなきっかけがあって変わったわけではなかった。運命的な出>>続きを読む
能動的にクイーンを聞いたことは一度もないのに、口ずさめる曲がいくつもある。これってすごいことだと気付く。
フレディ・マーキュリーのことも予備知識がなかったので、なぜ彼が類まれな音楽性を獲得するにいた>>続きを読む
物語の最後に「恋人たち」のタイトル、とても意味深。一般的にイメージする恋人たちは、出てこない。でもあらゆる意味では恋人かもしれない、いく組かのカップルがいる。
3人の主人公を軸に群像劇としてストーリ>>続きを読む
レ・ミゼラブルの原作もミュージカルも知らぬまま鑑賞。まったくおしゃれじゃない、パリ郊外の犯罪多発地域が舞台。
警察官同士の低俗なやり取り、人権無視の仕事ぶりに「フランスの男性警察官はバカなの?」と思>>続きを読む
今でいう毒親である母に、愛憎入り混じる複雑な感情を抱き、離れられない…というのはまだわかるけど、それ以外エリカにまったく共感できず。
終始仮面のような無表情を貫きながら、その奥で絶対強い感情が渦巻い>>続きを読む
ライブを見ているかのような感覚で楽しめた。
前作からのキャストはもちろん、今作はアイナ・ジ・エンドちゃんの魅力が爆発!ポーシャがめちゃくちゃキュートで目が離せなかった。
B'zの稲葉さんがキャロウ>>続きを読む
女性ボクサーの話、くらいの知識で見たのであんなに残酷な最後になるとは…。
フランキーに手当をしてもらっているときの、マギーの目。信頼しかない、無垢な目に号泣したほどだった。
フランキーはもともと愛>>続きを読む
佐藤泰志の小説の映画化でオール函館ロケという、海炭市叙景やそこのみにて光輝くなどの函館三部作+αという位置付けなのか、四部作目なのか?
主人公の「僕」と、静雄と佐知子の会話が本当に自然なのにびっくり>>続きを読む
もともとアーサーはまともな倫理観を持っていたんだろうと思う。本当に悲しい物語。残酷で、救いがない。鑑賞後、打ちのめされてしまった。
富める人や器用に立ち回る人がいる中で、真面目に生きていてもなぜかつ>>続きを読む
バットマンを見たことがなかったので、まっさらな気持ちでマイケル・キートン演じるリーガンを見ましたが、十分楽しめることが証明されました。でも、バットマンを見ていたら、さらに楽しめるポイントが多いのかな…>>続きを読む
暴力や差別シーンなど、見ていて気持ちいいものではないシーンも多かったが、イーストウッド演じるウィルがとてつもなく魅力的。
豚を追って転び、馬に乗れず転び、雨が降る中這って酒場から出る…そんな惨めな描>>続きを読む
中村佳穂さんの歌声を、どうしても劇場の大きな音で聞きたかったので感無量。本当に素晴らしかった。
ベルの服がとても魅力的で、エンドロールに「衣装:伊賀大介」のクレジットで、はぁー>>続きを読む
字幕なしの青森弁の威力。想像以上だった。特におばあちゃん!断片的にわかる単語で、言ってることの見当をつける感じ。でも、それがまた楽しい映画でもある。
話すのが苦手で、しかも思春期で気持ちがこじれてる>>続きを読む
娘と鑑賞。原作とストーリーもセリフも同じだけど、アニメーションになることで戦闘の迫力が圧倒的に増し、水の呼吸や炎の呼吸はこんなにも美しかったのかと感嘆(テレビ版アニメは未見だったので)。
無意識領域>>続きを読む
どれもこれも、全力で本気、ガチガチでヒリヒリした映画。没入感がすさまじかった。
映画やドラマを見るとき、部屋の汚し、殴打された後の顔や服の汚し、この辺が甘いと心が離れることがある。でもこの映画はどれ>>続きを読む
思った以上に痛ましく、悲哀のあるシーンがあったミッドナイトスワン。
仄暗い陰をまとい、落ちていくだけの未来を暗示させる凪沙と、今は恵まれずとも明るい未来へと手を伸ばせる一果との対比が残酷。
タイト>>続きを読む
突拍子のないことは起こらない。ただ、日常がある。若い2人が恋をする。たまたま同性だったからスムーズにはいかない。自分の気持ちのありようを受け入れるのに、葛藤し足掻く。でも言ってみればそれだけで、すごく>>続きを読む
10年ぶりくらいの鑑賞。実は内容ははっきり覚えてなかったけど「いい感触」は残ってた映画。やっぱり面白かった!
スーツを着ただけで、デリカシーのない姉たちにやいやい言われるバリー。あれは窓割りたくなる>>続きを読む
とてもドラマティックな映画で、168分という上映時間をちっとも長いとは感じなかった。
今では珍しいスタンダードサイズ?の画面に、カメラ目線が多用された寄りのショット、ドキュメンタリー風に撮ったかと思>>続きを読む
ペドロ・アルモドバル監督は、本当に女性の物語を撮るのが上手だなと思う。美しくも、醜くも、儚くも、強くも、1人の女性が持つ多様な姿を映し撮る。
当初のタイトルは「Silencio」だったと知ったけど、>>続きを読む
モノローグとセリフに頼ったストーリー展開が辛かった。
「劇場」というタイトルであるし、演劇は主人公である永田が唯一光を見出すものであるし、永田と沙希の2人芝居はクライマックスの大きな仕掛けへと繋がっ>>続きを読む